週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』1巻4号 2010年5月31日
Japan Printer weekly vol.1, no.4

本メディアは,紙メディアである月刊『印刷雑誌』と連携し,月刊誌では遅くなってしまう情報を中心に掲載します。グラフィックアーツに何がしかの形で携わる方々のお役に立てば幸いです。

日本画像学会,6月9日から大会
日本画像学会は6月9日〜11日,品川区立総合区民会館で,年次大会(研究発表会)を開催する。「マネージド・プリント・サービスによる出力業務の変革」(リコー・染川聡一郎),「世界と人体を図像化すること」(印刷博物館・樺山紘一),「未来を創るノーベルプリンティング技術」(千葉大学・北村孝司)のキーノートスピーチほか約90件の発表やワークショップで構成。

印刷学会,多彩なシンポジウムを開催
日本印刷学会は5月21日,東京・新富の日本印刷会館で「ディジタルイメージングの動向と展望:インクジェットの可能性」をテーマにシンポジウムを開いた。新聞印刷におけるハイブリッド印刷やインクジェットインク開発,デジタル印刷に求められる用紙の特性,インクジェットプリントでの美術品複製についてなどの7つの講演があった。
 また,5月25日,東京・飯田橋の印刷博物館で「自主的取組みの為の低VOC化最新技術」をテーマにシンポジウムを行った。溶剤使用量の削減として,インキの高濃度化や浅版化,ラミネート用接着剤の低VOC化についての4つの講演があった。

日本印刷,ハイブリッドUV機導入
日本印刷(岐阜)は3月,小森コーポレーション製の「ハイブリッドUVシステム」搭載の菊半裁判4色機リスロンS 426を導入した。5月27日,小森コーポレーションは日本印刷で同システムの内覧会を開き,120W/cm,16,000枚/時で,即乾性の特長,操作性の良さを実演した。さらに刷りものを隣にある製本工場で断裁・折りを行い,印刷後すぐでも問題ない後加工性を見せた。(詳細は月刊『印刷雑誌』8月号掲載)

見える化で無駄の削減を
印刷物見積ソフトなどを開発するトークは5月24日,LCAを基本にした二酸化炭素排出量の算出システム「カーボン・アイ」を発表した。システムの基軸は製造現場のあらゆる機器の電力計測データで,この数値を解析することで,収益改善や製造ラインの無駄,赤字受注の予防などを実現させるというもの。3社がすでに導入し,今年販売目標は5億円を目指す。

凸版印刷,ソニー,KDDI,朝日新聞社が電子書籍配信事業
凸版印刷,ソニー,KDDI,朝日新聞社の4社は5月27日,電子書籍配信事業に関する事業企画会社を設立することに基本同意に至ったと発表した。7月1日に設立予定で,書籍,コミック,雑誌,新聞などのデジタル配信プラットフォームを構築し,年内のサービス開始を目指す。

来年4月,東洋インキSCホールディングスに
東洋インキ製造は5月26日,来年4月1日より既存事業を2つの事業会社に再編し,持株会社「東洋インキSCホールディングス」としてコーポレート・ガバナンス機構へ変革するとした。世界の潮流を見据えてグローバル化を目指す。

エコ印刷研究会がエコ印刷大賞決定
エコ印刷研究会は5月26日,「エコ印刷大賞:環境報告書・CSRレポート2009」を発表した。同賞は,企業が発行した「環境報告書・CSRレポート」について印刷物の環境配慮やコミュニケーションといった点を評価するもの。2009年度発行の印刷物216点から,あいおい損害保険,東武鉄道,前田建設工業が大賞を受賞した。

世界4大印刷機材展IPEX終了
世界4大印刷機材展の1つ,IPEX(英国バーミンガム,5月18日〜25日)が終了した。主催者によると,135カ国から参加があり,5万人以上が来場(そのうち48%が英国以外)したという。


週刊『印刷雑誌』1巻4号
2010年5月31日発行
編集長兼発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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