週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』2巻4号 2011年1月31日
Japan Printer weekly vol.2, no.4
毎週月曜日10時発行(発行日が祝祭日のときは翌日発行)

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

近代美術,沖縄特化の電子書籍販売サイトを開設
 近代美術(沖縄)は1月25日,ドリームネッツが提供する電子書店モール「wook」内に沖縄に特化した電子書籍販売サイト「沖縄eBooks」を開設した。県内で出版される書籍や郷土本,旅行ガイド,フリーペーパーなどを電子化し,県外に向けて沖縄の魅力を伝える。現在は試験期間で,4月から本格的な商品ラインナップを目指す。

インスポート,不動産業界初のEPUB電子雑誌を創刊
 不動産業のインスポートは,同業界で初となるiPad・iPhone・iPod touchおよび,Androidスマートフォンユーザー向けの「EPUB電子書籍マガジン:仙台BASEマガジン」の無料配信を1月25日から始めた。チラシやWebサイトでは伝えきれない現地や物件の魅力を読者に身近に感じてもらえるよう,娯楽性に富んだ日記形式で記している。

九谷焼の魅力を伝える電子書籍
 NPO法人さろんど九谷は1月26日,石川県加賀市の伝統工芸品である九谷焼の魅力を伝える電子書籍「マンガde九谷」を製作し,AppStore上で無料提供を始めた。主人公が九谷焼の理解を深めていくストーリーのマンガと解説コラムで構成する。

サイバーステーション,電子看板ハイビジョン映像サービス
 サイバーステーションは,同社のデジタルサイネージ(電子看板)システム「デジサイン」のオプションであるコンテンツ流通サービスにハイビジョン映像「新金沢小景」と情報コンテンツ「家庭の医学」を追加し,2月1日からサービスを始める。

凸版印刷,広島県内におけるバス停デジタルサイネージ社会実験を実施
 凸版印刷は広島県の委託を受け,広告通信社と協力して,緊急雇用対策基金事業「バス停デジタルサイネージ社会実験」を1月28日から3月31日まで実施する。広告通信社が維持管理するバス停のうち9ヶ所で,バス停筐体下側の広告掲示部に映像表示装置として液晶モニタと制御端末を設置し,コンテンツとして観光案内,公共情報,バスの利用方法などを表示する。
 バスを待っている時間に情報提供を行うことによる,利便性の向上に関する効果検証を目的としていると同時に,緊急雇用対策事業として,実験に関わる人員(新規雇用者)の雇用機会を創出するとともに,雇用者の本社会実験への参画を通じて,システム構築,コンテンツ制作・運用管理を担う人材の育成も目指す。

富士ゼロックス,オフィス消費電力の見える化
 富士ゼロックスは1月20日,複合機のほか照明やコンセント電源などの電力をCO2換算して見える化する「環境負荷監視システム」を開発し,提供を始めた。ICカードを利用し,従業員の個人別CO2排出量と環境診断結果を複合機の操作パネルに表示することで,自分のプリント出力状況から環境意識の啓発につなげる。

山櫻,PAGE展で紙製品を提案
 山櫻は,2月2日〜4日に東京・池袋サンシャインシティで開かれるPAGE2011展で次の製品を出展する。A4判カラーIJプリンタ「CARD MATE YJ-G650」,名刺プリンタ「CARD MATE Digica Rev.5」,卓上断裁機「きりっ子 MC-01」「プロスカット PCM-05」,カーボンオフセット紙製品,FSC森林認証紙製品。
 また1月21日,留め具まで紙でできた角2サイズ保存袋「エコフラップ」を発売した。素材すべてにFSC森林認証用紙を採用し,使用後はそのまま古紙リサイクルすることができる。

アドビシステムズ,PAGE展でデジタルワークフローを出展
 アドビシステムズは,PAGE展のデジタルワークフロー・ソリューションZONEにおいて「DTP・デジタルワークフローやクロスメディアビジネスの今後」に関する特設ゾーンへ出展する。ワンソースマルチユースでのDTPに関するソフト・ソリューションやクリエイティブプロフェッショナルのための製品展示や具体的な事例を紹介する。

凸版印刷,紙器に偽造防止機能付与
 凸版印刷は,紙カートン(紙器)上に直接,偽造防止機能を付与した「セキュリティパッケージ」を2月初旬より販売を始める。証券印刷の製版技術を応用したもので,印刷工程での模倣品対策が短納期・低コストで可能になる。正規品証明の必要性が高い医療・医薬品や精密機器,電子部品や自動車部品などの紙カートン向けに展開を図る。

グラフィック,商品カタログを刷新
 印刷通販を行うグラフィックは,最新の印刷商品情報を掲載した「商品カタログNo.30」を発行し,1月24日から無料配布を始めた。オフセット印刷のほか,少部数・スピード対応のオンデマンド印刷,また紙以外の印刷ではオリジナルグッズ工房や美術印刷「ジークレー・ド・グラフィック」など,幅広い品揃えを全248ページにわたり紹介している。

松尾産業,LED-UV照射機を発売
 松尾産業は,ロッドレンズ装着型(365nm,最大184mW/cm2)と反射板装着型(365nm,最大74.3mW/cm2)のLED-UV照射機(センテック製)の販売を始め,2月16日〜18日に東京ビッグサイトで開かれるプリンタブルエレクトロニクス展に出品する。R&Dやサンプル評価,生産ライン向けで,要望に応じた設計で提供する。波長は365,385,405nmがある。

コニカミノルタ,スキャナ搭載のモノクロ複合機発売
 コニカミノルタビジネステクノロジーズは,デジタルモノクロ複合機「bizhub 602」(245万5000円)と「同502」(213万5000円)を2月中旬に発売する。カラースキャナを搭載し,カラー原稿の電子化やカラーFAXが行える。また,独自技術素材の「新ポリマーアロイ再生PET」や植物由来のバイオプラスチックの採用で環境負荷の低減も図った。

ナナオ,モニタ新製品2機種を発売
 ナナオは1月27日,カラー液晶モニタの新製品2機種を発表した。68cm(27型)カラーマネジメント液晶モニタ「EIZO ColorEdge CG275W」は高解像度2560×1440表示に対応した大型モニタで,定期的に画面を測色して自動でキャリブレーションを行うセンサーを内蔵する。新たに10bit入力に対応したMini DisplayPort端子を搭載し,10億7374万色を表示できる。23万1000円,3月23日発売。
 DTP・CAD制作向けの「FlexScan SX2762W-HX」は,2560×1440表示ができる27型モニタで,デジタル写真とのカラーマッチングを行い最適な表示を行うツール「EIZO EasyPIX」に対応する。Mini DisplayPort端子も搭載する。12万4800円,2月9日発売。

エアー,仮想化システム上からインク削減を可能に
 エアーは,アプリケーション仮想化システムからのプリンタ出力時にインクやトナーを節約するソフト「WISE Print for Terminal Services」を2月7日に発売する。プリンタドライバに依存せず最大で75%のインク/トナー削減設定ができるほか,上位版では管理,印刷ログ集計,レポート機能もある。

産学官民協働でUD対応ソフトを開発
 情報処理学会ユニバーサルデザイン協創フォーラムは,パッケージのバーコードを読み取り,その商品情報を音声で読み上げる携帯電話用ソフト「Barcode-Talker forらくらくホン」を産学官民の協働プロジェクトで開発した。NTTドコモの「らくらくホン」向けで,2月3日から視覚障碍者の支援ツールとして同学会ホームページから無償提供を始める。読み上げ対象商品は約230万点で,毎日1500点が追加される。

昇寿堂,印刷図書館に日本初のビジネスフォームを贈呈
 昇寿堂は1月25日,東京・新富の印刷図書館へ,同社が保存していた日本で最初のコンピュータ出力用紙を寄贈した。同社が1952年に,IBM405型統計会計機用の出力用紙として日立製作所多賀工場向けに製造したもので,製品の設計図と実際の製品(初期製品と後期製品)の計3点。初期製品はマージナルパンチなしのロール仕上げ,後期製品はマージナルパンチが入っている。今回の寄贈は,日本フォーム印刷工業連合会が同資料の長期保存用の処理と金銭的な支援を行った。同資料は2月2日〜4日のPAGE展で一般公開され,その後は日本印刷会館の1階で展示される。

日本印刷産業連合会,GP工場認定式
 日本印刷産業連合会は1月26日,東京・新富の日本印刷会館で「GP工場交流会」を開いた。第18回GP(グリーンプリンティング)工場認定式(オフセット13,シール2,グラビア2工場)の後,「グリーン購入法」について環境省の増田直人氏が,「役務“印刷”の判断基準」について同連合会の殖栗正雄氏が,「GP資機材認定への取組」について富士フイルムの大貫良子氏が講演した。

OEM研究会,デジタルカラーガイドの活用法を聞く
 印刷OEM研究会は1月27日,東京・茅場町の印刷健保会館で定例会を開き,DICグラフィックスの柄澤和則氏からAppStore上で無償提供しているiOS向け「DICデジタルカラーガイド」の仕組みや活用法を聞いた。同製品は,市販色見本帳の掲載色2230色の色情報やインキ配合値などが確認できるほか,印刷メディアごとの色味近似再現,スマートフォンのカメラで撮影した写真上の色の近似色を表示する機能などがある。
 また,印刷OEM模擬取引の実証実験方法について確認が行われ,2月の定例会を目処に参加した9社の印刷物が提出される予定。次回は2月24日に東京・鵜の木の金羊社で開かれる。

印刷教育研究会,カラーUDの現状を知る
 印刷教育研究会は1月28日,水道橋の都立工芸高校で勉強会を開いた。東洋インキ製造の武田一孝氏から,社会におけるユニバーサルデザインの必要性を聞き,とくに視覚障がい者へ配慮したカラーユニバーサルデザインの広がりや,デザインを考える上での注意点などを実例とともに学んだ。

CD勉強会,新しい面測色技術を聞く
 千葉大学の旧印刷関係の学科のOBを中心に活動しているCD勉強会は1月28日,東京の八丁堀区民館で勉強会を催した。「世界初・印刷物の絵柄画像の面測色技術」についてCCエンジニアリングの木島明良氏が技術解説した。印刷物とモニターによる色管理の今後の1つの技術として質疑が飛び交った。

アドビ社がDemdex社を買収
 米国アドビシステムズ社は1月21日,データ管理プラットフォームを提供するDemdex社を買収した。2013年には1090億ドル規模に到達すると予想されている世界のオンライン広告に対する広告主や出版社の戦略的要素が高まる中,オンライン上のオーディエンス(ウェブ上の視聴者)データを最適化するソリューションを開発,提供していくとしている。

コニカミノルタ,デジタル複合機で高評価と環境認証
 コニカミノルタグループのデジタル複合機「bizhubシリーズ」が1月26日,オフィス機器の独立評価機関である米国BLI社からデジタル複合機部門で「2011 MFP Line of the Year」を受賞した。
 また1月25日,同製品シリーズを含むデジタル複合機11機種について,中国政府が認定する「中国環境ラベル低炭素製品認証」を取得した。

沖データ,カラーLEDプリンタで中国の中関村在線2010年度優秀商品賞を受賞
 沖データはこのたび,A4判カラーLEDプリンタ「C610dn」で,中国IT系最大のポータルサイトである中関村在線が選ぶ,2010年度優秀商品賞を受賞したと発表した。
 中関村在線は,1999年3月に設立された,中国各地の企業に信頼のおけるビジネス情報を発信している中国IT系最大のポータルサイトで,製品データ・情報・映像・販売を提供するプラットフォーム。

3月31日まで,造本装幀コンクール作品募集
 第45回造本装幀コンクールの作品募集が2月1日〜3月31日に行われる。2010年1月1日〜12月31日に発行された6部門の書籍が対象で出品料は1点あたり5000円。主催は日本書籍出版協会,日本印刷産業連合会。なお,出品作品は7月7日から開催される東京国際ブックフェアで公開される。問合せは同コンクール事務局,電話03-5211-7282。

2月2日〜4日,池袋サンシャインでPAGE展
 日本印刷技術協会は2月2日〜4日,東京の池袋サンシャインシティで恒例のページネーション展「PAGE2011」を開催する。入場料1000円,ネット登録などで無料。
http://www.jagat.or.jp/PAGE/2011/

2月2日から,アド・ミュージアムが21世紀の日本社会を捉える展示
 新橋のアド・ミュージアム東京は2月2日に,21世紀の日本社会や広告環境の変化を,デジタルやアジア,エコなどの5つのテーマで捉える資料約140点の常設展「21世紀ウォール2000-2009」を新設する。それにともない同日〜2012年4月,来場者参加型イベント「あなたが選ぶ2000-2009」を開く。来場者は会場に設置したiPadを使い,展示物の中から21世紀最初の10年間にふさわしいと思うものを選んで投票する。投票後には各展示物のランキングを即時に確認できるほか,展示物以外の資料も閲覧できる。
http://www.admt.jp/

2月22日に,日本出版クラブで電子出版時代の著作権と出版契約セミナー
 2月22日に,東京・新宿区の日本出版クラブで電子出版時代の著作権と出版契約に関するセミナーが開かれる。講師は弁護士の村瀬拓男氏。受講料8000円。
http://www.murapal.com/yotei/72-2011-01-14-03-17-53.html

5月12日〜14日,大阪で情報・印刷産業展
 「情報・印刷産業展JP2011」が5月12日〜14日,インテックス大阪で開催される。主催はJP産業展協会。入場無料。
http://www.monz.co.jp/jp2011/message.html

全国グラビア,6月29日に45周年記念式典
 全国グラビア協同組合連合会は,6月29日に東京・紀尾井町のホテルニューオータニで創立45周年の記念式典を催す。民主党の海江田万里氏と自由民主党の石原伸晃氏による対談が行われるほか,祝賀会も開かれる。また翌30日にはトーホー加工の小山工場の見学会が企画されている。問合せは同連合会事務局,電話03-3623-4046。

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2月2日〜4日,池袋サンシャインシティで開催されるPAGE2011展で,印刷学会出版部は書籍販売コーナーで印刷・デザイン・出版関連書籍を販売いたします。
 大型書店には置いていただいている印刷学会出版部の書籍ですが,この機会にぜひお買い求めください。

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週刊『印刷雑誌』2巻4号
2011年1月31日発行
編集長兼発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

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