週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』2巻23号 2011年6月6日
Japan Printer weekly vol.2, no.23
毎週月曜日10時発行(発行日が祝祭日のときは翌日発行)

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

図書印刷,本の情報を集約したサイト開設
 図書印刷は5月30日,ネット上に散在する本の情報を集約したポータルサイト「読むナビ」を7月初旬に開設すると発表した。電子書籍と紙の種別や書店の枠を意識せずに本を検索できるほか,読者と本が出会う仕掛けを提供する。ページビュー300万/月,2011年度末までに登録ユーザー数3万人を目指す。

TINAMI,震災チャリティの電子書籍を発売
 アニメ・マンガ系クリエイターを支援するWebサイトを運営するTINAMIは6月1日,賛同クリエイター100人以上による東北関東大震災チャリティ電子書籍『春色(ハルイロ)』を発売した。売上はすべて日本赤十字社を通じて被災地への義捐金として送られる。178ページ,500円。

徳川ミュージアムとDNPアートコミュニケーションズ,画像貸出サービス開始
 徳川ミュージアムとDNPアートコミュニケーションズは,徳川ミュージアムの収蔵品画像データの貸出サービス「徳川ミュージアム・イメージアーカイブ」を6月1日から始めた。これまで利用の多い大名道具約240点の画像データから貸出サービスを始める。
 利用者は,DNPアートコミュニケーションズが運営するWebサイトで使用したい作品の画像の貸出を申し込むことにより,デジタル画像をダウンロードできる。希望に応じてCD-Rで受け取ることも可能。利用料は,利用する用途および数量やサイズによって異なる。

凸版印刷とコニカミノルタプラネタリウム,ドームスクリーンに文化財投映
 凸版印刷とコニカミノルタプラネタリウムは,コニカミノルタの持つ全天周映像作成・投映技術を,文化財デジタルアーカイブの公開手法である「トッパンVR」に応用し,全天周ドームスクリーン投映用コンテンツ化を行った。平面スクリーンより面積の広いドームスクリーンへ,立体感と奥行き感のある映像として投映できるようになる。

不二印刷,写真への可変文字サービス開始
 不二印刷(大阪)は6月1日,写真画像の1枚1枚に名前が入れられる画像の作成・販売サービス「Pictura」を始めたと発表した。写真の中に書かれている文字の差し替えを違和感なく背景になじませて見せることができる。

エクスジェン・ネットワークス,複数プリンタのプリントアウト管理ソフト
 エクスジェン・ネットワークスは5月30日,異なるメーカーの複数台のプリンタが設置されている環境で,個人またはグループでプリントアウトの制限を設定して運用することができる印刷管理ソリューション「LDAP Manager for Printing」を発表した。500ユーザー48万円から。

富士ゼロックス,A4モノクロプリンタの新製品
 富士ゼロックスは,A4判モノクロプリンタ「DocuPrint P300d」を6月15日に発売する。高速処理を行うプリントエンジンの搭載で毎分30枚を出力。最高解像度は1200×1200dpiで小文字や細線も再現する。ファーストプリントの所要時間も8.5秒に短縮した。69,800円。

大日本印刷,屋外用デジタルサイネージ開発
 大日本印刷は,屋外用のデジタルサイネージ(電子看板)を6月8日から販売する。同時に自社開発のデジタルサイネージ向けの各種アプリケーションをASPサービスで提供する。本システムは,サムスン電子製の46インチ超高輝度液晶パネルを搭載。
 また,防水・防塵対策に加え,筐体には炎天下や凍結などの環境でも温度を最適に保つ専用の空調機(寒冷地向けヒーターはオプション)を付けた。各種リーダー・ライターを筐体に搭載することで,おサイフケータイへのURL転送や,個人認証カードをかざすことで個別の情報を表示させる機能などがある。従来の屋外向けのものと比べ60〜70%の低価格化(1セット160万円)を図った。

大日本印刷,省エネ対応のディスプレイ色調補正器を発売
 大日本印刷は,ディスプレイの明るさ(輝度)を下げて消費電力を抑えても色を補正してきれいに見えるデジタルサイネージ用ディスプレイ色調補正器「FANAT COLOR」を開発し,6月27日に発売する。デジタルサイネージディスプレイの色調を統一して再現性を高めるシステム「色調ボックス」に,輝度を下げてもコントラストを強調し,色のくすみを補正する機能を付与したもの。50,000円。

大日本印刷,携帯とサイネージの融合
 大日本印刷は,携帯電話とデジタルサイネージを組み合わせたノベルティ自動配布システム「Get One Signage System」を開発,6月1日に販売・レンタルを始めた。企業が携帯サイトでプレゼントしているノベルティから,生活者が欲しいノベルティに応募すると,携帯電話に2次元コードが送信され,その2次元コードを専用のノベルティ配布機器にかざすことで,応募したノベルティを入手できる。専用機器には,32インチのデジタルサイネージが組み込まれ,商品やサービスの広告,キャンペーンやイベントの告知など,さまざまな情報を表示できる。配布マシンの設計やメンテナンスなどは自動販売機の製造・販売を行う(株)Fujitakaが担当する。

大日本印刷,プッシュ型の電子チラシ配信サービス実験
 大日本印刷と城北宣広は共同で,家庭内のAndroid搭載情報端末向けにプッシュ型で電子チラシや広告などを配信するサービス「チラシ直送便PLUS」を開発し,6月30日より実証実験を始めた。新聞折込チラシを電子化し,毎朝,各家庭の専用タブレット端末に配信するサービスで,2012年の事業化を目指す。
 ケイ・オプティコムが6月末より試験サービスとしてモニター向けに配布するAndroid搭載の専用タブレット端末に身近な生活情報などを配信する「eoスマートリンク」上で実施する。実証実験は,11月30日(予定)まで実施される同サービス事業の試験サービスに合わせ,大阪府北摂エリア5市でモニター500世帯が対象。

廣済堂,展覧会チラシ閲覧アプリを提供
 廣済堂は5月31日から,Android上で全国の美術館・博物館で開催されている注目の展覧会のチラシを無料で閲覧できるアプリの提供を始めた。毎月,約40件のチラシを閲覧できる。

アマナイメージズ,オンライン購入に優待サービス
 ストックフォト販売事業を手がけるアマナイメージズは,写真・イラスト・動画などの素材を販売する同社Webサイト「amanaimages.com」に登録した顧客向けに,7月1日から次の3つの優待サービスを始める。クレジットカード決済でのTポイント付与,有料メンバーへの割引サービス(8月1日から),半年間の利用額に応じた割引サービス(8月1日から)。

Skeed,大容量ファイル授受を円滑化
 ネットワークシステム開発を手がけるSkeedは6月2日,世界間での大容量ファイル送信を円滑化するファイル転送ソフト「SkeedSilverBullet」を発売した。独自開発した専用プロトコルを使用して従来のプロトコルにおける回線制約を解決し,FTPと比較して数十倍の性能でたとえば日米間や日中間のデータ転送が行える。

日本印刷産業機械工業会,Japan Color認証制度受付再開
 日本印刷産業機械工業会は6月1日,オフセット印刷における標準印刷色である枚葉印刷用ジャパンカラーを基準値とした「Japan Color認証制度標準印刷認証」の認証受付を6月20日から再開すると発表した。2009年10月の制度創設以来,これまで3期募集しており,認証付与は62社71工場となっている。

日本印刷産業機械工業会,温室効果ガスの研究報告書を発表
 日本印刷産業機械工業会と日本機械工業連合会は3月に『平成22年度 印刷産業機械の温室効果ガス排出量の算定基準に関する調査研究報告書』(A4判212ページ)を発行した。プリプレス,枚葉印刷機,オフ輪,製本加工機の4分野に関し,印刷会社・製本会社に協力してもらい,7回の温室効果ガス排出量を測定調査した。

中京化学,高品質水性フレキソ印刷の認証
 軟包装パッケージのグラビア印刷を手がける中京化学は,2010年7月から水性フレキソ印刷への取り組みを始めている。2010年11月にエスコグラフィックスのフレキソ製版機「CDIspark4835」を導入し,製版ソリューション「HD Flexo」を採用した。このたび,同ソリューションの優良印刷企業としてEskoArtwork社(ベルギー)から認証書を授与された。水性フレキソにおける同認証の獲得は国内初となる。
《詳細は月刊『印刷雑誌』8月号(7月20日発行)》

コニカミノルタ,省電力対策と震災復興支援
 コニカミノルタビジネステクノロジーズは,同社複合機14機種における節電・省電力化対策を6月下旬から次の通り始める。新規生産製品について低電力・スリープモードへ最短1分で移行する仕様に変更,既設製品の低電力・スリープモードへの最短移行設定の推奨,電力削減向けの本体制御ソフトによる個別対応。これにより最大で非対応時の50%削減が可能と試算している。
 またコニカミノルタビジネスソリューションズとコニカミノルタビズコムは,東日本大震災の復興支援として,被災地の企業や自治体を対象にIT環境のリモート支援サービス「IT-Guardians」の一部メニューの無償提供を6月1日から始めた。

コニカミノルタBJ,プロダクションプリント事業の強化へ
 コニカミノルタビジネスソリューションズは5月31日,同社の中期経営計画を発表した。2010年度はコニカミノルタグラフィックイメージングとの統合もあり,売上高は前年比107%,出荷台数も微増,オフィス系IT支援サービスは前年比247%となった。これを踏まえ,オフィス市場でのシェア2桁越えやプロダクションプリント市場での地位確立を通して2013年までに1200億円の売上を目指す。また,オフィス系の顧客,印刷会社,をWin-Winの関係で結びつける「プリントビジネスコンシェルジュ構想」で高付加価値印刷の企画提案を行っていく。

光文堂,創業65周年記念キャンペーン
 光文堂は,2011年に創業65周年を迎えるにあたり,9月30日までキャンペーンを行っている。同社から機器,材料などを購入した顧客に対し,バリ5日間の旅に招待する。

印刷之世界社,移転
 (株)印刷之世界社は5月23日に移転した。新住所:〒101-0052東京都千代田区神田小川町1-8-6フタバビル3階。電話03-5256-0591(従来通り)。

6月14日,故 大鹿洪司氏お別れの会
 大鹿印刷所社長 大鹿洪司氏が5月6日死去(享年81歳)したが,同社は6月14日,大垣市の大垣フォーラムホテルでお別れの会を開く。

6月26日まで,東京国立博物館資料館でVR作品を上演
 凸版印刷が協力した東京国立博物館資料館のTNM&TOPPANミュージアムシアターでは,6月26日までVR作品「東大寺 大仏の世界」を上演している。奈良・東大寺の大仏を三次元計測・色彩計測などのデジタルアーカイブ技術を駆使し,高精細のVR映像によって再現。
 実際には間近で見ることができない至近距離まで接近し,さまざまな視点からとらえた仏像を見ることができる。当日予約制,東京国立博物館入館料が必要。
http://www.toppan-vr.jp/mt/

7月1日まで,クリエイションギャラリーG8で「JAGDA新人賞受賞作家作品展2011」
 日本グラフィックデザイナー協会は7月1日まで,東京・銀座のクリエイションギャラリーG8で「JAGDA新人賞受賞作家作品展2011」を開いている。受賞した大黒大悟,高田唯,天宅正の3氏の受賞作品および近作であるポスターやチラシ,書籍カバー,文具などを紹介している。作品の一部は手に取って見ることもできる。入場無料,日曜・祝日休館。
 同展は今後,大阪,滋賀,新潟などを巡回予定。さらに3氏の作品は,6月発行予定のJAGDA会員作品集『Graphic Design in Japan 2011』(六耀社発行,予価15,750円)巻頭に掲載される。
http://rcc.recruit.co.jp/g8/exhibition/g8_exh_201105/g8_exh_201105.html

6月7日,日本印刷学会グラビア研究会が勉強会
 日本印刷学会のグラビア研究会は6月7日,東京・水道の凸版印刷印刷博物館で包装技術の動向を学ぶ勉強会を開く。「日,欧,米,中で比較する食品包装材料法規制の現状と今後の課題」,「米国最大の国際包装展,パックエキスポ2010の視察報告」「デジタル印刷について」の講演がある。参加費は会員4000円,非会員6000円,要予約。
http://www.jspst.org/event/110607.html

6月7日〜7月3日,アド・ミュージアムで「TCC広告賞展2011」
 新橋のアド・ミュージアム東京は6月7日〜7月3日,「TCC広告賞展2011」を開く。東京コピーライターズクラブが主催する同賞の2011年度受賞作品を展示する。同賞は,あらゆる広告物をキャッチコピーで評価するもの。また会期中に不定期で,受賞者をはじめとした同クラブのメンバーが,日替わり・時間限定で特設ブースに登場し,コピーライターの仕事風景を見せる。入場無料,土日祝日休館。
http://www.admt.jp/

6月8日,レヴァンテ・インターナショナルが電子出版・広告・物販に関するセミナー
 レヴァンテ・インターナショナルは6月8日,東京・渋谷のビジュアル・プロセッシング・ジャパンで,「ソーシャルメディアが拓く電子出版・広告・物販の新たなビジネスチャンス」をテーマにセミナーを催す。参加無料,要予約。
http://www.vpjnews.com/node/403

6月9日・10日,リョービが節約印刷で実演会
 リョービイマジクスは6月9日・10日,東京・豊島の同社で節約印刷をテーマにセミナーと実演会を行う。セミナーはストーンペーパーの紹介,高感度UVインキによる省エネ事例,FMスクリーニングとインキ削減ソフトによる節約,製版工程の廃液削減の各テーマ。参加無料,要予約。問合せは電話03-3927-1031。

6月9日・10日,日本印刷学会が春期研究発表会
 日本印刷学会は6月9日・10日,東京・新富の日本印刷会館で「第125回春期研究発表会」を催す。参加費は,正会員8000円,学生会員1000円,賛助会員社員8000円,非会員16,000円,予稿集のみ5000円。6月9日夕方に交流会開催(参加費2000円)。
http://www.jspst.org/event/kenkyu/110609.html

6月18日,印刷志の会が勉強会
 テクノロールが主催する印刷志の会は6月18日,東京・浅草の同社で勉強会を開く。「枚葉印刷業界はどこまで,進化しているのか?」のテーマで,ダックエンジニアリングの氷上好孝社長が検査装置の最新動向について講演する。参加費500円。
https://x157.secure.ne.jp/~x157007/forum/topic-8.html

6月20日〜23日,パシフィコ横浜でRadTech Asia 2011開催
 UV・EB表面処理・加工に関連した技術の催事「RadTech Asia 2011」が6月20日〜23日,パシフィコ横浜で開催される。主催は同組織委員会。
http://www.radtechasia2011.org/outline_j.html

6月21日・22日,ビッグサイトでPHOTO NEXT展
 写真家,写真ビジネスのフェア「PHOTO NEXT 2011」が6月21日・22日,東京ビッグサイトで開催される。主催はプロメディア。120以上の出展社が写真関連の基材,商材,サービス,ソリューションを紹介する。入場無料。
http://www.photonext.jp/

6月24日に日本印刷学会がフレキソ研究会
 日本印刷学会フレキソ研究会は6月24日,東京・新富の日本印刷会館で「フレキソ印刷の最新事情」をテーマに研究例会を開く。軟包装パッケージ向けフレキソ水性印刷(中京化学),フレキソ版の線数とアニロックスの線数の関係(日本フレキソ技術協会,サカタインクス),印刷におけるカーボンフットプリント(東洋インキSCホールディングス),ヨーロッパのグラビア印刷・フレキソ印刷最新事情(アルテック)の講演の予定。参加費は,会員7000円,学生3000円,会員外10,000円。
http://www.jspst.org/event/110624.html

7月2日まで,大阪でTDC展
 東京タイプディレクターズクラブが主催するタイポグラフィ作品のコンペティション「東京TDC賞」の受賞作品や,ノミネート作品,優秀作品などを展示する「TDC展」が5月20日〜7月2日に大阪のdddギャラリーで開かれている。入場無料。
http://www.dnp.co.jp/gallery/ddd/

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週刊『印刷雑誌』2巻23号
2011年6月6日発行
編集長:高尾悠太
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

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