週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』2巻45号 2011年11月14日
Japan Printer weekly vol.2, no.45
毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

印刷工業会,電力使用制限令の対策結果を報告
 印刷工業会は11月10日,夏に業界へ呼びかけた電力消費削減の結果を報告した。行った対策は,特色インキの15色への絞り込み,週刊誌以外の原則48時間の繰り上げ進行,台割,部数,配本通知などの早期化の3項目。調査の結果,日本雑誌協会加盟社,未加盟社ともに8割近くが実施された。同協会からは,このような取り組みは印刷団体として初めてと評価された。今後も続く電力不足に対し,取り組みも継続,検討を重ね,各社への協力を要請する。

日本hp,大判プリンタを発表
 日本ヒューレット・パッカードは11月17日より,無臭で有害成分を出さず,耐候性に優れるLatexインクを採用した大判プリンタ「HP Designjet L26500」の受注を始める。最大印字幅は1,550mm。新たに両面プリントに対応し,印字速度は毎時10.6平方メートル。ターポリンからテキスタイル素材まで対応する。

iPhoneでの年賀状注文に対応
 マイアルバムは11月11日,iPhoneとiPod touchに対応した年賀状作成,プリント注文アプリ「らくらく年賀状」2012年度版をApp Storeより提供すると発表した。iPhoneやiPod touchで撮影,保存した画像を使用し,無料の同アプリにある80種のテンプレートに画像を配置するだけで手軽に年賀状を作成できる。注文後は実際の年賀はがきに銀塩写真を貼り合わせて最短4日で注文者に届ける。なお,12月15日まで送料無料,基本料金780円,70枚以上の注文で1枚42円とするキャンペーンを行う。

東日本大震災後初,被災地からGP工場が誕生
 日本印刷産業連合会は11月11日,東日本大震災で被災した福島県,郡山の土屋印刷所をグリーンプリンティング工場に認定し,10月26日に認定式を行ったと発表した。同社は震災で建物や機械の一部が損傷を受け,原発事故の影響により受注が減少する厳しい状況での認定取得だった。同認定は環境に配慮した印刷工場の認定制度で,全国266工場,基準に適合した印刷製品は1億5000万部を越えるとする。

九州小森会,会社と社長のあり方を聞く
 小森コーポレーション製印刷機ユーザーで組織する九州小森会は11月8日,ホテルオークラ福岡で講演会を開いた。小森コーポレーションの小森善治社長は基調報告として,世界経済や欧米の印刷市場動向を述べたほか,同社が印刷技術,精密機械製造技術,顧客感動活動の発揮したPrint Engineering Service Providerをコンセプトにしていると話した。同社の杉山博幸氏は高感度UVによりオフセット印刷で即納の要望に応える「オフセットオンデマンド」と20枚以下で校正と色を合わせる「20マッチング」について解説した。高感度UVはJGAS2009で発表し,その後2年間で110数台を納入したという。
 「大震災からの再出発:復活から更なる発展へ」と題し万協製薬の松浦信男社長が,「会社は個人の能力を集団力に変換する装置」,「組織の最上流にいる社長である自分を最下流にあると認識することから21世紀型経営者は始まる」,「やる気×元気×本気×人気のうち1つが0だとすべてゼロ」,「会社の投資は,常に利益の前に必要である」などの自身の考えを話した。

竹橋プリンティングセンターと帆風,働く意味を聞く
 竹橋プリンティングセンターと帆風は合同で11月9日,東京・竹橋の学士会館で講演会を行った。「尽生経営の実践:葬儀社経営者が語る,究極のサービスとは」と題し,ティアの冨安徳久社長から「人のために生きる」,「感謝は実力を倍加する打ち出の小槌なり」,「理を以って万物を成す」,「この仕事に誇りを持ってやっている」などの社会で働く意味を聞いた。

日本印刷産業政治連盟,震災後の日本及び日本人のあり方をテーマに勉強会
 日本印刷産業政治連盟は11月10日,東京・日本橋のDICビルで勉強会を行った。ジャーナリスト,TVコメンテーターなどで活躍する大宅映子氏が「震災後の日本及び日本人のあり方」をテーマに講演し,個人の意見,決断力を持つことの重要性,高齢化社会,メディアの責任などを語った。

全日本印刷工業組合連合会,理事会開催
全日本印刷工業組合連合会は11月10日,東京・日本橋のDICビルで理事会を開いた。水上光啓会長は差別化した独自力を持ち,新しいビジネスモデルを作らなければいけない。原点に戻って終わりなく進むことが業態変革だと語った。その後,各議事が承認されたほか,事業報告が行われた。

日本印刷学会,大阪で研究発表会
 日本印刷学会は11月11日,大阪・大国町のモリサワで「第126回秋期研究発表会」を開催した。23件の研究発表のほか,記念講演「法隆寺金堂壁画とコロタイプ」があり,便利堂の山本修氏がコロタイプの基本から,文化財研究,芸術,宗教などの社会的活動にコロタイプが活躍してきた過去,現状と今後の意気込みを話した。コロタイプの印刷物の紹介に来場者の注目が集まった。

光文堂,シール・ラベルとパッケージ展開催
 光文堂は11月9日・10日,名古屋市金山の同社でエスコグラフィックス,日本製図器工業とともに,シール・ラベルとパッケージ向けの内覧会と講演会を催した。
 光文堂は,電子写真方式のシール・ラベル印刷機「KBD XEIKON」によるナンバリングを施したシールと厚紙の箱(展開図)の出力を実演した。エスコグラフィックスは毛抜き合わせやトラッピング処理,箱の展開図が正しいかどうか確認するソフトを紹介し,日本製図器工業が扱うカッティングプロッタで箱の筋入れと抜きを実演した。

PrintNext2012,参加受付開始
 2012年2月4日にパシフィコ横浜会議センターで開催される「PrintNext」の参加登録が14日から開始する。パネルディスカッションなどのプログラムは無料で,午後からの基調講演,分科会などのプログラムは参加費18,000円。参加希望者は公式サイトから申込書をダウンロードし,メールで申し込む。
http://www.printnext.jp/

11月29日,環境保護印刷推進協議会がセミナー
 環境保護印刷推進協議会は11月29日,東京・水道橋の全水道会館で「エコ時代に,エネルギーの有効活用を考える:CO2削減に向けて,今,何をすべきか?」をテーマにセミナーを開く。「エネルギーの利用効率を高める着眼点:節電を超えた省エネ対応の重要性」をエコエナジーの伊藤智教社長が,「環境優良工場のエコ時代の有効的な取り組み」(仮題)を冨士印刷が講演する。参加無料,要申込(11月25日締切),定員100人。
http://www.e3pa.com/information/index.php#clione9

VPJ,11月17日にフォトサービス展開に関するセミナー
 ビジュアル・プロセッシング・ジャパンは11月17日,東京・渋谷の同社で「VPJが提案する!印刷会社のトータルフォトサービス展開」セミナーを開く。ユーザーの写真データ保管サービスの運用のほか,データ変換サービス,出力,印刷サービス,フォトグッズでの販路拡大のコツを紹介する。
http://f.msgs.jp/r/c.do?16n_3_5V_rzs

11月18日,Facebookと連携する電子ブックをテーマにセミナー
 レヴァンテ・インターナショナルは11月18日,東京・渋谷のビジュアル・プロセッシング・ジャパン本社でFacebookやTwitterと連携する電子ブック「ツイシェアブック」をテーマにしたセミナーを開く。同電子ブックでは,Facebookページのウォール,ツイッターのタイムラインを表示することで,集客,広報を強化する。
http://f.msgs.jp/r/c.do?15P_3_5T_rzs

12月7日,プリントミックスがコンテンツビジネスのセミナー
 プリントミックスは12月7日,東京・代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターでセミナーを開く。「不況下で生まれた新規印刷市場の事例紹介:印刷物で商品を開発して儲ける方法」をテーマにコンサルタントの山田英司氏が講演する。参加費一般5000円,会員2000円。要申込,定員30人。
http://www.printmix.org/modules/pico/index.php?content_id=70

11月25日〜12月26日,日本図書設計家協会が「感じる装丁」展
 日本図書設計家協会は11月25日〜12月26日,東京・神田の竹尾見本帖本店で「感じる装丁」展を開く。同協会の装丁・装画家68人が同展テーマで,ファインペーパーと特殊印刷を用いて制作した『星の王子さま』,『クリスマス・キャロル』,『竹取物語』の児童文学3作品のブックカバーを紹介する。入場無料,土曜・日曜・祝日は休館(初日および最終日は17:00まで,12月13日は15:00までの短縮営業,12月20日は休館)。また12月13日にトークショーも開く。参加無料,要予約。
http://www.takeo.co.jp/site/event/request/index.php

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shukan@japanprinter.co.jp

週刊『印刷雑誌』2巻45号
2011年11月14日発行
編集長:武川久野
編集兼発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

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