週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』2巻46号 2011年11月21日
Japan Printer weekly vol.2, no.46
毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

ソフトウェア・トゥー,PDF編集ツール「pdfToolbox」「pdfToolbox Server」を発売
 ソフトウェア・トゥーは11月18日,callas software社(ドイツ)のPDF編集ツール「pdfToolbox」「pdfToolbox Server」の発売を始めたと発表した。pdfToolboxはスタンドアロンまたはAcrobatプラグインとして動作する。callas pdfToolbox Server は,PDF変換,修正,検査を自動化するサーバーアプリケーション。ホットフォルダまたはコマンドラインで動作し,印刷,校正,インターネットなどの用途に使用されるPDFを,目的の用途に最適化する。オープン価格。

大日本印刷,展覧会ガイドアプリを読売新聞社と販売
 大日本印刷は,読売新聞社が主催し国立西洋美術館で開いている絵画展「プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影」の公式アプリ「ゴヤ展eガイドブック」を制作し,11月16日から11月30日まで販売している。同アプリは30作品を高精細画像で紹介するほか,作品解説や,画面をなぞることで展示室の様子を360°見られる機能がある。iOSおよびAndroidのタブレット端末の一部機種に対応。

共同印刷,ぱとりしあ2Gのサービス提供を開始
 共同印刷はスマートフォンのカメラを画像にかざし,対応コンテンツやアクションを呼び起こす画像認識エンジン「ぱとりしあ2G」の販売を開始した。アプリ内で画像認識する「ローカル版」が従量課金制。サーバー上でデータを認識する「ネットワーク版」が1ライセンス25万円。トライアルパッケージが月額20万円。また,今年中に「ネットワーク版」の画像更新やWeb上で課金情報を確認できる仕組みを構築し,サービスが拡充される。
http://www.kyodoprinting.co.jp/patricia/

BookLive!,光iフレームに、電子書籍アプリを提供
 トッパングループの電子書籍ビジネスを担う会社「BookLive!」は11月17日より,NTT東日本が提供・販売する家庭用の情報端末「光iフレーム」のフレッツ・マーケットへ無料アプリケーション『BookLive!Reader』の提供を始めた。この家庭用の情報端末へのサービス提供により,主婦やシニア層へ向け,書籍の新しい楽しみ方を提案する。

凸版印刷,移動図書館で絵画に触れて楽しむワークショップを実施
 トッパングループは同グループの芸術造形研究所と共同で11月16日,同グループが運営し被災地を巡回する移動図書館において,臨床美術の無料ワークショップを始めたと発表した。臨床美術は,プログラムに沿って創作活動を行うことで脳を活性化させ,人の感性や潜在能力を引き出すもの。同ワークショップでは東北福祉大学社会貢献センターに所属する臨床美術士が巡回先に赴き,絵を描く指導をして参加者の心のケアを行う。実施は2012年3月までを予定。

新日本印刷,「印刷産業環境優良工場表彰」経済産業大臣賞授賞を祝う
 新日本印刷は11月17日に東京・内幸町の帝国ホテルで,同社の羽田東京工場が今年9月の「印刷産業環境優良工場表彰」で経済産業大臣賞を授賞した祝賀会を開いた。全日本印刷工業組合連合会の水上光啓会長をはじめ衆議院議員の玉木雄一郎氏や経済産業大臣政務官の北神圭朗氏などがお祝いに訪れた。また同工場の見学会も催し,水なし印刷や省電力,廃棄処理などの設備と,環境配慮と製品品質を意識した社員の仕事ぶりを見せた。

石田製本,個人向け自費出版サービスを開始
 石田製本は11月15日,小説や写真集,絵本,自分史などを1冊から印刷・製本する自費出版サービスを始めたと発表した。手書き原稿やWordデータ,PDFデータに対応し,上製本と並製本,中綴じの3種類の製本方法を用意した。版下作成から校正,印刷,製本,管理まで一貫して行う。また,原稿作成の支援も可能。

大川印刷,街の店舗のトイレ貸出サインを開発
 大川印刷はNPO法人Checkと共同で,誰もが借りられるトイレの貸出を表示するサイン「オープントイレマーク」を開発した。11月14日より,神奈川の元町・中華街・山下地区の店舗で入口に同サインを掲出する取り組みを始めている。サインのステッカーは1枚800円で,売上の一部を同法人の活動の普及啓発などに活用する。

当矢印刷がヤカを買収
 当矢印刷は10月11日付でヤカの株式を取得し,子会社化した。ヤカの親会社であるヤカグループは東京での事業を整理するに当たり,代表者同士が縁戚関係にあり,従来から取引関係にある当矢印刷に買収の打診があった。両社の経営姿勢は堅持され,補完関係や重複部分の合理化を図ることで柔軟な受注体制を目指す。

団結力の大切さを聞く
 小森みちのく会は11月15日,ホテルメトロポリタン仙台で総会を開いた。小森コーポレーションの小森善治社長は基調報告として,3月11日の震災を振り返り,生産工場の様子やユーザーへの対応を話したほか,世界経済や欧米の印刷市場動向,同社の事業展開を説明した。同社の杉山博幸氏は高感度UVによりオフセット印刷で即納の要望に応える「オフセットオンデマンド」と20枚以下で校正と色を合わせる「20マッチング」について解説した。高感度UVはJGAS2009で発表し,その後2年間で110数台を納入したという。また「小惑星探査機はやぶさ世界初の挑戦」と題して,宇宙航空研究開発機構の西山和孝氏が講演した。

販促に活かすクロスメディアサービスを紹介
 11月16日〜18日に有明の東京ビッグサイトで,日本能率協会主催の「デジタルマーケティングNEXT」展が開かれた。共同印刷は,画像にスマートフォンのカメラをかざすと対応するコンテンツを取得できる画像認識エンジンを搭載したアプリを紹介し,商品カタログや店頭ポスターなどとECサイトやクーポン券配信との連携を提案した。また,顧客データ分析してマーケティングに活かすサービスも紹介した。コトブキ企画は,PDFデータから電子カタログを作成するシステムを提供するクラウド型サービスを紹介した。同システムはPCやスマートフォン,タブレット端末向けの電子カタログを作成でき,閲覧状況の記録や解析もできるもので,今年10月現在で756社に導入されているという。同社では,PDF出稿による制作代行も行っている。

日本印刷学会,プリプレスの最新規格動向を学ぶ
 日本印刷学会の技術委員会プリプレス研究会は11月18日,東京・新富の日本印刷会館でセミナーを開いた。印刷PDFとRGBワークフロー,測色技術,モニター上での印刷色シミュレーション,LED照明と色評価,Japan Volor認証によるワークフロー効率化,電子書籍交換フォーマットの標準化をテーマに6件の講演があった。

モリサワ,フォント事業でARPHIC TECHNOLOGY社と業務提携
 モリサワは11月15日,フォント事業において台湾のARPHIC TECHNOLOGY社と業務提携したと発表した。これによりモリサワは,ARPHIC TECHNOLOGY社製の中国語フォントを2012年9月より提供する。また2011年度中に開始予定の,モリサワ書体をWebフォントとして利用できるクラウドフォントサービスでも同フォントを提供する。

ローランドディー.ジー.,74インチ幅対応の大判インクジェットプリンターを発売
 ローランドディー.ジー.は11月15日,水性大判インクジェットプリンタ「Hi-Fi JET FH-740」を発売した。同機は中国と韓国での広告に対応したもので,解像度は最大1440dpi,出力幅最大1869mm,取付け可能なメディア幅210〜1879mm。印刷モードに合わせて7種類のインク粒を吐出できる。CMYKに加え,ライトシアンとライトマゼンタを追加し,プリントへッドを2基搭載することで,1時間当たり懸垂幕用途で26.9m2,ポスター用途で18m2を出力する。今後1年間で1200台を販売する予定。

「UCDAフォント」の販売を開始
 ユニバーサル コミュニケーション デザイン協会は,イワタと共同開発した「UCDAフォント」を発売した。長文での読みやすさや,劣化した印刷状態での視認性が高さ,老眼,白内障でも数字が見分けやすいなどの特徴がある。認証支援ツールキット「UCDA見やすいデザイン」に同梱され,価格は52,500円。国や地方公共団体ほか,公益性の高い団体には特別価格で提供される。

東洋インキのオフセット用インキ,グッドデザイン賞特別賞を受賞
 東洋インキは11月11日,オフセット印刷用インキ「TOYO KING NEX NV100ライス」がグッドデザイン・サステナブルデザイン賞(経済産業大臣賞)を受賞したと発表した。同賞は日本産業デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞の特別賞。同製品は,米ぬか油を印刷インキに利用することで脱石油,再生可能資源へのシフトを促進する点が評価された。

日本印刷産業連合会,2012年1月10日に新年交歓会
 日本印刷産業連合会は2012年1月10日に東京・港区のホテルオークラで新年交歓会を催す。

11月29日,印刷教育研究会が電子書籍に関する講演会
 真興社の福田真太郎社長が「電子書籍への取り組みと今後の展望」について講演する。参加無料。問合せは都立工芸高校(oosawa@kogei-tky.ed.jp,電話03−3814−8755)。

2012年1月13日〜2月25日,ギンザグラフィックギャラリーが田中一光ポスター展
 ギンザグラフィックギャラリーは2012年1月13日〜2月25日,第306回企画展「DNPグラフィックデザイン・アーカイブ収蔵品展IV没後10周年記念企画田中一光ポスター1980ー2002」を開く。展覧会期中は2回のギャラリートークを予定。入場無料。
http://www.dnp.co.jp/foundation/

2012年2月9日〜12日,カメラ映像機器工業会がCP+(シーピープラス)開催
 カメラ映像機器工業会は2012年2月9日〜12日,パシフィコ横浜で総合的カメラ映像ショー「CP+2012」を開く。「ワールドプレミア伝える,つながる,写真の力」をテーマにパネルディスカッションやセミナーを提供する。当日一般は1000円,65歳以上,障害者手帳持参者,小学生以下は入場無料。
http://www.cpplus.jp/

2012年6月13日〜15日,大阪で広告・資機材見本市
 第27回広告・資機材見本市「サインエキスポ2012」が2012年6月13日〜15日,インテックス大阪で開催される。主催は近畿屋外広告美術組合連合会。
http://www.daikokyo.or.jp/

2012年6月14日〜16日,大阪で情報・印刷産業展
 情報・印刷産業展JP 2012が2012年6月14日〜16日,インテックス大阪で開催される。主催はJP産業展協会。問合せは,印刷之世界社(電話06-6311-0281)。

2012年7月11日〜14日,上海で高機能フィルム加工技術展
 第2回高機能フィルム加工技術展Convertech China 2012が2012年7月11日〜14日,上海新国際博覧展示場で開催される。主催は加工技術研究会。
http://www.convertechchina.com/

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週刊『印刷雑誌』2巻46号
2011年11月21日発行
編集長:武川久野
編集兼発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

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