週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』3巻5号 2012年2月6日
Japan Printer weekly vol.3, no.5
毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

ビヨンド,震災復興のチャリティーで名刺作成
 石巻市で印刷館を運営するビヨンドは3月31日まで,復興応援デザイン付き「東日本大震災復興応援 チャリティー名刺」の販売を行っている。復興応援デザインのロゴマークが入った名刺を作成し,印刷代金の5%を被災地の復興支援のため石巻民主商工会に寄付する。

ボンマックス,クロックスの靴に名入れサービス開始
 ユニフォームメーカーのボンマックスは2月3日,靴メーカーのクロックス・ジャパン合同会社の協力によりクロックスの商品に名入れを行うサービス「デコクロ」を始めた。クロックスの商品「クロックスシューズ」は高密度の特殊樹脂を使った軽量・柔軟性の高い靴で,これまでは印字が不可能だった。このたび,ボンマックスで特殊な表面処理を部分的に施すことで名入れを可能にした。8種類20色の靴を対象に,3種類の名入れ方法を選べる。企業・団体向けに50足より受注し,納期は約2週間。また一般消費者向けに,名入れ商品のサンプル展示や販売,その場で1足から名入れ加工を行い販売する店舗を,2月8日に東京・日本橋に開店する。

セコム,ヒラギノフォントを採用
 セコムはこのたび,同社のホームセキュリティシステム「セコム・ホームセキュリティGカスタム」の操作パネル(ホームコントローラー)の表示用フォントに,大日本スクリーン製造が製造・販売するフォント「ヒラギノ丸ゴシック体」を採用した。幅広い年齢層に対して視認性が高いこと,モニター上でも文字の細部が美しく安定感があること,セキュリティ機器の堅いイメージを払拭する親しみやすく柔らかな印象を与えられることなどが採用理由。

BookLive,電子書籍端末「ブックプレイスDB50」の専用ストア「BookPlaceストア」を開設
 BookLiveは1月26日,東芝が発売した電子書籍端末「ブックプレイスDB50」の専用ストア「BookPlaceストア(powered by Booklive!)」を開設した。文字の拡大縮小やインターネット辞書検索,しおり機能などを提供する。同端末は,無線LANに接続できる7型カラー液晶の端末。

モリサワ,電子雑誌ソリューションの新製品発表
 モリサワは,電子雑誌ソリューションMCMagazineの販売を2月1日から始めた。同ソリューションは,Adobe InDesignで組版されたデータを電子雑誌化することができるオーサリングツールMCMagazine Makerと,変換されたコンテンツデータを機器上で閲覧する「MCMagazineビューア」の2つの製品で構成する。
 MCMagazineビューア画面は,誌面全体を表示する“レイアウトイメージ”とテキスト部分をタップすることで現れ,組版機能を実装することでテキスト表示に特化した“テキストウィンドウ”構成している。レイアウトイメージ上の写真・イラストはタップすることで各機器に最適な大きさに拡大表示される。読者はレイアウトイメージで,完成された雑誌の世界観を確認しながら,テキストウィンドウで詳細な文字情報をよりスムーズに得ることが可能となる。MCMagazine Maker年間使用料1台ライセンス18万9000 円。

BookLive,首都圏主要20駅のデジタルサイネージ電子書籍人気ランキング情報を提供
 BookLiveは2月1日,電子書籍関連のニュースサイト「ITmedia eBook USER」に同社が運営する電子書籍ストア「BookLive!」の電子書籍最新人気ランキングを提供していると発表した。2011年12月より新宿・渋谷など首都圏11鉄道20駅27ヵ所のデジタルサイネージで同ニュースサイトの情報が流されており,総合書籍,男性向けコミック,雑誌の3ジャンル別に同ストアのダウンロード数をもとにしたデータを提供している。

富士ゼロックス,ビジネスコミュニケーションサービス向上
 富士ゼロックスは,ビジネスコミュニケーション支援サービス「SkyDeskサービス」のWeb アプリケーションに,iPad の画面の大きさで使いやすさを向上させたユーザーインターフェイスを追加し,2月1日から無償で提供を始めた。同サービスはSMB(Small and Medium Business)市場における多様なビジネスコミュニケーションに求められる各種アプリケーションを,パブリッククラウドを活用して昨年8 月23 日から提供を始めている。

日本印刷技術協会,『DTPの基礎 改訂版』刊行
 日本印刷技術協会は,『DTPの基礎 改訂版』を2月3日に刊行した。同書2000年に編集工房CGEより刊行されたが,このたび,印刷工程のIT化,デジタル化などの環境変化に対応するとともに,DTPエキスパートカリキュラム第9版に準拠した全面改訂を行った。ユニバーサルデザイン(UD)やPDF/X-4,Adobe PDF Print Engineをはじめ,CG,電子書籍などの新たな項目を追加し,同協会より発刊することとなった。岸本正治著,B5判,284ページ,税込2900円。

三浦印刷,スマートフォン対応アプリ「My ARmail」を提供
 三浦印刷は2月1日より,AR技術を応用したコミュニケーションサービスの iPhone・Android版アプリケーション「My ARmail」をApp StoreとAndroid Marketで提供している。送り手は,二次元コードなど特別なマーカーを使うことなく,サービスサイトに登録されたポストカードなどの印刷物をマーカーとして,スマートフォンやPCで作成した動画などをサービスサイトに登録,マーカーとしたポストカードなどを受け手に送る。受け手は,届いたポストカードをスマートフォンやPCにかざす事で,印刷絵柄や書かれたメッセージだけでなく,送り手が登録した動画をAR技術で楽しめるサービス。提供を記念し,2月1日〜3日にプランタン銀座で「プランタン銀座×ARmail」ポストカードを無料配布したほか,10日まで先着500名で新規登録会員にポストカードを提供している。
http://www.armail.jp/content/lp/printemps/0214.html

金羊社,協力企業と印刷の可能性を伝える展示会
 金羊社は2月3日〜5日に東京・鵜の木の同社で,印刷や加工の技術や面白さを紹介する「印刷のいろは」展を開いた。製本加工企業や紙商社,クリエイターなどが協力し,印刷加工体験会や作品展示・販売を行った。来場者は活版印刷やスクリーン印刷,箔押し,エンボス加工,製本の体験で,実際にぽち袋やノート,カードを製作できたほか,雑誌の表紙写真の撮影体験などもできた。また,昭和のくらし博物館による展示で,昭和時代の「うちわ絵」や初節句に飾った掛軸「おかけじ」のデザインと印刷を見ることもできた。

大日本印刷,デジタル知育絵本を制作・配信
 大日本印刷は2月2日,「デジタルえほん」およびCANVASと共同で,知育向けの電子絵本「tap*rapシリーズ」の制作と配信を始めた。第一弾は,画面をたたくと分解された言葉の音とイメージを引き出せ,一つの言葉を形成しながらしりとり遊びができる『tap*rapしりとり』をiPad向けに配信。税込500円(2月29日までは税込350円)。また,3月までにiPhoneにも配信する。

凸版印刷,「新たな価値を与える」ユニバーサルデザインを提唱
 凸版印刷はパッケージ分野で,使いやすいだけでなくブランド価値を向上させる新しいユニバーサルデザイン(UD)の概念として「次世代UD」を提唱。同概念を用いたコンサルティングサービスを2月より始める。このUDは,従来の使い勝手を向上させて「マイナス面をなくす改善」に加えて,潜在的なニーズに応える「能動的な価値の提供」を追加することでブランド価値を向上させる。商品ブランドにとって本当に必要な情報や機能は何かを調査・検証し,商品に新たな価値を与える商品開発が可能という。

印刷の栄文社,フォトブックサービスの売上を震災復興支援として寄付
 印刷の栄文社は2月1日より,同社が提供しているオリジナルフォトアルバム作成ソフトウエア「マイメモリーブック」の3周年記念として2月〜4月の間,フォトアルバムを30%割り引いて提供している。なお,2月〜12月まで売上金額の10%を震災復興支援のために寄付すると発表した。

2010年度のグラビア印刷市場,前年度比0.8%の減少
 矢野経済研究所は2月2日,グラビア印刷市場に関する調査結果を発表した。2011年10月〜12月に国内グラビア印刷コンバータなど約240社に聞き取り調査などをしてまとめたもの。2010年度のグラビア印刷市場規模は9334億5900万円で前年度比0.8%減で減少しているものの幅は小さく,安定している。また,軟包装材において,2011年度の市場規模は東日本大震災の影響による非常食,保存食の需要増があったものの全体的には縮小傾向で9230億円になるとの予測を立てた。

コダック,新社長に藤原浩氏
 コダックの代表取締役社長に,2月1日付けで常務取締役グラフィック コミュニケーション事業本部長兼コンシューマービジネス事業本部長の藤原 浩が就任した。藤原氏は,2011年7月にグラフィックコミュニケーションおよびコンシューマービジネス事業のマネージングディレクター,常務取締役としてコダックに入社。 グローバル企業での COOや CFOの経験を生かしてきた。前社長の松浦規之氏は役員任期期間中の3月末まで,取締役として世界のパッケージ市場におけるさらなるビジネスの拡大を目指し,樹脂版プレートの開発・製造・マーケティング・販売を管掌する。

東洋インキ,新聞オフ輪用インキ価格改訂
 東洋インキは2月2日,オフセット新聞輪転機用インキに関し,4月1日出荷分より40〜80円/kg値上げ交渉を始めると発表した。主原料のロジン,顔料,溶剤などの価格が新興国の需要増により上昇していることと,東日本大震災の影響で一部の原料が入手困難になったことから代替原料の使用や調達ルートの変更などでコストアップになっていることが原因。

コニカミノルタ,蛍光分光濃度計発売記念キャンペーン
 コニカミノルタビジネスソリューションズは,蛍光分光濃度計「FD-7/5」の特別モデルと特別価格の設定によるキャンペーンを3月31日まで行っている。
 同濃度計は,コニカミノルタセンシングが開発・製造している世界初M1(ISO13655)タイプの測色計で,コニカミノルタ独自のVFS(Virtual Fluorescence Standard)技術により,印刷業界標準であるD50光源下での紙の蛍光増白剤の影響を考慮した色を測定できる。

キヤノンMJ,4回目のクリック募金
 キヤノンマーケティングジャパンは,子どもたちの未来に美しく緑豊かな“ふるさと”を残すことを目指し,社会貢献活動「未来につなぐふるさとプロジェクト」に国内15地域で取り組んでいる。国内の自然再生活動と東日本大震災の復興支援活動へのバックアップを強化するために2月1日〜12月14日に「未来につなぐふるさとプロジェクト」の4回目となるクリック募金を行っている。同社のホームページ上で,支援したい地域をクリックすることにより,その地域の自然再生活動に1円が寄付され,それと同時に東日本大震災の復興支援活動の支援金としてさらに1円が寄付される。2010年から,これまで3回のクリック募金を実施し,合計約115万円を自然再生活動に寄付してきた。

アドビシステムズ,教育機関向けディスカウントキャンペーン
 アドビシステムズは,モバイル版のAdobe Reader提供開始により,さまざまな機器でPDFファイルをより活用できるようになったことを記念し,2月1日〜2月24日の期間,特別価格で提供される,教育機関向けライセンス対象の「Adobe Acrobat Xディスカウントキャンペーン」が実施されると発表した。このキャンペーンは,アドビライセンスストアおよびアドビ製品取扱販売店を通じて実施される。
 さらに,新年度への学生・教職員向けに,「アドビストア」限定で同社のアカデミック版(Adobe Student and Teacher Edition:学生・教職員個人版)対象製品を最大15%割引で購入できる「学割早得キャンペーン」を行う。15%割引が2月12日まで,10%割引が2月13日〜26日。

アドビ社,デザインアワード作品募集
 Adobe Systems Incorporated(米国)は,Adobe Design Achievement Awardsの応募作品を募集している。同アワードは,グラフィックデザイナー,写真家,イラストレーター,アニメーター,デジタルフィルムメーカー,開発者,コンピュータアーティストを目指す,世界中の学生および教職員を称えるもの。分割審査をし,応募期間最終終了は6月22日。カテゴリー賞受賞者には,3000米ドルの賞金が授与される。
http://www.adobeawards.com/jp/

2月8日,ハイパーギアがe-文書法への取り組みのセミナー
 ハイパーギアは2月8日,東京・市谷左内町の同社で昨年e-文書法申請を行った導入実績を中心に,長年の電子化ノウハウとe-文書法への取り組み方を中心に紹介する講演会を催す。参加無料,要申込。
http://www.hypergear.com/mt/main/archives/2012/02/e_2.html?semi0208

2月15日〜17日,東京ビッグサイトで第7回先端表面技術展・会議「ASTEC 2012」
 第7回先端表面技術展・会議「ASTEC 2012」が2月15日〜17日,東京ビッグサイトで開催される。主催はASTEC実行委員会。
http://www.astecexpo.jp/

2月18日,日本プリンティングアカデミー「印刷メディア産業の進化を支援するJPAソートウェア」開催
日本プリンティングアカデミーは2月18日9:30より,東京・日本橋のディーアイシービルでJPA実践研究フォーラム「印刷メディア産業の進化を支援するJPAソートウェア」を催す。画像処理や印刷標準化,ビジネスモデル創出など5講演。参加無料。
http://www.jpa.ac.jp/

2月27日,日本規格協会「インフラビジネスと標準化」セミナー開催
 日本規格協会は2月27日13:30より,都島区の大阪リバーサイドホテルでセミナー「インフラビジネスと標準化:海外展開の現状と課題」を催す。インフラビジネスにおける現状と課題およびそれに関連した標準について,京都大学経営管理大学院長の小林潔司教授,Panasonic本社R&D部門スタンダードコラボレーションセンター下地達也所長,京阪電気鉄道企画部長岡秀敏氏,大阪市建設局水環境担当部長城居宏氏,ISO元会長の田中正躬氏などが登壇する。要申込み,聴講は無料。
http://www.jsa.or.jp/standard/meeting_02.asp?fn=infra_business.htm

全印工連,2・3月にCS5テクニカルセミナーを開催
 全日本印刷工業組合連合会教育・労務専門委員会は各工業組合と協力してアドビの特別ライセンスプログラム参加企業を対象としたCS5テクニカルセミナーを開く。2月28日(火)にウインクあいち(名古屋),2月29日(水)に大阪府印刷会館,3月13日(火)に日本印刷会館。詳細は各工業組合へ。
http://aj-pia.or.jp/

2月29日,「10→30戦略室」が印刷会社のための特許活用法セミナー
 「10→30戦略室」は2月29日,東京都産業貿易センター浜松町館で「新規サービスの視点からみたpage 2012・印刷会社のための特許活用法」の講演会を開く。参加無料,要申込。
http://p.tl/bQ2y

3月1日〜6月3日,CCGAで日本ポルトガル交流展
 日本とポルトガルが交流する展示会「版で発信する作家たち:after 3.11」展が3月1日〜6月3日,福島県須賀川市のCCGA現代グラフィックアートセンターで開催される。月曜日(祝日除く)・祝日の翌日(土日除く)休館。入館料無料(震災復興支援のため)。問合せは同館(電話0248-79-4811)

大日本印刷やコニカミノルタ,ルーヴルの東北巡回展協賛
 東北3都市巡回展「ルーヴル美術館からのメッセージ:出会い」が4月27日〜6月3日に盛岡市の岩手県立美術館で,6月9日〜7月22日に仙台市の宮城県美術館で,7月28日〜9月17日に福島市の福島県立美術館で開催される。主催は前述3美術館とルーヴル美術館で,大日本印刷やコニカミノルタが協賛している。

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1月30日に『学術出版の技術変遷論考:活版からDTPまで』を発売しました。活字組版から写真植字,DTPへと変遷してきたその技術変遷と課題を京都の人文科学系の多言語組版も得意とする印刷会社をモデルに考察しました。戦後の印刷技術変遷史としてだけでなく,学術出版の研究や大学や図書館の研究書としておすすめです。定価7140円。著者の中西秀彦氏が連載中の『印刷雑誌』も合わせてお楽しみください。1号1470円。定期購読料1年間12号分17,640円(税込)で,定期購読ですと送料無料です。

週刊『印刷雑誌』3巻5号
2012年2月6日発行
編集長:武川久野
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 


 

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