週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』 3巻15号 2012年4月9日
Japan Printer weekly vol.3, no.15
毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

ウォールストリート・ジャーナル,インクジェットで印刷
 東京機械製作所は,インクジェット印刷機「JETLEADER 1500」を用いて,『The Wall Street Journal Asia版』(朝刊,関西向け配達分の一部)の印刷を4月16日から始めると発表した。現在,読売新聞江東工場で印刷し,新幹線または飛行機で関西地区へ発送している同紙の一部を,東京機械製作所の伊賀テクノセンターにある同機で印刷する。約1年間の予定。日本初のデジタル印刷機による新聞印刷が本番稼動となる。

国立情報学研究所,丸善出版の新刊図書全文を無料Web公開
 国立情報学研究所と丸善出版は,丸善ライブラリー新刊『ウェブらしさを考える本:つながり社会のゆくえ』を4月7日より丸善出版のWebサイトで無料公開する。国立情報学研究所が監修,丸善出版が発行の本書籍は,1年以上の長期におよぶ無料公開を続け,読みやすい環境を作った上で無料公開サイトのアクセスログと書籍の購買実績との相関関係を検証する。
http://pub.maruzen.co.jp/book_magazine/webrashisa/

オーセンスグループ,無料iPhoneアプリ「男と女の法律検定」配信
 オーセンスグループは4月5日,あたまソフトと提携し,無料iPhoneアプリ「男と女の法律検定」を配信した。男女間に起こりうるできごとについて,法的に○か×かをクイズ形式で学べる。1回7問で全45回を数回にわけて定期的に公開する。

DNPアートコミュニケーションズ,『ggg Books別冊7』の電子書籍アプリを配信開始
 DNPアートコミュニケーションズは4月2日,『ggg Books別冊7』の電子書籍アプリをiOSとAndroidの両OSを搭載した端末で配信を始めた。ggg Booksシリーズに登場したグラフィックデザイナー100人のポスターを作品解説とともに収めた。テキスト検索機能やブックマーク機能も備えた。1000円(税込み)。

DNPドリームページ,ギャラリー公開機能とスマートフォンでの閲覧機能追加
 大日本印刷の子会社のDNPドリームページは4月6日,同社が運営するWebサイト「ドリームページ」の中のギャラリー公開サービスにおいて,SNSへの公開機能とスマートフォンでの閲覧機能の提供を始めた。作品の表示画面で共有ボタンを押すとFaceBook,Twitter,mixi,Google+でフォトブックを表示できる。またスマートフォンでも作品を閲覧できるようになった。

BookLive,三省堂書店とポイント連携サービス開始
 BookLiveは4月2日より,三省堂書店が運営するクラブ三省堂のポイントサービスを,電子書籍ストアBookLive!に導入した。同ストアのIDとクラブ三省堂のIDをBookLive!内のマイページで事前に連携させることで,BookLive!で電子書籍を購入したさいに,価格に応じたクラブ三省堂のポイントも付与される。また,ソーシャル本棚「読むコレ」の提供も同日開始した。「読むコレ」はBookLive!ストアとクラブ三省堂のIDを利用し,ブラウザ上に自分の本棚やレビューを公開できる。

パピレス,docomoスマートフォン向けに「電子書店パピレス」を掲載
 パピレスは4月2日より,docomoのスマートフォン向けポータルサイトdメニューに「電子書店パピレス」の掲載を始めた。dメニューから電子書店パピレスへアクセスすると,アプリをダウンロードせずに電子書籍を利用できる。今後は12万冊以上のコンテンツを順次配信予定。

日本オセ,広幅複合システム発表
 日本オセは,モノクロ広幅複合システムOce PlotWave 900と,カラーモノクロ兼用広幅複合システムOce ColorWave 650,モバイル対応モノクロ広幅複合機Oce PlotWave 350の3 製品を4月17日から出荷すると発表した。複合機4ロール,A0判10枚/分モデルで1599万5000円。Oce ColorWave 650は, 2 ロールモデルで731 万円。Oce PlotWave 350は2ロールモデルで278万円。

リンテック,車用フィルムの新製品発表
 リンテックは3月30日,車用フィルム「ウインコス・オートモーティブフィルム」のシリーズで,スパッタリング加工により赤外線域を中心に日射を反射し,高い断熱性を発揮する,ゴールドの色合いが特長のIR-70HDをランナップしたと発表した。
 また同社は,建物の窓ガラス全面に貼ることでガラス破損時の破片の飛散防止やUVや日射熱をカットしたり,装飾,防虫の効果もあるウインドーフィルム名を4月1日から「WINCOS」(ウインコス)で統合すると発表した。

トーホー加工,水性フレキソ印刷で最優秀賞を受賞
 トーホー加工はこのたび,アジアフレキソ技術協会が主催し,アジアで印刷されたパッケージやラベル製品を評価する「Packaging Exellence 2011 Awards」のフレキソ印刷部門のミドル幅フィルム部門の金賞と,フレキソ印刷部門の合計8部門全体での最優秀賞を受賞した。作品は化粧品フィルムパッケージで,品質やアルコール添加が約2%という環境配慮面などが高く評価された。同アワードへの日本企業の出品は初。

アインズ,デザインを支えた印刷加工技術が高評価
 アインズはこのたび,Asian Print Awards Management Pteが主催しアジアで印刷された印刷物を評価する「Asian Print Awards」のオフセット印刷:ポスター/ショーカード/POS部門で金賞を,同印刷:カレンダー部門で銀賞を受賞した。作品は箔や透明ニスを加工したポスターと,箔と擬似エンボス加工を施したカレンダー。同社は同アワードで4年連続6回目の受賞。

太成二葉産業,特殊原反でのISO基準印刷が評価される
 太成二葉産業はこのたび,「Asian Print Awards」のオフセット印刷:ポストカード/グリーティングカード部門で金賞を受賞した。作品は,特殊原反に白+CMYK+擬似エンボスを印刷し虹色の蒸着加工を施したイラストカード。ISO基準の印刷と高い品質が評価された。同アワードで5年連続の金賞受賞。

凸版印刷,電子チラシポータルサイト「shufoo!」のエリア版サービス開始
 凸版印刷は4月3日より,同社が運営する電子チラシポータルサイトshufoo!において,ローカルテレビ局8局と提携し,エリア版shufoo!のサービスを始めた。凸版印刷と各テレビ局でエリア版shufoo!を立ち上げ,テレビ局はCMやWebサイトを用いて毎日新着チラシがデスクトップに配信される「MYチラシポスト」の利用促進を図る。2012年度内に47都道府県の提携を開始しMYチラシポスト利用数,数百万件を目指す。

フジカラープロフォトセンター,デジタルクリスタルの特別価格キャンペーン
 フジカラープロフォトセンターは,クリスタルプリントを通常のグロッシープリントと同価格で提供するキャンペーンを4月30日まで延長した。「作品仕上げサービスサイト」から注文したクリスタルプリントが対象となる。

日本印刷産業機械工業会,JapanColorプルーフ運用認証発表
 日本印刷産業機械工業会は4月2日,Japan Colorをもとに認証するJapan Color認証制度の1つ「プルーフ運用認証」の第1号認定を決めたと発表した。共同印刷(東京・文京区),マイプリント(同多摩市),東京平版(同新宿区),ダイム(大阪・吹田市),吉田プロセス(大阪市天王寺区)の5社。

日本印刷技術協会,公益社団法人に
 (社)日本印刷技術協会は4月1日に,「公益社団法人日本印刷技術協会」に移行した。

ミューラーマルティニ,3サービスを開始
 ミューラーマルティニジャパンは4月5日,予防保全,日常修理・計画修理,既設機のアップグレードの3つのサービスを発表した。既設機のアップグレードは,中綴じ機の品質検査,自動化,品質安定化の各装置の追加,無線綴じ機のPUR背糊装置の追加,万力タイプ丁合い機の選択など。

日本HP,デジタル印刷機新製品を紹介
 日本ヒューレット・パッカードは4月5日〜6日,東京・大島の同社でセミナーを開いた。5月3日〜16日にドイツで開かれるdrupa展で出展するデジタル印刷機「HP Indigoシリーズ」の新製品を紹介した。液体トナーを採用したデジタル印刷機は7色印刷が可能で,熱で伸縮してしまう合成紙印刷の見当精度向上を図っている。また,セキュリティ印刷向けに,紫外線を当てると光る特色インキも用意した。
 なお同社はdrupa展では,日本の顧客向けブースツアーを行うほか,同展の視察やユーザー企業訪問などをまとめたツアーも企画している。

東洋インキ,UV硬化型インキ容器を環境対応型へ切り替え
 東洋インキは4月5日,UV硬化型インキFDシリーズに使用していた金属缶を,5月中旬生産分からプラスチック製の環境対応型容器へ切り替えると発表した。同容器は容器本体にポリプロピレン樹脂,蓋材にポリエチレン樹脂を使用し軽量化したため輸送にかかるCO2を削減した。輸送以外の廃棄等の工程と合わせ,約40%のCO2削減を見込む。

東洋インキグループ,色材・機能材事業の新会社発足
 東洋インキグループの3番目の中核事業会社として,「トーヨーカラー(株)」(宮崎修次社長)が4月1日に発足した。色材・機能材関連事業の中核を担い,国内および海外の色材・機能材事業会社を牽引する。本社は東京,静岡県富士市,千葉県茂原市,岡山県井原市に生産拠点を有する。

ピーアイ,自社WebサイトをSNS化
 ピーアイは4月6日,レディースブランド「furamu clip」のWebサイトをSNS化したと発表した。アパレル専門店との共同動画配信やおすすめ商品,取引先紹介,人気ランキングなどを掲載。ブログのアクセス数は1日1000〜2000に及ぶ。

日本プリンティングアカデミー,12人が入学
 日本プリンティングアカデミーは4月5日,東京・小石川の同校で第35回入学式を催した。一般から4人,企業から8人の計12人が入学した。

4月25日まで,gggで世界のタイポグラフィデザイン展
 東京のギンザ・グラフィック・ギャラリーは4月25日まで,東京タイプディレクターズクラブが主催する国際的なデザインコンペティション「東京TDC賞」の受賞作や優秀作を紹介する「TDC展」を開いている。グランプリは英国のデザインスタジオWhy Not Associatesとゴードン・ヤング氏の共同企画「Comedy Carpet」で,英国のジョークを集めて活版印刷した1720m2のカーペットをブラックプールの通りに敷いたもの。入場無料,日曜・祝日休館。
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/

5月20日まで,鎌倉で写植文字を活かした「イチハラヒロコ」展
 5月20日まで,鎌倉画廊で写植文字を活かした「イチハラヒロコ それでもあなたを愛したい。」展が開かれている。月,火,祝日休。
http://www.kamakura-g.com/new_index/home.htm

5月27日まで,印刷博物館P&Pギャラリーで電子書籍を知る展覧会
 東京・水道の印刷博物館P&Pギャラリーは5月27日まで,「What's電子書籍?:新しい読書の時間がやってきた」展を開いている。昨今話題の電子書籍の歴史を,1980年代のPCを使った読書形態から「携帯小説」,iPadやKindleなどタブレット端末を使った方法まで簡潔に紹介している。各種機器のほか,同じ内容の紙の書籍と電子書籍を比較して見られる。入場無料,月曜休館(4月30日は開館,5月1日火曜は休館)。
http://www.printing-museum.org/exhibition/pp/120331/index.html

4月6日〜7月1日,VR作品「洛中洛外図屏風 舟木本」を上演
 凸版印刷は4月6日〜7月1日の金,土,日,祝日,東京国立博物館内のTNM&TOPPANミュージアムシアターでバーチャルリアリティ作品「洛中洛外図屏風 六本木」を上演する。重要文化財の「洛中洛外図屏風(舟木本)」に描かれている京都の名所や人々の生活を,大型スクリーンで解説とともに鑑賞できる。上演は1日6回,当日予約制で所要時間は30分。受付時間は上演開始の10分前から。観覧料無料。
http://www.toppan-vr.jp/mt/

4月11日〜13日,ビッグサイトで高機能材料展など
 4月11日〜13日,東京ビッグサイトで「第22回ファインテックジャパン」「第3回高機能フィルム技術展:フィルムテックジャパン」「第1回高機能プラスチック展:プラスチックジャパン」「Photonix 2012フォトニクス:光・レーザー総合技術展」が開催される。主催はリード エグジビションジャパン。
 共同印刷は,高機能フィルム技術展で医薬品・エレクトロニクス関連向け機能性材料を提案する。
http://www.ftj.jp
http://www.filmtech.jp
http://www.plas.jp
http://www.photonix-expo.jp

4月11日,セミナー「電子時代に支持される書店とは」
 文化通信社と出版研究センターは4月11日,東京・一ツ橋の日本教育会館で「電子時代に支持される書店とは:フューチャーブックストアフォーラム報告書から読む課題とビジョン」と題しセミナーを催す。出版デジタル機構の植村八潮氏,今井書店グループの田江泰彦氏,JPOの永井祥一氏が,市場環境が大きく変わる中で必要な書店の構造改革を消費者調査や海外調査を交えて提言する。参加費5000円。
http://skc.index.ne.jp/seminar/20120411.html

4月13日,印刷教育研究会が手書き文字の講演
 印刷教育研究会は4月13日,水道橋の都立工芸高等学校で江戸文字書家の橘右之吉氏による「江戸文字の粋と心」の講演を行う。デジタル化された文字が一般的に使われている現在に,文字本来の美しさについて考える。時間は18:30〜20:00。問合せは,電話03-3267-6231。

4月18日〜5月14日,第79回毎日広告デザイン賞入賞作品展
 日本デザインコミッティーは4月18日〜5月14日,松屋銀座7階デザインギャラリー1953で「第79回毎日広告デザイン賞入賞作品展」を開く。4月18日〜30日は一般公募の部,広告主課題の部,発言広告の部の展示,5月2日〜14日は広告主参加作品の部の展示をする。5月1日は入れ替えのために閉場。営業時間は10:00〜20:00(5月14日のみ17:00閉場)。入場無料。問合せは,電話03-3567-1211。

4月19日と5月17日,アナログ手法や技術の講座
 印刷教育研究会は4月19日と5月17日,文京区役所内シビックセンター区民会議室4階で,元東京学芸大学講師の谷欣伍氏による「7:5:3の構成法」と題した講座を開く。同会の中にデザイン研究部会を併設。アナログ時代の手法や技術を考察する。両日とも18:00〜21:30。問合せは,電話03-3267-6231。

5月10日,本づくりに関する実務セミナー
 出版研究センターは5月10日,東京・神保町の岩波セミナールームで「本づくり・デザインの基本講座」と題しセミナーを催す。有限会社あむの荒瀬光治氏が,新人編集者やデザイナー,制作プロダクションの進行管理担当など印刷物制作者に向け,体系的に本や雑誌など印刷物制のシステムの理解を目指した解説をする。参加費10,000円(テキスト付き)。
http://skc.index.ne.jp/seminar/20120510.html

5月10日〜6月9日,千鳥ヶ淵のギャラリーでルリユール展
 「ルリユール,書物への偏愛 Les fragments de Mの試み」展が5月10日〜6月9日,東京のギャラリー册・千鳥ヶ淵で開かれる。入場無料。5月12日に,「私の愛書歴と,ルリユール」と題し,明治大学の鹿島茂教授による講演会も催される。参加費2000円。
http://www.satsu.jp/kudan/archives/2012/03/post_93.php

5月31日まで,「メセナ アワード 2012」の芸術文化活動を募集
 メセナ協議会は5月31日まで,企業・企業財団が2011年度に実施した優れた芸術文化振興や地域活性化,次世代育成などのメセナ活動を募集している。受賞の発表は9月末。
http://www.mecenat.or.jp

6月5日〜28日,展覧会「ジヤンピン・ヘ フラッシュバック」開催
 ギンザ・グラフィック・ギャラリーは6月5日〜28日,中国出身ドイツ在住でグラフィックデザイナーのジヤンピン・ヘ氏の展覧会「ジヤンピン・ヘ フラッシュバック」を開く。同氏の50数点のポスターとブックデザインを紹介する。展覧会にあわせデザイン集『gggBooks:101 ジヤンピン・へ』を刊行する。また同氏と中国と日本のグラフィックデザイナーによるギャラリートークも行う。入場無料。ギャラリートークのみ要予約。11:00〜19:00。日曜,祝日は休館。(電話03-3571-5206)

8月2日〜5日,上海でギフト・ショー
 8月2日〜5日に中国の上海世貿商城(上海マート)で,ビジネスガイド社が主催する贈答品や生活雑貨の見本市「ギフト・ショー(現地名称は東京国際礼品展)」が開かれる。「上海国際ギフト展」と併催。
http://www.giftshow.co.jp/shanghai/6sigs/index.htm

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印刷朝陽会は3月21日に『印刷文化の原点:The Starting Point of Printing Culture』を発行しました。印刷研究家である松浦広氏が,日本における印刷文化の起源を豊富な資料や図版を用いて、印刷の発注者が持つ,素朴な疑問に答えられる,印刷に関わる人が知っておくべきこと,忘れてはならないことをまとめた一冊です。販売は印刷学会出版部が担当します。合わせて『印刷雑誌』もいかがでしょうか。1号1470円。定期購読料1年間12号分17,640円(税込)で,定期購読ですと送料無料です。

週刊『印刷雑誌』 3巻15号
2012年4月9日発行
編集長:武川久野
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 


 

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