週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』 3巻22号 2012年5月21日
Japan Printer weekly Vol.3, no.22
毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

コニカミノルタ,フェデックスキンコーズを買収
 コニカミノルタビジネステクノロジーズは5月10日,ビジネスコンビニ国内最大手のフェデックス キンコーズ・ジャパン(FKJ,国内49店舗と6ヵ所の集中プリントセンター)を買収したと発表した。米国FedEx Kinko’s International, Inc.が100%保有するFKJ社の全株式の売買契約を4月26日に結んだ。6月1日以降,FKJ社は「キンコーズ・ジャパン株式会社」に社名変更し,各店舗およびオンラインサービスは「Kinko’s」ブランドで展開する。

インクルードデザイン,渋谷にワーキングスペース開設
 インクルードデザインは5月1日より東京・渋谷にワーキングスペース「Connecting The Dots」を開設した。フリー席とシェアオフィス型の固定席を用意し,無線LAN,パソコン電源などの使用料込みで料金は1日1000円から。年末年始のみ休館で月会員は24時間利用も可能。

大日本印刷,企業の電子書店構築・運営支援サービス開始
 大日本印刷は5月14日,会員向けサービスを行う企業を対象に電子書店開設に必要なシステムの提供から運営業務をサポートする「電子書店構築・運営支援サービス」を始めたと発表した。会員管理やコンテンツ管理,デジタル著作権管理などをASPサービスとして提供する。

メディアドゥ,スマートフォン向け電子書籍配信ストアソリューションの提供開始
 メディアドゥは5月17日,電子書籍コンテンツや閲覧するためのビューワ,配信システムなど,電子書籍配信に必要な要素をパッケージ化した電子書籍配信ストアソリューション「Contents Agency System」の提供を始めた。ストアシステムではHTML5に対応したストア構築,編集,決算,広告出稿管理,ユーザー動向分析,アンケート集計などの機能のほか,ユーザーが使用する本棚機能なども備えた。さらにコンテンツとして漫画や小説,雑誌写真集など各出版社から提供されたデータを配信できる。

大日本印刷,タブレット端末やスマートフォンの業務利用を支援
 大日本印刷は5月15日,ソフトバンクテレコム(SBTM)と提携し,SBTMが取り扱うタブレット端末やスマートフォンの業務利用を支援するサービスを始めた。端末の販売や保守,利用に関するコンサルティング,大日本印刷が開発したコンテンツ編集・配信サービス「SmartSignage」の提供などを行う。

エプソン販売,スキャナー8機種を発売
 エプソン販売は5月25日よりA4判シートフィードスキャナー「ES-D350」を,6月15日よりA4判モバイルスキャナー「DS-30」を販売する。ES-D350はモノクロ300dpiで毎分25枚読み取り可能。重送検知機能で紙が重なると自動で搬送を止め,データの抜けを防ぐ。オープン価格(4万円台中盤)。DS-30は本体質量が約325gで持ち運びでき,USBパワー駆動なのでPCと接続すればどこでも使用できる。最大解像度600dpi。オープン価格(1万円台中盤)。
 また,8月31日より,A4判とA3判のフラットベッドスキャナーDSシリーズ6機種を販売する。A4判スキャナー「DS-7500」はカラーで毎分40枚,A3判スキャナー「DS-70000」はカラーで毎分70枚出力可能。またスキャナー用ソフト「Document Capture Pro」を同時に使うと,データの仕分け,編集,保存,転送作業を行える。すべてオープン価格。

リコー,基幹系PDF プリント改善ソリューションを発表
 リコープロダクションプリントソリューションズ・ジャパンは5月18日,プリント業務におけるワークフローを統合的に管理するソフトウェアInfoPrint ProcessDirectorの新バージョン2.4を発売した。同ソフトは,プリント・データの仕分け(重量区分や郵便番号ソート),管理番号やバーコードの付加,封入封緘機の仕様に合わせたOMR編集などの機能により,生産性の向上や業務の効率化を図る。利用明細書や仕切書などのトランザクション印刷,プリント・アウトソーシング,トランス・プロモなどのプリント業務をサポートする。新バージョンでは,入力されたPDF データに対して通単位で索引付けを行え,従来の受託印刷業の課題の解決を図った。Windows版172万5000円から,Linux版260万円から。

大成美術印刷所,2013年版ノベルティ用製品の受付を始める
 大成美術印刷所は5月17日より,「ユニバーサルデザインダイアリー2013年版」の受付を始めた。ユニバーサルデザインカット,180度開ける製本,ユニバーサルフォント採用など機能性を重視し,販促物としての使用感を高めた。また,夏に向けて紙製扇子など節電訴求型販促物も用意した。

マイアルバム社,銀塩写真入りポストカードを作成・注文できるアプリ配信
 マイアルバム社は5月14日,銀塩写真を使用したポストカードを作成,注文できるアプリ「らくらくはがき」通年版の配信を始めた。同アプリではiPhoneやiPod touchで撮影・保存している写真を26種類のテンプレートに入れ,手軽に注文でき,はがきに銀塩写真を貼って加工したものが最短4日で自宅に届く仕組み。プリントは10枚より,1枚52円,基本料金・ハガキ代,送料別途。

日本ヒューレット・パッカード,フェイスブックの写真を使ってグッズを作成できるアプリ配信
 日本ヒューレット・パッカードは不二印刷と米国・サンフランシスコにあるTimdoo社と共同で5月31日より,フェイスブック専用の写真アプリケーション「Timdooフォトブラウザー」の提供を始める。フェイスブック上の写真を最近投稿されたものや複数の友人の写真ごとに閲覧できる。写真をフェイスブック上で編集しポストカードやキーホルダーなどの作成が可能。また先着500人にポストカード8枚組を無料で注文できるキャンペーンも行う。

アドビシステムズ,ソーシャルコミュニティ機能付きソフトウェア提供開始
 アドビシステムズは5月15日,マーケティング施策の展開を図るソフトウェアAdobe Web Experience Managementに含まれるソフトAdobe CQ 5.5 Social Communitiesの提供を全世界に向けて始めた。企業や組織がSNSから得た情報を企業のWebサイトやアプリケーションなどに取り入れ,販売促進に役立てる。Webサイトに「いいね!」ボタンや情報共有機能,コメント機能を付与することで,消費者の消費行動を探ることができる。

大日本印刷,美術に関するWebサイト開設
 大日本印刷は5月16日,美術館や展覧会に関する情報を発信するWebサイト「artscape展覧会ナビ」を開設した。現在地から近い美術館の検索や,展覧会のスケジュールやレビューなどを掲載する。

凸版印刷,北斎漫画のデジタル作品を公開
 凸版印刷は5月18〜20日,東京・日本橋の三井記念美術館で北斎漫画のデジタル作品体験イベント「北斎が描く江戸の森羅万象アーカイブをみる:Touch the 北斎漫画」を開いた。デジタル作品を55インチのモニターに映し,モニターの手前に設置されたカードリーダにICカードをかざすと,ICカードのテーマに沿った画像のみを鑑賞できる。浦上蒼穹堂の浦上満氏や美術館担当者が北斎漫画を読みとくレクチャーを行った。

朝日プリンテック,新聞のカラー印刷技術を競うコンテストで1位獲得
 朝日プリンテックは5月14日,新聞のカラー印刷技術を競う「2012年国際新聞カラー品質クラブ(INCQC)」コンテストにおいて同社堺工場で印刷した朝日新聞紙面が世界1位に選ばれたと発表した。同工場ではコダックとNECエンジニアリングが共同開発した新聞向け製版設備のCTPプレートセッターAMZISETTERとKodak Staccato FMスクリーニング,Kodak ExThermo TN-Newsデジタルプレートを通用している。同コンテストはWAN-IFRA(世界新聞協会,国際新聞技術研究協会)が主催し,192紙が応募された。同社の印刷した紙面は3ヵ月間の審査において24項目の数値評価と,28項目の官能評価で,減点なしの満点だった。

大日本印刷,ベトナムに軽包装の新工場を開設
 大日本印刷は5月14日,日用品や食品向けのフィルム製パウチやチューブなどの軽包装を製造する工場を,ベトナムに設立すると発表した。工場の稼動開始は2013年4月予定。

アドビシステムズ,Facebookで新機能ランキング
 アドビシステムズは5月14日,Adobe Creative CloudおよびAdobe Creative Suite 6の発表を機に始めたFacebookアドビ公式ページにおいて,同ソフト注目の新機能のランキングを公開している。このランキングは,ページ来訪者が気に入った新機能の「WOW!」ボタンを押した数に基づく。結果は,「WOW!」数に応じて膨らむバルーンの大きさで注目度がわかるFacebookアプリケーション「Social Balloon」にて確認できる。
http://www.facebook.com/AdobeCreativeStation.jp

コニカミノルタ,社会的責任投資インデックスに採用される
 コニカミノルタホールディングスは5月11日,社会的責任投資(SRI)において世界で良く知られる指標の1つである「FTSE4Good Global」インデックスに9年連続で採用されたと発表した。この指標は,英国に拠点を置くFTSEインターナショナル社が世界企業を対象に,環境,社会,企業統治などを評価し,基準に合致した企業だけを指標に組み入れ,企業の社会的責任や持続可能性に関心がある投資家やSRIファンドの選択基準として提供するもの。

小森コーポレーション,B縦半裁判オフ輪に新型のB4判シート出し装置搭載
 小森コーポレーションは5月15日,茨城の同社つくば工場でB縦半裁判両面オフセット輪転機の内覧会を開いた。同機はカットオフ546mmで,最高印刷回転数は800回転/分。B4判の8ページ,4ページ,2ページ(シート出し),B5判の16ページ,8ページの折に対応し,損紙低減システムや統合制御システムも備えている。このたび用紙の薄型化や紙質の悪化へ対応して,新型のB4判シート出し装置を搭載した。

森を育む紙製飲料容器普及協議会,地道な活動で環境保全に貢献
 紙製飲料容器「カートカン」の需要と供給の拡大を図る森を育む紙製飲料容器普及協議会は5月17日,丸の内の東京會舘で総会を開いた。同容器は,間伐材や端材などの国産材を30%以上使用した紙でできており,日本の森林育成や地球温暖化防止に貢献する。設立から9年目を迎えた同協議会は現在,印刷会社やインキメーカー,飲料メーカーなどの会員52社が参画しており,23年度は東日本大震災の被災地に同容器を使った飲料品を提供したほか,復興や環境関連のイベントへ出展して同容器の認知拡大を図った。

日本エディタースクール,販売と電子出版の講座
 校正・編集の学校,日本エディタースクールは常設コースのほか,5月に「利益を生み出す出版販売」,6月に「出版社の電子出版ビジネス」(ともに3回1万3500円)の新設講座なども行っている。6月30日には学校説明会を実施。
http://www.editor.co.jp/gakkou_shoukai/gakkou_setsumeikai2.html

5月22日〜7月6日,大阪でTDC展2012開催
 東京TDCは5月22日〜7月6日,大阪・なんばのdddギャラリーで国際マニュアルデザインコンペティション東京TDC賞2012の成果を見せる「TDC展2012」を開く。国内外から応募された3289点より,グランプリ1点,TDC賞5点などが選ばれ,優秀作品約70点とともに展示する。また5月22日にdddギャラリーに併設されているなんばSSビルで,編集者の伊藤ガビン氏とデザイナーのいすたえこ氏によるトークショーも行う。ともに入場無料。ギャラリートークのみ要予約。
http://tdctokyo.org/jpn/?p=3299

5月23日〜7月1日,世界の優れた広告作品を紹介
 汐留のアド・ミュージアム東京は5月23日〜7月1日,世界の広告や出版デザイン,パッケージ,写真やイラストなどの優れた作品を顕彰する「ニューヨークADC賞」の受賞作品展を開く。同館内の広告図書館で,受賞作品年鑑も展示する。入場無料,月曜休館(月曜が祝日・振替休日の場合は火曜休館)。
http://www.admt.jp/exhibition/program/index.html

5月29日,山櫻の協力でトークショー
 5月29日,汐留のパークホテル東京でトークショー「別注製作の匠が,なぜ今,製造小売りに挑むのか」が開かれる。山櫻の内田芳嗣氏をナビゲーターに,みやび行燈製作所の杉山茂靖,ニッポンのワザドットコムの鈴木一誠の両氏が話す。参加費3000円(ワンドリンク,お土産手ぬぐい付き)。要予約。
http://www.nipponnowaza.com/com/kokuchi_take2.html

6月4日〜21日,グラフィック「1_WALL」グランプリ受賞者の個展
 東京・銀座のガーディアン・ガーデンは6月4日〜21日,2011年に開かれたグラフィック作品の公募展「1_WALL」でグランプリを受賞した斉藤涼平氏の個展「This is a picture」を開く。ボールペン画のポートフォリオや油絵などを展示する。入場無料,日曜休館。
http://rcc.recruit.co.jp/gg/exhibition/gg_wgpx_gr_201206/gg_wgpx_gr_201206.html

6月5日,「中・四国小森会」開催
 小森コーポレーション製印刷機ユーザーを中心に組織する小森会は6月5日,ホテルグランヴィア岡山で「中・四国小森会」を開く。セミナー「KOMORI OnDemandとdrupa2012最新イン技術報告」,総会,意見交換会などで構成。問合せは,小森コーポレーション大阪支社(電話06-6939-3051)。

6月7日,日本印刷学会グラビア研究会が勉強会開催
 日本印刷学会グラビア研究会は6月7日,東京・新富の日本印刷会館で「東日本大震災に何を学び,どのような取組みをすべきか!」と題し,平成24年度第2回勉強会を催す。大成建設が震災と事業継承,防災対策,印刷工場の省エネなどに関して話す。参加費は会員3000円,一般5000円。
http://www.jspst.org/generateApplicationForm.cgi#event2

6月7・8日,国立情報学研究所オープンハウス
 国立情報学研究所は,6月7・8日に東京・一ツ橋の学術総合研究所でオープンハウスを開催する。「人と社会をつなぐ情報学」をテーマに,6つの招待講演の講演を行うほか,情報学の総合的な研究・教育を展開する研究系がポスター展示やデモ,プレゼンテーションを実施し,人工頭脳やロボット,ネットワーク,量子コンピュータなど幅広い分野にわたる「情報学」の研究成果や活動を広く公開する。
http://www.nii.ac.jp/event/openhouse/

6月12日,「小森みちのく会」開催
 小森コーポレーション製印刷機ユーザーを中心に組織する小森会は6月12日,仙台国際ホテルで「小森みちのく会」を開く。講演会「コミュニケーション氷河期を生き抜くために」(大阪大学招聘教授:高島幸次氏),「KOMORI OnDemandとdrupa2012最新イン技術報告」,総会などで構成。問合せは,小森コーポレーション東北営業所(電話022-282-8851)。

6月16日,コロタイプ技術の保存と印刷文化を考える会研究会を東洋文庫で開く
 「コロタイプ技術の保存と印刷文化を考える会」は6月16日,東京・駒込の東洋文庫で研究会を催す。無形文化遺産と選定保存技術や選定保存技術の認定団体の活動についての講演など3講演が行われる。同会は京都の印刷会社便利堂が中心となっている。参加無料。要予約,5月31日締切。電話075-231-4351。

6月22日,日本印刷技術協会の会員大会
 日本印刷技術協会は6月22日,東京コンファレンスセンター・品川で「印刷の新機軸:価値創造へ向けて」をテーマに大会を開く。「企業価値を高めるリーダーのあり方」と題して(株)経営共創基盤の冨山和彦CEOが講演するほか,マーケティング分科会とクロスメディア分科会で,新たなビジネスチャンスについて討論する。参加費は,1人1万8000円,2人目以降は1人に付き1万6000円(税・懇親会込み)。定員200人。
http://www.jagat.jp/content/view/3593/400/

6月29日,日本印刷学会,新聞印刷技術の基礎知識講座開催
 日本印刷学会コミュニケーション委員会は6月29日,東京の日本印刷会館で新聞社や新聞印刷会社,印刷関連機材メーカーなどの新入社員を対象とした「紙面品質向上のための各基材の基礎知識と最新情報」の講座を開く。静岡新聞の増田晴樹氏が「よりよい新聞紙面をつくるためのひと工夫」など,計6講座開かれる。参加費は,会員1万円,会員外1万5000円。定員80名,要申込。
http://www.jspst.org/event/120629.html

7月22日,エディタースクールが校正技能検定
 日本エディタースクールは7月22日,東京・白山の東洋大学と兵庫・西宮市の大手前大学で校正技能検定(中級)の試験を行う。申込締切7月16日,検定料8400円。上級試験は2013年3月実施予定。
http://www.editor.co.jp/nintei_shikaku/kousei_4.html

◇◇◇ PR ◇◇◇
月刊『印刷雑誌』6月号を発行します。特集は「drupaの傾向から技術動向を見る」です。1号1470円。なお,週刊『印刷雑誌』臨時号3巻 20号(5月10日発行)ではdrupa速報を提供しております。合わせてご利用ください。

週刊『印刷雑誌』 3巻22号
2012年5月21日発行
編集長:武川久野
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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