週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』 3巻26号 2012年6月18日
Japan Printer weekly Vol.3, no.26毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

グラフィック,挨拶状をWebで簡易に注文できるサービスを提供
 グラフィックは6月21日より,挨拶状をネットで簡単に注文できるサービス「お便り本舗」を始める。注文者はWeb上で「ビジネス向け」「お店・旅館向け」「個人・ご家族向け」のテンプレートから挨拶状やはがきを作成でき,同社の一貫工程で仕上げる。また名刺・封筒も注文可能。

オットージャパン,電子透かし技術を採用したカタログを発刊
 オットージャパンは6月18日,電子透かし技術を使ったカタログ『オットーウィメン 盛夏号』を発刊した。同カタログには大日本印刷が開発したスマートフォンと印刷物を連動させデジタルコンテンツを配信するサービス「QUEMA」を採用した。専用アプリを起動させ,掲載されている洋服にカメラをかざすと,商品の詳細や在庫の有無などが閲覧でき,購入できる。

BookLive,集英社のフルカラーコミックをスマートフォンなどに配信
 BookLiveは6月15日より,電子書籍ストアBookLiveで集英社のフルカラー作品をAndroid端末,Windows PC向けに配信した。『ONE PIECE』,『NARUTO−ナルト−』,『DRAGON
BALL』など人気作品を順次提供する予定。現在配信している,モノクロ作品を含めた集英社コミック全84タイトルはEPUB形式で制作し,縦画面での「見開き表示」機能など新たな表現方法を実装している。またiOS端末への対応も予定している。

日本HP,A4判複合機発売
 日本ヒューレット・パッカードは6月14日,ビジネス向けA4判カラーレーザー複合機「HP LaserJet Enterprise 500 Color MFP M575dn」(31万2900円)とA4判モノクロレーザー複合機「HP LaserJet Enterprise 500 MFP M525dn」(18万8790円)を販売した。両製品は8インチのカラー液晶タッチスクリーンを搭載しスキャン画像の表示や編集,データ形式の変換などが可能。インターネットや無線LAN対応端末から印刷ができる。一つのファームウェアで複数の対応プリンタが更新でき,プリンタの管理コストや時間を削減する。

ソフトウェア・トゥー,フォント管理ツールを発売
 ソフトウェア・トゥーは7月6日より,同社運営の国内販売店でExtensis 社のフォント管理ツール「Extensis Suitcase Fusion4 日本語版」の販売を始める。Adobe CS6製品に対応しIllustratorなどを使用しながら直接フォントを選択できる。フォントの検索や,InDesign で同じフォントの表示が可能になり,ページ数の誤りや文字のはみ出しなどを防げる。税込価格1万3440円。

東洋インキ,無料カラーコミュニケーションアプリをバージョンアップ
 東洋インキは6月7日,色を通じてコミュニケーションを図る無料アプリ「TUBUCOLOR」をバージョンアップした。ホーム画面下にコメント欄を追加し,ユーザー自身がつぶやいた色セットやコメントの一覧を閲覧できる。また,個別投稿表示画面で選択した色の情報や東洋インキ色見本帳の近似色の確認が可能になった。

サイバーステーション,デジタルサイネージ製品発表
 サイバーステーションとアイ・オー・データ機器は6月12日,オフィス向けデジタルサイネージ「デジサイン CUBE」を発表した。同機器はアイ・オー・データ機器の法人向けNASにソフトウェアをインストールしたもので従来機の機能を搭載。オフィス内ネットワークに接続するだけで利用できる。25端末まで接続可能。社内の情報共有などに活用をすすめる。出荷は8月上旬予定。

リンテック,金属下地3種に新規防火認定を取得
 リンテックは6月8日,屋外サイン・内装仕上げ材のカラーアルミ,アルミニウム合金板,両面合成樹脂塗装鋼板の金属下地が新規防火認定を取得したと発表した。以前の認定は塗装や装飾がないもののみに与えられていたが,今回はデジタルプリントで装飾を施した屋外・屋内用粘着シート「ウオルコスOD」や内装用装飾シート「パロア」などが認定を受けた。これにより屋外サイン・内装仕上げ材と不燃材料下地との組み合わせの幅が広がる。

日本HP,Latexインクで展覧会の内装に協力
 日本ヒューレット・パッカードは,7月22日まで東京・六本木のサントリー美術館で開かれている「沖縄復帰40周年記念 紅型 BINGATA:琉球王朝のいろとかたち」展において「HP Latexインク」を採用した大判プリンタHP Scitex LX850で内装を手がけると発表した。同インクは紙・テキスタイル・塩ビシートなどに対応し揮発性有機化合物が少なく無臭で環境に配慮した水性インク。壁面装飾に横6×高さ3.1mのテキスタイル素材を使用し,琉球王朝時代の紅型衣裳の模様を再現した。

サカタインクス,写真の中に3Dの家具を配置できるサービスを開発
 サカタインクスは6月13日,iPadで撮影した部屋の中に3Dの家具を自由に配置できるシステム「3D プランナー for iPad」を開発したと発表した。今後は配置した商品があるショウルームをGPSを使って道案内する機能や,商品ページやサイトを閲覧できる機能,履歴から嗜好を分析しその人に合った家具を紹介する機能などを追加する予定。

大日本印刷,営業効率を向上させるタブレット端末向けアプリ発売
 大日本印刷とDNPメディアクリエイトは6月13日,営業担当のコミュニケーションノウハウをまとめたタブレット端末向けアプリ「TapStyle」を販売した。相手を掴み,引き込み,納得させるためのコミュニケーションを円滑にする4つの機能を搭載した。ベーシックプラン100万円より,オリジナルプラン180万円より。

大日本印刷,スマートフォンの決済やポイントなどを一元管理できるアプリ開発
 大日本印刷は6月14日,スマートフォンの決済やクーポン,ポイントなどを一元管理するアプリ「モバイルWallet」を開発すると発表した。事業者向けにアプリの配信や認証管理,個人情報の変更手続きや各種請求明細作成などの業務支援や会員サービスを行うプラットフォームとして提供する。秋に実証実験を行い,2013年1月にサービス開始予定。

日本製紙グループ,タイのSCGペーパー社と合弁会社設立
 日本製紙グループは6月12日,タイのSCGペーパー社とタイ西部のラチャブリ県バンポン郡に合弁会社「サイアム・ニッポン・インダストリアル・ペーパー社」を設立した。日本製紙グループが55%,SCGペーパー社が45%出資し,資本金11億円。多用途薄物産業用紙の生産や販売の事業展開を行う。SCGペーパー社の既存工場内に抄紙機を導入し2014年度第1四半期の稼動を目指す。

マンローランドジャパン,新体制を発表
 世界第2位のオフセット印刷機械メーカーだったドイツ・マンローランド社は,日本の民事再生法に近い状況となり,ポッセル社が出資者となったmanroland WEB GmbH(アウグスブルグ)とラングレイ・ホールディングスが出資者となったmanroland sheetfed GmbH(オッフェンバッハ),基幹部品を生産していたmanroland Plauenに分割された。
 日本法人のマンローランドジャパンは6月15日,東京のホテルメトロポリンタン池袋で同社の状況を発表した(6月22日メルパルク大阪でも予定)。同社はmanroland sheetfedの子会社となり,サーシャ・バンセマー社長のもと,サービスを主体に事業を継続する。

富士フイルムグラフィックシステムズ,全国で経営セミナー
 富士フイルムグラフィックシステムズは,6月27日の岡山開催を皮切りに11月まで全国各地で「i-Communication 経営セミナー2012」を開く。全日本印刷工業組合連合会の後援により「実践!業態変革 新たな印刷ビジネスの確立に挑戦するリーダーたち」をテーマとして,ウエマツの福田浩志社長または大東印刷工業の佐竹一郎社長らが講演する。

富士フイルム,ベルギーレオポルド勲章 コマンドール章受賞
 富士フイルムホールディングスは6月14日,同社の古森重隆代表取締役社長がベルギー王国国王アベール2世から「レオポルド勲章 コマンドール章」を受賞したと発表した。ベルギーで写真・印刷・メディカル事業の処理薬品の生産,販売やデジタル印刷のデモやトレーニングを行うなど,経済の発展や雇用創出に貢献したことが認められた。

コロタイプの選定保存技術認定に向けての話を聞く
 コロタイプ技術の保存と印刷文化を考える会は6月16日,東京・駒込の東洋文庫で文化財を支えるコロタイプ技術の選定保存技術認定に向けた取り組みについての研究会を開いた。九州国立博物館館長の三輪嘉六氏はコロタイプ技術を専門家だけでなく一般市民と共生していく必要があると語った。便利堂の山本修氏はコロタイプ技術の今後の取り組みについて,デジタル撮影を導入しPC上で色補正などの画像処理や,ゼラチンの研究やインキの改良を行うと語った。

印刷教育研究会,印刷教育の歴史を討論
 印刷教育研究会は6月15日,東京・水道橋の都立工芸高校で研究会を開いた。「“印刷教育の歴史”と“印刷教育者にお願いしたいこと”」と題し,本の街・神保町文化大使の松浦広氏が,1997年に『LIFE』誌が過去1000年のもっとも重要な出来事のランキングとしてグーテンベルグによる印刷技術が1位になったという話題から,江戸,明治期からの印刷教育関係の学校,クラフト(伝統的工芸)とインダストリアル・アーツ(工業芸術)の違いまでを解説した。

FFGS,drupa報告
 富士フイルムグラフィックシステムズは6月12日・13日,同社でdrupaの技術トレンドと富士フイルムブースで発表された製品の報告をした。drupaではインクジェットを中心としたデジタル印刷のB2サイズ対応などの多様化が見られた。新しいイメージング技術やインキも発表され,デジタル対応機器が出展の半分を占めるなど大きな存在感を見せており,従来型の印刷機とデジタルプレスを条件ごとに使い分けることや,紙器・軟包装パッケージの水性フレキソ化が今後日本でも普及すると予測される。またデジタル化の進展により,主要メーカーがWeb受注から印刷工程全体を一元管理するワークフローを構築していたと紹介した。

Too,Photoshopの実践的な方法を解説
 Tooは6月8日,東京・市ヶ谷健保会館で「Photoshopのプロフェッショナル実用TIPS&テクニック」セミナーを開いた。フリーライターの吉田浩章氏がワコムのペンタブレット「Intuos 5」を使いながら,フォトショップCS6の操作方法を解説した。また,広角補正やぼかしツールなどのほか,プチ整形や写真の合成などの実践的な方法も紹介した。

竹橋プリンティングセンターコミュニティスクエア交流会,経験からの人生論を聞く
 竹橋プリンティングセンターコミュニティスクエア交流会と帆風は6月12日,東京・神保町の学士会館で講演会を開いた。「風に吹かれる」と題し,レストランCasitaオーナーの高橋滋氏が自身の海外経験などから得た人生論について話した。いろんな人間に関わり人間力を磨く,異性からモテるためにはおもしろさが大事,日本の男性は色気がなく服装が大切,これからの日本の若者はグローバルな視点を持たないといけないなどの持論を語った。

最新のデジタルサイネージを紹介
 デジタルサイネージに関する製品やサービスの展示会「デジタルサイネージジャパン」が6月13日〜15日,千葉の幕張メッセで開かれた。主催は同展実行委員会。印刷関連会社では石田大成社や田中印刷所,光文堂などが,情報コンテンツを活かす独自のノウハウから生まれた機器や活用法を提案した。そのほかの企業団体の出展では,AR技術を用いて印刷物とデジタルサイネージを連動させたシステムや,洗面台とAndroid OSを組み合わせて鏡面に文字や画像を表示するシステムなどさまざまな技術が見られた。

ブックサービス,送料減額の期間を無期限延長
 書籍通販サイトのブックサービスは6月30日終了予定の送料減額キャンペーンを好評につき無期限延長する。減額内容は税込300円の送料を100円に,税込1,000円以上の商品購入(通常1,500円以上)で送料を無料にする。
http://www.bookservice.jp/

6月26・27日,「PHOTONEXT2012」開催
 プロメディアは6月26・27日,晴海の東京ビックサイトでフォトグラファーや写真館,メーカー,商社が集まる展示会「PHOTONEXT2012」を開く。宮城県女川町出身の鈴木麻弓さんが「写真が示す絆の力」と題し基調講演を行う。また撮影力,商品力,販売力の視点から8つの講演と5つの有料セミナーを行う。入場無料。
http://www.photonext.jp/

6月27日〜29日,「インターフェックスジャパン研究開発・製造技術国際展」開催
 リードエグジビションジャパンは6月27日〜29日,晴海の東京ビッグサイトで「インターフェックスジャパン研究開発・製造技術国際展」を開く。医薬,化粧品,洗剤の製造・研究開発に必要な機器,システム,技術を持つ企業1450社が出展する。一般5000円,事前申込無料。
http://www.interphex.jp/Home/

6月28日,製造業の生き残りを考えるセミナー
 富士通マーケティングは6月28日,東京・秋葉原の同社で「しくみ改革源流支援セミナー」を開く。「どうすれば製造業が生き残り継続発展していけるか!」をテーマに経営システム研究所の冨田茂社長が講演する。参加無料,要申込,定員50人。
http://glovia.fujitsu.com/shikumi0628

7月4日〜6日,東京デザイン製品展開催
 リードエグジビションジャパンは7月4日〜6日,晴海の東京ビッグサイトで「東京デザイン製品展」を開く。売れるデザインをテーマにスピーカーやペーパーホルダーなどを展示。また台湾デザインセンターから9社が出展する。一般3000円,事前申込無料。
https://contact.reedexpo.co.jp/expo/ZAKKA/?lg=jp&tp=inv&ec=DT

7月18日〜8月6日,銀座でデザイナーが絵本を紹介
 日本デザインコミッティーは7月18日〜8月6日,東京・銀座のデザインギャラリー1953で「私にとってのheart & art の“絵本”」展を開く。同団体の会員が愛着を抱いている絵本を紹介する。また,同会員が推薦する新進作家による絵本の展示も行う。入場無料。問合せは事務局(電話03-3561-2572)。

7月21日,印刷技術懇談会35周年記念講演会開催
 印刷技術懇談会は7月21日,東京・四ッ谷の主婦会館で印刷技術懇談会35周年記念講演会を開く。業態変革からソリューションプロバイダーへの進化や紙と印刷の未来など3講演を行う。会費5000円。問合せは,電話03−6276−1620。

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6月17日に,『神奈川新聞』で『紙と印刷の文化録:記憶と書物を担うもの』が紹介されました。書店でお見かけの際には,どうぞお手に取ってご覧ください。

週刊『印刷雑誌』3巻26号
2012年6月18日発行
編集長:武川久野
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

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