週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』 3巻36号 2012年9月3日
Japan Printer weekly Vol.3, no.36毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

エプソン販売,クラウドを活用したA4判インクジェットプリンタ発売
 エプソン販売は9月20日より,A4判インクジェットプリンタ「EP-905F」など11機種を発売する。インターネットを経由することで外出時にスマートフォンの写真や画像を家庭内の同プリンタで印刷できる。また,メールアドレスを設定した同機同士では,離れた場所にあってもメール機能を利用してスキャンした画像を転送し,出力できる。EP-905F・805Aは従来機に比べ約40%小型化した。オープン価格。

キヤノン,A4判モノクロレーザー複合機発売
 キヤノンは9月13日,A4判モノクロレーザー複合機「Satera MF4890dw」など5機種を発売する。A4判で毎分25枚出力できる。水平・垂直の2段階に可動するチルト式操作パネルを採用し,座った状態でも液晶画面を確認できる。オープン価格。

アシスト,中国SEINE社のA4判モノクロレーザープリンタ発売
 アシストは9月1日,中国SEINE社のA4判モノクロレーザープリンタ「PANTUM P2000」のレンタル受注を始めた。毎分20枚出力でき,本体に電源コードとUSBケーブル,CD-ROMが付属する。本体価格は実質0円で,トナーカートリッジは8295円。

ナナオ,23.0型カラー液晶モニター発売
 ナナオは9月4日,タッチパネル搭載の23.0型カラー液晶モニター「FlexScan T2351W-LB」を発売する。赤外線光学イメージング方式を採用し,2点タッチ操作に対応した。タッチ面に強化ガラスを装着し,専用スタンドを付けた。オープン価格。

大日本印刷と富士通フロンテック,新周波数対応の光学ディスク用RFIDタグを発売
 大日本印刷と富士通フロンテックは9月末,すべてのCD,DVDなどの光学ディスク向けに国内の新周波数(920MHz)に対応したUHF帯RFIDタグを発売する。従来に比べ通信距離が1.5倍になり,価格を30%削減した。ディスクに直接貼れるため種類が異なる複数枚のディスクでも一括で読み取れ,個品管理ができるためセキュリティ性が向上した。

凸版印刷,ハイバリア紙製カップを発売
 凸版印刷は9月初旬,アルコール充填が可能なハイバリア紙製カップ「エコフラットカップ」を発売する。蓋材をドーム型にしたため充填後の容器内の空気の体積差を吸収し変形を抑制する。高温にも対応し充填時に高温での殺菌が必要な日本酒や焼酎,ワインなどアルコール飲料への展開が可能になった。

凸版印刷,カートン型シュリンクパッケージ発売
 凸版印刷は9月中旬より,開封性と美粧性が向上したカートン型台紙付きシュリンクパッケージを発売する。熱を加えると収縮するフィルムで内容物を包み込み台紙に貼り付けることができる。従来品より中身が取り出しやすくなった。印刷面積が広がったためデザインの多様化が図れる。

日本製紙,薄物微塗工紙シリーズ発売
 日本製紙は8月31日,薄物微塗工紙「オーロラS」シリーズを発売した。すべての製品に坪量50g未満のものを常備し,坪量45〜60.2gまで揃えた。

IGT,オフセット印刷適性試験機新製品発表
 アイジーティ・テスティングシステムズは8月27日,小型印刷適性試験機「IGTシンプリーオフセット」を発表した。油性・UVインキに対応し,印刷幅50mm,印刷長200mm印圧400N,被印刷物厚さ0.02〜0.5mm,印刷速度0.2〜0.3m/秒。

シンボリック・コントロール,色差計算用プラグインソフト提供開始
 シンボリック・コントロールは8月27日,色差計算用ソフト「Excel Add-In」の提供を始めたと発表した。シート内で色差計算専用関数のデルタ関数を使用でき,同関数はCIE1976,CIE1994,CIE2000の色差計算を行えるため,各色差間の相違が簡単に求められる。5000円。

BookLive,提携店舗で該当商品購入者にデジタル図書券などを配布
 BookLiveは8月31日,全国のヤマダ電機でスマートフォン購入者に対し,525円分のデジタル図書券の無料配布を始めた。同社運営の電子書籍サイト「BookLive!」で使える。なくなり次第終了。また,9月30日まで三省堂書店全店で『天地明察・上』,『天地明察・下』,『光圀伝』の紙書籍購入者へ同電子書籍サイトで使用できる割引券を配布する。

凸版印刷,電子チラシ提供地域拡大
 凸版印刷は8月28日,同社運営の電子チラシサイト「Shufoo!」と山口放送,長崎文化放送,熊本朝日放送,大分朝日放送,テレビ宮崎が提携しPC向けサービスを始めた。同サイトでは毎日新着チラシをPCやスマートフォンに配信する。

凸版印刷,しまむら期間限定ショップに顔認証サイネージシステムを提供
 凸版印刷は7月14日〜9月2日,お台場のしまむら期間限定ショップ内に「しまむらアバターフィッティング」に顔認証サイネージシステムを提供した。同システムは利用者の顔をカメラで認識し,アバター画像に組み込み,13種類のコーディネイトにランダムで合成される。同時に表示されるQRコードを携帯電話で読み込むとお笑い芸人の写真が背景に入ったアバター写真を保存できる。

大日本印刷,東南アジアを中心にグローバル展開を強化
 大日本印刷は8月28日,包装事業の強化と収益力改善のため事業構造を刷新し,東南アジアを中心にグローバル展開を強化させ国内の生産体制の再編を行うと発表した。DNPインドネシアのカラワン工場の増強が,2013年1月に完了予定で生産能力は約20%上がる。事業統括会社をシンガポールに設立し,2015年までに230億から約150%拡大予定。国内では包装事業部直轄グループ会社5社のうちDNPテクノパックを存続会社とし,残る4社を吸収合併する。さらに地域事業会社の包装部門は製造・生産管理・技術部門を再編しDNPテクノパックに統合して全国を一元管理する。

大日本印刷,働きやすい企業として認定を取得
 大日本印刷は8月29日,次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画を策定・実行した企業として厚生労働省東京労働局から「基準適合一般事業主」の認定を受けたと発表した。休業,勤務時間短縮など,環境づくり,人事労務管理,利用状況の各分野の指標を維持・向上を目指し達成した。おもに育児休業,短時間勤務,看護休暇などの各制度を強化した。

トッパン・コスモが千代田グラビヤ米国関係会社の事業を譲受け
 トッパン・コスモと千代田グラビヤは8月30日,後者の米国関係会社であるCHIYODA AMERICA INC.の事業を前者が譲り受けることで合意した。これによりトッパン・コスモの米国現地法人TOPPAN INTERAMERICA INC.が,CHIYODA AMERICA INC.の事業を2012年度第3四半期中に引き継ぎ,製造ラインの統廃合を推進するとともに現地供給体制の強化を図る。

キンコーズ・ジャパン,セルフサービス拡充
 キンコーズ・ジャパンは9月1日から,キンコーズ店頭にて,利用者自身でコピーやプリントができる機器のレンタルや作業スペースの提供など,次のセルフサービスを拡充した。セルフ製本サービス,セルフラミネート提供店舗追加,セルフコピーに新機種導入,セルフサービスキャンペーン実施(10月15日まで)。

アドビ,Adobe Creative Cloudメンバー向けにIllustratorの新機能を提供
 アドビシステムズは8月28日,Adobe Creative Cloudメンバー向けに「Illustrator」の新機能をCreative Cloudで提供すると発表した。画像やフォントなど使用したファイルを自動的に集約してひとつのフォルダにまとめる機能や,埋め込み解除機能などが追加された。

アドビ,クラウド製品を特別版として提供継続
 アドビシステムズは8月31日,Adobe Creative Cloudメンバーシップ発売記念版を,CS3以降の顧客向けの特別提供版として販売を続けることを発表した。同記念版は,8月31日までの期間限定キャンペーンとして,CS3以降の単体ならびにSuite製品の個人の利用者を対象に,通常月額5000円(価格はすべてアドビストア価格)のCreative Cloudメンバーシップ個人版年間プランを,初年度のみ月額3000円で提供していた。

リンテック,防火認定品を出力できる正規メディアを展開開始
 リンテックは8月下旬より,日本ヒューレット・パッカードの環境配慮型水性インク「HP Latexインク」を採用した屋内外用の大判プリント品とプリント用素材を,防火認定品を出力できる正規メディアとして提供し始めた。色の再現性や光沢感,耐久性が上がり,対応プリンタはヒューレット・パッカード社の「HP Designjet L26500・L28500」など計7機種。

富士ゼロックス,協会けんぽでWebプリントサービスが採用
 富士ゼロックスは8月30日,同社運営のセブンイレブンで各書類を印刷できる「ネットプリント」が,全国健康保険協会に採用され運用を始めたと発表した。Web上で予約番号を確認し,店舗にあるカラー複合機に入力すると1枚20円で必要書類を入手できる。

富士ゼロックス,セブンイレブン店舗のコンテンツ販売サイトをリニューアル
 富士ゼロックスは8月28日,セブンイレブン店舗のカラー複合機の印刷サービスを活用したコンテンツ販売サイト「コンテンツギャラリー」をリニューアルした。画像の拡大表示,フリーワードやコンテンツ属性での検索,コンテンツのお気に入り登録などが可能になった。

富士ゼロックス,カラーコピー機・プリンタで顧客満足度トップに
 富士ゼロックスは8月8日に発表された2012年日本カラーコピー機顧客満足度調査と同プリンタ顧客満足度調査において,3年連続でトップに選ばれた。調査期間は5月,コピー機は6162社,プリンタは2400社が回答。

日本アグフア・ゲバルト,西日本の配送サービスを強化
 日本アグフア・ゲバルトは9月1日,現像レスプレート「:Azura TS」の販売を拡大するため大阪市石田に物流倉庫を開設した。同倉庫は当面,:Azura TSの0.24mm,0.30mm,TS GUMの取り扱いに特化する。配送地域は愛知,岐阜,富山より西を対象にする。

全印総連,自治体の入札制度についてアンケート実施
 全日本印刷出版産業労働組合総連合会は4〜6月,自治体の印刷物の受発注について,入札制度の現状や意見などのアンケートを行い,8月31日に結果を発表した。入札参加は11件以上が70.2%,落札件数は11件以上が27.7%,「落札のため低価格で受注競争が激しい」,「価格だけの入札競争で同じ物品の落札価格が毎年下がっている」などの結果や意見があった。

日本印刷学会西部支部,技術セミナー開催
 日本印刷学会西部支部は8月30日,大阪・大国町のモリサワで「必須 印刷技術に求められるもの」をテーマに印刷技術講習会を開いた。「食品へのインクジェット記録の現状」と題し,紀州技研工業の正延慎一郎氏がインクジェット(IJ)記録の方式から可食性インクの展開までを,「“光源の演色性”と“目視により良く合う色測定”」としてコニカミノルタオプティクスの小笠原努氏が色温度から演色性,蛍光分光濃度計までを,「デジタル印刷 プリンタ市場動向」として日本ヒューレット・パッカードの五十嵐健一氏が,電子写真方式・IJ方式の自社の動向や現状をそれぞれ解説した。

10月19日まで,Photoshop製品購入者に対しプレゼントキャンペーン実施
 アドビシステムズは10月19日まで,販売店やWebでPhotoshopの対象製品を買うと抽選で一眼カメラやカタログギフトなどが当たるキャンペーンを行っている。「Photoshop CS6 Extended」や「Photoshop Lightroom 4」など5製品が対象。購入期間は10月14日まで。
http://www.adobe.com/jp/joc/psaki/

9月6日,ITを活用した販促・宣伝のクロスメディア戦略セミナー開催
 ビジュアル・プロセッシング・ジャパンは9月6日,東京・表参道の同社で販促・宣伝担当者向けのITソリューションセミナーを開く。SNSやWebを利用したクロスメディア展開で重要な商品写真や情報などの管理・運用方法などを説明する。定員40人。無料。要予約。
http://www.vpjnews.com/node/501

9月13日,印刷業界向けの販促や営業ビジネス戦略セミナー開催
 ビジュアル・プロッセッシング・ジャパンは9月13日,東京・渋谷の同社でクロスメディア時代の販促や営業方法を解説するセミナーを開く。クロスメディア展開におけるコンテンツの活用法や管理,販促方法などを説明する。定員40人。無料。要予約。
http://www.vpjnews.com/node/502

9月21日〜2013年1月20日,六本木で「田中一光とデザインの前後左右」展
 東京・六本木のギャラリー「21_21 DESIGN SIGHT」は9月21日〜2013年1月20日に,「田中一光とデザインの前後左右」展を開く。日本を代表するグラフィックデザイナー・田中一光氏の作品や資料を検証して同氏の人柄と仕事に迫り,デザイン思想の展開方法や表現を紹介する。入場は一般1000円,大学生800円,中高生500円,小学生以下無料。火曜休館(10月30日・12月25日は開館),年末年始(12月27日〜1月3日)休館。
http://www.2121designsight.jp/program/ikko_tanaka/

9月25日,日本出版学会関西部会が勉強会
 日本出版学会関西部会は9月25日,関西学院大学大阪梅田キャンパスで勉強会を催す。磯部敦氏(奈良女子大学研究院・准教授)より,「東京稗史出版社とは何だったのか」のテーマを聞く。参加費は,会員300円,非会員500円。問合せは,電話075-466-3136(立命館大学・湯浅俊彦)。

9月27日・28日,産学マッチングイベント開催
 科学技術振興機構と新エネルギー・産業技術総合開発機構は9月27日・28日,有楽町の東京国際フォーラムで産学マッチングイベント「イノベーション・ジャパン2012」を開く。情報通信,ライフサイエンス,医療,装置・デバイス,ナノテクノロジー,環境保全・浄化,低炭素・エネルギー,マテリアル・リサイクル,シニアライフ(高齢社会),防災の10分野に関し展示する。展示による研究成果数は300件。事前登録制,入場無料。
http://www.innovation-japan.jp/

11月19日〜22日,パリ国際包装展アンバラージュを開催
 11月19日〜22日,フランスのパリ・ノール・ヴィルパント見本市会場で「パリ国際包装展EMBALLAGE(アンバラージュ)」が開かれる。包装に関する原材料から完成品までのほか,包装機械,マーキング,コーディング,ラベルなど世界47ヵ国より1300の企業団体が出展し,来場者数は8万9000人と予想されている。なお,物流関連国際見本市も併催する。主催はCOMEXPOSIUM(コメクスポジウム)グループ。
http://emballage-pressroom.com/en/

11月30日,日本画像学会研究討論会開催
 日本画像学会は11月30日,ハートピア京都で研究討論会を開く。マーキング技術関連分野や新規イメージング技術など幅広い分野の研究発表を行う。講演申込み締切は9月7日。
http://www.isj-imaging.org/event/conference/ICJ2012F/ICJ2012F_info.html

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週刊『印刷雑誌』3巻36号
2012年9月3日発行
編集長:武川久野
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

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