週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 3巻44号 2012年10月29日
Japan Printer weekly Vol.3, no.44 毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日(休日の場合は翌日)発行します。

ダイナコムウェア,フォントパッケージを発売
 ダイナコムウェアは11月9日,5700書体とイラスト素材などを収めた「DynaFont TypeMuseum 5700 TrueType for Windows/Macintosh」と,3712書体を収録した「DynaFont TypeMuseum 3712 TrueType for Windows/Macintosh」を発売する。前者はUDゴシック体や娥眉明朝体など8書体を追加し,日本語だけで268書体が入っている。前者1万5540円,後者1万290円。

サブライム,販売促進ソフトを発売
 サブライムは10月29日,エクセルデータに顧客の名前や性別などを入力するだけで,その人に向けたDMやホームページを自動で作れる販促用ソフト「DSMXバリアブル・クロスメディア」を発売した。簡単な研修とアドビシステムズ社のIndesignのみの操作のため,個人に向けたWebサイトを立ち上げる場合にもプログラミングが必要ない。顧客ごとのホームページを作成するため,顧客の嗜好や効果測定の判断材料ができる。

日本印刷技術協会,『デジタル印刷レポート』発行
 日本印刷技術協会は10月25日,『デジタル印刷レポート』を発行した。2012年6月に開かれたdrupa展の内容も踏まえ,デジタル印刷の可能性やデジタル印刷メディアの現状と課題などをまとめた。A4判,64ページ。発行:日本印刷技術協会。一般2940円,会員1575円。

大日本印刷,デジタルペンを使った業務支援サービス発売
 大日本印刷は10月18日,タブレット端末やデジタルペン,電子カタログなどを活用したシステムを連携させ,商談から申し込みまでの業務を支援するサービスの提供を始めると発表した。既存のシステムや同社提供のシステムと組み合わせて商品説明や情報入力などが行える。専用記入用紙とデジタルペンを使い,紙に書いた文字がデータとして端末に転送され,個人情報データの管理などもできる。デジタルペン2万5000円より,初期費用100万円より,月額20万円より。

富士ゼロックス,ソフトウェアとサービスを連携するライセンスを発売
 富士ゼロックスは10月31日より,文書管理ソフトウェア「DocuShare」とWebを介してドキュメント共有環境を提供するクラウドサービス「Working Folder」を連携する「DocuShare 連携オプション for Working Folder 6.6 ライセンス」を発売する。社外の顧客や取引先などの異なる企業や団体間で情報共有などができる。価格は10万円。

日立ソリューションズとハイパーギア,文書管理システムを発売
 日立ソリューションズとハイパーギアは10月31日より,前者の文書管理システムと後者の情報漏えい防止製品を組み合わせた「ラビニティ Security 連携オプション」を発売する。システムのセキュリティを強化し,契約書や見積書など文書の種類ごとの参照や,印刷の制限や配布後の閲覧防止ができる。42万円より。

理想科学工業,葬祭業向けソフト発売
 理想科学工業は10月29日,デジタル印刷機やカラープリンタ向けに会葬礼状などの原稿を作成できるソフト「理想筆耕職人 会葬礼状Ver.3」と「理想筆耕職人 のしVer.3」を発売した。会葬礼状Ver. 3は喪主の住所や氏名などのデータを入力するだけでさまざまな種類の原稿ができる。のしVer. 3は百貨・ギフト業界向けで,のし紙の原稿を作れる。会葬礼状Ver. 3は15万8000円,のしVer. 3は10万円。

凸版印刷,電子チラシサイトに新機能追加
 凸版印刷は10月24日,同社運営の電子チラシサイト「Shufoo!」に新機能を追加し提供を始めた。20〜22時に翌日のチラシを配信する機能や,自宅に宅配可能なネットスーパーを選んで買い物できる機能などが利用できる。また10月25日,iPhone・iPad用アプリ「Shufoo!お買物メモ」を無料で提供し始めた。あらかじめ登録された約1500点の商品をメモに登録して,買い忘れを防げる。なお,10月26日には,マイクロソフトの新OS Windows8向けの閲覧用無料アプリの提供をWindowsストアで始めた。

コダック,新聞製作のインクジェット技術を紹介
 コダックは11月27日〜29日,東京ビッグサイトで開かれる新聞製作技術の展示会JANPS2012に,新聞製作におけるインクジェット技術を展示する。新聞製作工程の効率化を図るソリューションの実演や,インクジェット技術の応用についてのセミナーなどを行う。

富士ゼロックス,プリント自動調整専用ソフトウェアを開発
 富士ゼロックスは10月22日,プリント自動調整専用ソフトウェア「Simple Image Quality Adjustment」を開発したと発表した。同ソフトウェアを導入するとカラー・モノクロコピーが毎分76枚で行え,カラー・モノクロスキャンが毎分200枚できるようになる。専用コントローラーを開発し,CPUと画質が劣化しない可逆圧縮方式を採用した。なお11月19日より,同ソフトのほか人材育成や技術認定制度なども含めたシステム「Color C75 Press」を発売する。システム本体630万円,サーバー290万円。

富士ゼロックス,Windows8対応のソフトウェアを提供
 富士ゼロックスは10月26日,Windowsストアを通じて文書閲覧用ソフトウェア「DocuWorks Viewer Light 1.0」の無償提供を始めた。同日発売のマイクロソフトの新OS Windows8に対応し,デスクトップPCやタブレットPC上でのタッチ操作によって,同ソフトで作成したデータの閲覧やスクロール,表示の拡大などができる。

セイコーエプソン,メルクの親会社とインク化技術の供与について合意
 セイコーエプソンは10月24日,メルクの親会社Merck KGaA社と有機ELディスプレイ向けインクジェット用インクに関して協力関係を結び,インク化技術の供与について合意したと発表した。エプソンは有機EL材料を溶解する技術をメルクに提供する。

モリサワ,「タイプデザインコンペティション2012」結果発表
 モリサワは10月26日,「タイプデザインコンペティション2012」の審査結果を発表した。応募点数615点(和文部門239点,欧文部門376点)で世界29の国や地域から応募があった。審査には,和文部門は小塚昌彦,鳥海修,永原康史,原研哉の各氏,欧文部門は小林章,サイラス・ハイスミス,サラ・ソスコルン,マシュー・カーターの各氏が,明石賞の審査には,和文・欧文の両部門に森澤典久氏があたった。モリサワ賞の和文部門金賞は岡野邦彦氏,書体名「和蘭(わらん)」,欧文部門金賞はデヴィッド・フォスター氏(オーストラリア),書体名「Blanco Medium/Blanco Medium Italic」,明石賞の和文部門は豊島晶氏,書体名「すずむし」,欧文部門はティモシー・ドナルドソン氏(イギリス),書体名「Jara」,など。

富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ,新会社披露
 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズは10月の同社発足を記念し,設立説明会と懇親会を10月23日東京・グランドプリンスホテル新高輪で行った。富士フイルムホールディングスの古森重隆会長CEOは「世界でもっとも厳しい日本で鍛えられたことを,世界にこれまで以上に展開する。また世界の情報も日本の皆様に提供していく」と挨拶した。
 なお,11月1日大阪・リーガロイヤルホテルで,11月13日名古屋マリオットアソシアホテルで同じく説明会と懇親会を催す。

オルタステクノロジー,カラー液晶パネルを開発
 オルタステクノロジーは11月より,9.6型TFTカラー液晶パネルをサンプル販売する。458ppiで表示でき,よりきめ細かく実物のような立体感のある映像を映せる。

コンテンツワークス,少部数の小冊子を提供開始
 コンテンツワークスは10月24日,同社運営のフォトブック作成サービス「Photoback」で少部数の小冊子「Photoback JOURNAL」を提供し始めた。同冊子は280×210mmのA4判変型で,8〜24ページから選べ,Web上で編集から注文までを行える。1冊630円より。

東洋インキ,デザイン・アートイベントに出展
 東洋インキは10月30日〜11月5日,東京・明治神宮外苑で開かれるデザインやアートイベント「TOKYO DESIGNERS WEEK 2012」に出展する。来場者にクリエイターのファンタジスタ歌麻呂が描いたステッカーを配り,それをブースに貼ってもらう。また3日と4日は同氏のライブパフォーマンスも行う。

小森会,若者とのコミュニケーションを聞く
 小森コーポレーション製印刷機ユーザーを中心に組織する関東甲信越静小森会と東京小森会は10月24日合同で,東陽町のホテルイースト21東京で講演会を開いた。
 「コミュニケーション氷河期と人財育成」として大阪大学招聘教授の高島幸次氏は,今の若者はコミュニケーション能力が劣ったのではない。今のICTは,まず若者から受容された人類史上初のものとなった。新しい情報・通信技術の主導権が若者に移ったことが革命。大人の知識・経験が意味をなさない時代になった。などを解説した。

平和紙業,特殊加工のいろいろを紹介
 平和紙業は10月22日〜26日,東京・新川の同社で紙と特殊加工技術を紹介する「カコウイチ」展を開いた。コスモテックが箔押しを,小林断截が加除式製本の穴開けや天のりを,篠原紙工が折りを,東北紙業社が抜きや紙を紙に埋め込む独自技術「紙象嵌(かみぞうがん)」を,機器や道具,製作した作品を展示して解説した。初日には4社と平和紙業でトークショーも開き,加工のさまざまな技を活かすには顧客と現場のコミュニケーションが重要なことや,職人としてのこだわりなどを話した。

GP工場交流会,有機溶剤の危険性と印刷現場での対応策を学ぶ
 日本印刷産業連合会は10月24日,グリーンプリンティング工場の認定式と交流会を開いた。今回新たに認定されたのは,ウエマツの戸田工場,岡本印刷,三平印刷所,二葉印刷,共栄堂,掘岡製本印刷。セミナーも開き,同連合会が健康障害防止対策基本方針を説明したほか,文唱堂印刷と水上印刷が環境配慮と労働安全の取り組みを話した。また興研が,有機溶剤の害と防毒マスクの使用法を解説。マスク装着には顔面への密着性の確認が重要,と話した。日研化学研究所は有機溶剤を含まないインキローラやブランケットの洗浄剤を紹介した。

出版デジタル機構,紀伊國屋書店と販売契約
 出版デジタル機構は10月26日,紀伊國屋書店とコンテンツ配信や販売について契約を結んだと発表した。同機構の電子コンテンツを同書店で配信や販売し,同書店運営の電子書籍アプリ「Kinoppy」で見られる。同機構と電子書店との契約は初めてで,電子取次は7月にビットウェイと契約を結んでいる。出版社は328社が申請承認済み。

神戸新聞社,電子新聞を開始
 神戸新聞社は11月1日,電子新聞サービス『神戸新聞NEXT』を発刊する。速報など有料記事閲覧,朝刊紙面と県内12の地域版などの情報やサービスを提供する。神戸新聞購読者は月額157円,電子新聞のみ月額3675円。

BookLive,紙に合わせ電子でも作品を発売
 BookLiveは10月23日,同社電子書籍ストア「BookLive!」で『宇宙兄弟』19巻を配信した。同コミックは紙版でも同日に発売された。電子版525円,紙版590円。
 また10月25日,クリス・アンダーソン著の『MAKERS:21世紀の産業革命が始まる』も紙版と電子版が同時に発売された。電子版1800円,紙版1995円。

文字・活字文化シンポジウム,紙の本が脳をつくる
 「人を生かすことばと活字」をテーマに10月27日,東京・新川の全印健保会館でシンポジウムが開かれた。主催は日本新聞労働組合連合,全国印刷出版産業労働組合総連合会,日本出版労働組合連合会。言語脳科学者の酒井邦嘉氏が講演したほか,同氏と作家の稲泉連氏,(株)金曜日の北村肇社長がシンポジウム表題と同テーマで鼎談した。稲泉氏が東日本大震災後の書店の様子を話し,書店は街の日常であり本は食べ物や水と同じように生活必需品なのではないか,書店という仕事の原点と必要性はここにあるのではないかと語った。

10月30日,アドビデジタル出版についての講演会開催
 アドビシステムズは10月30日,デジタルマーケティングの展示会「アドテック東京2012」の自社ブースでミニセッションを行う。同社は同展示会のデジタル版公式ガイドブックを制作しており,その制作秘話やデジタルパブリッシングの可能性について紹介する。参加費無料,一部有料。要登録。
http://www.adtech-tokyo.com/ja/

11月8日,日本印刷技術協会が地域活性化セミナー
 日本印刷技術協会は11月8日,東京・中野富士見町の同協会で地域活性化をテーマにセミナー「印刷会社の地域活性化ビジネス 2012」催す。「ソーシャルビジネスの最新動向と優良事例」,「ストップ!大仏商法:奈良の印刷会社の取り組み」,「地域コンテンツの利活用ビジネス」,「(仮)イベントで地元地域を盛り上げる」などの講演がある。参加費1万5750円。
http://www.jagat.jp/content/view/3874

11月14日〜16日,幕張で国際放送機器展開催
 電子情報技術産業協会は11月14日〜16日,千葉の幕張メッセで国際放送機器展「Inter BEE」を開く。カメラや液晶モニタ,電子ビューファインダーなどを展示する。放送・メディア業界の技術展望や音声システム構築について5講演と,映像と音響に関するシンポジウムをそれぞれ行う。入場は事前登録制,無料。
http://www.inter-bee.com/ja/

11月16日,日本印刷学会プリプレス研究会が講演会開催
 日本印刷学会のプリプレス研究会は11月16日,東京・新富の日本印刷会館で研究例会を開く。デジタル化で実現するワークフローやデジタル校正の動向について6講演を行う。定員80人,参加費会員1万円,非会員1万2000円。要予約。
http://www.jspst.org/event/121116.html

11月16日,日本印刷技術協会が大阪で講演会開催
 日本印刷技術協会は11月16日,大阪・綱島町の太閣園で印刷業界についての講演会「JUMP近畿2012」を開く。印刷ビジネスの最新動向や百貨店販売促進部の現場などの講演を行う。定員60人,参加費8000円。要申込。
http://www.jagat.jp/content/view/3846/401

11月20日,エコバランス国際会議併設ワークショップ開催
 TCO2は11月20日,東京・日吉の慶応義塾大学で欧米の持続可能性の現状を学ぶ「エコバランス国際会議併設ワークショップ」を開く。定員50人,参加費無料。要予約。
http://tco2.com/s/sem2_mj

11月21日,日本印刷学会グラビア研究会による講演会開催
 日本印刷学会のグラビア研究会は11月21日,東京・水道の印刷博物館で今年5月に開かれたdrupa展から見る軟包装グラビア印刷の現状や今後についての講演会を開く。製版会社から見たdrupa展の動向や,デジタル印刷技術のグラビア印刷への展開など6講演を行う。定員63人,参加費は会員5000円,非会員8000円。要予約。
http://www.jspst.org/event/121121.html

11月26日・27日,雄松堂書店が本のフォーラムを開催
 雄松堂書店は11月26日・27日,東京の日比谷図書文化館で創業80周年を記念した「YUSHODO FORUM&ANTIQUARIAN BOOK FAIR」を行う。装丁や活字,印刷など紙の本の美しさなどに触れるなどの読書の大切さや,版画技術の歴史と本との出会いなど3講演を行う。参加費無料。要申込。
http://www.yushodo.co.jp/y_forum/index.html

12月1日,日本ペンクラブが大阪で講演会
 日本ペンクラブと追手門学院は12月1日,追手門学院大阪城スクエアで「電子化する書物」をテーマに講演会を催す。「日本型電子書籍流通基盤の構築」を専修大学の植村八潮教授が,「大阪市立図書館のめざす知識創造型図書館とは」を大阪市立中央図書館の高橋俊郎副館長が講演。また立命館大学の湯浅俊彦教授を司会に,両氏に追手門学院大学の篠原健教授,中西印刷の中西秀彦専務を加えトークセッションも行う。
http://www.otemon-osakajo.jp/usr/index.php?c=course_view&pk=1349834826

2013年2月21日・22日,CSPプラクティショナー資格講習会開催
 Sustainavision社は2013年2月21日・22日,東京で英国IEMA認定CSRプラクティショナー資格の講習会を開く。ロンドン在住のCSRコンサルタントの下田屋毅氏が,CSRを中核とするグローバル成長戦略やCSR戦略などを解説する。定員20人,受講料19万5000円。要申込。
http://www.sustainavisionltd.com/csr_training.html

2013年4月23日・24日,上海で高級包装展
 上海国際高級品包装展Luxe Pack Shanghaiが2013年4月23日・24日,中国・上海国際会議センターで開催される。化粧品や宝石,酒類,衣料品などの包装に関わる製品やソリューションが見られる。
http://www.luxepackshanghai.com/

◇◇PR◇◇
「あなたの経営は正しいですか?」
株式会社印刷学会出版部はこのテーマで,11月16日(金)に東京・銀座にあるリコージャパンで講演会を行います。講師は,月刊『印刷雑誌』に「中小企業診断士から見た印刷産業」を連載中の寶積昌彦さんです。13:30と15:00の2回(同じ内容です),各1時間程度で,参加費無料です。ご興味のある方はぜひ,ご参加下さい。
http://www.japanprinter.co.jp/pages/seminar.html

◇◇PR◇◇
10月19日に月刊『印刷雑誌』11月号を発行しました。特集は「新聞印刷とその周辺」で,静岡新聞総合印刷の紙面品質向上の取り組みを解説するほか,インキやCTP版,用紙の技術動向を掲載しています。そのほか今年の発明大賞で受賞したミヤコシの「入れ替えユニットの自動制御機構が付いた輪転機」や,印刷産業環境優良工場表彰で受賞した日経印刷,米国や中国,韓国で進んでいるカラー印刷の標準認証「G7」も紹介します。バックナンバーと合わせてご利用下さい。
http://www.japanprinter.co.jp/pages/artivols_2012.html

◇◇PR◇◇
フェイスブックでも情報収集を
印刷学会出版部のフェイスブックを始めました。業界ニュースなどをタイムリーに発信いたします。どうぞご利用ください。
http://www.facebook.com/JapanPrinter

週刊『印刷雑誌』3巻44号
2012年10月29日発行
編集長:武川久野
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

go home

(C)2010 Insatsu Gakkai Shuppanbu Ltd.
All rights reserved.