週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 3巻48号 2012年11月26日
Japan Printer weekly Vol.3, no.48 毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

GP認定工場,認定取得で工場の環境配慮が進み,従業員の意識が変わったと回答
 日本印刷産業連合会は11月21日,GP(グリーンプリンティング)認定工場289ヵ所に対してのアンケート結果を発表した。同認定の申請のきっかけは自主判断,団体・組合からの働きかけが順に多かった。取得したメリットとして工場の環境配慮が進んだ,従業員の意識が変わったとの回答があった。

エックスライト,分光色彩計発売
 エックスライトは11月19日,色差の記録や共有できる分光色彩計「RM200QC」を発売した。3方向から照明し約2秒で27回のカラーイメージを測れる。測色結果はCIE Lab値およびΔE色差として表示され,CIELAB,CMC,CIE94,CIE2000などの色差式と許容値も表示される。19万8000円。

ナナオ,液晶モニターの新製品発売
 ナナオは,市販のシンクライアント端末や小型PCを取り付けできる21.5〜24.1型の液晶モニター5機種を12月7日に発売すると発表した。モニター背面のスタンド部にVESA規格対応(75×75mm)の取り付け穴を用意。VESAプレートを付属した市販のシンクライアント端末や小型PCを,手回しドライバーだけで簡単にしっかりと取付けできる。シンクライアント端末や小型PCと一体化することで,大量台数の導入においても,シンプルな配線でコンパクトな設置が可能となる。オープン価格。

大手印刷会社が図書館の運営と資料保存・活用を支援
 図書館に関するサービスや製品を紹介する「図書館総合展」が11月20日〜22日,神奈川のパシフィコ横浜で開かれた。大日本印刷は図書館流通センターや丸善と共同で,図書自動返却機や仕分け機,書籍消毒機などの図書館運営を支援する機器や学術機関向け和書の電子書籍プラットフォームを出展した。凸版印刷は,図書や資料,芸術品のデジタルアーカイブ技術を紹介し,デジタルサイネージや3D映像を使った公開・利活用を提案した。

大日本印刷,Webチラシサービスと献立提案サービスを連携
 大日本印刷とアットテーブルは11月19日,前者のWebチラシサービス「オリコミーオ!」と後者の献立提案サービス「チラシdeレシピ」を連携させたサービスを始めた。Webチラシの特売情報と自宅の食材から献立を提案する。献立検索やよく利用する店舗登録もできる。

大日本印刷,書籍用スキャナーを開発
 大日本印刷と東京大学は11月19日,共同で書籍用スキャナーを開発したと発表した。断裁せずにめくるだけで書籍を撮影でき,画像データとして保存できる。分速250ページで読み込め,文章の歪みを直す補正アルゴリズム機能を搭載した。

DNPドリームページ,フォトブックの新製品発売
 大日本印刷の100%子会社であるDNPドリームページは11月22日,同社運営の本づくりサイト「ドリームページ」に新サービスを追加した。2段の文字組が可能でテーマごとの扉が作れるA5判縦長フォトブック「スタンダードR」を発売した。昇華型熱転写方式で印刷する「フォトプレミア」に32ページ版を追加した。フォトブックを利用したカレンダーや日記が作れる画像テンプレートを無料で配信し始めた。
 また2013年1月24日まで,友達リストの人に作成したフォトブックが見せられる機能の利用者から30人に抽選で1万円分のJCBギフトカードが当たるキャンペーンを行っている。

凸版印刷,野球グラブのWeb注文サービス開始
 凸版印刷とゼットは11月22日,PCやスマートフォンからオリジナルの野球グラブが注文できる「ゼットグラブシミュレーション」のサービスを始めた。約15万8000点の中から色や素材を選ぶと,グラブIDが発行され,全国のスポーツショップに持っていけば店頭で注文できる。

赤木印刷,カレンダー作成サイトでキャンペーン開始
 赤木印刷は11月20日,同社運営のオリジナルカレンダー作成サイト「カレンダーを作ろう.com」でキャンペーンを始めた。カレンダー100部以上の注文をすると,名入れができるメモ100冊か,好きな写真で作るカレンダー2種類のプレゼント,または専用OPP袋を紙封筒か化粧箱に変更から1つ選べる。

田中紙工,忘年会向けトランプ発売
 田中紙工は11月21日,オリジナルトランプが作れる同社運営のWebサイト「オンデマンドトランプ.com」で忘年会向けのトランプを発売した。裏面には忘年会を盛り上げるための質問や行動の指示などが書いてある。

コスモメディアサービス,名刺やカードを作れるアプリ公開
 コスモメディアサービスは11月1日,名刺やカードを印刷するサービスのiPhone用アプリ「みんなの名刺 for iPhone」を公開した。テンプレート100種類の中からデザインが選べ,iPhoneで撮影した写真などを入れることもできる。40枚840円。

東屋,フォトブックをリニューアル
 東屋は11月22日,パラパラ漫画のように見えるフォトブックが作れるサービス「パラトブック」がリニューアルしたと発表した。両面仕様になり,表と裏で2つのパラパラ漫画を作れるようになった。1冊7900円より。

小森コーポレーション,消防学校に講師を派遣
 小森コーポレーション大阪支社は11月7日,大阪府消防学校に講師を派遣し,「印刷機械等の事故時における現場活動の留意事項」をテーマに,専業機械全般を含めた内容で講習を行い61人が参加した。同社は阪神淡路大震災以降,関西地区を中心に消防レスキュー隊への救助の講義とトレーニングを毎年続けている。

小森コーポレーション,コンパクトなA全判機を実演
 小森コーポレーションは11月22日,茨城の同社つくば工場でA全判4色機「リスロンA37」と,菊判裁反転機構付き4色機「エンスロン26P」の内覧会を開いた。「リスロンA37」は最大紙寸法640×940mmでA全から菊全判まで対応しつつ,設置面積が四六半裁判機並みに収まる省スペースに設計されているほか,紙厚0.6mmまでの対応,省電力や刷版面積の削減によるコストダウンが図られた。実演ではH-UV搭載の同機でヴァンヌーボの用紙に対する速乾印刷を行った。また,「エンスロン26P」は厚手の紙に強い反転機構を持つ特長が説明された。

富士フイルム,使用済み刷版で資源循環表彰
 富士フイルムは11月22日,産業環境管理協会が主催する平成24年度「資源循環技術・システム表彰」において,使用済みオフセット印刷用刷版材料「CTP版/PS版」のクローズドループリサイクルの取り組みで奨励賞を受賞したと発表した。クローズドループリサイクルの対象を工場から市場に拡大し,使用された同社製刷版材料の主原料のアルミニウムを再利用して同じ品質の刷版材料にリサイクルする「PLATE to PLATEシステム」を,印刷会社や新聞社,アルミ回収会社,合金メーカー,圧延メーカーなどの協力を得て構築したもの。

モリサワ会,Web to Printを活用したサービスビジネスを聞く
 モリサワ製品ユーザー組織のモリサワ会は11月21日,東京・飯田橋のホテルグランドパレスで研修会を開いた。Web to Print(W2P)サービスの支援を行うプルキャストの岡本幸憲CEOが,自社のほか日本や米国企業でのW2P活用成功例を紹介した。W2Pはビジネスそのものではなく手段であり,自社の強みを軸に顧客目線のサービスを構築・提供することが重要。そのためには必ずしも自社IT技術は必要ではなく,パートナー企業との連携や既存のシステム導入で補える。IT技術のほか製造加工や運送などでも「利益共有」の考え方で協力企業を検討すると有効。Webサービスは電子商取引法やクーリングオフなどの法律があるためサービスの品質保証が最重要で,そのためには常に出荷を意識したワークフローが大事,と話した。

Kodakグラフィックユーザー会,東西でセミナー
 Kodakグラフィックユーザー会は,11月20日丸の内の東京ステーションコンファレンスで,11月22日大阪・梅田スカイビルでセミナーを催した。「印刷ビジネスの動向と展望2012-2013」として日本印刷技術協会の藤井建人氏が,「新たなプロモーションツールとしてのARの可能性と活用事例」としてイクスの高田一樹氏が講演。また,コダックから,プリペイドカードを活用した印刷会社のサービス,およびWebでのデータ入稿や校正,検版が可能なASPサービスの事例を聞いた。

日本印刷産業機械工業会,標準印刷認証取得を解説
 日本印刷産業機械工業会は11月7日東京・和田の同工業会で,Japan Color認証制度標準印刷認証取得講座を行った。同認証の申請準備から取得後の定期管理などで必要なことなどを説明した。

日本印刷学会グラビア研究会がシンポジウム開催
 日本印刷学会技術委員会グラビア研究会は11月21日,東京・水道の印刷博物館で同研究会発足20周年を記念しシンポジウムを開いた。「グラビア研究会20周年の歩み」赤穂昌之氏(日商グラビア社長),「drupa2012の見所」橋本章氏(橋本セロファン印刷社長),「製版会社の視点で見るdrupa2012」福島潤(東和プロセス社長),「drupa2012における軟包装印刷のトレンド」後田寛之氏(大日本印刷),「ブランドオーナーの想いをカタチに。デジタル印刷を活用したパッケージイノベーション」山田大策氏(日本ヒューレット・パッカード),「デジタル印刷技術の方式による特徴,長所・短所とグラビア印刷への展開」野上豊氏(富士ゼロックス)の講演があった。

日本フォーム印刷工業連合会,環境に配慮したメンテナンス方法を紹介
 日本フォーム印刷工業連合会環境委員会は11月19日,東京・新富の日本印刷会館で「有機則・PRTR法に該当しない洗浄剤を使用した洗浄作業への挑戦」と題したセミナーを開いた。テクノロールの浅尾栄次氏は,ゴムロールの硬度測定方法や注意点,硬度ロールのメンテナンス,洗浄方法のポイントなどについて話した。東洋インキの沖野雄一氏は,トラブル回避につながるなどのローラーメンテナンスの重要性を述べ,高い洗浄力と環境対応が両立した洗剤について解説した。

ダイレクトメール推進協議会,全国大会中止
 ダイレクトメール推進協議会は11月28日に全国大会を予定していたが,中止した。次回の会合は,2013年2月7日に東京・池袋で予定。

12月4日,グローバル展開における人材教育セミナー開催
 富士ゼロックスとデジタル・ナレッジは12月4日,大阪市・本町の富士ゼロックス社で製造業様向けに「グローバル市場展開における人材育成とドキュメント業務の効率化」と題したセミナーを開く。参加費無料,要予約。
http://www.fujixerox.co.jp/fxnn/product/event/seminar/2012/seizou/index.html

12月4日,日本印刷技術協会がデジタル印刷のセミナー
 日本印刷技術協会12月4日,東京・中野富士見町の同協会で,drupa2012の注目技術、統計から見た印刷市場動向、デジタル印刷のビジネス展開事例などを紹介する「デジタル印刷レポート刊行特別セミナー:拡大!デジタル印刷の新未来」を催す。参加費は,同協会テキスト&グラフィックス研究会会員5000円,会員7500円,一般10,000円,各々『デジタル印刷レポート2012-2013』の費用を含む。要申込。
http://www.jagat.jp/content/view/3933/401/

12月6日,日本出版学会が学術情報デジタル化に関するセミナー
 日本出版学会は12月6日,東京・四谷の上智大学で「学術情報デジタル化の実際:北米学術情報流通の調査報告会」を催す。慶應義塾大学メディアセンターの島田貴史氏が報告する。参加費は会員500円,非会員1000円。申込先は,橋元博樹氏(hashimoto@utp.or.jp)。

12月14日,リコーがPODビジネス拡大のテーマで講演会
 リコージャパンは12月14日,東京・銀座の同社で講演会を催す。バリューマシーンインターナショナル河島弘司社長による「購買者のニーズを捉える手法を学ぼう」,ミールソリューションズによる「Webドキュメントシステムのご紹介」,モリサワによる「PODの実力はバリアブルプリントで発揮する」。各受講料無料。問合せは,リコージャパン電話03-6278-4356。

12月14日,イメージング技術セミナー開催
 日本画像学会は12月14日,東京・大岡山の東京工業大学でイメージング技術についてのセミナーを開く。2012年の電子写真技術やインクジェット技術などの今後の展望について3講演を行う。応募資格は同学会の個人会員で参加費3500円,要予約。
http://www.isj-imaging.org/event/imagingcafe/imagingcafe.html

12月18日,印刷工業会が年末会員懇談会開催
 印刷工業会は12月18日,東京・竹橋の如水会館で年末会員懇談会を開く。同工業会設立60周年記念「未来の印刷産業アピール論文」の表彰や「書籍のデジタル化」について,経済産業省商務情報政策局文化情報関連産業課の伊吹英明課長による講演会も実施。問合せは,電話03-3551-7111。

12月20日,リコーがDTPとPODに関する講演会
 リコージャパンは12月20日,東京・銀座の同社で「レイアウト作成/文字組版」をテーマに講演会を催す。講師はカムロックシステムズの百合智夫氏。受講料無料。問合せは,リコージャパン電話03-6278-4356。

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月刊『印刷雑誌』12月号を発行しました。特集は「サイン・ディスプレイ」で,UVインクジェット印刷機の活用で実績を上げている印刷会社を紹介するほか,インクジェットプリンタ技術やデジタルサイネージ,無機ELによるポスター表現なども解説します。また,2010年よりご好評いただいています大塚彰さんの連載「職場診断から見える印刷のツボ」がいよいよ最終回です。バックナンバーと合わせてご利用下さい。
http://www.japanprinter.co.jp/pages/artivols_2012.html

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週刊『印刷雑誌』3巻48号
2012年11月26日発行
編集:武川久野
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

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