週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 3巻51号 2012年12月17日
Japan Printer weekly Vol.3, no.51 毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

BookLive,電子書籍端末を発売
 BookLiveは12月10日,電子ペーパーを採用した電子書籍専用端末「BookLive!Reader Lideo」を全国の三省堂書店や電子書籍ストア「BookLive!」で発売した。消費者は約9万5000冊の書籍や漫画などを購入でき,通信料が不要。同ストアの会員IDを設定すれば同機を含め最大5台までのスマートフォンなどと同期できる。
 また同日,同電子書籍ストアは,お笑い芸人ピースや書店員が選んだ100冊の書評が読めるWebサイト「ピースの本棚」を開いた。同サイトの書評はフェイスブック内で共有でき,自分の感想を書き加えることもできる。

大日本印刷,ゲーム攻略本などの電子書籍制作サービスを強化
 大日本印刷とDNPデジタルコムは12月14日,ゲーム攻略本などのページ数が多い書籍の電子書籍制作の体制を強化したと発表した。Webページ作成言語「HTML5」と,DNPオリジナルの電子書籍閲覧ソフト「HTML5マガジンビューア」を使うことで,多様な端末向けの電子書籍制作を容易に行うことができる。第1弾として,人気ゲームであるニンテンドーDSソフト『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』の公式攻略本をiOS / Android端末向けに同日に配信した。同書では,目次や検索機能のほか,全体図から関連ページへの移動やイラスト一覧から詳細データベースにアクセスできる機能などが追加されている。

モリサワ,電子コミックソリューションを発売
 モリサワは12月10日,電子コミックソリューション「MCComic」を発売した。PDFやJPGなどの画像データをフィックス型のEPUB3データに変換できる「MCComic Maker」と,変換後のEPUBXFデータを閲覧できる「MCComic ビューアライブラリ」で構成している。年間使用料12万6000円。

キヤノン,A4判レーザープリンタを発売
 キヤノンは12月13日,A4判カラーレーザープリンタ「Satera LBP7110C・LBP7100C」とモノクロ機「Satera LBP6710i」を発売した。前者はA4判たてのカラーとモノクロともに毎分14枚,後者は毎分40枚出力できる。スリープ時の消費電力を4.0Wから0.9Wにしたほか,無線LANに対応し複数のパソコンなどから線をつながなくても出力可能にした。

アドビシステムズ,アップデートでPhotoshop機能を強化
 アドビシステムズは12月12日,Creative Cloudメンバー向けに「Adobe Creative Cloud」をアップデートしたと発表した。Photoshop CS6にはぼかしギャラリーとゆがみフィルターがスマートオブジェクトに対応するほか,CSSコードをテキストやオブジェクトに書き出し,Webサイトデザインのためにカラースウォッチを読み込むことが可能になるなど10種類以上の機能を追加した。
 また12月13日,Photoshop Lightroom4.3とAdobe Photoshop Camera Raw 7.3のアップデートがAdobe.comからダウンロード可能になった。ライブラリと現像モジュールがHiDPI,Retinaディスプレイに対応し,キヤノンEOS6DやニコンD5200など20機種のカメラから生成されるRAWファイルをサポートに追加した。

ダイナコムウェア,アカデミック版を追加
 ダイナコムウェアは12月14日より,ダイナフォント年間ライセンス「DynaSmartシリーズ」に学生2年版,4年版を加えた。既存の教育機関向けに加え同2ライセンスにより,校外でも作業を続ける環境を提供する。OpenTypeフォント200書体を収録しWindowsとMacのどちらにも対応する。2年版1万3440円,4年版2万790円。

技秀堂,名前を入れられる学習帳を発売
 技秀堂は12月11日,幼稚園と園児の名前を印刷した卒園記念品「オリジナル学習帳」を発売した。Webで注文でき,表紙だけでなく中身に園児の名前の書き方を練習できるページや,時計や道路標識の読み方を学ぶ項目が掲載されている。1冊1029円。

大日本印刷,透明スクリーンを開発
 大日本印刷は12月13日,ガラスやアクリルに貼るとプロジェクターの映像を表示できる透明スクリーンを開発したと発表した。フィルム上に光を透過する部分と拡散する部分を交互に配置したため,反射でも透過でも使用できる。美術館や博物館などの展示物に映像や解説を重ねて表示することも可能。

大日本印刷,高度なセキュリティ製品の生産体制を強化
 大日本印刷は12月13日,関西に工場を新設し,ホログラムの生産を始めた。意匠性と偽造防止効果のある「エンボス型ホログラム」と,「リップマン型ホログラム」を一環で製造し供給体制を強化する。なお,同工場は延床面積約4200m2,DNPデータテクノ関西が運営する。

大日本印刷,カーボン・オフセット製品試行事業に参加
 大日本印刷は12月12日,経済産業省が推進している「カーボンフットプリントを活用したカーボン・オフセット製品」試行事業に参加すると発表した。製品のCO2排出量を算定するカーボンフットプリントを(CFP)活用し,算定したCFP値とオフセットしたクレジット量を確認して,100%のカーボン・オフセットを実施した製品であることを認証するための手続きやルールを検証する。

大日本印刷,スマホ向け食品専用音声認識検索システムを開発
 大日本印刷とアドバンスト・メディアは12月14日,スマートフォン向けの食品専用音声認識検索システムを日本で初めて開発した。約6万語の食品に関する単語を搭載し,システム導入企業独自の商品名や産地などの単語を登録することで音声認識の判別精度を高め,利用者による注文の簡便さを図った。また,「きゅうりとキウイ」「とりにく,とりもも,とりむねにく」など発音の類似や食品の類義語の機能を強化している。サービスの開始は2013年度を目指している。

凸版印刷,電子チラシサイトの新サービス提供開始
 凸版印刷は12月13日,同社運営の電子チラシサイト「Shufoo!」にタイムセールなどの店頭情報を届けるサービス「Shufoo!ミニチラ」を始めた。店舗情報が同サイトに入稿されるとサイト内に掲載され,ユーザーにPUSH通知で届く。1日4回投稿で月5000円。

凸版印刷,環境省の調査事業を実施
 凸版印刷は12月中旬,早稲田環境研究所と積水化学工業,住宅カンパニーと共同で環境省の「平成24年度HEMS(Home Energy Management System:へむす)利用の付加価値向上のための調査事業」を行う。センサーやIT技術を使い,住宅のエネルギー管理や省エネを支援するシステム「HEMS」の普及促進と継続利用を促すシステムモデルの早期構築,および収集したデータの活用の可能性を検証する。

小森コーポレーション,PODの技術・アイデアを提案する設備を本所の本社に
 小森コーポレーションは12月7日,東京・本所吾妻橋の本社に10月29日に開設した「デジタルクリエイティブラウンジ」の披露会を開いた。同所は電子写真方式A3判フルカラープリンタ「Impremia C70」をはじめ,インクジェット大判プリンタやカッティングプロッタ,ラミネーター,CMSソフトなどを展示し,機器操作の体験や印刷物の試作品製作,デジタル印刷のさまざまな検証などができる。同社とパートナー企業の技術を組み合わせ,前工程から出力,後加工まで総合的に顧客の価値商品創造を支援する。

メディアテクノロジージャパン,デジタル後加工でほかにはない付加価値を提供
 メディアテクノロジージャパンは12月13日・14日,Scodix社(イスラエル)のUVインクジェット方式デジタルエンボスシステム「Scodix S Digital Press」の内覧会とセミナーを開いた。同システムはオフセットおよびデジタル印刷物の絵柄の上にUV硬化型インクジェットで透明インクを出力し,凹凸や光沢,金属調などを表現する。オプションで点字やラメも出力可能。セミナーでScodix社のZiki副社長は「すでに美しいカラー印刷は印刷の標準になっており,今後は加工による独自の付加価値が求められる」と話し,POPやカード,紙袋,カレンダー,製品保証証ステッカー,アルバムなどでの海外の活用事例を紹介した。同システムは日本では2013年1月初旬より発売する。

ケイズカンパニー,フンケラー社の視察ツアー参加者募集
 ケイズカンパニーは2013年2月11日〜15日,スイス・ルツェルンで開かれるフンケラー社の印刷展「innovation days2013」の視察ツアーを行う。定員20名,申込み締切は2013年1月10日。問い合わせは電話06-4800-7277。

印刷OEM研究会,日常メンテナンスの重要性を再確認
 印刷OEM研究会は12月12日,東京・鵜木の金羊社で定例会を開いた。11月に行った国立印刷局小田原工場の紙幣印刷見学会の感想が参加者から述べられたほか,日本プリンティングアカデミーから同校講師の大塚彰氏が印刷機の日常メンテナンスと品質の関係について,各部分の洗浄や調整方法の具体例を説明した。また,自動化だけに頼らず手を使って掃除すること,メンテナンスのスケジュールを社内で共有し,営業などと連携した社内体制にすることが重要と述べた。

GP認定工場,新たに7工場が認定される
 日本印刷産業連合会は12月10日,新規7工場と更新33工場をグリーンプリンティング工場に認定した。認定工場は全部で298ヵ所になった。また,新たに含浸型洗浄塗布の認定を始め,3社8製品の塗布が認定を受けた。

日本包装技術協会,化粧品パッケージの現在を知るセミナー
 日本包装技術協会は12月14日,東京のスペースFS汐留で化粧品包装に関するセミナーを開いた。トキワの井上隆,竹本容器の深澤隆弘,千葉大学の下村義弘,資生堂の松本泉の各氏が登壇した。容器設計の注意点や,日本と中国の化粧品パッケージ製造の違い,人間工学に基づいたデザイン開発,ブランドや商品のコンセプトとデザイン開発,について話した。

キンコーズ,セルフサービスでUSB利用を可能に
 キンコーズ・ジャパンは12月17日より,USBの活用などでセルフサービスを拡充した。セルフコピー機にUSBメモリーを直接接続し,出力できるようにしたほか,コピー機で読み取った文書を接続したUSBメモリーに保存することもできる。対応ファイル形式はword,powerpoint,PDF,JPEG,TIFFなど。また,店頭で各種アプリケーションやインターネット接続が可能なPCを貸し出すサービスの価格を最初の20分まで262.5円に引き下げた。

画像4学会,プリンテッドエレクトロニクスの合同研究会を行う
 日本写真学会(幹事学会),日本印刷学会,日本画像学会,画像電子学会は12月10日,東京・代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで「画像形成技術が拓くフレキシブル・プリンテッドエレクトロニクス」をテーマに合同研究会(稲垣由夫委員長)を催した。応用機器,低温溶液プロセス適性のある材料(有機半導体,無機配線材料),微細画像形成技術への期待と課題に関し,8講演があった。

東屋,フォトブックの体験者募集
 東屋は2013年1月31日まで,パラパラ漫画のように動くフォトブック「パラトブック」の無料モニターを募集している。モニターは「0〜6歳位の子供の思い出に残したいシーン」をテーマに,動画から画像200枚にしたフォトブックを作ったあとレビューを書く。

2013年1月31日まで,日本画像学会,技術賞候補者を募集
 日本画像学会は2013年1月31日まで,実用性が証明された電子写真やNIP技術などを開発した人を対象に「技術賞」の候補者を募集している。応募条件は電子写真,NIP技術およびその周辺技術であり,実用性が実証されているもの。技術は発表されてから1年以上3年未満に限る。
http://www.isj-imaging.org/announce/award/tec_award_H24.html

2013年1月15日,出版労連が新春のつどい開催
 全国印刷出版産業労働組合総連合会と日本出版労働組合連合会は2013年1月15日,東京・本郷の文京区民センターで「印刷・出版2013新春のつどい」を開く。労働者や国民のための政治を行うために話し合う。問い合わせは電話03-3818-5125。

2013年1月15日〜31日,銀座で若手作家のグラフィック作品展
 東京・銀座のガーディアン・ガーデンは2013年1月15日〜31日,「田中豪展“DISCO”」を開く。若手グラフィックガーデンデザイナーの公募展「グラフィック“1_WALL”」でグランプリを受賞した田中豪氏の作品を紹介する。ディスコに見立てた会場に,スクリーントーンを用いて描いた人物像を樹木や花の写る背景画像と組み合わせて展示し,同氏の「ドキドキする感覚」を表現する。入場無料,日曜休館。
http://rcc.recruit.co.jp/gg/exhibition/gg_wgpx_gr_201301/gg_wgpx_gr_201301.html

2013年1月23・24日,モリサワが内覧会を開催
 モリサワは2013年1月23・24日,大阪・敷津東の本社で製品の紹介やセミナーを行う新春展を開く。オンデマンド印刷機や編集ソフトの展示,両日合わせ4講演を行う。セミナーは定員80人,要予約。
http://www.morisawa.co.jp/corp/news/20121211_01.html

2013年1月23日〜2月15日,竹尾で「クリエイター100人からの年賀状」展
 竹尾は2013年1月23日〜2月15日,東京・神田の見本帖本店で「クリエイター100人からの年賀状」展を開く。クリエイターから同社に贈られた年賀状を公開する。入場無料,土・日・祝日休館。問合せは,電話:03-3292-3669。

2013年6月12日〜14日,日本画像学会年次大会開催
 日本画像学会は2013年6月12日〜14日,神奈川・長津田町の東京工業大学で年次大会「Imaging Conference JAPAN2013」を行う。各種マーキング技術や電子ペーパー,デジタルファブリケーション技術などの開発の成果発表を行う。問い合わせは電話03-3373-9576。

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12月20日に月刊『印刷雑誌』2013年1月号を発行します。特集「印刷技術の未来」では,印刷技術の応用としての,眼科医療やプリンテッドエレクトロニクス,そして今後再度話題になるのではないかとMISを取り上げました。先の2点は,中小の印刷会社が取り組むにはハードルが高過ぎますが,技術の参考として捉えていただけましたら幸いと存じます。また,2012年9月号よりご好評いただいております小林宗正さんの連載「改善!現場なかせのデータ運用」がいよいよ最終回です。バックナンバーと合わせてご利用下さい。
http://www.japanprinter.co.jp/pages/artivols_2013.html

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週刊『印刷雑誌』3巻51号
2012年12月17日発行
編集:武川久野
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

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