週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 4巻10号 2013年3月11日 
Japan Printer weekly Vol.4, no.10 毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。 
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

ナナオ,カラー液晶モニタを発売
 ナナオは4月30日,広視野角IPSパネルを採用した21.3型カラー液晶モニタ「FlexScan S2133-H」を発売する。ななめから見ても色の変化が少なく,光の反射や移り込みが目立たない。LEDバックライトのため,従来のCCFLバックライトに比べ消費電力を約3分の2に抑えた。

コダック,モノクロデジタル印刷システム発売
 コダックは3月,電子写真方式のモノクロデジタル印刷システム「Kodak Digimaster HD」を発売した。トナーを微粒子化し,影部の階調再現が向上した。ソフトウェアは線の太さや濃度を7段階で調整でき,トーンカーブ機能の強化などを図った。

エプソン,エコソルベントインクが防火認定を取得
 エプソンは3月5日,大判インクジェットプリンタSureColor SC-Sシリーズに搭載の環境対応の溶剤インク「UltraChromeGS2・GSXインク」に対し,リンテックが防火認定を承認したと発表した。同プリンタは屋内の装飾や屋外のサインディスプレイに向いており,印刷品質や安全性が評価された。

クラウドワークス,デザインから印刷までを行う取り組み開始
 クラウドワークスは3月4日,ラクスルと業務提携し,同社運営のWebサイト「クラウドワークス」上で発注された名刺やチラシのデザインを印刷まで行うサービスを始めた。

BookLiveと三省堂書店,入手困難な書籍を紙と電子で提供する事業を開始
 BookLiveと三省堂書店は3月7日,絶版本など書店で入手困難な書籍を紙と電子で復元して提供するインタラクティブブックソリューション事業を始めた。両者のいずれかが出版社に交渉し入手困難な本を電子データ化し,電子書籍を前者運営の電子書籍サイトBookLive!で,紙の本をWebサイトの三省堂書店オンデマンドで販売する。

BookLive,カード決済対応会社を拡大
 BookLiveは3月6日,同社運営の電子書籍ストアBookLive!と電子書籍専用端末Lideo!での書籍購入時に,「AMERICAN EXPRESS」と「Diners Club」のカード決済に対応した。

大日本印刷とDNPメディアクリエイト,店頭での販促アプリを発売
 大日本印刷とDNPメディアクリエイトは3月5日,店頭で販売促進を図るタブレット端末向けアプリ「Tap Style for Retail」を発売した。店頭に設置したタブレット端末からおすすめ商品やキャンペーンの情報の発信,欲しい商品が置いてある売り場への誘導,ゲームコンテンツなどを提供する。

凸版印刷,デジタルサイネージを使った販促支援ソリューションを発売
 凸版印刷は3月上旬,デジタルサイネージを活用し,販促の企画,運用,効果測定ができるサイネージのソリューション「ReView」を発売する。サイネージから流れる音楽をスマートフォンで認識すると特典が得られ,実際の来店や販売促進が見込める。韓国のデジタルソリューション会社との提携により,低コストを図った。

大日本印刷,魚眼補正カメラを発売
 大日本印刷は7月,上下180°・左右360°の範囲を撮影できる「魚眼補正ネットワークカメラ」を発売する。同社独時のゆがみ補正アルゴリズムにより画像のゆがみを同時刻で補正し,監視カメラや来店者数を把握するマーケティング用途などに活用する。

凸版印刷とPlastic Logic社,曲げられる電子ペーパーサイネージを公開
 凸版印刷と英国のPlastic Logic社は3月5〜8日に東京ビッグサイトで開催された流通の情報システムを紹介する展示会「リテールテックJAPAN2013」で,フレキシブル大型デジタルサイネージの試作品を展示した。対角10.7インチでモノクロ表示のフレキシブルプラスチック基板ディスプレイ16枚で構成されている。既存のものに比べ約6倍高精細になり,近距離の利用に適している。

日本写真印刷,ARアプリを提供開始
 日本写真印刷は3月8日,冊子やチラシなどの印刷物にスマートフォンやタブレット端末をかざすと,動画や情報が見られる無料ARアプリ「カザスマート」の提供を始めた。AR認識用の特別なデザインの必要がなく,発行済の印刷物にAR機能を足すこともできる。初期費用30万円より。

凸版印刷と富士通エフ・アイ・ピー,ギフトカードASPサービスに新たな機能を追加
 凸版印刷と富士通エフ・アイ・ピーは3月4日,共同で事業展開しているギフトカードASPサービスで,新たに「デジタルギフトカード対応サービス」の提供を始めると発表した。同サービスはギフトカードをWeb上で発行し,スマートフォンのアプリに登録できる。

共同印刷,錠剤PTPシート向けのフィルムを出荷開始
 共同印刷は3月4日,薬剤を1錠ずつ個包装するPTPシート向けのアウトガス除去機能付きフィルムを開発し,出荷を始めたと発表した。薬剤の安定性の阻害や臭いのもととなるアウトガスを除去するため,薬剤の効能を損なうことなく患者の服用性を改善する。

大日本印刷,薄型NFCモジュールを発売
 大日本印刷は6月より,近距離無線通信技術のNFCに対応したアンテナ付きモジュールを発売する。薄さが2.2mmのため容易に家電やAV機器に搭載でき,機器間の通信が行える。

大日本印刷とモリテックス,NFC対応部品を搭載した肌センサーを開発
 大日本印刷とモリテックスは3月4日,NFC対応の組み込み部品「NFC PLUG」を搭載した肌センサー「Triplesense」を開発したと発表した。同センサーで肌の状態を測定し,NFC搭載スマートフォンなどで管理できる。6月より発売。

キヤノンマーケティングジャパン,同社PR誌をリニューアル
 キヤノンマーケティングジャパンは3月4日,顧客やビジネスパートナー向けのPR誌『C-magazine』をリニューアルして発行した。新たな編集方針は「ビジネスパーソンを半歩クリエーティブにするコミュニケーション誌」。年4回発行。

日本印刷産業連合会,経済産業省への要望書などを発表
 日本印刷産業連合会は3月8日,同会の取り組みを発表した。日本印刷機械工業会と共同で経済産業省に生産等設備投資促進税制を特別償却は40%,税額控除は10%へ拡大させるなどの要望書や,競り下げ方式による競争入札の導入反対意見の提出,日本経済団体連合会の電子出版権新設に関する提言への支持などを発表した。

富士フイルムホールディングスの古森会長が「毎日経済人賞」受賞
 毎日新聞社が主催し優れた経営手腕や国民生活の発展に貢献した経営者を表彰する「毎日経済人賞」を,富士フイルムホールディングスの古森重隆会長・CEOとアトムメディカルの松原一雄社長が受賞した。古森氏は,同社の写真フィルム技術を高機能材料や医薬・化粧品へ活かした点などが評価された。

新しい店頭コミュニケーションをつくる
 街づくりや店づくりに関する展示会の「JAPAN SHOP」や「リテールテックJAPAN」など7展を集めた複合展示会が3月5日〜8日,有明の東京ビッグサイトで開かれた。グラパックジャパンやアケボノスクリーンは,独自の3D印刷技術を使った店舗装飾を提案した。また富士フイルムグローバルグラフィックシステムズや大日本スクリーン製造,日本製図器工業,ミマキエンジニアリング,エプソン販売,日本ヒューレット・パッカードなどが,UVや水性の大判インクジェットプリンタを出展した。(詳細は月刊『印刷雑誌』2013年5月号参照)

ハイデル・フォーラム21,経営の極意を聞く
 ハイデルベルグ社製印刷関連機器のユーザーを中心に組織するハイデル・フォーラム21は3月7日,東京・東品川のハイデルベルグジャパンで企業マネジメントセミナーを開いた。東京・町田市に電器店をもつヤマグチの山口勉社長が,価格競争からの脱却を図り,大型量販店に対抗するため,安さとは逆転の発想で価格を量販店より2〜3倍に設定し,地域に密着した顧客サービスの例などを紹介した。

印刷工業会,作業環境管理を学ぶ
 印刷工業会は3月6日,東京・新富の日本印刷会館で研修会を開いた。「作業環境管理の進め方:働く人の安全と健康」のテーマでコンサルタントの椎野恭司氏が,安全衛生管理の重要性や管理体制の作り方,法令などを解説した。

変わりゆくパッケージと生活を考える
 日本包装技術協会は3月8日,有明の東京ファッションタウンビルで「パッケージイノベーションセミナー:包装トレンドとこれからの考え方」を開いた。凸版印刷の中井裕太氏は,経済活動や人口増加にともなう資源不足と企業の課題について解説した。バイオマス資源や再生資源の活用,森林認証など,環境配慮を意識したパッケージが必要なことや,それらのパッケージを普及させれば消費者の生活スタイルが変わっていくことを話した。

千葉大で情報画像産学技術交流会
 千葉大学工学部画像科学科と情報画像学科は,同大学画像工学同窓会と同大学産学連携・知的財産機構と共催で3月8日,同大学の西千葉キャンパス自然科学系総合研究棟1で「情報画像産学技術交流会」を開いた。大学の研究の各種シーズの発表があり,たとえば太陽光の下では反射型に,夜は発光型になるデュアルモードディスプレイや,画像への透かしなどの研究事例があった。

印刷博物館P&Pギャラリー,インクジェットプリントの可能性を見せる
 印刷博物館P&Pギャラリーは5月12日まで,「複製そして表現へ:美しさを極めるインクジェットプリントの世界」展を開いている。インクジェットプリントの仕組みや歴史,原画とインクジェットプリンタで出力した複製画など約70点を展示。インクジェットの幅広さや可能性を追求し,色や形だけでなく原画のもつ雰囲気も複製で再現した。

3月30日まで,永井一正氏の「LIFE」をテーマにしたポスター展
 大日本印刷のギンザ・グラフィック・ギャラリーは3月30日まで,「LIFE 永井一正ポスター展」を開いている。同氏がDNP文化振興財団に寄贈したポスターや版画作品の中から,「LIFE」をテーマに動植物をモチーフとした作品を紹介している。入場無料,日曜・祝日休館。
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/

2014年7月31日まで,「ゲスナー賞」作品募集
 雄松堂書店は1997年より3年ごとに目録や索引,書誌を顕彰する「ゲスナー賞」を開いている。第7回同賞の作品の応募を2014年7月31日まで受け付けている。「目録・索引」部門と「本の本」部門で,それぞれ金賞1点(副賞30万円),銀賞1点(同10万円)が選ばれる。応募資格は不問で,2011年7月1日〜2014年6月30日に刊行されたものが対象。審査発表は2014年秋。応募作品は明治大学中央図書館の「ゲスナー賞文庫」に収蔵される。
http://www.yushodo.co.jp/gesner/bosyuu.html

3月12日,e-文書法導入事例セミナー開催
 ハイパーギアは3月12日,国税関連のe-文書法導入事例とHG e-文書法ソリューションのデモンストレーションを行うセミナーを開く。定員16人,参加費無料。要申込。
http://www.hypergear.com/mt/main/archives/2013/03/e_6.html

3月13日〜15日,東北大学でエレクトロニクス実装学会が春季大会
 エレクトロニクス実装学会は3月13日〜15日,仙台市の東北大学川内北キャンパスで第27回春季講演大会を開く。参加費は,会員6000円,学生会員2000円。
http://www.e-jisso.jp/event/taikai/027.html

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『次世代プリンテッドエレクトロニクスへ―印刷による付加型生産技術への転換―』 (日本印刷学会P&I研究会編)が印刷学会出版部より発行・発売されました。印刷プロセスの持つ優位性と有用性を的確に活かし,生産の効率化,コスト削減などにつなげるための基本知識が満載です。注目が集まるスクリーン印刷だけでなく,水なし平版印刷,グラビア印刷,フレキソ印刷のほか,インクジェット法,電子写真法,レーザー熱転写法などの技術展開も紹介。3990円。 
 関連書籍『プリンテッドエレクトロニクス―スクリーン印刷による安定生産―』(3360円)や『知っておきたい「スクリーン印刷とエレクトロニクス」』(2520円)も発売中。全国の書店で購入できます。直販も可能です(送料600円)。

3月14日・26日,重要文書のBCP対策セミナー開催
 ハイパーギアとアピックスは3月14日に東京・左内町のハイパーギアで,3月26日に大阪・博労町のアピックスで,重要文書のBCP対策やリスクマネジメントについてのセミナーを開く。定員15人,参加費無料。要申込。
http://www.hypergear.com/mt/main/archives/2013/03/bcp_5.html

3月15日,ベアリングを学ぶセミナー開催
 テクノロール主催の「印刷志の会」は3月15日,印刷現場におけるベアリングの重要性を学ぶセミナーを開く。ダイジクの本郷剛広氏がベアリングの精度を変えるとどうなるのか,メーカーによっての違いなどを解説する。定員50人,参加費500円。要申込。
http://www.technoroll.co.jp/photo/kokrozashi3.pdf

3月15日,出版界の市場拡大ついての対談会
 出版ビジネススクールは3月15日,日本教育会館で「紙とデジタル,そのパイを広げるための〜対談」を開く。出版デジタル機構の植村八潮会長と新文化通信社の丸島基和社長が2012年の出版業界の総括や,お互いの現場を通じて電子と紙の融合,市場の拡大について語り合う。参加費7000円。
http://skc.index.ne.jp/seminar/20130315.html

3月19日,管理者・営業担当者向けの営業成功事例検証セミナー
 プリントミックスは3月19日,東京・西五軒町の三共グラフィックでセミナーを開く。コンサルタントの山田英司氏が,印刷営業の成功事例と新規印刷市場開発の事例を紹介する。参加費は一般3,000円,会員無料。定員20人。問合せは,電話03-3357-0501。

3月26日,士業関係者向けセミナー
 森の印刷屋は3月26日,大阪・西区の住友クラブで「士業事務所の経営安定化セミナー」を開く。営業設計コンサルタントの山田英司氏が社会保険労務士などの士業関係者向けに,新しい関与先との出会いづくりの方法をテーマに講演する。
http://www.sensei-business.com/pdf/seminer5.pdf

4月10日,帆風がビジネスマン向けセミナー
 帆風は4月10日,東京・竹橋の如水会館でセミナーを催す。「ビジネスマンの君に伝えたい40のこと」と題し,日本レーザーの近藤宣之社長が講演する。
http://www.vanfu.co.jp/seminar/seminar/seminar_145th/145th.pdf

7月3日〜5日,コンテンツ制作・配信ソリューション展など開催
 映像やアニメなどのデジタルコンテンツソリューションを展示するコンテンツ制作・配信ソリューション展と,漫画や文章など約600人のクリエイターが集まるクリエイターEXPOが7月3日〜5日,有明の東京ビッグサイトで開かれる。ともに入場料1200円(事前登録で無料)。
http://www.contes.jp/
http://www.creator-expo.jp/

9月25日〜27日,製品作りの素材と技術の複合展開催
 軽量化や高強度化などを図る製品の材料や技術を紹介する「エヌプラス」展が9月25日〜27日,東京ビッグサイトで開かれる。入場料2000円(事前登録で無料)。
http://www.n-plus.biz/registration/guide.html

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株式会社印刷学会出版部では,今週木曜日3月14日,札幌で,「あなたの経営は正しいですか?:収益向上を考える」をテーマに本誌連載中の寶積昌彦様による講演会を予定しています。会場は,リコージャパンさんの協力のもと,同社札幌北事業所(〒060−0807札幌市北区北7条西2丁目8−1札幌北ビル14階)。定員30人(まだ余裕があります)。参加無料,要予約です。
http://www.japanprinter.co.jp/pages/seminar.html

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月刊『印刷雑誌』3月号好評発売中。特集「進み続けるデジタル印刷」は,出版や商業印刷に関するデジタル印刷の動向や技術を解説。講談社のインクジェット機と製本機の導入や,博伸社,光陽メディア,小林美研の取り組みも紹介します。また前号に引き続き,欧州印刷業界の環境対応動向の例としてドイツの労働環境政策を取り上げ,日本印刷産業連合会の石橋邦夫氏が考察しました。バックナンバーと合わせてご利用ください。
http://www.japanprinter.co.jp/pages/artivols_2013.html

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週刊『印刷雑誌』4巻10号 
2013年3月11日発行 
編集・発行人:中村幹 
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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