週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 5巻06号 2014年2月17日
Japan Printer weekly Vol.5, no.06
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

キヤノンMJ,高級フォトブックサービスを開始
 キヤノンマーケティングジャパンは2月12日,同社Webサイトの会員向けフォトブックサービス「PhotoJewel」を始めた。7色インクの採用によりハイライト部分の階調を滑らかに表現したほか,A5判からA3判までの5サイズを用意した。出力や製作,商品配送はプラザクリエイトが運営するWeb印刷サービス「Digipri」が提供する。

キヤノン,コンパクトフォトプリンタを発売
 キヤノンは2月20日,コンパクトフォトプリンタ「SELPHY CP910」を発売する。Wi-Fiを搭載したデジカメやスマホからワイヤレスで印刷ができる。43種類の大きさから選べる証明写真機能を搭載した。オープン価格。

大日本印刷,スマホ向け銀行口座開設アプリを開発
 大日本印刷は2月12日,東芝ソリューションと共同で,スマートフォンから銀行口座の申込みと本人確認書類の送信ができるアプリを開発したと発表した。1月29日にみずほ銀行が同アプリを採用し「みずほ銀行かんたん口座開設アプリ」の提供を始めた。

大日本印刷,機器間通信向けアプリを開発
 大日本印刷は2月10日,ネットワークに接続された機器同士がデータを送受信する機器間通信向けアプリケーションを開発したと発表した。同アプリはICチップやSIMカード,microSDカードなどに搭載され,これらを機器に組み込むことで機器内のアプリと連携し,機器に対する不正な改造やデータ改ざんを検知できる。

大日本印刷,マーケティング支援サービスに新機能を追加
 大日本印刷は2月12日,生活者の価値観と企業の顧客情報などのビッグデータを組み合わせたサービスに,商品がどんな価値観をもつ人に購入されやすいか判別する機能を追加し提供を始めた。生活者目線での販売戦略が可能となり,販売施策の活用や売上予測ができる。

富士ゼロックス,各種モニター同士のカラーマネージメントサービスを発表
 富士ゼロックスは2月13日,パソコンモニター,大型ディスプレイ,プロジェクター,プリントアウトなど異なる機器で表示する色を一貫した色に再現する独自の色補正技術を開発し,3月5日よりプロダクトデザイン現場をもつ製造業向けに異なる機器間での色統一を図る「RGBワークフローカラーマネージメントサービス」の提供を始めると発表した。
 状況分析から設計,構築・運用,保守まで,同社の技術認定制度を取得した技術者が行い,料金は個別見積もりだが,参考価格はPCモニター10台・大型ディスプレイ2台・プロジェクター1台の使用環境で380万円より。

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月刊『印刷雑誌』2013年7月号,特集は「カラーマネージメントを見直す」。色校正や色管理は,印刷会社にとって悩ましい工程の一つ。DTP時代になり「色管理を制する者はカラーオフセット印刷を制す」と言っても過言ではありません。本特集は,今一度,現状を見直します。
 また3月20日発行の2014年4月号は「カラーコミュニケーション」をテーマに特集します。こちらもどうぞお楽しみに!

EIZO,表示調整機能が画像処理ソフトに搭載
 EIZOは2月12日,グラフィックス市場向けモニターのキャリブレーション機能が,カメラメーカーのハッセルブラッド社の画像処理ソフトウェア「Phocus 2.8」に搭載されたと発表した。キャリブレーション用のソフトウェアや測色機を使わずにモニターの表示調整ができる。

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プリプレスの現状や流れの基本を解説。新入社員の方はもちろん,印刷物に関わるすべての方に必携の印刷制作の基本書。『印刷技術基本ポイント プリプレス編』

モプリア・アライアンス,モバイルプリンティングの標準規格構築を目指す
 国際的な会員制の非営利団体Mopria Alliance(モプリア・アライアンス)は,モバイルやソフトウェア,プリンタなどの業界を横断し,どのようなモバイル機器からでもあらゆるプリンタでの印刷が可能な標準規格の構築を目指している。キヤノンやヒューレット・パッカード,サムスン電子,ゼロックスによって2013年9月に創立した。2月13日にセイコーエプソンとコニカミノルタが同団体に加入すると発表し,所属企業は16社となった。

エンターテインメントパッケージの学生デザインコンテストの大賞発表
 学生を対象にデザインを評価する「エンターテインメントパッケージアワード」が開かれ2月14日,受賞者が発表された。デザインの課題はアイドル・オムニバス・アルバムを想定した「Girls Pop'n Party:Idol Parade Neo」で,全国から1215作品の応募があった。大賞を町田・デザイン専門学校の青野由菜氏が,準大賞を神戸電子専門学校の稲継真子氏と文化学園大学の小林礼乃氏が受賞した。主催は同アワード実行委員会で,金羊社と音楽関連業界企業が協力している。

日本WPA,ウエマツの環境意識を見学・聴講
 日本水なし印刷協会は2月13日,ウエマツの戸田工場(埼玉)の見学会と,同所で講演会を催した。環境を意識した工場を見学したほか,同社の福田浩志社長から環境施策の取り組みについて,産業環境管理協会の壁谷武久氏からCFPマークやどんぐりマークを例に企業の地球温暖化対応の取り組みを聞いた。

フォーム工連,印刷メディアについて学ぶ
 日本フォーム印刷工業連合会は2月14日,東京・両国の三菱製紙でデジタル印刷メディアに関するセミナーを開いた。三菱製紙の八戸工場の様子や紙の基本構造,デジタル印刷機に最適なメディア,産業用インクジェット用紙について学んだ。

日本印刷学会,印刷ビジネスの新領域を考える
 日本印刷学会は2月14日,東京・新富の日本印刷会館で「突破力!新領域へ乗り出す,技術とビジネスモデル,そして環境経営を学ぶ」をテーマにセミナーを開いた。東洋インキの田中治夫氏がフレキソ印刷の技術と市場の動向を,CGS Japanの伊藤健氏がパッケージ印刷のカラーマネージメントシステムを,ユーホウの増子光晴社長が画像処理技術を活かした仕事や数値管理による印刷機の環境整備を,リョービMHIグラフィックテクノロジーの橋本和彦氏がLED-UV印刷と液体トナー方式デジタルオフセット印刷機を,ウエマツの福田浩志社長が環境配慮の取り組みを,大日本印刷の森本光昭氏が3Dプリンタの技術とビジネスを解説した。

印刷志の会,印刷機械のメンテナンスの極意を学ぶ
 テクノロールが主催する「印刷志の会」は2月15日,埼玉・北戸田の同社関東支店で講習会を開いた。「印刷機械の性能を100%発揮させるためのメンテナンスの極意(予防保全・品質編)」と題し,小森コーポレーションの川名茂樹氏が,若手オペレータに対し,印刷機械,インキ,用紙,湿し水,版,ゴムの基礎知識を講演し,胴仕立てのでは計算問題も行った。

ミューラー・マルティニ,製本セミナー開催

 ミューラー・マルティニジャパンは2月14日,東京・表参道のアイビーホールで製本の市場や技術に関するセミナーを催した。本間製本の本間敏弘社長,講談社の角田真敏・梅崎健次郎氏,日本紙興の坂口清隆常務らが,最近のデジタル事情やコミックのシュリンクパック,PUR製本などの話題を講演した。またユーストリームを使い,東京・板橋の同社内にあるデジタルネットワークにつながれた中綴じ機の実演を見せた。

日本HP,「Latexインク」搭載大判プリンタを紹介
 日本ヒューレット・パッカードは2月13日・14日,東京・六本木の泉ガーデンギャラリーで製品内覧会を開いた。無臭や発色性が特長の水性インク「Latexインク」搭載の大判インクジェットプリンタを展示した。また活用例として出力サービスを手掛けるアクセアは,印刷発注者の任意のデザインで壁紙を出力し施行するサービスを紹介した。そのほかリンテックサインシステムやナテック,エイブリィ・デニソン・ジャパン・マテリアルズなどが,同プリンタに対応するメディアを出展した。

キヤノン,半導体露光装置で米国モレキュラーインプリント社を子会社に

 キヤノンは2月14日,米国のモレキュラーインプリント社をキヤノンの連結子会社化することに,両社が同月5日に合意したと発表した。これにより同社は,ナノインプリント技術を用いた次世代半導体露光装置の開発と量産を推進する。

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印刷プロセスの持つ優位性と有用性を活かし,生産の効率化,コスト削減などにつなげるための知識『次世代プリンテッドエレクトロニクスへ―印刷による付加型生産技術への転換―』
 
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5月11日まで,キヤノンMJがフォトブック作品を募集
 キヤノンマーケティングジャパンは5月11日まで,同社運営のフォトブックサービス「PHOTOPRESSO」で出版体験ができる企画の作品を募集している。カメラ雑誌の編集部により選ばれた30冊の本は販売されるほか,同社のショールームで紹介される。
http://wpb.imagegateway.net/campaign/140210/

2月20日,日本HPがマーケティングのセミナー
 日本ヒューレット・パッカードとレスポンシスは2月20日,東京・六本木のヒルズカフェで印刷とデジタルマーケティングに関するセミナーを催す。参加無料(事前登録制)。
http://www.hp.com/jp/m_seminar

2月27日,リコージャパンがデータ解析ソフトの体験会
 リコージャパンは2月27日,東京のリコージャパン銀座営業所で「分析力UPで,企業力UP!!QlikView体験セミナー」を行う。企業内に保持されているデータを簡単な操作で分析する情報活用ツールの「QlikView」を紹介する。実際にツールに触れることで,活用のイメージを具体化する。入場無料,定員は1社2人までの8社。
http://www.rcc.ricoh-japan.co.jp/rcc/seminar/03-0508_20140227.html

2月27日〜3月17日,東京の松屋銀座でプロダクトデザイン展
 日本デザインコミッティーは2月27日〜3月17日,東京の松屋銀座でプロダクトデザイナーの仕事に焦点を当てる「Designer’s Catalogue2014」展を開く。出品するのは五十嵐瞳氏,oodesign,小林幹也氏,B6 studio。3月1日にトークショーも開く。問合せは,電話03-3561-2572。

3月5日,リコージャパンがOCR活用セミナー
 リコージャパンは3月12日,東京・晴海のリコーITソリューションズ本社事業所で「最新!キャプチャ&OCR徹底活用セミナー」を行う。KofaxのキャプチャソフトとOCRソリューションで可能になるOCR精度の向上や非定型帳票のOCRを解説する。参加無料,定員20人。
http://www.rcc.ricoh-japan.co.jp/rcc/seminar/03-0512_20140305.html

3月5日〜4月4日,東京・神田で「製本ノチカラ」展
 日本図書設計家協会と東京都製本工業組合,竹尾は共同で3月5日〜4月4日,東京・神田の竹尾見本帖本店で「カヴァーノチカラ6“製本ノチカラ”展」を開く。同協会会員による8種の造本のアイデアをもとに,ファインペーパーと製本技術で39点の新しい本のかたちを探る展覧会。入場無料。土・日・祝日休館。3月18日にトークショーも開く。参加無料。要申込,3月4日締切。
http://www.takeo.co.jp/site/event/central/201401.html

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製本の技術を,図やイラストを多用してわかりやす解説した入門書。デジタル技術隆盛の今,紙の本の価値,デジタル印刷機を核とした製本のワークフローが考えられる時代になっています。『印刷技術基本ポイント 製本編』

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幕末明治の初期洋装本から現代のベストセラーまで,装丁家兼製本マニアの著者が,日本の近代製本史を文献と実物資料の両面から丹念に探る。これまでほとんど取り上げられることがなかったフランス装や南京綴など「傍流」の製本史まで調査・収録した。『製本探索』

3月6日,通販事業ソリューションの展示会
 日本通信販売協会は3月6日,東京・秋葉原の富士ソフトで通信販売のソリューションを紹介する展示会「通販ワークショップ」を開く。共同印刷はダイレクトマーケティングに関する通販施策について講演する。参加無料,事前登録制。
http://www.jadma.org/workshop/2014/

3月12日,リコージャパンが貿易業務の紙文書電子化セミナー
 リコージャパンは3月12日,東京・晴海のリコーITソリューションズ本社事業所で「貿易業務における紙文書電子化セミナー」を行う。煩雑な輸入出業務での紙文書の受注入力から,輸出該非判定やインボイス・パッキングリストの各種帳票生成,帳合,出力,送付,保管に関する文書管理方法を紹介する。参加無料,定員20人。
http://www.rcc.ricoh-japan.co.jp/rcc/seminar/03-0509_20140312.html

3月24日〜3月29日,英国ロンドンで国際印刷機材展IPEX開催
 2014年3月24日〜3月29日,英国ロンドンの国際会議場London's ExCeLで国際印刷機材展IPEXが開かれる。ロンドンでの開催は30年ぶり。主催はIIR(Institute for International Research)。
http://www.adcomms.co.uk/media-centre/ipex-2014/ipex-set-to-excel-as-london-secures-landmark-bid-for-2014

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内
2014年2月号 【特集:PODの活用】
 時代はモノからコト,大部数から小部数,アナログからデジタルへ。小部数に適した生産環境や機器が必要とされている今,印刷会社が「デジタル・ワークフロー」を使いこなすために必要なこととは——。

編集長 今週のおすすめ書籍
『写真を活かすレイアウト』
稲葉宏爾 著
 今回はフォトブックサービスの記事がありました。フォトブックという言葉が登場したばかりの頃は,プロの印刷屋が発注者の写真データを預かって編集し,印刷・製本するというプロ仕様のサービス提案が先行したように思うのですが,今はPODおよびWeb to Printを活用して,発注者自身が専用のWebサイトで編集し注文したあと印刷・製本するサービスが目立ってきたように見えます。後者を私も一度試してみたことがあるのですが,写真や文章を用意されたテンプレートの中から好きに選んでレイアウトしていく作業は,手作りしている感覚もあってなかなか面白いものです。このようなフォトブックサービスはもちろん,編集の知識がなくても見栄えのする仕上がりになるよう提供者側で工夫されているのですが,初心者で写真の使い方に悩む人もいるかと思います。
 『写真を活かすレイアウト』は,日本を代表する雑誌「アンアン」「クロワッサン」「エル・ジャポン」などで鋭感覚のレイアウトをプロデュースし てきた著者が,理論と技法を多数の実例でわかりやすく展開した書籍です。雑誌や書籍,チラシ,ポスターなどさまざまなグラフィックデザインは,基本的なレイアウトの方法を知るだけでもその見栄えが違ってきます。本書は写真のレイアウト指南書ですので,もちろんフォトブック制作にも活用いただけます。もしフォトブックを作る機会がありましたら,本書に限らずデザイン関連の書籍などでレイアウトの基礎を知っておくと,より楽しめるかもしれませんね。

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週刊『印刷雑誌』5巻06号
2014年2月17日発行
編集長:末包愛
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

 

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