週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 5巻13号 2014年4月7日
Japan Printer weekly Vol.5, no.13
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

アドビ,スマートフォン向けサイト「Adobe美術大学」を公開
 アドビシステムズは4月1日,スマートフォン用サイト「Adobe美術大学」を公開した。美大生や美術を学ぶ学生向けに,デザイナーやクリエイターの経験談や就職活動に活かせる情報,制作の幅を広げるための同社製品の活用法などを発信する。同社の学生向けFacebookページ「Adobe Students Japan」に“いいね!”をすることで無料で利用できる。

ルーラー,HTML5の電子ブックサービスをリニューアル
 ルーラーは4月3日,PDFからHTML5の電子ブックを作成して公開するためのASPサービス「ebook5 日本語版」を全面リニューアルした。初期費用が無料になり,無料プランの公開期限を10日間に延長した。2月より公開している「ebook5 英語版」のインターフェースを日本語版にも採用した。

◇◇ 書籍PR ◇◇
出版デジタル機構の植村八潮会長(専修大学教授)の唯一の単著。現在の電子書籍ブームへの軌跡を10年以上に渡り追い続けた記録を一冊に集約。『電子出版の構図』
 紙文化の未来はどこに向かうのか?デジタル情報化社会の奔流に立ち向かう老舗印刷屋最前線実録。『我,電子書籍の抵抗勢力たらんと欲す』

◇◇ 書籍PR ◇◇
校正者の基本常識や,誤記・誤植の実例,「素読み」への対応を解説。編集・校正界の重鎮が長い経験で培った校正知識を詰め込んだ,デジタル時代だからこそ気をつけたい,本づくり・文章づくりに必読の一冊。『本の品格―電子書籍にも必要な校正読本―』

DNPアートコミュニケーションズ,国立美術館の美術作品画像を貸し出し
 DNPアートコミュニケーションズは4月1日,国立美術館が運営する美術館所蔵作品の画像データ貸出サービスを始めた。東京国立近代美術館,京都国立近代美術館,国立西洋美術館,国立国際美術館の所蔵作品の画像を貸し出す。

キヤノン,大覚寺へ「四季耕作図襖」複製を寄贈
 キヤノンは4月3日,京都文化協会と共同の「綴プロジェクト」作品として狩野山楽の「四季耕作図襖」全16面の高精細複製品を制作し,大覚寺へ寄贈することを発表した。2014年は春と秋にそれぞれ2ヵ月間,同作品の公開を予定。春は4月4日〜6月2日に京都の旧嵯峨御所大覚寺門跡で公開される。

大日本印刷,自動販売機対応のキャッシュレスシステム提供
 大日本印刷は4月1日,施設内食堂などで社員証や会員証で決済できるICカードキャッシュレスシステムに,自動販売機でも商品を購入できる新機能を追加し,販売を始めた。同社の調査では現金専用の自販機と比較して約30%の売上向上が期待できるとしている。

コニカミノルタ,ユビキタスプリントのアプリ配信
 コニカミノルタは3月31日,同社製品の「ユビキタスプリント」機能の使い勝手を向上するアプリ「PageScope My Print Manager Port」の無料配信を始めた。ユビキタスプリントは,プリントジョブを一旦プリントサーバーなどに保存し,オフィスの複数の出力機器から任意の出力機器を選んで認証後に出力する機能。

トーヨーケム,医療機器設計・製造の展示会へ出展
 トーヨーケムは4月9日〜11日に東京ビッグサイトで開催される医療機器設計・製造の展示会「MDTEC Japan 2014」に東洋インキグループとして出展する。同展示会には医療・ヘルスケア業界向けの各種材料を出展。

コニカミノルタ,大阪のバリアフリー展示会に出展
 コニカミノルタは4月17日〜19日,インテックス大阪で開催される「バリアフリー2014」に出展する。同社は視覚障がい者向けのコミュニケーションに活用できる「立体コピーシステム」や,在宅医療現場で使われる「携帯型超音波装置」,血中酸素飽和度を測ることで日々の健康管理に役立つ「パルスオキシメータ」などを開発している。

◇◇ 書籍PR ◇◇
障がい者を含めた多くの人が視覚的に情報を理解できるメディア・ユニバーサルデザインという視点。その現状調査や企業・団体の取り組み,技法,適応例をオールカラーで解説。『メディア・ユニバーサルデザイン』

ギンザ・グラフィック・ギャラリー,タイポグラフィのデザイン展
 東京のギンザ・グラフィック・ギャラリーは4月28日まで,ブックデザインやタイプデザインなどを評価する国際的なデザインコンペティション「東京TDC賞2014」の受賞作品を紹介する「TDC展2014」を開いている。グランプリは,ドイツとイギリスで活動するデザインスタジオ「ブライトン・ザ・コナーズ」が手掛けた書籍『シンフォニー・フォー・ア・ビラブド・サン』。

教育出版,1人1台の情報端末を用いた学習環境に向けて電子書籍ビューワ採用
 教育出版はこのたび,1人1台の情報端末を用いた学習環境のための電子教材用ビューワとして,ACCESSの,EPUB3準拠の教材向け電子書籍ビューワ「PUBLUS Reader for Education」Windows版を採用した。同社は今春に,同ビューワを用いたデジタル教材のサンプル版を各自治体などに向けて配付する。またACCESSに協力し,学校の日常授業での情報端末の使いやすさや,学校図書館や公共図書館との連携,調べ学習への活用などの効果を検証する研究も行う。

富士ゼロックスシステムサービス,福岡市で住民票などの郵送請求業務を受託
 富士ゼロックスシステムサービスは4月1日,福岡市住民票等郵送請求センターの戸籍,住民票などの郵送請求業務の受託を始めた。同社は2004年に行政業務のアウトソーシング事業に参入した。

凸版印刷,ゼオライト機能紙を含む土のうの放射性物質に対する効果実証
 凸版印刷は3月31日,同社のゼオライト機能紙「FS-ZEO」を用いた土のうで放射性物質を封じ込め,透過水の安全性を確保し,脱水減容化する機能を実証したことを発表した。ゼオライトは放射性セシウムを吸着する機能を持っており,これまでに東北地方の最終処分場の焼却灰の下敷きなどに採用されている。実証は岩手県の放射性物質除去・低減技術実証事業として行われた。

富士工業,自然素材を使った壁紙用にLatexインク搭載プリンタ導入
 壁紙メーカーの富士工業はこのたび,自然素材やリサイクル品を使用した高付加価値壁紙の小〜中ロット生産用に,ヒューレット・パッカードの「HP Latexインク」を搭載した「HP Latex 3000プリンター」を導入した。自然素材とデジタルを組み合わせたオリジナル壁紙の開発・生産,小ロット印刷やオンデマンド印刷などの対応を図る。同プリンタで出力した壁紙を,秋より本格的に販売する。

日本プリンティングアカデミー,新体制と教育方針を発表
 日本プリンティングアカデミーは4月2日,同校の新体制と教育改革方針を発表した。学校長には同校2期生の印刷経営アドバイザー,猪股康之氏が就任した。同校は時代ニーズに合った教育サービスを展開。印刷企業の後継者育成だけでなく,経営者・幹部・若手社員も参加しやすいコースを新設する。

東京機械製作所,芝社長急逝と新社長に西村氏
 東京機械製作所の芝良計・代表取締役社長(79歳)が3月30日急逝した。同社は3月31日,西村正喜専務が代表取締役社長となった。なお,芝氏の葬儀は近親者のみの密葬にて行い,後日,社葬を行う予定。

◇◇ 書籍PR ◇◇
印刷の基本知識から問題解決法までをコンパクトにまとめた「印刷技術 基本ポイント シリーズ」。新人にもベテランにも,ポケットサイズで営業先や印刷現場ですぐに役立つ。『印刷技術 基本ポイント 枚葉オフセット印刷編』『印刷技術 基本ポイント オフセットインキ編』『印刷技術 基本ポイント UVオフセット印刷編』『印刷技術 基本ポイント プリプレス編』『印刷技術 基本ポイント 製本編』

◇◇ PR ◇◇
電子版『印刷雑誌』,電子書籍書店BookStackにて好評発売中! PCやタブレット端末にダウンロードすれば,いつでも閲覧して情報収集,印刷技術の学習ができます。営業ツールとしてもご利用ください。(データ形式はPDFとLeafThroughがあります。紙版の発行から遅れての発売となります。バックナンバーも購入いただけます)

5月11日まで,六本木で未来をおもしろくするクリエイター企画展
 六本木の東京ミッドタウン・デザインハブは5月11日まで,企画展「デザインバトンズ 〜未来のデザインをおもしろくする人たち〜」を開いている。いま注目を浴びているクリエイターと,“未来”を感じさせるクリエイターによるトークイベントも行う。要申込で全10回を予定。入場無料。
http://designhub.jp/exhibitions/913/

◇◇ 書籍PR ◇◇
幕末明治の初期洋装本から現代のベストセラーまで,装丁家兼製本マニアの著者が,日本の近代製本史を文献と実物資料の両面から丹念に探る。『製本探索』
 
原弘から杉浦康平,横尾忠則,菊地信義,そして原研哉まで,日本を代表する31人のグラフィックデザイナー各氏のブックデザインを,58作品,68点のカラー図版とともに紹介。『デザイナーと装丁』
 
宮内庁書陵部で長年に渡って古典籍の修復と製本,成巻に関わってきた著者が,その技術を広く世に伝えるべく,作業手順や方法を丁寧に解説した一冊。『古典籍の装幀と造本』
 
初めて本づくりに挑戦する人のために,ルリユール(工芸製本)界で当世一流の製本家が,ページレイアウトから印刷,製本までを丁寧に解説。『デジタル技術と手製本』

5月30日まで,企業の文化活動を顕彰する「メセナアワード」が公募

 企業メセナ協議会は5月30日まで,企業の優れた文化活動を顕彰する「メセナアワード」において,企業や企業財団などが2013年度に実施したメセナ(芸術・文化振興による社会創造)の取り組みを募集している。贈賞は「メセナ大賞」などの7件。審査結果は10月初旬に発表する。
http://www.mecenat.or.jp/introduction/awards.html

4月15日,神奈川・藤沢市で販路拡大セミナー
 ライフパートナーズは4月15日,藤沢市の三井住友海上で,中小企業や個人事業主向けに「販路拡大,自己製品PRの“やり方”セミナー」を開く。定員20人。参加無料。問合せは,電話0467-85-5633。

4月15日〜6月30日,コロタイプ写真コンペで作品募集
 コロタイプを使った国際写真コンペティションが開かれる。4月15日〜6月30日に応募を受け付ける。テーマを問わずモノクロの写真作品を募集。参加費5000円。最優秀賞の受賞者は京都に招待され,便利堂コロタイプ工房で職人と,2週間かけてコロタイプ作品を製作する。
http://bit.ly/hariban14

4月16日,モトヤが印刷会社の営業ツール紹介セミナー
 モトヤは4月16日,東京・八丁堀の同社で「ものづくり補助金の活用法」,「印刷会社の新規営業を楽にするツール」を紹介するセミナーを開く。講師はそれぞれGIMSの阿部隆社長,淡路印刷の真野貴司社長。問合せは,電話03-3523-8711。

4月17日・18日,ローランドDGが新センターのオープニングイベント
 ローランドDGは4月17日・18日,港区の同社東京クリエイティブセンターのリニューアルオープンにさいし,オープニングイベントを開く。「関口照生トークショー」,「ものづくりNIPPONの復興!」などの講演がある。
http://bit.ly/1fEombl

4月18日〜5月11日,京都市で安井仲治コロタイプ写真展
 便利堂は4月18日〜5月11日,京都市の同社で写真家・安井仲治の死後にコロタイププリントで50部刊行された「安井仲治写真作品集」の原本を展示する。5月5日には,写真史家の金子隆一氏による解説がある。問合せは,電話075-231-4351。

4月19日〜5月11日,京都市で瀧澤明子コロタイプ写真展
 京都で行われる写真フェスティバル「KYOTOGRAPHIE」の会場の一つ,虎屋京都ギャラリーは4月19日〜5月11日,ロンドンを拠点に活躍する写真家・瀧澤明子氏の写真展を開く。日本の風景を独自に捉えた作品を,コロタイププリントで展示する。問合せは,電話075-431-4736。

◇◇ 書籍PR ◇◇
日本を代表する雑誌「アンアン」「クロワッサン」「エル・ジャポン」などで鋭感覚のレイアウトをプロデュースしてきた著者が,理論と技法を多数の実例でわかりやすく展開する。『写真を活かすレイアウト』

4月21日,日印産連が東京でIPEX2014視察報告会
 日本印刷産業連合会は4月21日,東京・新富の日本印刷会館で「IPEX2014 視察報告会」を開く。3月24日〜29日に英国ロンドンで開かれたIPEX展と,同時開催されたWorld Print Summitの内容を紹介する。参加無料。要申込,定員80人。
http://www.jfpi.or.jp/topics_images/tpc83_96.pdf

5月18日,岡山で「図書館総合展フォーラム」
 図書館総合展運営委員会は5月18日,岡山大学鹿田キャンパスで「図書館総合展フォーラム」を開く。テーマは「公共・学校・大学図書館の連携:地域をつなぐ図書館の役割」,「場としての図書館:“知の広場”としての可能性」。参加無料。要申込,定員300人。
https://www.prkcps.com/tosho2014/okayama

6月27日,大阪でコミュニケーションと技術のセミナー
 日本印刷学会は6月27日,大阪市・大国町のモリサワで,コミュニケーション,AR,3Dプリンタ,インクジェットプリンタを題材とした,4つのセミナーを開く。参加費は会員・協賛組合員4000円,非会員7000円。
http://www.jspst.org/event/140627.html

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内
2014年4月号 【特集:カラーコミュニケーション】
 4月号の特集は,「カラーコミュニケーション」。どのカラー印刷でも,現場の環境を常に一定にし,議論のスタート地点を作っておく必要があります。その下地に,日本にはジャパンカラーがありますが,ジャパンカラーの存在すら知らないで印刷物制作に携わっている人も数多く存在するようです。印刷物の価値を顧客に訴えるためにも,色も標準化志向と情報収集が必要です。

編集長 今週のおすすめ書籍
『改訂・誰でもわかる「印刷のできるまで」デジタルワークフロー版』
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株) 編
 おすすめ印刷技術入門書,第2弾は『改訂・誰でもわかる「印刷のできるまで」デジタルワークフロー版』です。これも小社刊行書籍の中ではロングセラーの一冊で,つい先日も増刷したばかりです。初心者にもわかりやすい印刷技術トレーニングテキストとして,多くの印刷関連会社や印刷系の学科がある学校で,教育用に採用いただいています。印刷の原理や,印刷物の企画・編集からDTP,刷版,印刷,製本加工までの全工程の解説はもちろん,カラーマネジメントやデジタル印刷,高付加価値印刷,法令遵守,など現在の印刷業界に即した内容も収録。DTPにはじまり,CTP,オンデマンド印刷と新技術が生まれ続けるデジタル時代の印刷工程を,平易な文と図版を多用してわかりやすく説明しています。
 ぜひ,印刷・製本会社やデザイン会社,出版社など,新入社員の皆さんの勉強に活用いただければと思います。

「週刊 印刷雑誌」 読者アンケート実施中
いつも「週刊 印刷雑誌」をご愛読いただきありがとうございます。今後もより皆様のお役に立つ情報をお届けするため,簡単なアンケートを実施しております。ぜひともご協力をお願いいたします。
https://questant.jp/q/ZEQZUORT

フェイスブックでも情報収集を!
印刷学会出版部のフェイスブックで,業界ニュースなどをタイムリーに発信しています。どうぞご利用ください。
http://www.facebook.com/JapanPrinter

週刊『印刷雑誌』5巻13号
2014年4月7日発行
編集長:末包愛
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

go home

(C)2010 Insatsu Gakkai Shuppanbu Ltd.
All rights reserved.