週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 5巻19号 2014年5月26日
Japan Printer weekly Vol.5, no.19
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

凸版印刷,iPad向けのクイズアプリを制作
 凸版印刷と東京書籍は教科書の内容を元にしたiPad向けクイズアプリ「教科書クイズファミリー」を開発・制作し,6月中旬に提供を始める。同アプリは小学1年生コースから中学3年生コースまでの約1万問を収録し,4人まで同時に遊べる。凸版印刷はアプリのデザインやインターフェースなどの制作を担当した。

ディープラス,スマホ用プリンタを発売
 ディープラスは5月下旬に,無線機能を使いその場で写真プリントできるスマートフォン用プリンタ「Pringo」を発売する。専用のアプリを使うことで,スマートフォン上でフレームやスタンプなどの写真デコレーション機能が利用できる。

クレアフォームジャパン,3Dスキャナーの新製品発表
 クレアフォームジャパンは5月21日,高い測定精度と解像度を備える3Dスキャナー「HandySCAN300」「同700」と,高速なスキャンと簡単な操作性,携帯性が特長の3Dスキャナー「Go!SCAN20」「同50」を発売すると発表した。

共同印刷,販促物作成サービスの提供を開始
 共同印刷は5月20日,写真や文字などのパーツを組み合わせ,パンフレットやチラシなど販促物を作成するサービス「PartsWorks」の提供を始めたと発表した。専門知識が必要だったテンプレートへの登録をWeb上の操作だけで行える。テンプレートはデータベースで一元管理しているため,共有する文書の一括修正ができる。

共同印刷,文書編集の支援システムを開発
 共同印刷は5月20日,契約書や規約・約款・しおりなどにおける,文書改訂の履歴管理および複数文書内の共通文章を,一括で変更できるシステム 「DocRecStudio」を開発したと発表した。 修正した過去の文書すべてをデータベース上で管理するため,変更箇所の確認が容易なほか,新旧対照表の自動生成が可能。

大日本印刷,デジタル教科書の実証研究
 大日本印刷は明星学園浦和学院高校と共同で,デジタル教科書・教材を活用した実証研究を推進している。同校の教師19人と生徒107人にタブレット端末を配布し,紙とデジタルの教科書・教材と,電子黒板を併用した授業を実施した。

図書印刷,オリジナルデザインのAmazonギフト券の製造販売を開始
 図書印刷は5月20日,Amazonギフト券の発行会社であるAmazon Gift Cards Japanと契約を結び,法人向けのオリジナルデザインのギフト券の製造・販売を始めたと発表した。ノベルティや記念品,株主優待品などとして幅広い業界へ積極的に提案する。

コニカミノルタ,病院のセキュリティ下でのクラウドプリントを実現
 コニカミノルタは5月20日,シスコシステムズと共同で開発したクラウドプリントサービスが京都大学医学部附属病院に導入され,4月より運用が始まったと発表した。同院ではこれまで電子カルテの安全性確保や患者の個人情報保護のため,院内からのインターネット閲覧は可能なものの,閲覧情報を印刷することができなかった。

クリエイションギャラリーG8,若手グラフィックデザイナーの作品展
 東京・銀座のクリエイションギャラリーG8は6月24日まで,日本グラフィックデザイナー協会が39歳以下の若手デザイナーを顕彰する「JAGDA新人賞」の受賞者と作品を紹介する展覧会を開いている。今年の受賞者である大原大次郎,鎌田順也,原野賢太郎の3氏が手掛けたポスターやパッケージ,書籍や冊子,映像などの作品を展示。同展のために3氏が共同で制作した箱も展示販売している。

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「ロートレック」「リンドナー」「ミュシャ」「ノーマン・ロックウェル」や「ヴォーグの表紙」などのグラフィックデザイン最高潮の時代に生まれた国外作品をオールカラーで紹介。『グラフィックデザインの世界の話題作』

日本出版美術家連盟,挿絵や箱絵の原画展
 日本出版美術家連盟は6月5日まで,東京の紀伊國屋書店新宿本店で「本の世界を彩ってきた挿し絵画家達の原画展:粋美挿画展2014」を開いている。同連盟の会員が手掛けた出版物の挿絵やプラモデルの箱絵の原画を紹介。筆遣いや緻密な描写など,原画ならではの迫力を感じられる。

クラウドソーシング協議会,業界団体を設立
 クラウドソーシング協議会は5月13日,「クラウドソーシング協会」を設立し,入会の受付を始めた。入会金は無料,年会費は正会員・賛助会員ともに2万4000円。

電子出版制作・流通協議会,会長に凸版印刷・大湊氏
 電子出版制作・流通協議会は5月19日,東京・九段下のホテルグランドパレスで総会を開いた。2014年度は,EPUB・HTML5・国際標準化の課題,固定レイアウト型の国際標準,オンデマンド制作,デジタル絵本,流通規格,電子図書館などを検討していく。新会長に凸版印刷の大湊満専務が就任した。

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出版デジタル機構の植村八潮会長(専修大学教授)の唯一の単著。現在の電子書籍ブームへの軌跡を10年以上に渡り追い続けた記録を一冊に集約。『電子出版の構図』
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 編集・校正界の重鎮が長い経験で培った校正知識を詰め込んだ,デジタル時代だからこそ気をつけたい,本づくり・文章づくりに必読の一冊。『本の品格―電子書籍にも必要な校正読本―』

全日本印刷工業組合連合会,事業の活性化図る
 全日本印刷工業組合連合会は5月23日,東京のアジュール竹芝で総会を開いた。同連合会は,構成する各県工組組合員が減少し賦課金収入が減少しているが,収益事業による収入増加により,メーカーの協力による印刷産業連携推進室や,女性活躍推進室の新設など事業を活性化させている。今期は役員改選に当たり,島村博之会長は留任した。

全日本印刷工業組合連合会,10月に京都で印刷文化典
 全日本印刷工業組合連合会は,近畿地区印刷協議会,京都府印刷工業組合とともに10月24・25日,ウェスティン都ホテル京都を中心に「全日本印刷文化典・京都大会」を開催する。

教育エキスポで得意分野を披露
 教育エキスポが5月21日〜23日,有明の東京ビッグサイトで開かれた。主催はリードエグジビションジャパン。昌栄印刷はICカードによる大学授業の出欠管理システム,アテナは協力会社数社とともにデジタル印刷ビジネスなどを紹介した。また,モリサワは教育用の端末表示に向くフォントを参考出品した。

ミューラー・マルティニジャパン,中綴じ機メンテナンスの講習会
 ミューラー・マルティニジャパンは5月17日,仙台の宮城県印刷会館で中綴じ機のメンテナンスに関するセミナーを開いた。中綴じ機のトラブル事例と対策,重故障となった事例と防止策などを紹介した。

共同印刷,チューブ生産の相模原工場竣工
 共同印刷は5月20日,機能性チューブ製造拡大のために建設を進めていた相模原工場の竣工式を行った。同工場は同社の取引先である日本ゼトックの工場建設用地に隣接しており,チューブ製造と日本ゼトックにおける充填・包装とを一体化させた共同生産体制をとっている。

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技能五輪競技種目に採用されている印刷機トレーニングシミュレーター
SHOTS 枚葉オフセット印刷機のトレーニングが印刷機・資材を使わず社内で行えます。印刷障害の疑似体験と対処方法を効果的に学習できます。指導者の育成,技能評価,社内教育制度の構築に役立ちます。
 下記Webサイトで操作方法や訓練方法を参照できます。(株)プロバリュー(電話06-6330-0905)
https://www.youtube.com/user/hiroprinting

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電子版『印刷雑誌』,電子書籍書店BookStackにて好評発売中! PCやタブレット端末にダウンロードすれば,いつでも閲覧して情報収集,印刷技術の学習ができます。営業ツールとしてもご利用ください。(データ形式はPDFとLeafThroughがあります。紙版の発行から遅れての発売となります。バックナンバーも購入いただけます)

6月30日締切,販促アイデアグランプリ募集
 10月24日・25日にウェスティン都ホテル京都で全日本印刷文化典が開催されるが,主催者の京都府印刷工業組合は会場にて「販促アイデアグランプリ2014」を行う。6月末日までアイデアを募集している。
http://www.kyoinko.jp/news/joho/bunkaten-hansoku.pdf

7月31日まで,グラフィック文化に関する学術研究助成の申請を受付け
 DNP文化振興財団は7月31日まで,グラフィックデザインやグラフィックアートに関するコミュニケーション,印刷複製,表現理論,技術,知識,歴史などをテーマとする学術研究に対する助成の申請を受け付けている。
http://www.dnp.co.jp/foundation/grants/

5月26日〜7月26日,千代田図書館でちりめん本の企画展示
 5月26日〜7月26日に東京の千代田図書館は,「紙の本と電子書籍で楽しむちりめん本:外国人に愛された日本の昔話」展を開く。ちりめん本の魅力をパネルで紹介するほか,27冊のちりめん本を展示する。6月16日には千代田区民ホールで講演会「ちりめん本ことはじめ」を開く。
http://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20140509-13053/

6月4日,赤坂で宣伝会議がデジタルマーケティングのフォーラム
 宣伝会議は6月4日,赤坂のANAインターコンチネンタル東京で,人と情報と企業の出会い方を考える展示会「宣伝会議インターネットフォーラム」を開く。デジタルマーケティングの戦略手法や成果を講演会と展示で紹介する。入場料は,セミナーは1日5000円(税別),展示会は1000円(税別,事前Web申込で無料)。
http://www.net-mc.jp/

6月7日〜7月20日,日本新聞博物館で新聞広告の企画展示
 横浜の日本新聞博物館は6月7日〜7月20日に「今の時代の新聞広告:信頼を読者に」展を開く。近年の新聞広告を約50点展示する。入館料は一般510円,大学生410円,高校生300円,中学生以下無料。
http://newspark.jp/newspark/exhibition/next-ex.html

6月12日,六本木でアドビがデジタルマーケティングカンファレンス
 アドビシステムズは6月12日,六本木のグランドハイアット東京でデジタルマーケティングのカンファレンス「Adobe Digital Marketing Symposium」を開く。デジタルマーケティングによるビジネス拡大のため最新の戦略や事例を紹介する。参加無料。要事前申込。
http://symposium.adobe.com/jp/

6月12日・13日,バリ島でデジタル印刷カンファレンス
 6月12日・13日にインドネシア・バリ島で,ヒューレット・パッカードのデジタル印刷機ユーザーが集まるカンファレンス「Dscoop Asia」が開かれる。他社との差別化や,ブランドコミュニケーションとデジタル印刷ビジネスについての講演があるほか,デジタル印刷機の展示や実演もある。日本人参加者向けにDscoop Japan事務局(不二印刷内)が,6月11日〜14日の2泊4日でツアーを用意している。問合せは,電話06-6365-8081。

6月13日,TooがiPad活用のためのセミナー
 Tooは6月13日に東京・虎ノ門の同社で,「iBooks Author」を使いデジタルカタログやプレゼンテーションを作成するノウハウを紹介するセミナーを開く。定員40人。参加無料。
http://solution.too.com/event/y2014/ipad06/

6月13日,日本写真印刷がO2Oに利用可能な新技術のセミナー
 日本写真印刷は6月13日,東京のTKP品川カンファレンスセンターで「iBeaconマーケティング活用セミナー」を開く。iPhoneのiOS7に搭載された近距離通信技術「iBeacon」により可能となるマーケティング施策や日本では知られていない海外事例を紹介する。参加費2000円。定員40人。要事前登録。
http://bit.ly/1k0DeOT

6月13日,印刷技術懇談会が大阪で印刷関連企業見学会
 印刷技術懇談会は6月13日,大阪のダイコロとモリサワの見学会を開く。前者のアルバム制作現場と後者のフォント制作現場を学ぶ。当日は京都駅集合でバス移動。参加費は5000円。要申込,定員30人。
http://www.ingikon.cup.com/24latest_meeting_index.htm

6月18日・19日,博多で情報通信技術の総合展
 6月18日・19日に博多のFFB HALLで,情報通信技術の総合展「Cloud Days 九州 2014」が開かれる。入場料3000円 ,事前登録で無料。モリサワはクラウドフォントサービスと電子情報配信サービスを出展する。
http://expo.nikkeibp.co.jp/cloud/kyushu/exhibition/

7月2日・4日,大阪と東京で「デジタルフォト&デザインセミナー」
 アドビシステムズと玄光社は,7月2日に大阪のナレッジキャピタルコングレコンベンションセンターで,同4日に東京の渋谷ヒカリエで写真とデザインに関するイベント「デジタルフォト&デザインセミナー」を開く。参加無料,要事前登録。
http://adobe-pscc.expoline.jp/

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日本を代表する雑誌「アンアン」「クロワッサン」「エル・ジャポン」などで鋭い感覚のレイアウトをプロデュースしてきた著者が,理論と技法を多数の実例でわかりやすく展開する。『写真を活かすレイアウト』

7月17日,東京都市大学がセミナー「メディアの現在」
 渋谷の東京都市大学は7月17日,市民講座「メディアの現在」を開く。講師は文藝春秋の松井清人氏。参加無料。要申込,定員60人。
http://www.yc.tcu.ac.jp/news/20140520.html

7月17日,インフォトレンズが成長見込む印刷市場のコンファレンス
 インフォトレンズは7月17日,東京コンファレンスセンター・品川で「ワイドフォーマット,ラベル・パッケージング,インダストリアル,3Dプリンティングコンファレンス2014」を開く。印刷市場において成長が見込まれる領域の動向を解説する。英語の講演は逐次通訳つき。参加費は税込で,通常価格86,184円,7月10日までの申込で75,384円,6月19日までの申込で64,584円,テキスト・飲料・昼食代含む。定員40人。
http://www.infotrends.co.jp/cf/wfp/2014/

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内
2014年6月号 【特集:印刷工場の省エネ・節電】
 印刷機の省エネというと,最近はUV印刷でLED-UVや省電力UVを思い浮べてしまいますが,本号では印刷工場全体,あるいは印刷会社全体の省エネ(節電)を特集に取り上げました。空調でも照明でもわれわれは電力に依存しています。電力供給が止まったときの事業・操業継続も考えておくことが必要ですが,省エネ活動を続けるというのは難しいようです。
 本号ではこのほか,3月にロンドンで開かれた国際印刷機材展Ipex2014のレポートや,デジタル印刷の動向,クロスメディアの事例紹介などの最新情報も満載です。

編集長 今週のおすすめ書籍
『印刷現場の予防保全』
川名茂樹 著
 青葉の季節となりましたが,早くも夏日を記録するような暑さがやってきています。今年はエルニーニョ現象で冷夏になる可能性も高いようですが,それはそれで,豪雨や干ばつなど異常気象の発生が心配です。私もつい先日,ゲリラ豪雨に遭遇し,傘をさしていたにもかかわらず全身びしょ濡れになってしまいました。
 さて,毎年暑い夏に備えての節電対策や風水害等への対策に悩まれている企業も多いのではないでしょうか。ちょうど先週発行した月刊『印刷雑誌』6月号の特集は,ずばり「印刷工場の省エネ・節電」です。
 また,これに加えてご紹介したいのが小社書籍『印刷現場の予防保全』です。同誌連載で好評を博した「顧客感動を呼ぶ印刷機械の予防保全」を単行本化した本書は,日本を代表する印刷機械メーカーで予防保全チーフアドバイザーとして活躍する著者が,その経験から導き出した予防保全方法,意識改革方法,企業改革方法などを事例を交えて丁寧に解説。この中で印刷業の水害対策方法や地震対策方法なども紹介しています。日頃からの印刷機械のメンテナンスや社員の意識改革は,突発事故,突発修理をなくし安定した生産と利益を創造するのはもちろんのこと,災害時などいざというときにも役立ちます。今夏の皆様のビジネスに,ぜひ参考になさってみてください。

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印刷学会出版部のフェイスブックで,業界ニュースなどをタイムリーに発信しています。どうぞご利用ください。
http://www.facebook.com/JapanPrinter

週刊『印刷雑誌』5巻19号
2014年5月26日発行
編集長:末包愛
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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