週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 5巻20号 2014年6月2日
Japan Printer weekly Vol.5, no.20
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

アドビ,オリジナル書体誕生25周年記念で新しいフォントを公開
 アドビシステムズは5月22日,同社のオリジナルフォントの誕生から25周年を記念して書体「Source Serif」をオープンソースフォントとして公開した。「Source Serif」は「Source Sans」ファミリーのセリフ体としてデザインされており,同フォントと互換性がある。

Too,23区内限定のMac向けの保守・バックアップサービス
 Tooは5月21日から東京23区内限定で,新しくiMac,MacBook Pro,MacBook Airの利用を始める人向けに,現場での保守とデータバックアップをセットにしたサービス「Too CARE & D-trans backup」の提供を始めた。

大日本印刷,フォトブック制作サービスの決済方法拡充
 大日本印刷の子会社でフォトブック制作サービス「DreamPages+」を運営するDNPドリームページは5月22日,同サービスの決済方法にヤマトクレジットファイナンスの「クロネコあんしん決済」を追加した。これにより,企業がフォトブックを発注するさいの売掛決済が可能になった。

アドビ,eラーニングコンテンツ作成ソフトの最新版発売
 Adobeは5月20日,プログラミングなしでeラーニングコンテンツの作成が可能なソフトウェアの最新版「Adobe Captivate 8」を発売した。それぞれの端末に合わせたコンテンツの配置の最適化や,特定のデバイス向けにコンテンツを微調整することも可能で,複数端末ごとに作業を行う手間を軽減する。

キヤノン,A4判モノクロレーザープリンタ6機種を発売
 キヤノンは5月29日,A4判モノクロレーザープリンタ「Satera LBP6040」をはじめとした3機種を発売した。また,7月下旬にもう2機種を発売する。

キヤノンMJ,スキャナー新製品5機種を発表
 キヤノンマーケティングジャパンは5月28日,キヤノン電子のドキュメントスキャナーの新製品として「imageFORMULA」シリーズ5機種を発表した。6月2日より順次発売する。

グラフテック,後加工一貫のラベルプリンタシステム開発
 グラフテックはこのたび,電子写真方式のカラーラベルプリンタシステム「LABELROBO LCX1000シリーズ」を開発した。解像度600×2400dpiのプリンタと,ラミネートやカッティング,横切,カス仕上げ,スリッター,巻取りの機能がある後加工装置を組み合わせた。対応メディアやトナーも専用の独自のものを開発。9月末よりおもに流通や製造の分野を対象に販売を始める予定。同社はこれによりプリンティング事業へ本格参入し,とくに米国での販売に注力するため,ダラスにラベル市場に特化した販売会社Graphtec Digital Solutions,Inc.を新設した。

スリー・アールシステム,接写式フレキシブルスコープ発売
 スリー・アールシステムズは6月1日,接写式フレキシブルスコープ「3R-XFIBER55」を発売した。より近い距離でピントが合うよう図った内視鏡で,焦点距離は0mmから。

大日本印刷,電子ペーパーが保育施設の外壁装飾に採用
 大日本印刷は5月21日,同社とDNP東北が製造・販売する電子ペーパーが,小田急電鉄が運営する学童保育施設「小田急こどもみらいクラブsupported by ピグマキッズ 経堂」の外壁装飾サインに採用されたと発表した。屋外に電子ペーパーが常設されることは国内で初めてのケースだという。

新宿で音楽パッケージの文化と技術を感じる展覧会
 音楽パッケージ商品を制作・製造・販売する企業や関係団体が集まったMusic Jacket Promotion Committeeは6月3日まで,東京の新宿高島屋で「Music Jacket Gallery 2014」展を開いている。豪華な特殊仕様のパッケージや,レコードのジャケットを縮小再現したCDの「紙ジャケット」など,音楽パッケージのデザインや技術を紹介。日本の音楽文化を音とパッケージで楽しめる。会場内で「ミュージック・ジャケット大賞」の投票も行っている。

竹尾,紙の魅力の根源を感じるデザイン展
 竹尾は5月25日〜6月1日,東京のTOLOT/heuristic SHINONOMEでペーパーショウを開いた。「かすかな,ほんのわずかの」という意味の「SUBTLE」をテーマに15人のクリエイターが,紙の質感や色に着目した作品や微細加工を施した作品,写真や映像などで紙の存在感や魅力を表現した。また,包む・記す・飾るなど人の暮らしや習慣,感性と紙のかかわりを実感できる展示もあった。

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幕末明治の初期洋装本から現代のベストセラーまで,装丁家兼製本マニアの著者が,日本の近代製本史を文献と実物資料の両面から丹念に探る。『製本探索』
 原弘から杉浦康平,横尾忠則,菊地信義,そして原研哉まで,日本を代表する31人のグラフィックデザイナー各氏のブックデザインを,58作品,68点のカラー図版とともに紹介。『デザイナーと装丁』
 
宮内庁書陵部で長年に渡って古典籍の修復と製本,成巻に関わってきた著者が,その技術を広く世に伝えるべく,作業手順や方法を丁寧に解説した一冊。『古典籍の装幀と造本』
 
初めて本づくりに挑戦する人のために,ルリユール(工芸製本)界で当世一流の製本家が,ページレイアウトから印刷,製本までを丁寧に解説。『デジタル技術と手製本』

日本WPA,環境関連の展示会に水なし印刷を出展
 日本WPA(水なし印刷協会)は5月27日〜5月30日に開かれた「2014NEW環境展」に,産業環境管理協会と共同で出展した。水なし印刷による製品につけられる「バタフライロゴ」や,CO2排出量を表示する「カーボンフットプリントマーク」の取り組みについて紹介した。

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環境配慮への取り組みは業種を問わず注目が集まり,今や中小企業においても避けては通れない問題となっている。印刷現場の環境対策事例を,ユニバーサルデザインも含めて幅広く紹介する一冊。「グラフィックソリューション14『環境とUD』」
 「水なし平版印刷の実用化」「UVインキのメリット・デメリット」「ユーザーの立場から見たVOCゼロ湿し水」「エコロジーペーパーと印刷物」「印刷会社の環境報告書を読む」など,最新の技術動向に加え,これまで『印刷雑誌』に掲載した関連記事を一冊に集約。環境対応の悩みがすべて解決!「グラフィックソリューション7『環境とオフセット印刷』」

日本印刷学会,春期研究発表会開催
 日本印刷学会は5月29日・30日,東京・新富の日本印刷会館で「広がり行くプリンティング技術」をテーマに第131回春期研究発表会を開催した。発表数20件のほか,特別講演「電子写真デジタル印刷の近年の進化および将来展望」「プリンティング技術で医療の進歩を創出する」「プリンテッドエレクトロニクスの実現を目指したプロセス技術開発」,そのほか技術賞受賞講演があった。

日本印刷学会中部支部,金羊社の印刷工場とFFGSの製品開発を見学
 日本印刷学会中部支部は5月30日,印刷工場の見学会を開いた。静岡・御殿場の金羊社で,エンターテインメントパッケージに特化した印刷現場と社員教育体制を学んだほか,神奈川・足柄の富士フイルムグローバルグラフィックシステムズのショールームでインクジェットデジタル印刷機やフレキソ印刷機を見学した。

FFGS,ハイデルジャパン,日本でも協業
 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(FFGS)とハイデルベルグ・ジャパンは5月26日,2013年11月より進めている富士フイルムとドイツ・ハイデルベルグ印刷機械による協業関係の拡大に伴い,日本市場においても包括的な協業を始めると発表した。両者の製品を互いに日本で販売していく。たとえば,インクジェット印刷機JetPressをハイデルベルグ・ジャパンが,CTPのスープラセッターをFFGSが販売するなどがある。

ムサシ,錦精社の印刷機材販売事業を譲受
 ムサシは,錦精社の印刷機材販売事業(商権,従業員,販売など)を6月1日に譲り受けた。譲受先は,ムサシの100%子会社であるエフ・ビー・エム(株)。

印刷工業会,新会長に共同印刷・稲木歳明会長
 印刷工業会は5月28日,東京・新富の印刷会館で総会と理事会を開き,新会長に共同印刷の稲木歳明会長が就任し,副会長に新たに永井印刷工業の永井直裕社長が加わった。足立直樹前会長は退任し同会顧問に,下谷隆之前副会長は相談役となった。

関東グラビア協同組合,総会で節電や下請け適正取引に対応
 関東グラビア協同組合は5月22日,東京・第一ホテル両国で総会を開いた。新年度の事業活動として,「電力不足による節電への対応」「行政関連経済支援策,セーフティネット,下請適正取引,優越的地位の濫用等と消費増税に伴う消費税転嫁及び表示方法についての共同行為の実施への迅速な対応」「環境対策の推進」「業界品質基準策定(ガイドライン)の理解と支援を得る活動に展開」「業界の次世代を担う人材育成のための青年部の育成と拡大」などを承認した。

関東フォーム印刷工業組合,新会長に林陽一社長

 関東フォーム印刷工業組合は5月22日,ホテル椿山荘東京で総会と理事会を開いた。理事会では新会長に光ビジネスフォームの林陽一社長が就任した。副会長には三郷コンピュータ印刷の福田学社長,トッパン・フォームズの玉田健治顧問が指名された。

日本印刷産業機械工業会,宮腰会長再任
 日本印刷産業機械工業会は5月29日,芝公園の東京プリンスホテルで総会を開いた。役員改選期にあたり,会長に宮腰巖会長が再任された。同工業会は印刷機材団体協議会の主軸となり,来年9月11日〜16日に世界4大印刷機材展の一つとしてIGAS2015を開催する。

日本印刷技術協会,塚田会長再任
 日本印刷技術協会は5月27日,東京・中野富士見町の同協会で総会を開いた。各事業が好調であり,2004年以来の黒字になった。また役員改選期にあたり,会長は塚田司郎氏が再任された。

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6月3日〜26日,渋谷で装丁・装画の企画展
 東京・渋谷のギャラリー・ウィリアムモリスは,6月3日〜26日に「四角い宇宙:本と絵とデザインと」題して装丁家・装画家のデザインの展示を行う。日・月曜,第3土曜休廊。問合せは,電話03-5466-3717。

6月4日,東京・飯田橋で印刷関連業向けの営業セミナー
 大塚商会は6月4日,東京・飯田橋の同社で印刷関連業向けに「クライアントとの信頼関係を築く新しい価値提案」をテーマに営業のセミナーを開く。4つのコースがあり,モリサワ,アシスト,魚津システム,コトブキ企画がマーケティング戦略や印刷通販,ARサービスなどについて講演する。関連製品の展示もある。参加費無料,事前予約制。各セミナー定員30人。
http://event.otsuka-shokai.co.jp/14/0604point/?02=03_hbb_018590

6月11日,大阪市で環境配慮型印刷の実践技術セミナー
 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズは6月11日,大阪市のメルパルクで「Eco&Fast Printing実践技術セミナー」を開く。同社技術員と,ダイム安平健一社長がそれぞれ「Eco&Fast Printing〜湿し水&無処理プレート編〜」「品質へのこだわり〜色の再現性で勝負することとは〜」と題して講演する。また,ダイムと遊文舎の見学会を行う。定員50人。問合せは,電話06-4704-8401。

6月18日,リコーがビッグデータとリピート購入のセミナー
 リコージャパンは6月18日,東京・銀座の同社で「ビッグデータ活用実践現場を知り,次に活かす」「リピート購入者を倍増させたレコメンデーション付納品書の成功事例」のセミナーを催す。定員30人,受講料無料。
http://www.rcc.ricoh-japan.co.jp/rcc/seminar/03-0528_20140618.html

6月18日・19日,リコーが札幌でビジネス&クリエイティブセミナー
 リコージャパンは6月18日・19日,札幌の同社で「POD:次に役立つ!ビジネス&クリエイティブセミナー」を催す。18日はInDesign,19日は公的支援施策活用について。
http://www.rcc.ricoh-japan.co.jp/rcc/seminar/01-02-01_20140618.html

6月25日・26日,名古屋で情報通信技術の展示会
 6月25日・26日に名古屋のウインクあいちで,情報通信技術の総合展「Cloud Days 名古屋 2014」が開かれる。入場料3000円,事前登録で無料。モリサワはクラウドフォントサービスと電子情報配信サービスを出展する。
http://expo.nikkeibp.co.jp/cloud/2014/nagoya/

7月2日〜4日,東京ビッグサイトで医薬・化粧品の専門技術展示会
 7月2日〜4日に有明の東京ビッグサイトで,医薬・化粧品業界の専門技術展「インターフェックスジャパン」が開かれる。 パッケージ印刷の印刷会社も数社出展。
http://www.interphex.jp/

10月16日・17日,有明でフレキソ印刷の展示会
 日本フレキソ技術協会は10月16日・17日,有明の東京ファッションタウンビルでフレキソ印刷の資機材展「フレキソ・ジャパン」を開く。テーマは「いよいよ本気モード!フレキソ印刷:Shift to TOP,Flexography」で,約30社の出展を見込んでいるほか,国内外から講師を招き軟包装やフレキソ印刷の市場環境を中心としたフォーラムも行う。2002年より隔年で開催されている同展は近年規模を拡大してきており,フレキソ印刷に注目が集まっていることが見て取れる。6月中旬より,出展社の申込を受け付ける予定。問合せは,電話03-5155-7925。 

2015年5月20日〜22日, 東京ビッグサイトで教育ITソリューションEXPO
 2015年5月20日〜22日,東京ビッグサイトで教育関係者向けのIT専門展「教育ITソリューションEXPO」が開かれる。
http://www.edix-expo.jp/ja/

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出版デジタル機構の植村八潮会長(専修大学教授)の唯一の単著。現在の電子書籍ブームへの軌跡を10年以上に渡り追い続けた記録を一冊に集約。『電子出版の構図』
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2014年6月号 【特集:印刷工場の省エネ・節電】
 印刷機の省エネというと,最近はUV印刷でLED-UVや省電力UVを思い浮べてしまいますが,本号では印刷工場全体,あるいは印刷会社全体の省エネ(節電)を特集に取り上げました。空調でも照明でもわれわれは電力に依存しています。電力供給が止まったときの事業・操業継続も考えておくことが必要ですが,省エネ活動を続けるというのは難しいようです。
 本号ではこのほか,3月にロンドンで開かれた国際印刷機材展Ipex2014のレポートや,デジタル印刷の動向,クロスメディアの事例紹介などの最新情報も満載です。

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印刷学会出版部のフェイスブックで,業界ニュースなどをタイムリーに発信しています。どうぞご利用ください。
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週刊『印刷雑誌』5巻20号
2014年6月2日発行
編集長:末包愛
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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