週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 5巻45号 2014年12月1日
Japan Printer weekly Vol.5, no.45
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

キヤノンITソリューションズ,セキュリティソフトを発売
 キヤノンITソリューションズは12月11日,新たな防御機能を搭載したWindows向けの「ESETセキュリティソフトウェアシリーズ」を発売する。これまでの機能に加えて脆弱性対策機能を強化し,通信を解析する新たな防御機能を追加した。

凸版印刷,酸素バリア性が特長のスタンディングパウチ発売
 凸版印刷は12月初旬,空気の力で自立する液体製品用パウチ「エアホールドパウチ」の新グレードとして,透明ハイバリアフィルム「GLフィルム」を用いたものを発売する。アルミの腐食が懸念される内容物に対応しアルミレスにしたほか,酸素バリア性が特長。

aSQRYPS,FileMaker用のグラフ作成関数のライブドキュメントを改訂
 aSQRYPSは11月25日,FileMaker用のグラフ作成関数のライブドキュメント「RefGrapher」を改訂した。価格は新規購入3万6000円,更新8000円。

大日本印刷,絵本と連動した写真のイベントを開催
 大日本印刷は11月26日から2015年7月末まで,東京・市谷の同社で,さがし絵絵本『さがそ!おかしのくに』と連動した「さがそ!おかしのくに in ドットDNP」展を開いている。写真の展示とワークショップや,絵本に使用した実物のお菓子の展示,同絵本の作者によるお菓子のデコレーション講座などの企画がある。

モリサワ,優れたタイプデザインを表彰
 モリサワは11月27日,「タイプデザインコンペティション2014」の審査結果を発表した。世界24の国や地域から,和文部門135点および欧文部門251点の応募があった。和文部門では,「モリサワ賞」の金賞を浪本浩一氏の「わかつき丸ゴシック」が,銀賞を伊藤親雄氏の「陰翳明朝體」が,銅賞を岡崎義一氏の「重陽」が,佳作を神田友美氏の「ハーモニー」,陳宏策氏の「幾何」,大坪佳正氏の「四万十明朝イタリックかな」が,「明石賞」を井口博文氏と北原美麗氏の「北原行書」が受賞した。ファン投票の受賞もあり,1位を原山早苗氏の「五葉体」が,2位を豊島晶氏の「えんそく」が受賞した。欧文部門では,「モリサワ賞」の金賞をエリ・カステヤノス氏の「Hola」が,銀賞をマリア・デリオリ氏の「Chimera Text/Text Italic/Display Bold/Display BoldItalic/Display Black」が,銅賞を浪本浩一氏の「Kulin」が,佳作をエティエンヌ・オベール・ボン氏の「Nurraq Light/Light Italic/Regular/Italic」,岡野邦彦氏の「Alcedo Regular/Medium」,クレイグ・イライアソン氏の「Flipper thin/thin italic」が,「明石賞」を浪本浩一氏の「Kulin」が受賞した。ファン投票の受賞は1位をレイモンド・シュローダー氏の「Polja」が,2位をエディック・ガブジアン氏の「GHEA Narek」が受賞した。

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 【新刊】和文を中心に文字,書体に焦点をあて,書籍や雑誌をはじめとした印刷媒体や,さらにデジタル機器の表示までの文字の基本,デザインへの応用までを多数の図版を使ってオールカラーで解説しました。『印刷技術基本ポイント 文字・書体編』
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印刷博物館,世界の美しいブックデザインを紹介
 印刷博物館のP&Pギャラリーは2015年2月22日まで,「世界のブックデザイン2013-14:feat.スイスのブックデザイン」展を開いている。2014年3月にドイツで開かれた「世界で最も美しい本コンクール2014」の受賞作に,日本やドイツ,スイス,オランダ,オーストリア,中国,イランの各国コンクールの受賞作を加えた約160点を紹介。それぞれの国のデザイン的な趣向や用紙など素材の使い方を,実物を手に取って見ることができる。また日本・スイス国交樹立150周年を記念して,1950年代から現代までの,スイスのブックデザインの秀作約40点も展示している。印刷や組版,タイポグラフィなどに関する内容の作品もある。

富士ゼロックス,新マネージド・プリント・サービスを提供
 富士ゼロックスは11月25日より,従来のマネージド・プリント・サービスによる出力環境の最適化だけでなく,モバイルやクラウド環境でのセキュリティを強化し,ドキュメント関連業務の最適化支援を継続的に行う「Next Generation Managed Print Services」を,日本および一部のアジア・パシフィック地域で提供している。

キヤノン,望遠ズームレンズがアジアデザイン賞で銅賞獲得
 キヤノンは11月25日,同社の焦点距離を延長する機構を内蔵した,超望遠ズームレンズ「EF200-400mm f/4L IS USM Extender 1.4x」が香港デザインセンター主催の「アジアデザイン賞」で銅賞を受賞したと発表した。

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 日本を代表する雑誌「アンアン」「クロワッサン」「エル・ジャポン」などで鋭感覚のレイアウトをプロデュースしてきた著者が,理論と技法を多数の実例でわかりやすく展開する。『写真を活かすレイアウト』

モリサワ会,古代エジプトの象形文字で文字の重要性を学ぶ
 モリサワ会は11月26日,東京・九段下のホテルグランドパレスで秋期研修会を開いた。早稲田大学名誉教授の吉村作治氏が,古代エジプトで使われた象形文字「ヒエログリフ」の成り立ちや文明の歴史を講演し,人間および国家にとっての言葉と文字の重要性を語った。

全国ぷらざ協議会,口コミサイトビジネスを聞く
 フリーペーパーをビジネスにしている中堅印刷会社の情報交換会「全国ぷらざ協議会」は11月26日・27日,チサンホテル宇都宮で勉強会を催した。口コミサイト「栃ナビ」についてヤマゼンコミュニケイションズの山本堅嗣宣専務から,企業の在り方とM&Aについて鈴木印刷の鈴木晴久社長から話を聞き,また,ヤマゼンコミュニケイションズを見学した。

FFGS,100年企業を目指した人材育成と新規事業開発を聞く
 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズは11月28日,東京・六本木の富士フイルムでセミナーを開いた。長崎の総合印刷会社である昭和堂の永江正澄社長が,100年企業を目指し,マーケティング力や企画力,販促ツールの製品品質を活かして,商品や販促活動を企画する段階から顧客を支援する取り組みや,そのための人材育成について講演した。

日本出版学会,大阪で研究発表会
 日本出版学会は11月29日,関西学院大学・大阪梅田キャンパスで秋季研究発表会を行った。アイドル誌での読者交流,『女学雑誌』,キャラクターの銅像,多言語構造化組版,『毎日年鑑』,地域史誌,大宅壮一についての7件の研究発表とシンポジウム「大学出版会の現在,そして未来:ショセキカプロジェクトから見えてきたもの」があった。

日本印刷学会,インクジェットを網羅した講演会盛況
 日本印刷学会は11月28日,東京・新富の日本印刷会館で「インクジェット印刷技術の最新動向と可能性の探求」をテーマに例会を開いた。バリューマシーンインターナショナルの宮本泰夫氏が基本と動向,富士ゼロックスの森田直己氏が連帳機の技術,福島印刷の下畠学社長が連帳機のユーザーからの視点,三菱製紙の木村篤樹氏が専用紙,富士フイルムデジタルプレスの宮城安利氏が枚葉技術,ジャパン・スリーブの杉原文治氏と市川洋平氏が枚葉機のユーザーからの視点,マイクロジェットの堀靖志から3D印刷について話した。

日本印刷技術協会,『印刷白書』発刊記念のセミナー
 日本印刷技術協会は11月25日,東京・和田の同協会で『印刷白書2014』の発刊を記念したセミナーを開いた。同協会から,「印刷業界の動向」,「産業連関表から読み解く印刷産業の経済波及」,「デジタルパブリッシング技術と電子書籍」,「ポスト“未来を破壊する”時代の印刷ビジネス」のテーマの講演があった。また,日立コンサルティングの小林啓倫氏が,15世紀に世界で初めて印刷されたコーランの商業的失敗や,現在の屋外スポーツ向けカメラなどを例に,消費者視点のデザインについて話した。

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 障がい者を含めた多くの人が視覚的に情報を理解できるメディア・ユニバーサルデザインという視点。その現状調査や企業・団体の取り組み,技法,適応例をオールカラーで解説。『メディア・ユニバーサルデザイン』

リコージャパン,12月1日に本社移転
 リコージャパンは12月1日より,本社事業所を移転し業務を始めた。新住所は〒105-8503,東京都港区芝3-8-2芝公園ファーストビル。電話050-3534-080。

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技能五輪競技種目に採用されている印刷機トレーニングシミュレーター
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 下記Webサイトで操作方法や訓練方法を参照できます。(株)プロバリュー(電話06-6330-0905)
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 電子版『印刷雑誌』,電子書籍書店BookStackにて好評発売中! PCやタブレット端末にダウンロードすれば,いつでも閲覧して情報収集,印刷技術の学習ができます。営業ツールとしてもご利用ください。(データ形式はPDFとLeafThroughがあります。紙版の発行から遅れての発売となります。バックナンバーも購入いただけます)

12月12日,印刷技術懇談会がプリプレスのミス低減のセミナー
 印刷技術懇談会は12月12日,東京・本町の東京工芸大学で「プリプレスのミスを最小限に抑える手法の考察」をテーマにセミナーを開く。奥村印刷の山田秀生氏が管理体制や事故対応による再発防止策,入稿データを確認するツールなどを紹介する。参加費3000円。要申込。
http://kokucheese.com/event/index/239946/

12月12日,楽通が東京・渋谷で印刷営業のセミナー
 楽通は12月12日,東京・渋谷のマップマーケティングで「印刷会社のための売上UPセミナー」を開く。全6回シリーズの第3回目で,求められる印刷会社の営業スタイルや現状,新規営業をどうやって行動していくか,継続して新規活動をするために必要なツール&マニュアル,などを検討して実践につなげる。参加費1万円。要申込。
http://komg.sakura.ne.jp/kari/

2015年1月9日〜31日,東京・銀座で浅葉克己氏のデザイン展
 東京のギンザ・グラフィック・ギャラリーは2015年1月9日〜31日,アートディレクター・浅葉克己氏の展覧会「ASABA’S TYPOGRAPHY」を開く。タイポグラフィ作品を主軸に,コラージュや掛け軸,ポスター,日記などを紹介する。入場無料。日曜・祝日休館。1月23日にトークショーも開く。問合せは,電話03-3571-5206。

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 「ロートレック」「リンドナー」「ミュシャ」「ノーマン・ロックウェル」や「ヴォーグの表紙」などのグラフィックデザイン最高潮の時代に生まれた国外作品をオールカラーで紹介。『グラフィックデザインの世界の話題作』

2015年1月14日〜16日,東京ビッグサイトで照明技術の展示会
 1月14日〜16日,有明の東京ビッグサイトで照明技術の展示会「ライティングジャパン」が開かれる。同展は次世代照明技術展,LED・有機EL照明展,東京デザイン照明展の複合展。主催はリードエグジビションジャパン。
http://www.lightingjapan.jp

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内
2014年12月号【特集:オフセットの乾燥】
12月号の特集は「オフセットの乾燥」です。「(湿し)水を制する者はオフセット印刷を制する」とはよく言ったものですが,水を絞るということは以前から言われていました。湿し水を少なくするということは,湿し水代を下げるだけでなく,インキも少量で済むので彩度が上がり,インキ代も減り,スプレイパウダーが少なくて済むのでトラブルも減るという,多くのメリットがあります。そのほか,インキから乾燥促進を図る技術の紹介もあります。
 特集外の記事では,「東京パック」や「サイン&ディスプレイショウ」など,この秋に開かれた各種イベントでの印刷関係会社の出展レポートや,印刷機械のユーザー会活動の紹介も満載です。
 巻末には2014年『印刷雑誌』の主要記事一覧も収録。

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印刷学会出版部のフェイスブックで,業界ニュースなどをタイムリーに発信しています。どうぞご利用ください。
http://www.facebook.com/JapanPrinter

週刊『印刷雑誌』5巻45号
2014年12月1日発行
編集長:末包愛
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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