週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 6巻4号 2015年1月26日
Japan Printer weekly Vol.6, no.4
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

凸版印刷,電子書籍に合った本文用ゴシック書体を発売
 凸版印刷は2月上旬,電子書籍や電子雑誌でも読みやすい本文用ゴシック体「凸版文久ゴシックR」の提供を始める。同書体は横書きを重視し,読むリズムを演出する抑揚のあるデザインが特徴。文字の形や大きさを均一に揃えるのではなく,漢字と仮名の大きさに変化を付け,英数字や記号類は日本語との違いが見えるデザインになっている。

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 和文を中心に文字,書体に焦点をあて,書籍や雑誌をはじめとした印刷媒体や,さらにデジタル機器の表示までの文字の基本,デザインへの応用までを多数の図版を使ってオールカラーで解説しました。『印刷技術基本ポイント 文字・書体編』【新刊】

凸版印刷,模造品被害を抑えるホログラムラベル
 凸版印刷は1月下旬,模造品被害抑制に効果があるキャラクターライセンス用ホログラムラベルを発売する。ラベルは同社が開発した,見る角度を90度回転させることで,白黒が反転するホログラムS-Whiteを用いたもの。検証器具などを使用することなく目視により偽造品と区別できる。

日本アグフア・ゲバルト,感度・耐刷性を高めた現像レスプレート発売
 日本アグフア・ゲバルトは2月4日,感度・耐刷性を高めた現像レスプレート「Azura TU」を発売する。同製品は現像レスプレートでネックとなっていた耐刷性を50%,感度を15%向上した。従来製品と同様に高い画像コントラストにより,目視確認,検版も従来通り行える。
 また同日,入稿・校正からデータ検査,面付け,プルーフ,出力までの自動化を図るプリプレスワークフローソリューション「Apogee Suite 9」も発売する。

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 今まで断片的に語られていた部分を整理・解説し,印刷トラブルを防ぐための方法を紹介します。『なるほど「湿し水」–管理とトラブル対策-』

page展,各社出展
 2月4〜6日,東京・池袋のサンシャインシティコンベンションセンターで印刷のプリプレスを中心とした展示会page展が開かれる。SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズは,ワークフロー「EQUIOS」の最新バージョンをはじめとした印刷ソリューションを出展する。
 コニカミノルタビジネスソリューションズは,デジタル印刷機の実機展示を中心にプルーフソリューション,測色機とそのソフトウェアなどを出展する。
 日本アグフア・ゲバルトは,速乾印刷や,プリプレスワークフロー,UVインクジェットソリューションなどを紹介する。
 ビーエヌテクノロジーは,上製本システムを中心に,プリンティングビジネスにおける前加工・後加工の効率向上,新規ビジネスによる売上拡大を提案する。

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 印刷学会出版部もpage展(2月4〜6日,池袋サンシャインシティコンベンションセンター)で,新刊書籍をはじめ,出版・デザイン・印刷の関連書籍を販売いたします。ご来場のさいは,ぜひお買い求めください。

トッパン・フォームズ,自分向けのDMは自然に関心持つと実験結果を発表
 トッパン・フォームズは1月21日,国際医療福祉大学の中川雅文教授監修のもと行った脳化学実験により,人はダイレクトメールにおいて,パーソナライズされた自分に向けられた個別の情報には, 脳の生体反応レベルで,強く読み込むことなくごく自然に関心を持つということが判明したと発表した。

凸版印刷,自立型パウチに大型サイズを追加
 凸版印刷は1月23日,パウチのサイド部分に空気を縦方向に封入することで自立する液体製品用パウチ「エアホールドパウチ」に1.7リットルサイズを追加すると発表した。2月より本格的な販売を始める。これに先がけアース製薬の除草剤「みんなにやさしい除草剤 おうちの草コロリ」の詰替え用容器として採用された。

大日本印刷,タッチパネル用電極フィルムの供給体制を整備
 大日本印刷は2014年10月より,静電容量式タッチパネル用電極フィルムに関して,ノートパソコンなど中小型ディスプレイ向け製品専用ラインでの量産を始めた。2015年春には電子看板,電子黒板など需要が拡大している大型製品向けに最大85インチまでの量産に対応した供給体制が完了する。

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 印刷プロセスの持つ優位性と有用性を活かし,生産の効率化,コスト削減などにつなげるための知識『次世代プリンテッドエレクトロニクスへ―印刷による付加型生産技術への転換―』
 今後の伸びが期待される印刷による有機半導体製造の安定化に向けたノウハウの理論と実践『プリンテッドエレクトロニクス―スクリーン印刷による安定生産―』
 エレクトロニクスとスクリーン印刷の基本と,素朴な疑問を一問一答でズバリ解決!『知っておきたい「スクリーン印刷とエレクトロニクス」』

日本印刷産業連合会,海外印刷産業の動向を報告
 日本印刷産業連合会は1月23日,東京・新富の日本印刷会館でセミナーを開いた。同連合会の石橋邦夫氏が,2014年11月に中国・上海で開かれた世界の印刷連合会の会合FAPGAの報告として次のような内容を解説した。中国ではグリーンプリンティングが推進されている。現在は世界最大の印刷市場である米国が2016年には中国に抜かれる見込み。欧州ではスカンジナビアの新聞・雑誌市場が縮小している。マレーシアではインターネットの普及率が66%で携帯機器の普及率は140%。また同氏は,2014年11月14〜17日に上海で開催されたAll in Print China展や,中国やインドの印刷工場の視察も報告した。

印刷技術懇談会,ドイツのスマート工場構想を聞く
 印刷技術懇談会は1月23日,東京中野区の東京工芸大学で勉強会を開いた。「インダストリー4.0と印刷業」と題しハイベルベルグ・ジャパンの水野秀也社長が,第4次産業革命はスマート工場の実現というドイツの国家戦略を解説。全品カスタム仕様の自動生産が始まり,印刷業としてコストリーダー,サービスプロバイダー,ビジネスリーダー,グローバルプレイヤーの4つの戦略の選択肢があるだろうと私見を述べた。

日本印刷産業機械工業会,盛況に年始会
 日本印刷産業機械工業会は1月21日,芝公園の東京プリンスホテルで年始会を開いた。宮腰巖会長は,「今年は9月11〜16日に東京ビッグサイトで印刷機材展IGASを開催する。印刷会社の顧客であるブランドオーナーも巻き込んだ,印刷における課題解決・コミュニケーション展を目指す。Japan Color認証制度は標準印刷認証が160工場を超え拡大している。また今後は,日本の印刷産業機械メーカーがアジアを中心とした海外の市場開拓をするための情報提供を行っていく」と話した。参加者300人。

日本フォーム印刷工業連合会,新春講演会・懇親会催す
 日本フォーム印刷工業連合会は1月22日,関口のホテル椿山荘東京で,講演会と新春懇親会を開いた。慶應義塾大学の梅津光弘准教授が「コンプライアンスを越えて」と題して企業の倫理経営について話した。懇親会では櫻井醜会長が「色々なことをバックアップしていく風土を活かして今後も,大きく活躍の場を作っていきたい」と挨拶した。

凸版印刷,電子チラシサービスの月間閲覧数が2億を突破
 凸版印刷は1月21日,同社が運営する電子チラシサービス「Shufoo!」の月間ページビュー数が2014年12月末時点で2億を突破したと発表した。

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技能五輪競技種目に採用されている印刷機トレーニングシミュレーター
SHOTS 枚葉オフセット印刷機のトレーニングが印刷機・資材を使わず社内で行えます。印刷障害の疑似体験と対処方法を効果的に学習できます。指導者の育成,技能評価,社内教育制度の構築に役立ちます。
 下記Webサイトで操作方法や訓練方法を参照できます。(株)プロバリュー(電話06-6330-0905)
https://www.youtube.com/user/hiroprinting

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4月3日まで,富士ゼロックスが版画コレクションの収蔵作品を展示
 富士ゼロックスは4月3日まで,横浜の同社で版画コレクション収蔵作品を公開している。同コレクションは1988年より,印刷・複製技術「ゼログラフィー」とも関係の深い版画作品を中心とした美術作品を収集したもの。入場無料。
http://www.fujixerox.co.jp/company/event/hanga/exhibition.html

1月30日,リコージャパンが伝票出力改善のセミナー
 リコージャパンは1月30日,東京・築地の同社で「IBM i (System i,AS/400)出力環境改善セミナー」を行う。専用帳票から普通紙への移行,PDF化による業務効率化の向上,帳票設計の柔軟性向上を紹介する。セミナー終了後は個別相談会も行う。参加無料。要申込,定員20人。
http://www.ricoh.co.jp/event/seminar/14S162.html

2月4日,国際印刷大学校が印刷産業の人材育成のセミナー
 国際印刷大学校は2月4日,東京・池袋のサンシャイン文化会館で「印刷産業に於ける人財育成」と題したセミナー を開く。インターンシップ導入,女性と高齢者の就業,グローバルな人材の育成などについて触れる。参加無料。要申込。
http://www.media-igu.com/j/page2015_openevent.pdf

2月5日,日本印刷技術協会が出版社の小ロットビジネスのカンファレンス
 日本印刷技術協会が主催するpage2015展で2月5日,「出版社のための小ロットビジネスの可能性:オンデマンドサプライチェーン構築の試み」と題したカンファレンスが開かれる。パネリストとして講談社の蓬田勝,ビジネス教育出版の酒井敬男,山梨日日新聞社の大森真樹,光和コンピューターの浴野英生の各氏が,モデレーターとして文化通信社の星野渉氏が登壇する。参加費1万6200円。要申込。
http://www.page2015.jagat.or.jp/contents/session/12

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 デジタル印刷に関して,業態を変えずに印刷会社として何ができるのか。「印刷会社の内情やデジタル印刷への指針」「デジタル印刷のしくみ」「ユーザーの情報」を元に,デジタル印刷の成功への道筋を解説。『印刷会社とデジタル印刷 -成功への道-』【日本図書館協会選定図書に選ばれました!】
 POD(Print OnDemand)は入念に仕組み作りを工夫することでオフセットでは難しい印刷物や,消費者への効果を作り出すことができる。その特長を活かすための機能や基本原理を解説した入門書。印刷会社以外の総務の方にもわかるようにやさしく解説。『印刷技術基本ポイント POD編』

2月6日,リコージャパンが情報・文書管理のセミナー
 リコージャパンは2月6日,東京・築地の同社で「ビッグデータ時代のERP導入と文書管理のベストプラクティスセミナー」を行う。情報管理システムのERPで管理されるようなオペレーションデータとシステムだけで完結しない業務で作成されるオフィスデータを活かすヒントを紹介する。参加無料。要申込,定員40人(1社2人まで)。
http://www.ricoh.co.jp/event/seminar/14S150.html

2月16日,サブライムが可変印刷用ソフトウェアのセミナー
 サブライムは2月16日,東京の市ヶ谷健保会館で可変印刷用ソフトウェア「DirectSmile」のセミナーを開く。錦明印刷の塚田司郎社長と,船井総合研究所の岩邉久幸氏が講演する。参加無料。要申込。
http://sublime.jp/

7月8〜10日,東京ビッグサイトで国際文具・紙製品展
 7月8〜10日,有明の東京ビッグサイトで「国際 文具・紙製品展(ISOT)」が開かれる。主催はリードエグジビションジャパン。事前登録で入場無料。
http://www.isot.jp/

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 リアルメディアとして長きにわたりマスメディア・文化を支え続けている新聞は,一体どのように作られるのか。取材から記事入稿、印刷、後加工までをわかりやすく解説し,専門用語には解説を加えた。『新聞製作入門』

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内
2015年2月号【特集:新聞製作の潮流】
 2020年は東京オリンピックが開催されますがオリンピックは新聞技術,印刷技術の飛躍が激しい時でもあります。たとえば大容量画像伝送の実施だとか,デジタルカメラの活用だとか,時代時代に技術革新が実際に応用される場面でありました。デジタル印刷機による号外的なものもありました。
 新聞が読者の目に触れるまでに,さまざまな人や技術が関わっていますが,本特集ではその一端を紹介できればと思います。

編集長 今週のおすすめ書籍
『印刷屋の若旦那 コンピュータ奮闘記』『印刷屋の若旦那 コンピュータ奮闘記 Part2』
中西秀彦 著
 2月のpage展に合わせて当社は新刊書籍を発行いたします。そのうちの一冊は,『印刷雑誌』の連載でお馴染み,中西秀彦さんのエッセイの単行本化第5弾! タイトルはずばり『電子書籍は本の夢をみるか–本の未来と印刷の行方–』です。デジタル情報化社会の奔流に立ち向かった前作『我,電子書籍の抵抗勢力たらんと欲す』から5年,今回は電子書籍を含めたネット社会と「本」の文化,印刷の歴史,そして人間の未来を,冷静なまなざしと機知に富む文章で俯瞰します。発売をお楽しみに。
 新刊発売を記念してご紹介したいのが,中西秀彦さんの著書『印刷屋の若旦那 コンピュータ奮闘記』と『印刷屋の若旦那 コンピュータ奮闘記 Part2』です。『印刷雑誌』に連載したエッセイをまとめた第1弾と第2弾で,前述の新刊書籍の原点ともいえる内容。不況で暗くなりがちな業界の現状を,ユーモアをまじえた言葉で明るく語り,印刷の未来に夢と希望を繋ぐ応援の書です。こちらもpage展で販売しますので,ぜひお手に取ってみてください。

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週刊『印刷雑誌』6巻4号
2015年1月26日発行
編集長:末包愛
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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