週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 6巻12号 2015年3月23日
Japan Printer weekly Vol.6, no.12
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

凸版印刷と九州国立博物館,個人で楽しめるVR作品を配信
 凸版印刷と九州国立博物館は3月13日,専用のゴーグルを用いて特別史跡 「王塚古墳」のバーチャルリアリティ(VR)作品が楽しめる個人向けサービスを開発したと発表した。12月31日まで,期間限定で提供する。同サービスは特設のWebサイトからスマートフォンにVRコンテンツを配信する。九州国立博物館ミュージアムショップで販売する専用のゴーグルにスマートフォンを装着して鑑賞できる。

大日本印刷,ハイブリッド書店サービスでポイントプレゼント
 大日本印刷は4月16日まで,電子書籍と紙の書籍のネット通販を行うWebサイト「honto」と,hontoポイントサービスに対応している丸善・ジュンク堂・文教堂の店舗で,100人に1人にレシート分の金額をポイント還元,10人に1人に100ポイント贈呈,初めて電子書籍を利用する人に半額分の金額をポイント還元,などのキャンペーンを行っている。

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 いま,二千年以上人間とともにあり,その文化の根幹を形づくってきた「本」の存在が揺らいでいる。改めて,本とは一体何なのか。本の歴史とICT技術の発展の双方を見つめ続けてきた著者が,「本」と印刷,そして情報化社会を生きる人間の今と未来を語る。『電子書籍は本の夢を見るか–本の未来と印刷の行方–』【新刊】

大日本印刷,スマホでキュレーターがお薦め商品を紹介
 大日本印刷は3月20日,独自の価値観を持つキュレーターのお薦め情報を,生活者へスマートフォンを通して提供する「DNPキュレーション型ECリンクサービス MEETTY(ミーティー)」を始めた。キュレーターが生活者自身の感性に近い商品を薦めることで,生活者を買いたい本やモノに出会いやすくする。薦められた本やモノは,同サービスにリンクした同社のハイブリッド書店サービス「honto」やそのほかのECサイトで購入できる。

大日本印刷,電子ペーパーと印刷物を組み合わせたポスターを設置
 大日本印刷は3月13日,「第3回 国連防災世界会議」の開催までの日数と,開会後に閉会までの日数をカウントダウン表示するタイマーを電子ペーパーで製作したと発表した。このタイマーと,同会議を告知する印刷物を一体化したポスターを東北大学の災害科学国際研究所に設置している。

凸版印刷,商品パッケージや印刷物の多言語対応サービスを開始
 凸版印刷は3月20日,QRコードを活用し,商品パッケージや印刷物の付加価値を上げる多言語対応サービスを4月1日から始めると発表した。商品概要などを最大15言語に変換して表示できる専用のQRコードを商品パッケージや印刷物に印字することで訪日外国人へ向けた言語サービスと,商品訴求での多言語制作を短納期・低コストで行うもの。

凸版印刷,外国人誘致向けの4K映像コンテンツを提供
 凸版印刷は4月,外国人誘致のプロモーション向けに日本の魅力を伝える4K映像コンテンツの提供を始める。日本各地の季節感あふれる風景や日本文化,地域の魅力が伝わる風物などを撮影し制作した1万点以上の4K映像コンテンツを提供する。また,上映用の映像編集や,デジタルサイネージなどのシステム設計・機材手配,上映支援までを行う。

キヤノンマーケティングジャパン,額装写真のレンタルサービスを拡充
 キヤノンマーケティングジャパンは3月16日,企業向けの額装写真のレンタルサービス「Shuttle Photo」の商品を拡充すると発表した。また,先着300社を対象に同サービスを4ヵ月間無料で体験できるキャンペーンを実施する。

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 日本を代表する雑誌「アンアン」「クロワッサン」「エル・ジャポン」などで鋭感覚のレイアウトをプロデュースしてきた著者が,理論と技法を多数の実例でわかりやすく展開する。『写真を活かすレイアウト』

大日本印刷,POSと連携のO2Oサービスを生鮮三品・惣菜に展開
 大日本印刷とアイディーズは3月16日,ネットチラシ配信サービス「オリコミーオ!」とアイディーズのPOS情報分析サービス「i-code MS」を連携させた,小売店舗向けO2Oサービスを生鮮三品(鮮魚・青果・精肉)と惣菜に展開すると発表した。

大日本印刷,画像を自動で色補正するシステムを提供
 大日本印刷は3月17日,デジタルカメラやスマートフォンで撮影した画像を,高速で綺麗に自動補正するプログラム「DNP画像色補正ライブラリ」を発売する。同製品は同社の画像処理の要素技術をパッケージ化し,企業が自社の製品やサービスに組み込むことができるコンピュータープログラム(ライブラリ)として提供するもの。価格は300ライセンス込みで480万円〜。

大日本印刷と紀伊國屋書店,流通・マーケティングを考える合弁会社設立
 大日本印刷と紀伊國屋書店は3月19日,出版流通市場の活性化および新しいビジネスモデルの創出を目的として合弁会社「株式会社出版流通イノベーションジャパン」を4月1日に設立すると発表した。新会社は,「文化・情報の発信」「知のインフラ」の担い手として出版業界の発展に貢献することが国力の礎になり,日本の文化と社会の発展に寄与するとの思いのもと,広く出版流通市場の活性化および新しいビジネスモデルの創出を企画する。売上を見込むものではなく日本の出版流通市場が抱える課題について調査・分析および施策を検討し,両社にその内容を伝えることを主業務とする。
 資本金は1億円,出資比率は1:1。代表取締役社長に高井昌史氏,代表取締役に北島元治・大日本印刷常務が就任する。住所は,紀伊國屋書店(〒160-0022東京都新宿区新宿3-17-7)。

大川印刷,「おくすり手帳」の普及目指す
 大川印刷は,処方箋などの記録によって薬の飲み合わせ確認や災害時の処方に役立つ「おくすり手帳」の普及を図る取り組みを,クラウドファンディングを活用して行っている。同社のインターン生が中心に企画したもので,高齢者が使いやすいデザインの同手帳の開発や,多言語対応などを試みている。同社は3月17日,横浜のmass×mass関内フューチャーセンターで,企画に協力している薬局や大学などの関係者へ活動を報告する会を開いた。同社の取り組み解説のほか,薬剤師から見た同手帳の重要性や,東京大学大学院が行っているICカードを使って薬を管理するサービスの研究についての講演もあった。

日本出版学会,和本の歴史と文化を学ぶ
 日本出版学会は3月18日,東京・八丁堀のハイテクセンターで研究会を開いた。「和本の出版技術:“本屋”の仕事」をテーマに誠心堂書店店主の橋口候之介氏が,和本の実物も見せながら,中国春秋戦国時代の巻物の誕生から江戸時代の木版印刷による出版文化までを解説した。

紙のエレクトロニクス応用研究会,エレクトロニクスを活かせる紙を聞く
 紙のエレクトロニクス応用研究会は3月19日,東京・西麻布のKREIビルで研究発表会を開いた。紙加工会社の中山商事の中山裕一朗社長から紙の貼り合わせ技術や厚紙を利用した一般消費者向けキッチン商品を,大阪大学の古賀大尚特任助教から紙をナノレベルまで薄くして各種電子製品の基板になる技術を,アーティストの松山真也氏から紙を活かした技術的芸術作品を見聞きした。

日本印刷産業連合会,デジタル印刷を学ぶセミナー
 日本印刷産業連合会は3月17日,東京・新富の日本印刷会館で「デジタル印刷の現状と展望」と題したセミナーを開いた。日本印刷技術協会の相馬謙一氏が,2014年に行ったデジタル印刷に関するアンケートの結果に基づいて,デジタル印刷の現況を解説。また,2月にスイスで行われたデジタル印刷機関連の展示会「innovation day」について説明した。さらに,相馬氏が進行役となり,共同印刷の下垣弘行,精工の中田順也,錦明社の林誠英,日本フォーム印刷工業連合会の山口実の各氏が,それぞれデジタル印刷への取り組みの紹介を交え討論した。ほか,メーカー各社によるデジタル印刷関連の機材の紹介もあった。

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 デジタル印刷に関して,業態を変えずに印刷会社として何ができるのか。「印刷会社の内情やデジタル印刷への指針」「デジタル印刷のしくみ」「ユーザーの情報」を元に,デジタル印刷の成功への道筋を解説。『印刷会社とデジタル印刷 -成功への道-』【日本図書館協会選定図書に選ばれました!】
 POD(Print OnDemand)は入念に仕組み作りを工夫することでオフセットでは難しい印刷物や,消費者への効果を作り出すことができる。その特長を活かすための機能や基本原理を解説した入門書。印刷会社以外の総務の方にもわかるようにやさしく解説。『印刷技術基本ポイント POD編』

ミヤコシ,発明大賞考案功労賞受賞
 ミヤコシは,日本発明振興協会と日刊工業新聞社が主催する発明大賞において,考案功労賞を受賞した。3月17日,東京・元赤坂の明治記念館で授賞式が行われた。

全日本印刷工業組合連合会,新規に2社をCSRワンスター
 全日本印刷工業組合連合会は3月18日,CSR認定制度のワンスター認定について,新たに木元省美堂と愛和印刷を認定した。CSR認定企業は3月時点で計83社となった。次回第9期ワンスター認定の募集締め切りは4月30日。

OEM研究会,3月定例会を開催
 印刷OEM研究会は3月25日,東京・鵜の木の金羊社で定例会を開く。会員企業からの情報提供,5枚OKシートと基準の運用とテスト経過報告を行う。

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技能五輪競技種目に採用されている印刷機トレーニングシミュレーター
SHOTS 枚葉オフセット印刷機のトレーニングが印刷機・資材を使わず社内で行えます。印刷障害の疑似体験と対処方法を効果的に学習できます。指導者の育成,技能評価,社内教育制度の構築に役立ちます。
 下記Webサイトで操作方法や訓練方法を参照できます。(株)プロバリュー(電話06-6330-0905)
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3月24・25日,スタイルディレクションが大阪で営業研修
 スタイルディレクションは3月24・25日,大阪・福島区のシンエイで「営業トレーニング講座:マッチングイベントでのPR力強化!」を行う。山田英司氏が営業シーンごとの具体的な個別アドバイスを行う。両日ともに同内容。参加費5000円,診断費2000円。要申込,定員5人。
http://insatu-sinki.com/consulting/20150324/

3月26日,東京・住吉で日本HPがサイン・ディスプレイ向けプリンタ内覧会
 日本ヒューレット・パッカードは3月26日,東京・住吉の同社で,サインや壁紙,ディスプレイ向けの大判プリンタ「HP Latexシリーズ」の内覧会を開く。同プリンタの無臭・速乾といった特徴や,壁面装飾ソフトなどを紹介する。参加無料。事前予約制。問合せは,電話03-5628-1438。

4月6日〜5月21日,東京・銀座でデザイナー亀倉雄策の生誕100年記念展
 東京・銀座のクリエイションギャラリーG8は4月6日〜5月21日,日本のグラフィックデザイン文化の基盤を築いた亀倉雄策の生誕100年を記念した「デザイン飛行」展を開く。世界を代表する作家たちとの交流からデザイン誌『クリエイション』の編集まで,作品や写真,手紙など初公開の資料とともに展示。デビュー作や代表作も紹介する。入場無料。日曜・祝日・4月29日〜5月6日は休館。
http://rcc.recruit.co.jp/g8/exhibition/g8_exh_201504/g8_exh_201504.html

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 「ロートレック」「リンドナー」「ミュシャ」「ノーマン・ロックウェル」や「ヴォーグの表紙」などのグラフィックデザイン最高潮の時代に生まれた国外作品をオールカラーで紹介。『グラフィックデザインの世界の話題作』

4月8日,ハイパーギアが税務関係書類の電子化のセミナー
 ハイパーギアは4月8日,AP大阪梅田茶屋町で「“e-文書法”税務関係書類の電子化保存:要件緩和について!」と題したセミナーを開く。国税関係書類の電子化要件の変更点や,文書電子化のソリューションを紹介する。参加無料。要申込,定員70人。
http://www.hypergear.com/mt/main/archives/2015/04/e_15.html

4月8〜10日,フラットパネルディスプレイ関連技術の展示会
 4月8〜10日,有明の東京ビッグサイトでフラットパネルディスプレイに関する技術の展示会「ファインテックジャパン」が開かれる。事前登録で入場無料。
http://www.ftj.jp/

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 印刷プロセスの持つ優位性と有用性を活かし,生産の効率化,コスト削減などにつなげるための知識『次世代プリンテッドエレクトロニクスへ―印刷による付加型生産技術への転換―』
 今後の伸びが期待される印刷による有機半導体製造の安定化に向けたノウハウの理論と実践『プリンテッドエレクトロニクス―スクリーン印刷による安定生産―』
 エレクトロニクスとスクリーン印刷の基本と,素朴な疑問を一問一答でズバリ解決!『知っておきたい「スクリーン印刷とエレクトロニクス」』

4月15日,TooがFileMaker活用の相談会
 Tooは4月15日,東京・虎ノ門の同社で,既存のFileMakerシステムの改良や新規システム導入による業務改善についての相談会を開く。参加無料。要申込,定員は一社あたり5人程度。
http://solution.too.com/event/y2015/fm04/

4月16日〜6月12日,東京・神田錦町でタイポグラフィの展覧会
 日本タイポグラフィ協会とニューヨークタイプディレクターズクラブは4月16日〜6月12日,東京・神田錦町の竹尾見本帖本店で「日本タイポグラフィ年鑑2015作品展」と「第61回ニューヨークタイプディレクターズクラブ展」を開く。国内外の優れたタイポグラフィ作品を紹介する。入場無料。土日祝日と5月15日は休館。
https://www.takeo.co.jp/exhibition/mihoncho/detail/20150416.html

4月17日,日本画像学会が「産業用印刷市場を支えるUVインクの技術」勉強会
 日本画像学会は4月17日,東京の恵比寿カルフールで「産業用印刷市場を支えるUVインクの技術」をテーマに勉強会を催し,コニカミノルタの朝武敦氏が話す。参加費は,個人会員1000円,非会員2000円。
http://www.isj-imaging.org/event/imagingcafe/yokoku150417.html

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 印刷の短納期化や高付加価値印刷で注目を集める「UV印刷」。UV印刷技術の基本を知り,新たな業務展開を図るために,印刷を発注する人と印刷をする人に送る一冊。『印刷技術基本ポイント UVオフセット印刷編』

4月17・18日,金羊社で印刷加工を体験できるイベント
 金羊社とALL RIGHT PRINTINGは4月17・18日,東京・鵜の木の金羊社で,印刷加工を体験できるイベント「印刷のIROHA展」を開く。活版印刷の実演や和綴じ製本,カレンダーづくりの体験などができる。入場無料。
http://www.irohaten.com/

5月13〜15日,東京ビッグサイトで通販ソリューション展
 5月13〜15日,東京ビッグサイトで,通販支援に関する製品・サービスの展示会「通販ソリューション展」が開かれる。事前登録で入場無料。
http://www.ts-expo.jp/

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内
2015年4月号【特集:軟包装を科学する】
 人の生活には欠かせない物の移動(物流)がある以上,裸で渡し合うのはごく限られた世界であるため,パッケージは欠かせないものになっています。箱,ビン・缶,ボトル,パックなどなど,我々の身の回りは,包装物だらけです。フィルムの巻き取り技術,品質管理,スリーブ技術などを取り上げました。

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印刷学会出版部のフェイスブックで,業界ニュースなどをタイムリーに発信しています。どうぞご利用ください。
http://www.facebook.com/JapanPrinter

週刊『印刷雑誌』6巻12号
2015年3月23日発行
編集長:末包愛
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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