週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 6巻47号 2015年12月14日
Japan Printer weekly Vol.6, no.47
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

三省堂書店,店頭決済の電子書籍を自動ダウンロード化
 三省堂書店は12月7日,電子書籍サイト「BookLive!」で取り扱う電子書籍の代金を三省堂書店の店頭で支払うと,すぐに電子本棚へ購入書籍が表れる自動ダウンロードサービスを始めた。また,12月31日まで三省堂書店で電子書籍を購入するとクラブ三省堂ポイントが3%付与されるキャンペーンを行っている。

キンコーズ,12月14日に川崎駅前店を開店
 キンコーズ・ジャパンは12月14日,神奈川県に川崎駅前店を開店した。利用者の先着150人にお菓子セットの配布,12月25日までポスター印刷を980円に,2016年1月31日までセルフコピーを白黒5円・カラー30円に割引するほか,1000円以上の利用でエコバックのプレゼントなどのキャンペーンを行っている。

武漢,3Dフィギュア製作用撮影スタジオ開設
 武漢は12月9日,静岡市清水区に3Dフィギュア撮影スタジオ開設したと発表した。カメラとターンテーブルの組み合わせにより最短40秒で高画質の撮影ができる。また,持込みの写真1枚からもフィギュアの作成が可能。出張撮影にも対応する。フィギュアサイズは高さ15cmから30cmの間を自由に指定でき,価格は全方位撮影で4万2500円から,持込み写真で5万2000円から。

共同印刷,前田青邨の複製画を発売
 共同印刷は12月3日,前田青邨の日本画「みやまの四季」の複製画を300部限定で発売した。日本の四季を彩る木々や鳥などが表された作品で,1957年に大阪の毎日ホール(1997年に閉鎖)の緞帳原画として描かれた。同社はシルクスクリーンの手刷りや本金泥および独自の技法を用いて複製した。

アイデア工房,Webサイトでレトロ年賀状デザインを紹介
 アイデア工房は12月11日,明治から昭和初期にかけての年賀状を掲載したWebサイト「年賀状レトロ美術館」に,「申年」の展示を追加した。年賀状の印刷技術から,アート・デザイン,背景の文化,風俗習慣まで,1世紀以上の変遷を閲覧できる。また,イラストレーターのさちえ氏による年賀状デザインを無料でダウンロードできる「さちえ年賀状」の公開も始めた。

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コニカミノルタ,クラウドサービスと連携のA3判カラー複合機発売
 コニカミノルタは,A3判カラー複合機「bizhub C287,同C227」「同C258」を2016年1月から順次発売する。同社はクラウドサービスとの連携を強めるとともにモバイル端末を活用したワークフローの効率化を図り,同製品の購入者に最大6ヵ月間,クラウドサービス「Box for bizhub」を無償提供する。

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凸版印刷と古河電池,一般家庭向けの非常用マグネシウム空気電池を発売
 凸版印刷と古河電池は12月10日,共同開発している非常用マグネシウム空気電池を一般家庭向けとして小型化した「MgBOX slim(マグボックス スリム)」を開発したと発表した。同製品は環境に配慮し,使い捨てできる紙製容器が使われているとともに,発電時に騒音や二酸化炭素が発生しない。水や海水を投入することで,最大電気量200Wh,最大5日間発電できる。2016年2月下旬に発売する。

凸版印刷,家庭の電力量推定法を活用した情報サービスを開始
 凸版印刷は2016年4月,庭内での生活行動量を基にしたエネルギー消費量推定法 「REEDA」を活用した,家庭向けエネルギー情報サービスを始める。具体的な電力データがなくても,家族構成などの家庭の属性情報と生活行動を組み合わせることで家庭のエネルギー消費状況を推定し,その結果に基づいた省エネ方法や最適な料金プランなどを提案する。

共同印刷,写真の大パネルで癒やしの空間を演出
 共同印刷は12月7日,埼玉の草加市立病院のエントランスホール壁面を飾る大型パネルを制作したと発表した。同病院からの“来院する患者さんやご家族の心の癒やしに”という依頼を受け,写真家の高橋福生(とみお)氏が撮影した作品「水園(すいえん)」を,縦3m×横10mのパネルにした。パネルは1枚が縦3m×横1mのアルミ複合板にラミネート加工を施した出力紙を貼り込み, 10枚をつなげて仕上げた。

日本出版インフラセンター,緊デジ参加出版社の配信状況公開
 日本出版インフラセンターは12月30日,経済産業省補助の電子書籍化事業「コンテンツ緊急電子化事業(緊デジ)」に参加した出版社のアンケート結果を元に,配信状況の調査結果を同センターのWebサイトで公開した。参加出版社344社が電子化した書籍タイトル約6万5000点のうち,配信済みが約6万点,未配信が約5000点となった。未配信の理由は,著作権者や配信事業者との調整が済んでいない,情報や表現の修正中など。

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HOPE実行委員会,札幌で印刷産業展・セミナー
 北海道のアクセスサッポロで「HOPE(HOkkaido Print Expo)2016展」が2016年9月2・3日に行われる。このたび,北海道の印刷関連団体からなるHOPE実行委員会は,従来の「北海道情報印刷産業展」からこの名称に改め,同時に3枠のセミナーを催すなど,学びを主眼に置き,内容にも変化を加える。ロゴマークやポスターデザインについては,主催団体会員社を対象とした公募を行う。

全国ぷらざ協議会,消費者ニーズを模索・実践
 全国の地域情報紙誌やフリーペーパービジネスを展開する企業が集まり,情報交換会的な活動を行っている組織「全国ぷらざ協議会」は12月7・8日,東京のエッサム神田ホールで勉強会を開いた。プラットフォームビジネスやスマホと印刷物,行政との連携などのテーマがあった。

メディアテクノロジージャパン,BPOをテーマにセミナー開講
 メディアテクノロジージャパンは12月8日,東京・門前仲町の同社でBPOをテーマとしたセミナーを開いた。レゾロジックとSCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズが,マーケティングオートメーションや,販促物の注文受付・在庫・発送管理システム,デジタル印刷機などについて講演した。またインクジェットコート紙を用いたデジタル印刷機の印刷と中綴じの冊子の製本の実演を行った。

日本印刷学会,食品包装の最新動向を紹介
 日本印刷学会は12月10日,東京・小石川の印刷博物館でシンポジウム「今,食品包装に求められる安全性と機能」を開いた。「食品包装の衛生管理」,「透明蒸着バリアフィルムの機能性向上へのアプローチ」,「透明バリアフィルムの最新動向」について,それぞれ,味の素パッケージング,東洋紡,凸版印刷の講演者が解説した。

繊維学会,ICT時代の紙製品ニーズを考える
 繊維学会は12月8日,東京大学農学部弥生講堂で「ユーザーがICT時代に求める紙製品の最新動向」をテーマにシンポジウムを開いた。レンゴーの安川義浩氏が段ボール包装を,慶応義塾大学藤沢メディアセンターの島田貴史氏が図書館から見た紙の本と電子書籍を,ディーケーエスの相馬謙一氏がオンデマンド印刷を,矢野経済研究所の上野雅史氏が情報媒体としての紙とデジタル化を,大和出版印刷の武部健也氏が紙製文具の開発を,平和紙業の谷口和隆氏が意匠性の高い特殊印刷用紙を,それぞれ解説した。

埼玉の上沖小学校,児童が新聞づくりに挑戦
 埼玉の春日部市立上沖小学校は12月21日,「こども新聞 上沖版」を刊行し,「開校40周年記念式典」内および学区域内の家庭に配布する。同紙は,同校の5・6年生で構成される新聞委員の子供たちが記者となって秋の学校行事を取材し,「こども新聞研究所」の支援を受けて記事作成や編集の方法を学びながら発行するもの。紙面はブランケットサイズ2ページで,朝日プリンテックが保有するデジタル印刷機を使い,学年ごとに見出しの色などを可変印刷する。

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Peatix,電子クーポン配信プログラムを正式リリース
 Peatixは12月10日,潜在顧客に対し,興味関心が高まったタイミングでクーポンをモバイルアプリやメールに配信するプログラム「Peatixターゲティングクーポン」を正式にリリースした。今年10月からテストプログラムを開始し,大日本印刷の「DNPキュレーション型ECリンクサービス MEETTY(ミーティー)」や,電子書籍販売サイト「honto.jp」,スマートフォンを活用したハイヤー,タクシーの即時手配サービスなどで導入されている。

大日本印刷,室内を2倍明るくする採光フィルムを開発
 大日本印刷は12月10日,既存の窓ガラスに貼り付けて太陽光を天井などに効果的に反射,拡散させて,部屋全体を明るくする採光フィルムを開発したと発表した。日当たりの悪い北側の窓にこのフィルムを使用した場合,使用前と比べて室内の明るさを2倍に向上し,照明エネルギーを13%削減できるという。2016年1月より,現場施工用に販売を始める。

凸版印刷,環境保全の「どんぐりポイント制度」に参加
 凸版印刷は12月8日,環境保全活動に貢献できる「どんぐりポイント制度」に参加し,自社の販促ツールに付与する取り組みを始めると発表した。これによりCO2排出量の削減・埋め合わせだけでなく,生物多様性などの環境保全にも貢献する。また,顧客の商業印刷物や出版物,一般証券印刷物において,同制度への申請支援までを含めたワンストップの支援体制構築を目指す。

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2016年1月18日,TooがDTPユーザー向けのWebと動画のセミナー
 Tooは1月18日,東京・虎ノ門の同社で,DTPユーザー向けにWeb素材作成と動画制作の入門セミナーを開く。参加無料。定員50人。要申込。
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2016年1月21日,日本出版学会がBL雑誌の研究会
 日本出版学会は1月21日,東京・三崎町の日本大学で研究会を開く。「ボーイズラブ雑誌の現在:インタビュー調査を中心に」をテーマに,愛知教育大学の中川裕美講師が発表する。同氏が行ったインタビュー調査から,ボーイズラブ(BL)雑誌の編集者と作家が考えるBL出版の現状と受容を解説する。参加無料。問合せは,メール(info@shuppan.jp)。

2016年2月3〜5日,池袋でpage展
 日本印刷技術協会は2月3〜5日,東京・池袋のサンシャインコンベンションセンターで印刷関連のデータ処理,プリプレスシステムの展示会pageを開催する。「未来を創る:メディアビジネスの可能性を拡げる」をテーマにこれからの印刷ビジネスを,講演や展示を通して提案する。出展は142社510小間で,会期中は3つの基調講演,18のカンファレンスのほか各種セミナーを行い,また今回新たにマーケティングソリューションゾーンを設置する。

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 リョービMHIグラフィックテクノロジーは3月3・4日,東京・王子の同社ショールームでプライベートショー「スプリングフェア2016」を催す。問合せは,電話03-3927-3300。

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 フレキソ印刷の話題が花盛りですが,日本ではなかなか拡大する気配はありません。その理由は,A.グラビアコンバーターはすでにグラビア印刷の設備を持ち,システムやワークフローが構築されておりフレキソへの代替や新規設備ではコスト増加になる。B.欧米ではフレキソ印刷が多いのはわかっているが,日本では少なく,隣の成功の様子を見てから導入する姿勢。C.なんだかんだ言ってグラビアの欠点をうまくカバーすれば,あえてフレキソ印刷を始める必要はない。
などではないでしょうか。
 グラビア印刷の欠点をうまく克服していけば,圧倒的な生産性など多くの長所があるため,まだまだグラビア印刷でやるべきことはあるようです。

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2015年12月14日発行
編集長:末包愛
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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