週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 7巻11号 2016年3月22日
Japan Printer weekly Vol.7, no.11
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

大日本印刷,東京タワーでオリジナルのパッケージ制作サービス
 大日本印刷は3月17日,生活者が撮影した写真やイラストなどをその場で印刷してオリジナルのパッケージを制作できる「DNPパッケージプリント・オンデマンドPrio-self」が,日本電波塔が運営する東京タワーの土産物売り場で3月18日〜4月17日に設置されると発表した。同所で対象の菓子を購入してこの機器にセットすると,その場で写真撮影とデザインをしてパッケージを印刷できる。

凸版印刷,人型ロボットを加西SAのレストランで運用
 凸版印刷は3月14日,神姫フードサービスに協力し,中国自動車道加西サービ
スエリア(上り)内のレストラン官兵衛前にて,ソフトバンクロボティクスが開発した人型ロボット「Pepper」の運用を始めた。ロボットを使ってレストランのおすすめメニューやお土産,近隣の観光スポットの紹介を行う。凸版印刷は企画制作やアプリ開発を行った。

講談社,共同印刷の画像認識技術を絵本に採用
 講談社は3月17日に発売した絵本『おでかけ版 新幹線のたび with English』(コヤマスカン作)で,共同印刷が開発した画像認識技術「ぱとりしあ」を採用した。絵本の駅や新幹線のイラストに同アプリをダウンロードしたスマートフォンのカメラをかざすと,Webサイトにリンクして画像や追加の情報などを閲覧できる。

日本航空,乗務員用配信・管理システムにヒラギノ採用
 日本航空は,SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズが開発・販売する「ヒラギノ」フォントの「ヒラギノ明朝体」「ヒラギノ角ゴシック体」をLEAF CABINETの指定フォントに採用した。
 CABINETは,膨大な業務マニュアルの電子化や客室乗務員,運航乗務員への情報提供の最適化などを目的に,タブレット端末向けに開発された日本航空グループ共通のドキュメント配信・管理システム。各乗務員に支給したiPadに一斉配信できるため,いつでも確認することが可能で,検索性や効率性が向上する。

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 和文を中心に文字,書体に焦点をあて,書籍や雑誌をはじめとした印刷媒体や,さらにデジタル機器の表示までの文字の基本,デザインへの応用までを多数の図版を使ってオールカラーで解説。『印刷技術基本ポイント 文字・書体編』
 組版とページ割りの基本知識をカラー図版とわかりやすい説明でまとめた,初歩的な知識がすぐに身につく基本テキスト。『印刷技術 基本ポイント組版・ページネーション編』

凸版印刷,日本遺産を紹介するスマホ向け多言語観光アプリ
 凸版印刷は3月17日,日本遺産を訪日外国人旅行者に紹介するスマートフォン向け多言語観光アプリ「日本遺産ストーリーガイド」を開発したと発表した。このアプリには漫画と和歌で事前学習をする機能や,指差しガイドや地図,GPSを用いた再現CGコンテンツなど現地で周遊を促すコンテンツを搭載。第一弾として三重の「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮(さいくう)」で採用され,3月19日より公開される。

大日本印刷,自然エネルギーを活用したデジタルサイネージ
 大日本印刷は4月1日,太陽光発電や風力発電,蓄電池を組み合わせた自然エネルギーシステムを搭載した,省エネルギー型のデジタルサイネージを発売する。風力発電と太陽光発電を搭載したタイプと,太陽光発電のみのタイプがある。災害時の緊急情報の発信や安否確認などができ,防犯カメラの搭載も可能。

コニカミノルタBJ,ドキュメントの電子化プロセスを自動化するソフト販売
 コニカミノルタビジネスソリューションズは3月16日,ドキュメントの電子化作業を自動で行うソフトウェアDispatcher Phoenixの販売を始めた。あらかじめワークフローを設定しておけば,ファイル収集から処理・配信まで一連の電子化作業のプロセスをボタン一つで行え,また作業開始時間を設定できるので時間にとらわれず作業できる。基本機能版,オフィスでよく利用する機能を標準搭載したもの,印刷会社の生産環境を対象としたものの3種類がある。

大日本印刷,年末から声紋認証サービスを開始
 大日本印刷は3月15日,大手音声ソリューションプロバイダーである米国ニュアンス・コミュニケーションズの日本法人,ニュアンス・コミュニケーションズ・ジャパン(以下:ニュアンス)と提携し,スマートフォンの音声入力機能で簡便かつ安全に本人認証が行える声紋認証サービスの開発を始めると発表した。ニュアンスの声紋認証技術と大日本印刷の情報セキュリティのノウハウを組み合わせたもので,12月のサービス開始を予定。インターネット会員サービスを提供する金融機関や保険会社を中心に本サービスを提供し,2017年からの3年間で3億円の売上を目指す。

大日本印刷,遠隔システムの教育ビジネス参入
 大日本印刷は3月15日,慶應義塾大学SFC研究所プラットフォームデザイン・ラボ(神奈川・藤沢)と遠隔授業に関する共同研究を行うことで合意したと発表した。同社は,本共同研究成果なども活用して遠隔システムを活用した教育ビジネスへの参入を目指す。タブレットやデジタルペンなど,生徒用のICT機器とインターネットを活用し,手書きや音声,テキストなどの手段で生徒,遠隔地の教員,教室の教員の三者間のコミュニケーションをリアルタイムに行うことで,机間巡視に相当する臨場感を提供する。

花王,フィルム用水性IJインク事業に参入
 花王は3月16日,独自に設計した機能性ポリマーでナノサイズの顔料を被覆した,水性のインクジェット(IJ)インク用色材を開発し,VOCレスの軟包装フィルム用水性IJインクとして今年度末を目途に事業化,販売していくと発表した。
 IJ印刷機ではシンク・ラボラトリーと,また同社と軟包装グラビア印刷会社である精工との協業により,この水性IJ用顔料インクの技術は,有機溶剤による希釈が不要で高画質化を達成できるVOCレス設計で環境負荷を低減した水性グラビア印刷システムに展開できることを確認。今後,水性グラビアインキとして開発も進めている。

帝国インキ,ファインテックジャパンに出展
 第26回ファインテックジャパン(フラットパネルディスプレイ技術展)が4月6〜8日に東京ビッグサイトで開かれるが,帝国インキ製造は,高精細インキ(開発品)や薬品耐性に優れた高透明グロスクリアーなどを紹介する。

紙のエレクトロニクス研究会,デジタル印刷や折紙の技術を紹介
 紙のエレクトロニクス研究会は3月14日,東京・西麻布のクレイサロンで研究発表会を開いた。筑波大学の三谷純教授がCGを使った折紙研究を,共同制作の関戸将光・執行役員と共同クリエーションの佐藤俊範氏がPOPを中心とした販促物のデジタル印刷を,ブライター・レイターの山下潤一郎代表が新市場を開拓する要点を,それぞれ解説した。また同研究会はこのたび,紙製静電モーターや銀ナノインク,UV印刷などを用いた新しい製品開発に取り組む4つの分科会を発足した。

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 デジタル印刷に関して,業態を変えずに印刷会社として何ができるのか。「印刷会社の内情やデジタル印刷への指針」「デジタル印刷のしくみ」「ユーザーの情報」を元に,デジタル印刷の成功への道筋を解説。『印刷会社とデジタル印刷 -成功への道-』
 POD(Print OnDemand)は入念に仕組み作りを工夫することでオフセットでは難しい印刷物や,消費者への効果を作り出すことができる。その特長を活かすための機能や基本原理を解説した入門書。印刷会社以外の総務の方にもわかるようにやさしく解説。『印刷技術基本ポイント POD編』

T&K TOKA,水なし印刷とパウダーレスインキのセミナー
 T&K TOKAは3月15日,埼玉・竹間沢の同社で,水なし印刷とパウダーレスインキをテーマにセミナーを開いた。同社の斉藤力氏,東レの辻旭弘氏,精英堂印刷の平浩志氏が講演した。また同社のパウダーレスインキを用いた水なし印刷を実演した。

富士ゼロックス,次代の経営者研修発表会
 富士ゼロックスは次代の経営者教育をサポートする「印刷創世研究会」を運営しているが,3月18日に東京・六本木の同社で17期の修了論文発表会と修了式を行った。金羊社,真興社,精興社,日本アスペクトコア,野毛印刷社,水上印刷,YAMAGATA,YAMAGATA INTECHの経営幹部候補たちが修了した。また富士ゼロックスからCSRについて,慶応義塾大学の清水勝彦教授からリーダーシップについて講演をきいた。

発明大賞で富士機械工業が考案功労賞
 日本発明振興協会と日刊工業新聞社が共催する「発明大賞」で,富士機械工業の「リバースアングルドクター搭載密閉型グラビア塗工装置」が「考案功労賞」を受賞した。この装置は,液晶ディスプレーやリチウムイオン二次電池のセパレーターなどに使う高機能フィルムの製造時に用い,フィルムの表面に接着剤や耐熱保護層などの機能性材料を塗布するもの。インクを掻き取るドクターをグラビアロールの回転に対向する配置し,高速回転でも接触圧が強く掻き取り不良が起きにくい仕様で,高速生産を可能にした。またインクを保存するタンクとドクターを一体化し,インクの濃度変化を少なくした。なお3月15日に東京・元赤坂の明治記念館で表彰式が開かれた。

大日本印刷,蕨工場が情報セキュリティ体制で評価
 大日本印刷は3月14日,同社蕨工場が情報セキュリティ格付け会社のアイ・エス・レーティングより,情報セキュリティ体制について最高レベルの「AAAis」の評価を継続取得したと発表した。

トッパン・フォームズ,女性活躍推進企業として評価
 トッパン・フォームズは3月16日,女性活躍推進に優れた企業として東京証券所から「なでしこ銘柄」に選定されたと発表した。同社は女性の積極的採用や女性管理職育成,出産育児期を含むキャリア開発,ワーク・ライフ・バランス環境改善などを通じ,働きがいのある職場作りを行っており,3年連続での選定となった。

HP社,大判プリンタが「iFデザインアワード」で受賞
 HP社は3月9日,大判プリンタ「HP PageWide XL 8000」が,ドイツのインダストリー・フォーラム・デザイン・ハノーバーが主催する「iFデザインアワード2016」で金賞を受賞したと発表した。プリンタの,主要な機能が明確に視覚化されておりユーザーが最大限の効率性を発揮できる,という点が評価された。

日本印刷産業連合会,GP認定工場に新規3工場
 日本印刷産業連合会は3月11日,グリーンプリンティング(GP)認定制度において新規3工場,更新23工場を認定した。新規認定工場は,広研印刷早稲田工場,セントラルプロフィックス豊洲工場,富士紙器印刷貼箱工場。またGP資機材として,洗浄剤9製品,エッチ液6製品,セッター1製品,デジタル印刷機1製品を認定した。

T&K TOKA,パウダーレスインキの販売動向を発表
 T&K TOKAは3月15日,パウダーレスインキ「キレイナ」の動向を発表した。2015年度は同インキは300社に継続利用されており,月間販売数量は60tとなった。累計では2014年度と比べ採用件数が2倍,販売数量は7倍になった。2016年度は水なし印刷用製品の拡販しインキのコスト増に対して得られる総合的なメリットを再提案していく。また,油性インキ全品種について2017年度中のキレイナシリーズへの統合を目指す。

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4月13〜15日,池袋で「プレミアム・インセンティブショー」
 販促製品やサービスの国際的な見本市「プレミアム・インセンティブショー」が4月13〜15日,東京・池袋のサンシャインシティ・コンベンションセンター文化会館で開かれる。主催はビジネスガイド社。入場無料。事前登録制。
http://www.pishow.com/53piinvitation/index.htm

4月15日〜5月28日,グラフィックデザインの未来を考える展覧会
 東京のギンザ・グラフィック・ギャラリーは4月15日〜5月28日,「明日に架ける橋:ggg展覧会ポスター1986-2016」展を開く。同ギャラリーのリニューアルオープンおよび30周年記念となる同展では,1986年から2016年までの企画展のポスターを通して,その軌跡を紹介する。またグラフィックデザイン界の未来につなげるため,海外のデザイナーや評論家,美術館学芸員からコメントを募った図録を刊行する。入場無料。日曜・祝日休館。問合せは,電話03-3571-5206。

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4月17日,日本エディタースクールが校正1日教室
 日本エディタースクールは4月17日,東京・三崎町の同校で「校正1日教室」としてセミナーを行う。講師は編集・校正者の菅原祥子氏。受講料9700円。
http://www.editor.co.jp/school/160217/

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 編集・校正界の重鎮が長い経験で培った校正知識を詰め込んだ,デジタル時代だからこそ気をつけたい,本づくり・文章づくりに必読の一冊。『本の品格―電子書籍にも必要な校正読本―』

4月22日,関西コンバーティングものづくり研究会が勉強会
 関西コンバーティングものづくり研究会は4月22日,中野町の大阪リバーサイドホテルでコンバーティングに携わる企業や人向けの勉強会「特別オープンセッション」を行う。参加費は,会員無料,一般3000円。懇親会の参加費は3000円。
http://www.ctiweb.co.jp/kansai/event.html

4月22日,加工技術研究会が剥離紙・フィルム,工程紙・フィルムのセミナー
 加工技術研究会は4月22日,東京・王子の北とぴあで技術セミナーを催す。「剥離紙・フィルム,工程紙・フィルム」と題し元リンテックの柴野富四氏が講演する。受講料2万円(別途割引あり)
http://www.ctiweb.co.jp/seminar/shibano/

4月23日,印刷志の会がユポ紙を使った印刷の勉強会
 テクノロールが主催する印刷志の会は4月23日,埼玉・北戸田の同社で勉強会を開く。「ユポ最新情報と印刷のポイント」と題してユポ・コーポレーションの若林敬司氏が,同社の合成紙を用いた印刷の注意点を,トラブル例を交え紹介する。要申込。定員50人。参加費500円。問合せは,電話048-449-7333。

4月25日,コンバーティングの明日を考える会がセミナー
 コンバーティングの明日を考える会は4月25日,東京のすみだリバーサイドホールで「サスティナブルな業界を目指して:理解しよう安全・安心・考えよう品質」をテーマにセミナーを行う。参加費5000円。問合せは,関東グラビア協同組合(電話03-3622-1895)。

6月22〜24日,東京ビッグサイトで「日本 ものづくり ワールド」
 「第20回 機械要素技術展」「第27回設計・製造ソリューション展」「第7回 医療機器 開発・製造展」「第24回3D&バーチャル リアリティ展」の複合展「第27回 日本 ものづくり ワールド」が6月22〜24日,東京ビッグサイトで開かれる。主催は,リードエグジビションジャパン。
http://www.mtech-tokyo.jp/     
http://www.dms-tokyo.jp/     
http://www.ivr.jp/      
http://www.medix-tokyo.jp/     

6月24日,加工技術研究会がプリンタブル・エレクトロニクスのセミナー
 加工技術研究会は6月24日,東京・王子の北とぴあで講演会を催す。「初手から学ぶプリンタブル・エレクトロニクス」と題しDKNリサーチの沼倉研史氏が講演する。受講料は35,000円(別途割引あり)
http://www.ctiweb.co.jp/seminar/pe2016//

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2016年3月22日発行
編集長:末包愛
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部


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