週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 7巻45号 2016年11月28日
Japan Printer weekly Vol.7, no.45
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

ugo,人気デザインも揃えた年賀状印刷サービス開始

 ugoは11月18日,印刷通販サイト「Suprint(スプリント)」で年賀状の印刷サービスの受付を始めたと発表した。銀座・伊東屋の書き下ろしデザインや,絵本『11ぴきのねこ』シリーズの名場面のデザインなどを用意している。12月4日までの申込みで印刷料金が割引になる「早割25%OFFキャンペーン」も行っている。

鎌倉はんこ,社会支援の「エシカル年賀状」を発売
 鎌倉はんこは11月24日,被災地や発展途上国を支援する「エシカル年賀状」の販売を始めたと発表した。同製品は年賀状紙として,東日本大震災の津波によって稲作などが困難になった農地で栽培された高級綿を材料にしたものと,発展途上国で作られたオーガニックな植物原料を使ったものの2種類を使用している。同製品を購入することで,東北の被災農家への支援および途上国の貧困問題や女性の自立支援に役立つ。同社の年賀状サービスは,年賀絵柄印を100種類以上用意しているほか,手書きメッセージの印刷なども可能。

凸版印刷,スマホで手軽に贈り物ができるサービス開始
 凸版印刷は11月下旬,富士通エフ・アイ・ピー,ギフティと共同で,スマートフォン上で手軽に贈り物ができるサービス「デジタルギフト」の提供を本格的に始める。同サービスを利用する贈り主は,相手の住所がわからなくてもメールやSNSを通じてデジタルギフトを贈ることができ,受取主はスマートフォン画面のバーコードを見せるだけで店頭で決済できる。
 3社のシステム連携により,「サーバ管理型プリペイドASPサービス」導入企業は,自社で発行するプリペイドカードをギフティが運用する「eGift System」を通じてデジタルギフトとして販売することが可能になる。

共同印刷,森田りえ子画伯の版画を発売
 共同印刷は11月25日,森田りえ子画伯「お雛あそび」のシルクスクリーン版画を100部制作し,販売を始めた。この版画は京都の協力工房で制作しており,鳥の子和紙に手張りした本金箔に47版47色を重ね,鮮やかで繊細な色彩を表現した。杉材を浮造り(うづくり)仕上げした額装は森田氏の監修による独自の仕様。税抜32万円。

一迅社,コミック雑誌を書店発売と同日に電子書籍化
 一迅社は11月18日,同社発行の『コミック百合姫』『まんが4コマぱれっと』など,すべてのコミック雑誌を書店発売日と同日に電子書籍版でも購入できるようにした。

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 全国の公共図書館の電子図書館・電子書籍貸出サービスのアンケート調査結果。編:植村八潮・野口武悟・電子出版制作・流通協議会,発行:電子出版制作・流通協議会。『電子図書館・電子書籍貸出サービス調査報告2016』

アドビ,Adobe Acrobat Reader DCモバイル版にスキャン機能
 アドビシステムズは11月21日,iOS/Android対応スマートフォンやタブレット端末向けの「Adobe Acrobat Reader DC モバイル版」にスキャン機能を搭載したと発表した。ユーザーは無償であらゆる書類を撮影し,そのスキャンした書類を署名,共有,保存,セキュリティ設定が可能なPDFに変換できる。

大日本印刷,書体をデジタル出版支援サービスへ提供
 大日本印刷は11月25日,オリジナル書体「秀英体」を,ボイジャーのデジタル出版支援サービス「Romancer」へライセンス提供したと発表した。これにより,電子書籍ファイルの国際的な標準規格であるEPUB形式でも,同書体が利用できるようになった。

Esko, 3Dパッケージングデザインソフトを改良
 Eskoは11月22日,3Dパッケージングデザインソフトウェアを改良した「Esko Studio 16」を発表した。同製品は3D構図の作成速度を50%向上したほか,複数の製品ラインナップや組み合わせに応じて同じモデルにさまざまなアートワークを適用できる。また,材料を選択して印刷効果を適用するためのツール,影や光源の角度を追加・調整する機能,高解像度の商品写真の作成と出力,なども特徴。

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大日本印刷,デジタルサイネージに多言語の防災情報の受信機能
 大日本印刷は11月2日,「明日の京都 文化遺産プラットフォーム」による京都の有形・無形の文化遺産を保存し,後世に継承する事業に取り組む「平安京羅城門模型移設プロジェクト」と連携し,デジタルサイネージ(電子看板)をJR京都駅前に設置し,平安京や羅城門の歴史とプロジェクトの概要を多言語で解説するコンテンツを配信する。このデジタルサイネージは,新放送サービスi-dio(アイディオ)による多言語の緊急地震速報を受信する機能を国内で初めて搭載した。

デジタルカタパルト,漫画配信サービスで「楽天ID決済」を導入
 デジタルカタパルトは11月17日,同社が運営する漫画配信サイト「ソク読み」において,楽天が提供するID型決済サービス「楽天ID決済」を導入した。これにより,楽天会員登録をしている利用者は,ソク読みで商品を購入するさい,楽天IDでの決済を利用できる。また,ソク読みでの買い物額に応じて「楽天スーパーポイント」を貯めることができ,楽天グループの各種サービスで貯まったポイントを決済時に利用できる。

凸版印刷,簡単に分離できる口栓の紙パックを開発
 凸版印刷は11月25日,使用後の解体が容易な口栓付き紙パック容器「EP-PAK オルカット」で,簡単に分離できる口栓の新製品「トルキャップ」を開発したと発表した。同製品は分離した頭部を左右の中心で二つに折り曲げると,口栓を固定している土台部分が破断する。頭部をねじ切ることで口栓を取り外すことができる。同社は飲料や酒類業界向けに,2017年3月より販売を始める。

凸版印刷,消耗品購入の促進にICタグが採用
 凸版印刷は11月21日,同社が提供するNFC対応ICタグ「SMARTICS-V(スマーティクス・ヴィ)」が,ドイツのHenkel AG & Company,KGaAが英国で販売している家庭用除湿機の新商品において,消耗品の追加購入を促す実証実験に採用されたと発表した。この実験では,同ICタグを除湿機のカートリッジの交換時期を示すラベルと一体化して商品に貼付している。カートリッジの交換時期が近づいたら,使用者はNFC対応のスマートフォンをラベルにかざすだけで消耗品購入Webサイトにアクセスできる。

全国ぷらざ協議会,不動産業の印刷会社を聞く
 地域のフリーペーパービジネスの企業の情報交換会である全国ぷらざ協議会は,11月24・25日,東京のエッサム神田ホールで勉強会を開いた。ドイツの印刷ネット通販,荒川区で町おこしをビジネスにしている印刷会社,ホテルでのインバウンドのおもてなし,グーグルの屋内のストリート・ビューのビジネスなどについて学んだ。

日本印刷学会,最新のスクリーン印刷技術セミナー開催
 日本印刷学会は11月24日,東京・新富の日本印刷会館でセミナーを開いた。「エッチング工程を必要としない環境配慮型プリント配線基板製造工法の紹介」「結晶系太陽電池におけるスクリーン印刷でのファインライン電極形成技術」「スキージ印圧と印刷膜厚及び膜厚均一性に関する考察」「高精彩スクリーン印刷インキシステムの紹介」の各講演があった。

日本印刷産業連合会,WPCFとFAPGAの報告
 日本印刷産業連合会は11月22日,東京・新富の日本印刷会館で海外情報の報告会を開いた。同連合会の杉村亥一郎常務理事と石橋邦夫部長が,8月・9月に韓国で開かれた世界印刷会議(WPCF),10月に上海で開かれたアジアの印刷連合の会合(FAPGA)と印刷機材展All-in-Print Chinaなどを報告した。

レディバードクラブ,2月に東京と鹿児島で大会と分科会
 SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズのユーザーを中心に組織するレディバードクラブは,10月31日に東北地区大会,11月9日に中部・北陸地区大会,11月22日に中国・四国地区大会を催した。今後,2017年2月8日に東京地区・関東甲信越静地区合同大会(ホテルニューオータニ東京),2月28日に鹿児島分科会(城山観光ホテル)を開催予定。

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凸版印刷,石灰石が主原料の新素材を活かす共同開発
 凸版印刷は11月25日,石灰石を主原料として水やパルプを使用せずに,紙やプラスチックの代わりとなる新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発・製造・販売するTBMと,同素材の用途拡大に向け共同開発を進めることで11月10日に基本合意したと発表した。両社は今後,2017年3月を目途に対象とする領域における共同開発および製造のためのライセンスの詳細内容を協議,決定し,具体的な開発に着手する。

凸版印刷とオルタス,台湾・液晶パネルメーカーを買収
 凸版印刷と連結子会社のオルタステクノロジーは11月24日,台湾中華映管股イ分有限公司の子会社で中小型液晶パネル製造を手掛ける凌巨科技股イ分有限公司(Giantplus)の株式を取得し,子会社化することを決定した。これにより,オルタスの持つ超高精細技術とGiantplusの量産化技術を融合させ,産業機器向けの中小型液晶パネル事業を強化する。

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12月16日締切,「MUDコンペティション」が応募期間延長
 全日本印刷工業組合連合会は,「メディア・ユニバーサルデザイン(MUD)コンペティション」の応募期間を12月16日まで延長した。
http://www.aj-pia.or.jp/mud/mud_mainpage.html

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11月30日,「質感のつどい」が千葉大でフォーラム
 質感研究に関する交流の場「質感のつどい」は11月30日,西千葉の千葉大学でフォーラムを開く。「画像情報に基づく物体の質感解析」「コスメティクスへの応用を目的とした肌の質感制御」「食と質感」「深層学習による質感画像の認識・変換」をテーマに講演があるほか,ポスター発表もある。参加費は聴講無料,懇親会は有料。申込み受付は終了しているが当日の参加も可能。
http://www.shitsukan.jp/tsudoi/event/28.html

12月15日,パントン社が「カラー・オブ・ザ・イヤー」発表イベント
 エックスライト社の子会社のパントン社と,パントン日本総代理店のユナイテッド・カラー・システムズは12月15日,東京・渋谷の文化ファッションインキュベーションで「カラー・オブ・ザ・イヤー 2017」の正式発表イベントを開く。2017年のテーマカラーを発表するほか,今後のマクロカラートレンドを解説する。参加無料。要申込,定員100人。
http://www.pantone-store.jp/download/info_COY2017_event_161104.pdf

12月16日,出版ビジネススクールが出版界の課題セミナー
 出版ビジネススクールは12月16日,東京・神保町の文化産業信用組合でセミナーを開く。「2016年に何が起きたか:取材から見えた出版界の課題」をテーマに,新文化通信社の丸島基和社長と専修大学の植村八潮教授が講演する。参加費は7000円。要申込。
http://skc.index.ne.jp/seminar/20161216.html

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 出版デジタル機構 元会長の植村八潮氏(専修大学教授)が,現在の電子書籍ブームへの軌跡を10年以上に渡り追い続けた記録を一冊に集約。『電子出版の構図』

12月17日,「コロタイプ技術の保存と印刷文化を考える会」が研究会
 「コロタイプ技術の保存と印刷文化を考える会」は12月17日,京都・宇治の平等院で研究会を開く。「国宝鳳凰堂平成修理について:プリンティングデバイスから」「文化財修理における記録のあり方:鳳凰堂修理を通して」「ガラス乾板スキャナーについて」の講演がある。要申込。問合せは,電話075-231-4351。

12月21日,日本画像学会が講演と討論の会
 日本画像学会は12月21日,東京・新富の日本印刷会館で「イメージング技術 2016 徹底討論」と題して講演会および討論会を開く。電子写真,インクジェット,電子ペーパー,デジタルファブリケーションなどの話題がある。参加費は一般6500円,会員4500円など。要申込,定員50人。
http://www.isj-imaging.org/event/imagingcafe/yokoku161221.html

2017年1月13日〜2月16日,東京・銀座で中村至男展
 東京・銀座のクリエイションギャラリーG8は2017年1月13日〜2月16日,グラフィックデザイナーの中村至男氏の個展を開く。同氏が手がけた,明和電機や日本科学未来館のグラフィックや雑誌『広告批評』,展覧会ビジュアル,絵本『どっとこどうぶつえん』など,25年を超えるデザインワークを紹介する。入場無料。日曜・祝日休館。問合せは,電話03-6835-2260。

2017年2月21日,インフォトレンズがデジタルイメージングコンファレンス
 インフォトレンズは2017年2月21日,東京コンファレンスセンター品川で「デジタルイメージングコンファレンス」を催す。参加費は64,584円(税込),早期割引あり。
http://www.infotrends.co.jp/cf/di/

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 地震が多い日本で生きている以上,ライフラインの対策は当然として,『印刷雑誌』であれば印刷会社の災害対策を論じなければなりません。ミスター予防保全の,小森コーポレーションの川名茂樹さん,プリプレス機器に関してはSCREENの吉田聰さんに執筆いただき,そして各メディアでも取り上げられた,東日本大震災での日本製紙石巻工場の話も掲載しました。

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週刊『印刷雑誌』7巻45号
2016年11月28日発行
編集:末包愛,古性基樹
編集・発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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