週刊『印刷雑誌』



週刊『印刷雑誌』 8巻15号 2017年4月17日
Japan Printer weekly Vol.8, no.15
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

凸版印刷,観光ガイドアプリで「水木しげるロード」を解説
 凸版印刷は3月29日,多言語動画配信や自動音声翻訳が可能な観光ガイドアプリ「旅道-TABIDO-」において,鳥取県境港市の「水木しげるロード」の情報配信を始めた。同所に設置されている,水木しげるの漫画に登場する妖怪のブロンズ像など171体を,日本語と英語で解説するコンテンツを提供する。

グラフィック社,「描き文字」仕事をまとめた書籍とイベント
 グラフィック社は4月10日,日本を代表する45人のデザイナー・画家の「描き文字」仕事をまとめた書籍『描き文字のデザイン』を刊行した。作家ごとにその仕事(装丁,ポスター,パッケージ,ロゴ,映画,テレビなど)を紹介したもので,作家の生年順に掲載。時代ごとの作風の変化を感じながら描き文字を見ることができる。雪朱里著,大貫伸樹監修,B5判,272ページ,3500円。
 また,4月22日に同書の刊行を記念してトークイベント「伝説のデザイナー,〈映画の描き文字〉を大いに語る」を東京の青山ブックセンター本店で開催する。

アドビシステムズ,Illustrator CC 2017のアップデート
 アドビシステムズは4月5日,「Illustrator CC 2017」のアップデートを発表した。今回のアップデートでは,Illustratorで画像を直接トリミングできるようになった。画像をドキュメントに配置した際にトリミングのオプションが表示され,ユーザーはシンプルなトリミングハンドルを調整することができる。また,カラーテーマパネルも一新され,ユーザーは複数のアプリケーションで,カラーテーマを作成,探索,保存,表示することができる。

大日本印刷,フォントワークスで「秀英体」を提供
 大日本印刷とフォントワークスは4月,前者のオリジナル書体「秀英体」のライセンス提供に合意した。後者が機器などへの組込みフォントとして販売するほか,7月より年間定額制フォントサービス「LETS」の新書体として「秀英明朝」など17書体を提供する。

フォントワークス,モノタイプも提供
 ソフトバンクテクノロジーとグループ会社のフォントワークスは4月11日,デジタル機器へのフォント対応を発展させる同社の近況を発表した。フォントワークスは欧文書体メーカー米国Monotype Imaging社と業務提携し,モノタイプ社の9000以上の欧文・多言語フォントを年間契約で利用できるサービスを始める。また,4月1日付でフォントワークスの代表取締役社長に原田愛氏が就任している。

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 和文を中心に文字,書体に焦点をあて,書籍や雑誌をはじめとした印刷媒体や,さらにデジタル機器の表示までの文字の基本,デザインへの応用までを多数の図版を使ってオールカラーで解説。『印刷技術基本ポイント 文字・書体編』
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大日本印刷,タブレット端末で申請手続きを行えるサービス
 大日本印刷はスカイコムと協業し,タブレット端末に表示したPDFの帳票データ上に必要な情報を手書き入力して各種の申請手続きを行えるサービスを,4月より始める。同サービスはスカイコムの電子サインソリューション「SkyPDF」を活用し,帳票に記入した情報をテキストデータへ変換したり,手書きをそのままPDFデータ化できる。大日本印刷の帳票設計ノウハウや商品案内コンテンツ制作,セキュアなデータ運用サービスと連携する。

大日本印刷,橋梁のひずみ分布を測定できるセンサーシートを開発
 大日本印刷は4月11日,産業技術総合研究所と共同で,橋梁のひずみ分布をモニタリングするセンサーシートを開発したと発表した。両者はMEMS技術により極薄化したシリコンセンサーや回路チップをフレキシブル基板上に集積化する技術を開発し,圧電MEMS技術で作製した極薄PZT/Siひずみセンサーをフレキシブル基板上に配置して,保護フィルム,接着フィルムと一体化したフレキシブル面パターンセンサーを作製した。このフレキシブル面パターンセンサーを高速道路橋に複数枚貼り付けると,車両通過にともなう橋梁の動ひずみ分布を測定できる。

経済調査会,地方自治体における印刷費積算に関する調査結果を発表
 経済調査会は3月10日,『経済調査研究レビュー』を発行した。研究報告として「地方自治体(都道府県・政令指定都市)における印刷費積算に関する現状と課題」を掲載。発注者(地方自治体)を対象とした仕様書・予定価格の積算方法等のアンケート結果と課題・解決に向けたヒントを紹介している。非売品。WebサイトでPDFデータを閲覧できる。

全日本印刷工業組合連合会,3社をCSR認定
 全日本印刷工業組合連合会は4月4日,CSR認定制度において,新規のワンスター認定としてプライズコミュニケーション(東京・大島)を,更新のワンスター認定として木元省美堂(東京・千石)と愛和印刷(愛媛・祇園町)を認定したと発表した。同制度の認定企業は合計107社となった。
 同連合会は4月28日まで,第17期ワンスター認定を募集している。

金羊社とジャパン・スリーブ,「災害時における相互応援協定」を締結
 金羊社とジャパン・スリーブは4月1日,事業継続体制強化の一環として「災害時における相互応援協定」を結んだ。両社の本社あるいは工場の所在地およびその周辺において災害等が発生した場合に,両社が協力し合い,被災した側の企業が事業継続および復旧活動に不可欠な経営資源を互いに応援・提供する。

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 音楽ジャケット制作エピソード徹底解剖!デザイナーがこだわり抜いた音楽パッケージのデザインクリエイティブと製造技術,それらに関わる人々のエピソードを豊富な写真とインタビューで紹介。アーティストとデザイナーと製造技術者の三位一体で出来上がる「音楽のモノづくり」の魅力を物質的・視覚的な観点から解説します。『ミュージック・ジャケット・ストーリーズ-見て楽しむ特殊パッケージの世界-』

日本印刷技術協会,10月の50周年大会をはじめ各種催事を発表
 日本印刷技術協会は5月10日に創立50年を迎える。記念の主なイベントとしては10月26日に東京目白の椿山荘で50周年記念の「JAGAT大会」を行う。また,5月30日に通常総会を,8月24・25日に「JAGAT Summer Fes 2017〜デジタル印刷とマーケティングの可能性(夏フェス・仮)」を,地域大会として9月8日に東北,9月15日に中国・四国,10月に九州,11月に近畿,2018年1月に中部で予定している。

グラフテック,グリットローリング方式カッティングプロッタ発売
 グラフテックは4月12日グリットローリング方式のカッティングプロッタ「CE 6000-40 Plus」「同60 plus」「同120 plus」3機種を発売した。それぞれ40,60,120cm幅に対応し,最大カット圧は4.41N(450gf)。 IllustratorとCorel DRAW用プラグインソフトウェアを一新した。また新規グラフィックデザインソフトウェアGraphtec Pro Studioに標準対応している。

Asahi Photoproducts社,フレキソ樹脂版が受賞
 Asahi Photoproducts社は4月13日,同社のフレキソ樹脂版が英国の国際フレキソ印刷アワード「EFIA アワード2017」で,金賞,銀賞,銅賞を受賞したと発表した。同社製品ユーザーの受賞例は,CJSC Uniflex社がフィルム印刷部門で,Ultimate Packaging社が紙の印刷部門で,DS Smith Packaging Deutschland社が段ボール印刷部門でそれぞれ金賞を受賞した。

エスコグラフィックス,フレキソ製版システムが受賞
 エスコグラフィックスは4月13日,フレキソ製版システム「CDI Crystal 5080 XPS」が,ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが主催するデザインアワード「Red Dot Award Product Design 2017」を受賞したと発表した。

セイコーエプソン,大容量インクタンク搭載プリンタの販売台数が2000万台達成
 セイコーエプソンは4月10日,大容量インクタンク搭載インクジェットプリンタの世界累積販売台数が2000万台を達成したと発表した。大容量インクタンク搭載インクジェットプリンタは,2010年10月のインドネシアでの発売から2016年度までに約150の国と地域へ展開した。

富士ゼロックス,デジタルラベル印刷ビジネスに参入
 富士ゼロックスアジアパシフィックは4月11日,DurstIndustrial Services Pte. Ltd.社と提携し,デジタルラベル印刷ビジネスに参入すると発表した。同社のUVデジタルインクジェット式ラベル印刷機「Durst Tau 330シリーズ」の独占販売契約をオーストラリア,ニュージーランド,中国(台湾と香港を含む)で結んだ。またシンガポール,タイ,インドネシア,フィリピン,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,カンボジアでは非独占販売契約を結び,商品ラインナップの拡充を図る。

リコー,3分野の印刷機器拡大
 リコーは4月12日,3ヵ年の第19次中期経営計画を発表した。印刷産業へは,光学,機械,電気・電子,化学などの技術の強みを活かし,トナー中心の商用印刷,インクジェット中心の産業印刷,高速サーマルレーザ印字の3分野で可能性を広げる。財務目標として全体で1000億円の営業利益を見込む。

凸版印刷,社員の能力開発拠点を新設
 凸版印刷は4月,脳神経科学を活用した新たな人財育成プログラムの開発拠点「人財開発ラボ」を東京都台東区に設立した。ベンチャー企業など社外との連携によるオープンイノベーションの場としても活用できる会議室や,精神面を整え社員のストレスケアを図る部屋などを設置している。さまざまな能力開発プログラムの開発にも活用する。

帆風,印刷営業者向けセミナー
 帆風は4月12日,東京・竹橋の学士会館でセミナーを開いた。プルデンシャル生命保険の川田修氏が「セールスの現場から学ぶ,本当の顧客満足に必要なこと」として,印刷営業者向けの講演を行った。顧客は商品を買いたいのではなく「信用できる人に問題を解決してほしい」と思っている。「問題を解決できる人」がしっかりとした「セールス・プロセス」の手順により,顧客の心を掴むことができる。問題を探らずに,プレゼンや見積が先行してしまっている営業方法が多く見受けられる。など,顧客満足のために営業で実践していることについて事例をまじえて話した。

CD勉強会,インクジェットの材料とメディアの物性を学ぶ
 CD勉強会は4月12日,東京・八丁堀のハイテクセンターで勉強会を催した。「インクジェットとメディアの関係」として東海大学名誉教授で元日本印刷学会の会長でもある高橋恭介氏が,インクジェットに必要なメディアの表面の組成や,インクの物性を考察,解説した。

小森会,スポーツの力を聞く
 小森コーポレーションのユーザーで組織する小森会は4月13日,水道橋の東京ドームホテルで世話人の総会と講演会を開いた。新会長に小松印刷の小松義彦会長が就任した。また基調報告として同社の小森善治会長が業界動向や自社の業務状況を話した。講演会では「スポーツの力:2020年に向けて」と題しスポーツジャーナリストの増田明美氏からユーモアを交えながらマラソンやスポーツのエピソードを聞いた。
 各地の小森会の日程は次の通り。6月8日松山全日空ホテル,6月28日仙台国際ホテル,7月12日札幌パークホテル,9月5日ホテル日航金沢,10月5日大阪リーガロイヤル,10月18日東京ホテルイースト21,11月8日ホテルオークラ福岡。

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4月20日〜6月8日,キヤノンが「写真新世紀」応募受付
 キヤノンは4月20日〜6月8日,新人写真家の発掘・育成・支援を目的とした公募展「写真新世紀」の応募を受け付ける。グランプリ受賞者には,奨励金100万円と副賞のキヤノン製品のほか,特典として次年度の受賞作品展における個展開催の権利などを授与する。応募無料。
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5月11日,文化通信社が書店戦略のフォーラム
 文化通信社は5月11日,東京・神保町の文化産業信用組合でフォーラムを開く。「大垣書店“百年書店”への道:地域で独立系書店を続ける戦略とは」と題し,大垣書店の大垣守弘社長が講演する。参加費5000円。要申込。
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5月12日,日本画像学会がペーパーレスのシンポジウム
 日本画像学会は5月12日,ハートピア京都で「ペーパーレスはいつ来るか:ないと不便だが有ると邪魔な紙」と題したシンポジウムを開く。6件の講演とパネルディスカッションがある。参加費は一般1万6000円,会員9000円,学生2000円。要申込。
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5月12日〜7月6日,Tooがアドビ製品の体験会
 Tooは5月12日・6月9日・7月6日,東京・虎ノ門の同社でアドビシステムズ製品を体験するワークショップを行う。IllustratorとPhotoshopの使い方を解説する。各日程の内容は同じ。参加無料。事前予約制,定員8人。
http://www.too.com/event/y2017/adobe_ws17/

6月20日,コニカミノルタ科学技術新興財団がシンポジウム
 コニカミノルタ科学技術新興財団は設立50周年を記念して6月20日,東京の一橋大学でシンポジウムを開く。「ナノ物質光科学の進展」を京都大学の金光義彦教授が,「垂直磁化応用の磁気記録とスピントロニクスメモリ」を東京工業大学の中川茂樹教授が,「細胞検索エンジンによるセレンディピティの計画的創出」を東京大学の合田圭介教授が講演する。参加無料。要申込,定員200人。問合せは,電話03-6250-2120。

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 印刷プロセスの持つ優位性と有用性を活かし,生産の効率化,コスト削減などにつなげるための知識『次世代プリンテッドエレクトロニクスへ―印刷による付加型生産技術への転換―』
 今後の伸びが期待される印刷による有機半導体製造の安定化に向けたノウハウの理論と実践『プリンテッドエレクトロニクス―スクリーン印刷による安定生産―』
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7月13・14日,日本画像学会が技術講習会
 日本画像学会は7月13・14日,すずかけ台の東京工業大学で画像技術の講習会を開く。電子写真,インクジェット,用紙,3Dプリンタ,デジタルファブリケーション,デジタル印刷,流体シミュレーション,などについて講義や実習がある。参加費は一般3万8000円,会員2万5000円,学生3000円。要申込,定員250人。問合せは,電話03-3373-9576。

12月7〜9日,東京ビッグサイトで「エコプロ」展
 12月7〜9日に有明の東京ビッグサイトで,「エコプロ2017〜環境とエネルギーの未来展」が開かれる。主催は産業環境管理協会と日本経済新聞社。入場無料。登録制。7月14日まで出展者を募集している。
http://eco-pro.com/eco2017/

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 『印刷雑誌』は技術雑誌を謳っていますが,技術や機能性のような分野と,デザインの両輪を持つ印刷会社は強いのではないでしょうか。狭い意味のデザイン,たとえば見やすい組版やレイアウト,インパクトある図やイラストの作成などもデザインですが,広い意味のデザイン,つまり設計と訳すと,技術をどう活かすかもデザイン能力になってきます。4月号の内容が,デザイン設計の推進に少しでも参考になれば幸いです。

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週刊『印刷雑誌』8巻15号
2017年4月17日発行
編集:末包愛,石沢岳彦
編集・発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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