週刊『印刷雑誌』


週刊『印刷雑誌』 8巻22号 2017年6月12日
Japan Printer weekly Vol.8, no.22
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

マイナビ出版,電子書籍とPODのネット書店を開設
 マイナビ出版は6月5日,ビジネスや文芸,生活実用,趣味,各種専門分野,新書,文庫など幅広いジャンルから選んだ電子書籍を販売するネット書店「978STORE(キュー・ナナ・ハチ ストア)」を開設した。プリントオンデマンド(POD)書籍も取り扱う。

◇◇ 書籍PR ◇◇
 いま,二千年以上人間とともにあり,その文化の根幹を形づくってきた「本」の存在が揺らいでいる。改めて,本とは一体何なのか。本の歴史とICT技術の発展の双方を見つめ続けてきた著者が,「本」と印刷,そして情報化社会を生きる人間の今と未来を語る。『電子書籍は本の夢を見るか–本の未来と印刷の行方–』

凸版印刷,京都で地域の情報配信サービスの実証実験
 凸版印刷は関西電力,三菱重工と共同で2018年3月30日まで,京都府木津川市の一般家庭を対象に,スマートフォンのアプリを使った「暮らしに役立つ地域の情報配信」サービスの実証試験を行っている。自治体や3社が提供する地域情報と,運営事務局による省エネに関する情報を合わせてアプリへ配信し,その情報による生活者の行動に基づいて,サービスの向上および省エネ行動の誘導への有効性を検証する。

大日本印刷,食品パッケージの診断サービスを開始
 大日本印刷は6月5日,食品や菓子などの商品パッケージについて,デザイン性や使いやすさ,廃棄・分別のしやすさなどの観点から課題・改善点を診断するサービス「イマドリ!」の提供を始めると発表した。同サービスは,日本プロ農業総合支援機構のコンサルティングメニューとして採用された。

凸版印刷,販促向けVR技術が医療情報の提供に
 凸版印刷は6月8日,スマートフォンを用いてバーチャルリアリティ(VR)映像で仮想体験を提供する販促向けソリューション「VRscope(ヴィアールスコープ)」が,三井住友海上あいおい生命保険に採用された。後者は同ソリューションを活用して5月より,ガンの先進医療技術のひとつである粒子線治療を行う医療機関の施設見学を仮想体験できる360度パノラマ映像を提供している。

凸版印刷,感情AIを東京都議会議員選挙PRイベントで活用
 凸版印刷はシーエーシーと共同で,米国Affectiva社が提供する感情AIを活用したコンテンツを,6月10・11日に渋谷モディで,6月24・25日に新宿サナギで開かれる東京都議会議員選挙PRイベントで公開する。感情AIがイベント参加者の表情を検知した結果を活用する「笑顔投票所」と,表情の瞬間をとらえてカメラが撮影する「ミニポスタースタジオ」の2つの体験コンテンツを提供する。

大日本印刷,「IoTビジネスアイデアコンテスト」を開催
 大日本印刷は,“IoTで実現する未来のコミュニケーション”をテーマに「IoTビジネスアイデアコンテスト」を開く。一般部門と企業・法人部門があり,7月9日まで応募を受け付けている。一次選考の通過者は,8月3日に京都リサーチパークで開かれる「KRP-WEEK2017」のイベントにおいて,本選プレゼンテーションを行う。賞受賞には賞金10〜30万円が贈呈されるほか,同社と協働してアイデアのビジネス化に向けた検討を行える。

大日本印刷,セキュリティとIoTの利便性を高めるオフィス機器を開発
 大日本印刷は6月7日,ICカード技術を応用した情報セキュリティ機能とIoTの利便性をともに高めるオフィス機器を開発すると発表した。IoT環境にセキュリティ機能を付与する同社のサービス「IoSTプラットフォーム」をオフィス機器に組み込むことで,Webにつながる機器をサイバー攻撃などから守る機能を高める。第1弾として,セキュリティゲートなどを提供する(株)クマヒラと協業を始める。

大日本印刷,サイバー攻撃対策の訓練で実践演習コース
 大日本印刷は6月,企業に対するサイバー攻撃対策要員を訓練,養成する「サイバーナレッジアカデミー」において,これまでより難易度が高く,より実践に即した新コース「サイバー・インシデントレスポンス・マネジメントコース実践演習」を開設する。このコースでは従来提供していたWindows系システムに加え,Linux系システムにも対応した。

凸版印刷,傷や汚れが付きにくい内装用床材を発売
 凸版印刷は6月中旬,カプセル化したナノ材料を用いて耐傷性・耐汚染性を高めた内装用床材「101 REPREA Smart NANO」を,おもにマンション向けに発売する。同製品は,一般的な木質フローリングと比べて約2倍の耐傷性および耐汚染性がある。

コダック,無処理プレートとプレートセッター用のマルチカセットユニットの新製品
 コダックは6月8日,東京・品川の同社にて無処理プレートの動向報告と新製品の発表を行った。現在,同社出荷量の17%が無処理プレートであり,環境負荷低減とともに,コスト削減にも効果がある。2020年までにこれを30%にすることを目標としている。
 また,TRENDSETTER Q400/Q800プレートセッター用のマルチカセットユニットを2017年第3四半期より市場投入すると発表した。同等のシステムに比べ,最大65%の省スペース化や最大80%の省電力化を図ることができるとしている。

凸版印刷,多言語対応の食品パッケージで「木下賞」を受賞
 凸版印刷は6月9日,エスビー食品,PIJINとともに,エスビー食品が販売するチューブ入り香辛料「名匠シリーズ」で,日本包装技術協会が主催する「第41回木下賞 包装技術賞」を受賞したと発表した。同商品は凸版印刷とPIJINが提供する多言語対応パッケージを採用しており,外箱に印字されたQRコードをスマートフォンで読み取ると,英語,中国語,韓国語,日本語で商品の特徴を表示する。パッケージを通じた多言語による和食文化の発信が可能な点が評価された。

エスコグラフィックス,デジタル制御UV LED露光システムが受賞
 エスコグラフィックスは5月2日,デジタル制御UV LED露光システム「ESKO XPS CRYSTAL露光ユニット」が,4月30日に米国フェニックスで開かれたFTA(Flexographic Technical Association)の年次フォーラムで「FTA Technical Innovation Award」(グラフィックス部門)を受賞した。

◇◇ 書籍PR ◇◇
 印刷の短納期化や高付加価値印刷で注目を集める「UV印刷」。UV印刷技術の基本を知り,新たな業務展開を図るために,印刷を発注する人と印刷をする人に送る一冊。『印刷技術基本ポイント UVオフセット印刷編』

セイコーエプソン,SRIの指標に13年連続で選定
 セイコーエプソンは6月2日,ロンドン証券取引所のグループ会社FTSE Russell社の社会的責任投資(SRI)指標である「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄として,2004年3月より13年連続で選定された。

アドビ,データ管理プラットフォーム分野で評価
 アドビシステムズは6月5日,データ管理プラットフォーム「Adobe Audience Manager」が,米国調査会社Forrester Research社の2017年第2四半期レポートにおいて,「現行のソリューション」の評価で最高点を獲得し「リーダー」に選ばれたと発表した。

大日本印刷,生物多様性の保全活動
 大日本印刷グループのDNPテクノパック横浜工場は,東芝ライテック横須賀事業所と共同で,ユリ科の植物ハマカンゾウの生息域外保全に取り組んでいる。両社は6月4日,工場の敷地内で育てたハマカンゾウの株を本来の生息地である三浦半島・小網代の森へ返還した。返還式には両社の社員や家族が参加し,約900株を森へ植え付けた。

印刷インキ工業会,新会長にDICの川村喜久会長
 印刷インキ工業会は,5月26日に開いた総会でDICグラフィックスの川村喜久会長を新会長に選任した。

ビーエヌテクノロジー,写真ビジネス展に後加工機を出展
 ビーエヌテクノロジーは,6月20・21日にパシフィコ横浜で開かれる写真ビジネス展「PHOTO NEXT2017」に出展する。デジタル印刷やオフセット印刷,銀塩プリントなどの付加価値を高める上製本の機械と,PURの無線綴じ製本機を展示する。

◇◇ 書籍PR ◇◇
 製本の技術を,図やイラストを多用してわかりやす解説した入門書。デジタル技術隆盛の今,紙の本の価値,デジタル印刷機を核とした製本のワークフローが考えられる時代になっています。『印刷技術基本ポイント 製本編』

キーポイントインテリジェンス,サプライ市場の調査報告
 キーポイントインテリジェンスは6月7日,東京コンファレンスセンター・品川でサプライ(消耗品)市場についての調査結果や動向の報告を行った。今後,市場に影響を与えるものとして,ページワイドインクジェットとビジネスインクジェット,中国市場,電子商取引などを挙げた。その他,純正品とアフターマーケット,サードパーティ製サプライ最新動向,将来のオフィス市場動向,欧米の政府におけるサプライ品調達基準などについて報告があった。

◇◇ 書籍PR ◇◇
 デジタル印刷に関して,業態を変えずに印刷会社として何ができるのか。「印刷会社の内情やデジタル印刷への指針」「デジタル印刷のしくみ」「ユーザーの情報」を元に,デジタル印刷の成功への道筋を解説。『印刷会社とデジタル印刷 -成功への道-』
 POD(Print OnDemand)は入念に仕組み作りを工夫することでオフセットでは難しい印刷物や,消費者への効果を作り出すことができる。その特長を活かすための機能や基本原理を解説した入門書。印刷会社以外の総務の方にもわかるようにやさしく解説。『印刷技術基本ポイント POD編』

InteropとDSJでデジタルソリューションを紹介
 「Interop Tokyo」や「デジタルサイネージジャパン」などの複合展が6月7〜9日,幕張メッセで開かれた。大日本印刷はセキュリティをはじめとしたIoTソリューションを,共同印刷は観光地や店舗などのタッチパネルで消費者の閲覧履歴などもわかるデジタルサイネージを,光文堂はホログラムや空中表紙,防水LED球体型,人の動き連動型床表示,の各ディスプレイ,およびバーチャル試着などさまざなデジタルサイネージを,モリサワはクラウド向け組版レイアウトエンジンを紹介した。

中・四国小森会,地域貢献を聞く
 小森会は6月8日,愛媛の松山全日空ホテルで中・四国小森会を催した。「新しいフットボールクラブをつくる挑戦とその賑果(SHINKA)」と題し,FC今治の運営会社の矢野将文社長から,心の豊かさを大切にする社会を創る心の豊かさの話を聞いた。また小森コーポレーションの小森善治会長から,中国の成長状況や印刷機の回復基調などといった基調報告を,同社の川名茂樹氏から,震災から対策や予防保全を聞いた。

FFGSテクノサービス,「富士フイルムGSテクノ」へ社名変更
 FFGSテクノサービス(株)は7月1日付で,社名を「富士フイルムGSテクノ株式会社」に社名を変更する。

白橋会長,7月4日にお別れの会
 (株)白橋(東京都中央区)に白橋達夫会長が4月22日に死去した。85歳。葬儀は近親者で行った。7月4日に東京・帝国ホテルにてお別れの会が行われる。

◇◇ PR ◇◇
 編集作業で必要になる校正記号集や用紙サイズ資料,オフセット印刷物のカラー見本,画像解像度の比較サンプルなどを級数・歯送り表として使えるクリアファイルに収納。編集業務補助ツール『編集アシストセット』

6月14日,神楽坂ブック倶楽部が鳥海修氏の勉強会
 神楽坂ブック倶楽部は6月14日,東京・神楽坂のla kaguで鳥海修氏の書体の勉強会「書体で世界はがらりと変わる!〜あなたは,どんな書体で読んでいますか〜」を催す。参加費は,会員1500円,一般2000円。
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01qhfdywke7e.html

◇◇ 書籍PR ◇◇
 和文を中心に文字,書体に焦点をあて,書籍や雑誌をはじめとした印刷媒体や,さらにデジタル機器の表示までの文字の基本,デザインへの応用までを多数の図版を使ってオールカラーで解説。『印刷技術基本ポイント 文字・書体編』

6月15日,リコージャパンが企業の課題解決セミナーと展示会
 リコージャパンは6月15日,東京・足立区の千住ミルディスI番館で「リコーお役立ちフェアin北千住」を行う。「改正個人情報保護法」や「予定価格事後公表への制度改革に伴う,積算時の注意点と対策」のセミナーや,働き方改革・基幹業務相談やセキュリティ・バックアップ対策に関するコーナーが設けられる。参加無料。要申込。
http://www.ricoh.co.jp/event/seminar/17K148.html

6月17・26日,『デザインのひきだし』がトークイベント
 グラフィック社は6月17・26日,デザインや印刷の情報誌『デザインのひきだし』31号の刊行にともないトークイベントを開く。
 17日は東京の青山ブックセンターで「いろんなものに箔押しして,魅惑のオリジナルグッズをつくったぞ!」と題し,デザイナーの名久井直子氏とコスモテックが話す。参加費は税込1350円。要申込,定員110人。
 26日はTSUTAYA TOKYO ROPPONGIで「本当につくりたいオリジナルグッズは,こうしてつくる!」と題し,福永紙工と同誌編集長の津田淳子氏が話す。参加費は税込2160円(書籍代)。要申込,定員50人。
6月17日 http://www.aoyamabc.jp/event/hikidashi31/
6月26日 http://real.tsite.jp/ttr/event-news/2017/06/31.html

◇◇ 書籍PR ◇◇
 音楽ジャケット制作エピソード徹底解剖!デザイナーがこだわり抜いた音楽パッケージのデザインクリエイティブと製造技術,それらに関わる人々のエピソードを豊富な写真とインタビューで紹介。アーティストとデザイナーと製造技術者の三位一体で出来上がる「音楽のモノづくり」の魅力を物質的・視覚的な観点から解説します。『ミュージック・ジャケット・ストーリーズ-見て楽しむ特殊パッケージの世界-』

6月19日,全日本印刷工業組合連合会がデジタルマーケティングのセミナー
 全日本印刷工業組合連合会は東京青年印刷人協議会と共同で6月19日,東京・新富の日本印刷会館で「デジタルマーケティングセミナー〜印刷×IT〜」を開く。ブライター・レイターの山下潤一郎代表が講演するほか,青樹印刷と東京都情報産業協会が印刷業からITへ事業展開した事例を紹介する。参加費1000円。要申込,定員100人。
http://www.aj-pia.or.jp/pdf/170619_Seminar.pdf

6月23日,リコージャパンが働き方改革のセミナー
 リコージャパンは6月23日,東京・築地の同社でセミナー「戦略的な労務管理による“働き方改革”推進」を行う。同社の中村彰氏がIT資産管理ツールを使った事例を,日通システムの大脇敏之氏が法令順守・労務環境改善・健康経営といった対策ソリューションを,サイボウズの松井隆幸氏が多様性を推進した働き方とそれを支える裏側を解説する。参加無料。定員50人,要申込。
http://www.ricoh.co.jp/event/seminar/17K169.html

6月28日,全日本印刷工業組合連合会が経営革新のセミナー
 全日本印刷工業組合連合会は6月28日,東京・新富の日本印刷会館で「その時,会社が動いた〜イノベーション事例発表4社の失敗例と成功談〜」と題したセミナーを開く。富沢印刷,アダチファクトリー,テクスパート,栄正印刷が講演する。参加費2000円。要申込,定員50人。
http://www.aj-pia.or.jp/pdf/170628_Seminar.pdf

6月28日,リコージャパンが防災対策のセミナー
 リコージャパンは6月28日,東京・築地の同社でセミナー「BCP構築10のポイント!」を行う。災害時に被害を減少させ事業を継続するために必須のBCPについて,リコーグループが取り組んできた「BCP構築の10のポイント」を紹介する。参加無料。定員20人,要申込。
http://www.ricoh.co.jp/event/seminar/17K157.html

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内
2017年6月号【特集:IJ技術を追う】(好評販売中)
 最近,印刷会社が扱うデジタル印刷は,インクジェット(IJ)方式が多くを占めるようになったと感じます。枚葉タイプのものは電子写真方式が多いのですが,それでもIJ方式の導入が増えているようです。今月号では,枚葉のIJ印刷機を導入した第一印刷所を紹介しました。また,ヘッドの動向に関し理想科学工業に,本紙対応のIJ色校正機をメディアテクノロジージャパンに解説いただきました。

印刷学会出版部Webショップ
販売中の全商品はこちらから購入いただけます。
http://japanprinter.thebase.in/

Webマガジン『週刊 印刷雑誌』会員募集中!
ご希望の方には,発行の都度お知らせのメールをお送りいたします。
『週刊 印刷雑誌』では、テキストでの「一口宣伝広告」も募集しております。
(5,000円〜/税別)
お申し込みやお問い合わせは shukan@japanprinter.co.jp まで。

フェイスブックでも情報収集を!
印刷学会出版部のフェイスブックで,業界ニュースなどをタイムリーに発信しています。
どうぞご利用ください。
http://www.facebook.com/JapanPrinter

印刷学会出版部のツイッターアカウント(@PrinterJapan),ぜひフォローお願いします!

週刊『印刷雑誌』8巻22号
2017年6月12日発行
編集:末包愛,古性基樹
編集・発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

go home

(C)2010 Insatsu Gakkai Shuppanbu Ltd.
All rights reserved.