週刊『印刷雑誌』


週刊『印刷雑誌』 8巻27号 2017年7月18日
Japan Printer weekly Vol.8, no.27
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

大日本印刷,書店の在庫検索アプリに本の取り寄せ機能
 大日本印刷とトゥ・ディファクトは7月12日,丸善やジュンク堂書店,文教堂の書店の在庫検索ができるスマートフォンアプリ「honto with(ホントウィズ)」に,店舗での本の取り置き・取り寄せ依頼機能を追加した。希望店舗に在庫がある場合には取り置き,在庫がない場合は取り寄せができ,店舗で書籍の準備ができたらプッシュ通知でスマホ上に知らせる。

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 いま,二千年以上人間とともにあり,その文化の根幹を形づくってきた「本」の存在が揺らいでいる。改めて,本とは一体何なのか。本の歴史とICT技術の発展の双方を見つめ続けてきた著者が,「本」と印刷,そして情報化社会を生きる人間の今と未来を語る。『電子書籍は本の夢を見るか–本の未来と印刷の行方–』

ナカノカンパニー,5プラットフォームに対応した写真出力アプリ
 ナカノカンパニーは7月11日,オンライン写真プリントサービス「アプリプリントジャパン」において,iOS,MacOS,Google Play,Amazon.co.jp,Windowsストアに対応した写真プリント注文アプリ「アプリプリント」の提供を始めた。同社によると全5プラットフォームに対応した同サービスは業界初。

凸版印刷,“デジタル掛軸”を製作
 凸版印刷は7月14日,奈良国立博物館と共同で,滋賀県大津市の聖衆来迎寺が所蔵する国宝「六道絵(ろくどうえ)」全15幅を再現したデジタル掛軸コンテンツ「国宝 六道絵」を製作したと発表した。9月3日まで,同博物館が開いている「源信 地獄・極楽への扉」展で公開している。
 同作品は,仏教において命あるものが輪廻するとされる6つの世界の様相を描いた掛軸。同コンテンツは連動するタブレット端末を使って見たい掛軸を自由に選択すると,4K解像度80インチモニターで原寸大や拡大の画像を鑑賞したり,描かれた物語の解説を見ることができる。

大日本印刷,光投影技術を使ったPOPが青森で採用
 大日本印刷は7月12日,NTTコミュニケーションズと共同で開発した,写真や絵に動きを与える光投影技術「変幻灯」を活用した次世代POPが,「青森県・函館観光キャンペーン」で初めて採用されたと発表した。9月30日まで,JR東日本の新青森駅と八戸駅に同POPが設置されている。

大日本印刷,大学で電子図書館の実証実験
 大日本印刷は2019年3月まで,武庫川女子大学,日本電子図書館サービスと共同で,電子図書館による学生の読書習慣の育成に向けた実証実験を同大学で行っている。また大学内にある紀伊國屋書店や近隣書店と連携し,電子書籍の閲覧が紙の書籍の購買に繋がるかといった効果検証も行う。

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 全国の公共図書館の電子図書館・電子書籍貸出サービスのアンケート調査結果。編:植村八潮・野口武悟・電子出版制作・流通協議会,発行:電子出版制作・流通協議会。『電子図書館・電子書籍貸出サービス調査報告2016』

Too,AIを活用した人材育成・人事評価サービス
 Tooは今秋,ジェナ,フジヤマゲイシャと共同で,AIを活用した法人向けの人材育成・人事評価サービス「Rigato(リガート)」の提供を始める。同サービスは,スマートフォンから「褒める」フィードバックをその場ですぐに相手に送ることによって,人材の良いところを評価し,加点方式中心で人材育成・人事評価を行う。

凸版印刷,ICタグ薬包を一括管理できる薬箱を開発
 凸版印刷は7月10日,デンソーウェーブと共同で,タブレット端末iPadを活用してICタグ薬包を一括読み取りで管理し,Apple社が提供するオープンソースプログラム「CareKit」を用いて「服薬アラート」や「残薬量」などを端末上に表示できる専用の通信機能付き薬箱を開発したと発表した。同製品を活用した服薬管理の実証実験を6月27日〜7月4日に行ったところ,有効性が実証されたという。
 この通信機能付き薬箱は,患者と処方薬とを個別に紐づけたICタグ薬包を自動で読み込むことで服薬状況を管理できる。服薬履歴や残薬量をクラウドで管理することで,患者と医療従事者双方の負荷軽減ならびに遠隔地からの見守りサービスとしての有効性が期待できる。

日本出版学会,論文を募集
 日本出版学会は8月31日まで,学会員を対象に同学会の機関誌『出版研究』第48号の原稿を募集している。区分は「論文」「研究ノート」「レポート」「資料紹介」「書評」「国際交流」など。

大日本印刷,独プロサッカーチームのツアーに協賛
 大日本印刷はSIG Combibloc Group社と共同で,ドイツのプロサッカーチーム「ボルシア・ドルトムント」のアジアツアー2017に協賛している。7月15日に埼玉スタジアム2002で開かれた浦和レッズとの対戦「明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017」で,同社はフォトブックや昇華型熱転写プリントシステムなどのサービスを特設ブースで紹介した。

Too,「Adobe Creative Cloud」のキャンペーン
 Tooは8月31日まで,「Adobe Creative Cloud」を契約した人へ2Dアニメーション制作ソフト「CrazyTalk Animator 3」をプレゼントするキャンペーンを行っている。

日本印刷学会,基本を知る印刷セミナー好評
 日本印刷学会は7月7日,東京・門前仲町のホワイトカンバスMON-NAKAで「印刷の工程を通して学ぶ,分からないことはここで知ろう」をテーマに基礎講座を開いた。「国際印刷機材展drupaに見る印刷技術の進化」,「作り手から見た,編集・制作の変遷」「知るとスッキリ!フォントの話」「CTP・刷版の基礎」「オフセットインキの基礎とトレンド」「ライトアウト印刷に近づくオフセット印刷機」「カラーマネージメントの基礎:色を評価する」「デジタル印刷におけるポストプレスの基礎:技術変遷と最新動向」の解説があり,会場は参加者60人で満員になった。

小森すずらん会,マーケティングリサーチを聞く
 小森会は7月12日,札幌パークホテルで「小森すずらん会」を催した。小森コーポレーションの印出明浩氏は顧客へ向けての人財育成活動や印刷現場診断を,波多野孝司氏は印刷機のネットワークによる印刷機の稼動と生産の見える化を話した。同社の小森善治会長は基調報告として,印刷広告の市場動向および印刷機の出荷状況などを解説した。また「地方都市再生ビジネス創出:青森県八戸市にてゼロから始めたマーケティングリサーチ事業」と題しトゥルージオの鶴直人社長から,自身の起業での調査・分析・実行の経験と考えを聞いた。

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 編集作業で必要になる校正記号集や用紙サイズ資料,オフセット印刷物のカラー見本,画像解像度の比較サンプルなどを級数・歯送り表として使えるクリアファイルに収納。編集業務補助ツール『編集アシストセット』(重版出来!)

9月10日締切,日本印刷産業連合会が作文を募集
 日本印刷産業連合会は9月10日まで,印刷にまつわるエッセイや作文を募集する「印刷と私」コンテストの応募を受け付けている。中学生以上が対象の「一般の部」は800字以内,「小学生の部」は400字以内。審査委員長は放送作家の小山薫堂氏。
https://www.jfpi.or.jp/greenprinting/contest

9月15日締切,「IAUDアウォード」が募集締切延長
 国際ユニヴァーサルデザイン協議会は,ユニバーサルデザイン社会の実現に向けて,顕著な活動の実践や提案を行っている団体や個人を表彰する「IAUDアウォード」の応募期間を,9月15日まで延長した。
https://www.iaud.net/award/8600/

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 障がい者を含めた多くの人が視覚的に情報を理解できるメディア・ユニバーサルデザインという視点。その現状調査や企業・団体の取り組み,技法,適応例をオールカラーで解説。『メディア・ユニバーサルデザイン』

7月19日,帆風がIllustratorのセミナー
 帆風は7月19日,東京・千代田区のベルサール神保町で「お客様を惹きつけ,効果を上げるチラシ作成のためのデザインやレイアウトの基本」をテーマにセミナーを行う。スイッチの鷹野雅弘氏が,デザインについて体系立てて学んだ経験がない人にも基礎が分かるよう,情報整理,レイアウト,写真の扱い方,配色,テキストと書体,チャートなどを解説する。参加無料。要申込,定員150人。
https://www.vanfu.co.jp/vf/seminar/188th

7月21日,ネットニュースメディアをテーマに勉強会
 出版関係の勉強会「でるべんの会」は7月21日,東京・神宮前のスマートニュースで勉強会を開く。同社の藤村厚夫・執行役員が,「ネットニュースメディアの現状と“嘘ニュース”対策」をテーマに話す。参加無料。要申込。
http://www.kokuchpro.com/event/deruben_20170721/

7月31日,日本出版学会が出版学のワークショップ
 日本出版学会は7月31日,大阪・梅田の関西学院大学で「デジタル・ネットワーク社会における出版学の射程とその可能性」をテーマにワークショップを開く。ジュンク堂書店難波店の福嶋聡店長が「出版とは何か?」という問いについて発表し,議論する。参加費は一般500円,会員300円。問合せは,立命館大学の湯浅俊彦氏へ,電話075-466-3136。

8月1日,ワコムがクリエイターの仕事の体験会
 ワコムは8月1日,東京・新宿の同社で,小学4年生から中学3年生を対象にした体験講座「クリエイティブ法人ワコム学園 夏季特別研究会」を行う。まんが家やゲームクリエイターの仕事を体験できる。参加無料。要申込,定員は各回10人。
http://tablet.wacom.co.jp/article/kids-event-2017

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 音楽ジャケット制作エピソード徹底解剖!デザイナーがこだわり抜いた音楽パッケージのデザインクリエイティブと製造技術,それらに関わる人々のエピソードを豊富な写真とインタビューで紹介。アーティストとデザイナーと製造技術者の三位一体で出来上がる「音楽のモノづくり」の魅力を物質的・視覚的な観点から解説します。『ミュージック・ジャケット・ストーリーズ-見て楽しむ特殊パッケージの世界-』

8月4日,日本画像学会が電子写真とインクジェットの勉強会
 日本画像学会は8月4日,大岡山の東京工業大学で勉強会を開く。「技術論から語る電子写真とインクジェットの未来」をテーマに,富士ゼロックスの藤井雅彦氏が話し,討論する。参加費は一般4500円,会員3500円,学生3500円。
http://www.isj-imaging.org/event/imagingcafe/yokoku170804.html

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 デジタル印刷に関して,業態を変えずに印刷会社として何ができるのか。「印刷会社の内情やデジタル印刷への指針」「デジタル印刷のしくみ」「ユーザーの情報」を元に,デジタル印刷の成功への道筋を解説。『印刷会社とデジタル印刷 -成功への道-』

8月7日,日本出版学会が稀覯本と印刷史料の見学会
 日本出版学会は8月7日,東京の丸善日本橋店で開かれている,京都外国語大学図書館所蔵の稀覯本の展示会と,同店内のワールド・アンティーク・ブック・プラザで開かれている「活字の歴史・印刷の歴史」展の見学会を開く。日欧の貴重な書物や印刷史料を解説してもらい,古今東西の歴史的書物と古典籍の様相について知識と理解を深める。参加費は一般500円,会員無料。要申込,定員25人。問合せは,田中栞氏へメール(koubaido@cam.hi-ho.ne.jp)。

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 日本の印刷術伝来から,江戸時代に浮世絵など華麗な美術作品として色摺り印刷物が花開くまでの道程を,政治や宗教,出版文化など社会的背景とともに技術的側面からも考察した印刷・出版文化史。『江戸前期上方色摺史の研究〜グローバルな進化の過程の下で〜』(新刊)

8月24日,日本画像学会と日本視覚学会がセミナー
 日本画像学会と日本視覚学会は8月24日,中野坂上の東京工芸大学で「画像工学のための視覚科学セミナー」を開く。「心理物理定量化の基礎」をテーマに,豊橋技術科学大学の鯉田孝和・准教授が話す。参加費は一般5000円,会員3000円,学生無料。要申込,定員60人。
http://www.isj-imaging.org/event/technology_interaction/2017/2017_colab_smr_1.html

11月15〜17日,大阪で「教育ITソリューションEXPO」
 教育分野の専門展「教育ITソリューションEXPO」が11月15〜17日,インテックス大阪で開かれる。主催はリードエグジビションジャパン。入場無料(事前登録制)。
http://www.edix-expo.jp/kansai/

12月2日,日本出版学会が名古屋で研究発表会
 日本出版学会は12月2日,名古屋の中京大学で「秋季研究発表会」を開く。8月31日まで発表者を募集している。問合せは,電話03-3313-7347。

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内
2017年7月号【特集:環境と湿し水】(好評販売中)
 平版オフセット印刷は,デジタル印刷から見ると完成された印刷方法と思われる時もありますが,まだまだ改良の余地が多くある技術のようです。そのためか,『印刷雑誌』の特集にもたびたび登場します。今月号は,湿し水と品質,乾燥促進,湿し水を網羅した環境について専門家に解説いただきました。

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週刊『印刷雑誌』8巻27号
2017年7月18日発行
編集:末包愛,古性基樹
編集・発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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