週刊『印刷雑誌』


週刊『印刷雑誌』 8巻38号 2017年10月10日
Japan Printer weekly Vol.8, no.38
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

■印刷商品・情報サービス

山口証券印刷,鉄道グッズを発売
 山口証券印刷はオレンジページと共同で10月より,硬券の用紙と印刷技術による鉄道グッズ「きっぷのーと PREMIUM」の販売を始めた。後者が企画・販売している鉄道の切符を表紙に模したノートを,前者が鉄道の硬券乗車券に用いる用紙と印刷機を使って制作したもので,ビジネス手帳サイズで中は方眼のメモ帳になっている。デザインは東京,秋葉原,池袋,大宮の駅の切符があり,それぞれJR発足の昭和62年4月1日の日付入りで,当時の初乗り運賃120円区間の金額硬券の絵柄および各駅ごとの入鋏痕もデザインされている。

帆風,ハロウィンのデザインテンプレートを追加
 帆風は10月2日,オリジナルのトランプや菓子ノベルティを作成するサービスに,ハロウィンのデザインテンプレートを追加した。また仮装用の「お面キット」の印刷や,ニットキャップ作成のサービスも始めた。都内と大阪の店舗で,一部の商品を10月31日まで見本展示している。

タニシ企画印刷,「老い」がテーマのコンテンツサイト開設
 タニシ企画印刷が運営する介護・福祉の文具マーケット「キャプス」は10月2日,“老い”や“人生”をテーマにした情報を提供するWebサイト「Caps channel(キャプスチャンネル)」を開設した。60歳代以降のプラチナ世代へより活き活きと暮らしてもらうためのヒントを発信するほか,若い世代へは“人生の先輩”の生き方を楽しく学べるコンテンツを提供する。

日本図書設計家協会,新規入会者の仕事を紹介する装幀展
 日本図書設計家協会は10月4日〜10月15日,東京の3331アーツ千代田で「ニューフェイス 装丁・装画の仕事」展を開き,同協会に近年入会した28人のデザイナーによる,書籍の装幀・装画を多数展示した。

ガーディアンガーデン,6人の公募作品が一堂に展示
 東京・銀座のガーディアンガーデンは10月3〜27日,グラフィック「1_WALL」展を開いている。個展開催の権利をかけた公募で集められた作品の中から,選考を通過した6人のデザイナーの作品を一人一壁面を使って作品を展示している。10月31日〜11月21日には,同展の写真部門が同所で催される。

竹尾,2回目の紙のかたち展を開催
 竹尾は10月6日〜12月1日,東京・神田錦町の見本帖本店で「紙のかたち展2」を開いている。「ふわふわ」「ごろごろ」「じわじわ」をテーマに,細い針金を格子状に芯にして漉き混んだ紙を使い,つつむ,ひっぱる,まるめるといった動作によって生まれた造形群「ねり紙」,拾った石をスキャンしUVインクジェットで印刷し25面体の立体で再現した「かみのいし」,熱により色が消えるサーモクロミック材を使い,光源の点滅により紙が白くなったり青く戻ったりする完成しない照明「光の残像」,の3作品を展示している。

BookLive,利用者数100万人突破でキャンペーン
 BookLiveは10月31日まで,電子コミック書店「ハンディコミック」の利用者数が100万人を超えたことを記念したキャンペーンを行っている。同書店で合計1000ポイント以上の作品を購入し,申し込んだ会員の中から抽選で合計1660人に累計100万ポイント(100万円相当)を贈呈する。

大日本印刷,健康コラムコンテンツを提供
 大日本印刷は10月5日,第一生命保険が提供する健康増進スマートフォンアプリ「健康第一」に健康コラムコンテンツの提供を始めた。NHK出版や(株)からだにいいことと連携し提供するもので,BMIや血圧,脂質など身近な指標の改善をテーマとした内容や,糖尿病・心疾患・肝硬変等の生活習慣病を中心としたコラムなどを掲載する。

凸版印刷,ヘルシーメニューのレシピを閲覧できるコンテンツ
 凸版印刷は10月5日,タニタと共同で「タニタ社員食堂レシピ」サイトのレシピを閲覧できるコンテンツを開発し,第一生命保険の契約者とその家族に向けて提供される,スマートフォン向けの健康増進支援プログラムアプリ「健康第一」の「プレミアムメニュー」で採用されたと発表した。同コンテンツは,タニタが会員向けに有料で提供している150メニューのレシピを無料で閲覧できる。

大日本印刷,デジタルサイネージで香川県高松市への訪日外国人を支援
 大日本印刷は9月29日から2022年3月31日まで,香川の高松兵庫町商店街が行っているインバウンド誘致の実証実験において,同社が開発した「DNP多言語案内システム」を搭載したデジタルサイネージを設置している。県と市が提供する観光情報を6言語で配信するなど,瀬戸内を観光する訪日外国人の周辺観光地への回遊や商店街への集客を支援する。

大日本印刷,通販業務支援システムでAIを活用した販促機能を提供
 大日本印刷は10月18日より,ダイレクトマーケティングエージェンシーと共同開発した通販業務支援システム「CommerceLineSP」のオプション機能として,マイクロソフトのクラウドプラットフォームのAI機能を活用した,商品レコメンド(推薦)とキャンペーンオファー(特典)の機能を提供する。また今後,検索サジェスト(予測表示機能)やチャットボット,言語翻訳,不正検知などのAI関連サービスを展開する。

■製品情報

イメージナビ,シニアイメージを中心にした素材集を発売
 イメージナビは10月3日,100点の画像を収録した素材集「素材辞典〈シニアの小旅行編 - おとな夫婦の豊かな休日〉」を発売した。豊かでちょっと贅沢な休日の時間を過ごすシニア夫婦の情景や,シニアにまつわる食,四季の風情,和のしつらえ,を表現した画像がある。価格は税込1万800円。

京セラ,A3複合機を4機種発売
 京セラドキュメントソリューションズジャパンは,カラーA3判複合機「TASKalfa 2470ciシリーズ」2機種とモノクロA3判複合機「TASKalfa 2520iシリーズ」2機種を,11月上旬より順次発売する。新たにWi-Fi DirectやNFCを標準装備したほか,スリープ時の消費電力を0.5Wにするなどの省エネルギー性能を図った。画質は,中間色の領域を改善してカラー写真をより鮮やかにしたほか,解像度は1200dpiに向上した。

リコー,使用済み複合機を再生した新製品発売
 リコーは10月10日,カラー複合機の再生品「RICOH MP C4503RC SPF」と「RICOH MP 3003RC SPF」を発売する。同製品は使用済みの「RICOH MP C4503 シリーズ」および「RICOH MP C3003 シリーズ」を回収し,リコー環境事業開発センターで再生処理を行ったもので,製造工程におけるCO2の排出量は元機と比較して約62%削減した。新たにSRA3(320×450mm)の印刷に対応した。オープン価格。

キヤノン,小型化図った大判インクジェットプリンタ発売
 キヤノンは10月下旬,大判インクジェットプリンタ「imagePROGRAF iPF770 MFP-2」と,「同iPF670 MFP-2"」の2機種を発売する。前者がA0ノビ判対応,後者がA1ノビ判対応で,いずれも 5色インクを採用し,PCを使わずに大判カラーコピーやスキャンが可能。取り外し可能な小型スキャナーと本体前面で全ての作業が可能なプリンタを組み合わせ,小型化を図ることで,建設工事現場の事務所や小売店などの限られた空間での設置の自由度を高めた。47万8000円〜54万8000円。

キヤノン,オセ社製のUV硬化型大判平台プリンタ発売
 キヤノンマーケティングジャパンとキヤノンプロダクションプリンティングシステムズは2018年1月,サイン&ディスプレイ市場および建装材などへデジタル印刷を行う産業印刷市場向けに,オセ社製のUV硬化型大判平台プリンタ「Oce Arizona 1280GT」を発売する。同機は最大8色の UV硬化インクを搭載でき,多様なメディアへの対応を図っている。サイン&ディスプレイ用途としてスチレンボードなど,最大50.8mmまでの厚みのある板状メディアへの印刷に加え,屋内外向け広告などに使用するロールメディア印刷(オプション)に対応する。価格は個別見積り。

富士ゼロックス,1パス6色のデジタル印刷機発売
 富士ゼロックスは11月1日,1パスで6色の印刷が可能な電子写真方式のデジタル印刷機「Iridesse(イリデッセ) Production Press」を発売する。同機は金・銀・クリア・白(後日対応予定)の特殊トナーから選択し搭載することで,メタリックカラーなど複数の特殊な色を一度に印刷することが出来る。特殊トナーの下刷りが可能で,CMYKトナー層を上に重ねること,オフセットでは別途メタリックインキを作る必要があった色を再現することができる。4500万円。

小森コーポレーション,厚紙対応強化のデジタル印刷機発売
 小森コーポレーションは9月29日,デジタル印刷機「Impremia C101」を発表した。生産時間外の調整時間を短縮し稼働率向上,400g/m2までの厚紙対応強化が特長。給紙システムや定着ベルトステアリング機構による用紙搬送面の改良や,紙曲がり検知と調整機能,従来個別に調整作業を行っていた濃度補正などの自動調整機能といった,生産性と品質面の向上を図っている。

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小森コーポレーション,A全判枚葉機のラインナップ拡充
 小森コーポレーションは9月27日,A全判オフセット枚葉印刷機「LITHRONEG37」のラインナップを拡大すると発表した。紙厚は0.8mmまで対応し,6色,7色,インラインコーターなどの構成でパッケージ印刷に求められる高付加価値印刷に対応する。最大紙寸法は640×940mm,最大印刷寸法が620×930m。印刷速度は2〜6色で1万5000枚/時,7色で1万3000枚/時。

ミマキエンジニアリング,プリンタとの連携を強化した平台カッティングプロッタ発売
 ミマキエンジニアリングは11月中旬,4×8板サイズ対応平台カッティングプロッタ「CF22-1225」を発売する。同機は看板製作で多く用いられる4×8 板(1220×2440mm)サイズの素材をカットできる。また平台UVインクジェットプリンタ「JFX200-2513」との連携を強化しており,出力時にデータ識別ID を印刷することで,自動でカットデータを読み込んでカットを開始できる機能を搭載している。500万円〜。

コニカミノルタ,クラウド利用の色管理システム発売
 コニカミノルタは10月2日,クラウドを利用した色管理システム「AccurioPro  Cloud Eye」を発売した。同製品は色再現の判定方法,色設定方法,判定用グラフなどを,クラウドで複数の拠点と印刷機について一元管理し,ウェブブラウザ上での確認を可能にした。また印刷時に管理したい特定の色や,その判定基準も社内外で共有できる。これにより,各拠点で印刷されるカタログの色を統一するなど,自社工場間,協力会社間の離れた拠点での出力色の管理において管理手順が統合でき,印刷のスピードアップとコスト抑制を図れる。月額3万円。

イリス,バウマン社の紙揃えシステムを日本初納入
 イリスは10月3日,ドイツBaumann Maschinenbau Solms GmbH & Co. KG社(バウマン社)の自動ジョガー (紙揃え)システム,バーサ・システム5を日本で初めて,国内紙加工企業へ納入すると発表した。同システムは紙,金属アルミ蒸着紙,PETフィルム蒸着紙などの多様な素材のほか,サイズも菊半裁から菊四倍判まで対応しており,パレット積みされた紙をグリッパーで掴みながら特殊ローラー部に搬送し,紙と紙の間には空気を注入,スムーズな紙揃えを行う。全自動で傾く紙揃え台で揃えられたあとは,再度グリッパーにより断裁機へ搬送する。機械操作は経験の少ないオペレーターでも扱い易いよう,直感的に行えるよう設計している。

大日本印刷,車のフロントガラスへの映り込みを防ぐフィルム
 大日本印刷は10月5日,フロントガラスへの車載ディスプレイからの光の映り込みを防ぎ,運転席からの視認性を高める「車載ディスプレー用視野角制御フィルム」の機能を改善した各種バリエーションを開発したと発表した。同フィルムによってディスプレイの光を正面や上方,下方,左右など任意の方向に制御することで,カーナビゲーションやスピードメーターなどのディスプレイの設置角度を自由にデザインできる。

■受賞続々

グッドデザイン賞受賞
 キヤノンは10月4日,13件の製品が日本デザイン振興会が主催する「2017年度グッドデザイン賞」を受賞したと発表した。印刷分野では,モノクロデジタル印刷機Oce VarioPrint 6330 シリーズ,大判UVインクジェットプリンタOce Colorado 1640,インクジェット連帳機Oce ProStream 1000が受賞している。受賞した製品のうち,デジタル一眼レフカメラ「EOS 5D Mark IV」が,同賞の中で特筆して優れた100 件が選ばれる「グッドデザイン・ベスト 100」に選出されている。
 セイコーエプソンは,プロジェクター2 種,プリンタ4 種,オフィス製紙機の計 7 つが受賞した。そのうち,インクジェットプリンタEW-M670FT/M571T とオフィス製紙機 PaperLab A-8000 が「グッドデザイン・ベスト 100」に選ばれた。
 ブラザー工業は,カラーレーザー複合機MFC-L9570CDWなど4機種とミシンが受賞した。
 EIZOは,カラーマッチングソリューションEIZO Quick Color MatchとColorEdge CS2730が受賞した。モニター画面と印刷物の色合わせを,簡略な操作で行える点が高く評価された。
 イワタは,「イワタUD フォント」が「2017 年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞した。これを記念し同社は,11月30日まで同社パッケージ製品を割引販売するキャンペーンを行っている。

「UCDAアワード2017」で太陽生命保険らが受賞
 ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会は10月2日,生活者が理解しやすい情報デザインを評価する「UCDAアワード2017」の選考結果を発表した。生活者と専門家による評価が総合的に高かった「UCDAアワード」として,保険分野で太陽生命保険が,保険・クレジット・公共サービス分野でオリックス生命保険が,投資信託分野で三井住友アセットマネジメントが受賞した。

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■研究開発・経営

日本印刷技術協会,「見える化実践研究会」立ち上げ
 日本印刷技術協会は2018年2月,「見える化実践研究会」を立ち上げる。座学と見学会,実践と発表を繰り返しながら,印刷の「見える化」による収益改善を図る。同協会がトレーナー役を,大東印刷工業の佐竹一郎社長,アサプリホールディングスの松岡祐司社長,作道印刷の作道孝行社長が世話役を務める。対象は,従業員数20〜100人程度でMISを導入している会員企業。参加費は,8日間全5回の基礎会員(5社限定)は1社50万円,3日間全3回の研究会員は20万円(それぞれ税別,宿泊費・交通費・懇親会費別)。

共同印刷,新コーポレートブランド「TOMOWEL」
 共同印刷は10月6日,同社創業120周年を機に,新コーポレートブランド「TOMOWEL(トモウェル)」およびコーポレートメッセージ「共にある,未来へ」の導入を決定し,2018年1月より順次使用を開始すると発表した。TOMOWELは,共同印刷の 「共」 ,そして友,知,智でもある 「トモ」 に,良い,満ちる,親しみなどの意味を持つ「well(ウェル)」からなる造語。「共に良い関係を築く」―関わるすべてとともに良い関係を築き,未来を創り拓げていきたい,という同社の想いが込められている。

大日本印刷,腸に近い立体臓器の研究
 大日本印刷は国立成育医療研究センターと10月2日,生体の腸に近い特定を示す立体臓器(ミニ腸)の創薬分野への応用に向けた共同研究を始めると発表した。同社が印刷技術を応用して開発した薄膜多層パターニング技術を利用して,2022年の供給開始を目指しミニ腸の安定した作製プロセスの開発などを行っていく。

凸版印刷,スポーツ振興の一環で女子ラグビー選手を採用
 凸版印刷は10月2日,日本オリンピック委員会によるトップアスリートの就職支援ナビゲーションを通じ,女子ラグビーの福島わさな選手をスポーツ専従社員として2018年4月1日より採用すると発表した。同社が同ナビゲーションを通じてアスリートを採用するのは,2015年入社の女子ラグビーの谷口令子選手に続き2例目。

セイコーエプソン,デジタル捺染のテストラボ機能を備えた新棟建設
 セイコーエプソンは10月5日,長野の広丘事業所に約160億円を投資し,商業・産業用大型印刷機の試作・量産工場およびデジタル捺染のテストラボ機能 を備えた新棟を建設すると発表した。延床面積約3万7650m2,鉄骨3階建てで,2018年夏季に着工し,2019年度末の稼働を計画している。

技とテクノの融合展,印刷会社がニッチの技を競う
 江戸・TOKYO技とテクノの融合展が9月28日,有楽町の東京国際フォーラムで開かれた。主催は東京信用保証協会。印刷関係も10社近くが得意分野で出展。欧文印刷は,UV印刷を応用した展示による防災マップや視覚障害者用Webアクセシビリティ評価サービスを提案。アポロ印刷は,ガラス面などにポスターの四隅用の額のような器具を貼り,ポスターをきれいに貼って見せることができる「ポスペタ」を紹介。最大手コンビニエンスストアでも採用されているという。

印刷志の会,無処理版の動向を聞
 テクノロールが主催する印刷志の会は10月6日,埼玉・美女木の同社で勉強会を開いた。「完全無処理CTP版による究極の環境配慮印刷」と題して,富士フイルムグローバルグラフィックシステムズの西川博史氏が,無処理CTPプレートの仕組みや,高感度UV印刷の課題,耐刷性を高めたUVインキ対応の無処理サーマルCTPプレートの技術などを紹介した。

JAPAN PACK,市場ニーズに対応する包装機器を展示
 日本国際包装機械展JAPAN PACKが10月3〜6日,有明の東京ビッグサイトで2342小間,445社の出典で開催された。光文堂は,自走式ストレッチフィルム包装機(ラッピングロボット)を紹介。シムカは,製函機で糊が正確に塗布されているか,また欠陥がないか検知するシステムを提案した。Luciは,目視検査の照明環境の統一を図る色・キズ検査用LEDを出展。エスコグラフィックスは,フレキソ製版システムやグラビア・フレキソのワークフローの展示ほか,紙器用カッティング・罫線加工テーブルを実演した。ウチダテクノは手動で小回りが利くシュリンク包装機を発表した。プロスパークリエイティブは商業印刷からの応用でグラビア・フレキソ印刷用の印刷絵柄面測色・色評価システムを展示した。

レディバードクラブ,M&Aの必要性を考える
 SCREENグループのユーザーを中心に組織するレディバードクラブは10月4日,紀尾井町のホテルニューオータニ東京で全国大会としてセミナーを開いた。「経営戦略としてのM&A活用の実際と今後の展望」と題し小松印刷の小松義彦会長,東京リスマチックの鈴木隆一社長,ウエマツの福田浩志社長が自社の動向や考えを披露した。また,日経印刷の林吉男会長が山田ビジネスコンサルティングの天野祐一郎氏の質問に対し,日本創発グループとの合併のいきさつを語った。さらに,「途上国から世界に通用するブランドをつくる」と題しマザーハウス社長でデザイナーの山口絵理子氏がバングラディッシュでの経験とビジネスを話した。

近畿小森会,掟破りの大学運営を聞く
 近畿小森会は10月5日,大阪・中之島のリーガロイヤルホテルで講演会を開いた。小森コーポレーションの小森善治会長は基調報告として,印刷関連の市場動向や印刷メディアの重要性などを述べた。同社の北林尚基氏は,デジタル印刷とオフセット印刷の融合について,波多野孝司氏はクラウドで印刷機の稼働状況を知るしくみを話した。
 また,「知と汗と涙の近代流コミュニケーション戦略」と題し近畿大学の加藤公代・広報室長から,自分たちの力で大学を運営していくため,近大マグロをはじめ大学として非常識と思われるようなネット出願や雑誌での大学案内などさまざまな取り組みを聞いた。

全日本印刷工業組合連合会,2018年10月に高知大会
 全日本印刷工業組合連合会は10月6日,静岡の熱海後楽園ホテルで「全印工連フォーラム」を開いた。理事長会および産業戦略デザイン室,経営革新マーケティング,環境労務,組織共済,教育研修,ダイバーシティ推進,CSR推進の各委員会,全青協各県青年会代表者会議を開き,その後全体会議で各委員会での話題を報告した。
 同連合会は2018年10月5・6日,高知県の三翠園で印刷文化典を予定している。

■印刷・デザイン・出版イベントスケジュール

10月13日,印刷技術懇談会が印刷工場の見学会
 印刷技術懇談会は10月13日,東京・東陽町の相互で菊全判枚葉4色機に搭載したインキ供給調整システムを使用した「印刷実稼働見学会」を行う。同機に搭載した濃度計測装置を使ったフィードバック補正実演やセミナーがある。参加費1000円。要申込,定員35人。
http://kokucheese.com/event/index/489790/

10月14・28日,青山ブックセンターで文字や書物のトークイベント
 東京の青山ブックセンター本店は,次の日程と内容でトークイベントを開く。10月14日は「ページと文体の力と科学」と題し,デザイナーの鈴木一誌氏と評論家の山本貴光氏が,書物からスクリーンまでテキストとデザインの関係について対談する。同28日は「本の最終局面へ:編集=デザインのハードコア」と題し,鈴木一誌氏と編集者の郡淳一郎,長田年伸の両氏が話す。参加費は各1350円。要申込,定員110人。
http://www.aoyamabc.jp/event/hitoshisuzuki1/
http://www.aoyamabc.jp/event/hitoshisuzuki2/

11月16日,プロダクションデジタル印刷・POD市場のカンファレンス
 キーポイントインテリジェンスは11月16日,東京コンファレンスセンター・品川で「プロダクションデジタル印刷/POD市場コンファレンス」を開く。プロダクションワークフローの市場動向をはじめ,高速インクジェット,付加価値印刷,デジタルB2判機について解説がある。参加費は税込で,通常価格9万7070円,11月9日までの申込で8万6270円,10月27日までの申込で7万5470円。要申込,定員60人。
http://www.keypointintelligence.jp/podjapan/2017/

11月28日,アドビがパシフィコ横浜でクリエイティブイベント
 アドビシステムズは11月28日,パシフィコ横浜でクリエイティブイベント「Adobe MAX Japan 2017」を開く。同社製品の機能や活用法を紹介するほか,さまざまな分野のクリエイターによる講演やワークショップを行う。対象はグラフィックデザインや写真,Web製作,映像製作に携わるクリエイターおよびそれらを目指す人。参加費は3000円(事前登録で無料)。要申込。
https://www.event-web.net/adobemaxjapan/

2018年9月26〜28日,東京ビッグサイトで「エヌプラス」展

 材料・機械・技術の展示会「エヌプラス」が,2018年9月26〜28日に有明の東京ビッグサイトで開かれる。主催はプラスチック工業技術研究会とアテックス。入場料は税込2000円(招待券持参者・Web事前登録者は無料)。

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PODやデジタル印刷は,いろいろなテーマで喧伝されるものの,思ったよりも広まっていない,というのは,皆様,感じるところではないでしょうか。それでも確実に増えてはいるでしょうから,今月号では,大判プリンター含め,その動向を紹介しました。

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週刊『印刷雑誌』8巻38号
2017年10月10日発行
編集:末包愛,古性基樹
編集・発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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