週刊『印刷雑誌』


週刊『印刷雑誌』 8巻39号 2017年10月16日
Japan Printer weekly Vol.8, no.39
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

■印刷を楽しむ

新日本カレンダー,2種類の手帳を発売
 新日本カレンダーは10月11日,ステーショナリーブランド「kleid」において,A5判の2mm方眼ノートにカレンダーを付加した「2mm grid diary A5」と,手帳とノートを連結して使える「2mm grid diary&notes A5」を発売した。筆記専用紙の「OKフールス紙」を使ったほか,金銀の小口印刷を施した。カバーは6色展開。価格は税抜で前者1200円,後者1800円。

小竹天瑞堂,和紙印刷の専門サイトを開設
 小竹天瑞堂(新潟)は10月12日,ラベルなどの和紙印刷を専門としたWebサイト「和紙の印刷工房」を開設した。酒類や菓子などの食品メーカー企画担当者やデザイナーに向け,和紙を使ったラベルや,お土産などのパッケージ開発での活用を目指している。

シンプレスジャパン,Tシャツ作成サービスにハロウィン仕様
 シンプレスジャパンは10月13日,スマートフォンでオリジナルのTシャツを作成できるサービス「Weシャツ」において,ハロウィン仕様のテンプレートの提供を始めた。カラーで価格は片面2300円/枚,両面2900円/枚。

アダプト,代金後払いの遺影作成サービスを開始
 アダプトは10月17日,写真の修正や画像の加工をプロに注文できるサービス「Motto(モット)」において,仕上がりに納得できてから代金を支払う,代金後払いの遺影作成サービスを始める。基本プランの場合で,料金は1800〜3800円,納品時間は3〜12時間以内。

エコリカ,互換インクカートリッジでキャンペーン
 エコリカは2018年1月31日まで,同社の互換インクカートリッジを3000円以上購入した人を対象に,年賀状ソフト「宛名職人」Windows版がもらえるキャンペーンを行っている。

■プロの世界

国内ドキュメントイメージスキャナー市場規模と予測
 キーポイントインテリジェンスは10月11日,国内ドキュメントイメージスキャナー市場規模と予測を発表した。国内の業務用専用スキャナー機は,2016年の販売実績は13万台で前年比5.5%の伸び。販売金額は91億円で前年比-9.2%だった。しかし業務利用が徐々に増加して2016〜21年の年間平均成長率は販売台数で4.3%,販売金額は3.9%の見込み。2021年には,販売台数は16万台,販売金額は111億円に成長すると見込む。

マックス,安全衛生表示のためのプリンタ
 11月8〜10日に神戸国際展示場で「緑十字屋2017:働く人の安心づくりフェア」が開かれるが,マックスは工場などでの安全衛生表示が図れるプリンタ「ビーポップCPM-200」と,水濡れに強いラベルを作成できる「同CPM-100H4」などを提案する。

帝国インキ製造,高精彩インキシステムを出展
 帝国インキ製造は10月24〜28日,千葉の幕張メッセで開かれる「IPF JAPAN 2017(国際プラスチックフェア)」に出展する。スクリーン印刷の問題を解決するための高精彩インキシステムを紹介する。同システムは,微細印刷性,面印刷性,ソーエッジ対応性,連続印刷性,高速印刷性,再印刷性,刷版洗浄回数の削減,といった課題に対応する。

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全日本印刷工業組合連合会,数値管理と分析の合宿
 全日本印刷工業組合連合会は「勝ち残り合宿ゼミ」と称し,組合員の50%以上にあたる中小規模の印刷会社と共に「なぜ苦しいのか?」,「なぜ儲からないのか?」を具体的な数値管理と客観的な分析の方法を学ぶため,12月1・2日に三重県の湯の山温泉グリーンホテルで合宿形式のセミナーを行う。

印刷技術懇談会,分割ローラーインキ供給学ぶ
 印刷技術懇談会は10月13日,東京・東陽町のオフセット印刷会社の相互を見学した。参加者35人。同社は菊全判4色機に分割ローラーによりインキ供給量を制御するJ-COLORシステムを取り付け,従来より高い生産性で稼働させている。また,分割ローラーインキ供給装置メーカーであるアイマー・プランニングの知識三富社長より,同システムの稼働状況や機能の説明を受けた。

日本印刷学会,利益を出すための知識を聞く
 日本印刷学会は10月13日,東京・吾妻橋の小森コーポレーションで「もっと儲かる印刷ビジネス:ペイラインに乗せるための最新技術」と題してセミナーを開いた。Japan Color認証制度のデジタル印刷認証や,水性インクジェットインクの高速・高画質化,省資源印刷,Webでのパッケージ販売事業の立ち上げ事例,最新印刷技術とサービスモデル,日本以外・商業印刷以外のインクジェット化の現況,デジタル印刷機Landaの最新動向,をテーマとした講演があった。

■拡印刷

大日本印刷,アート展で人の目の動きを誘導するインタフェースを試験
 大日本印刷は,10月7日〜11月12日に東京都現代美術館が開いている「MOTサテライト2017秋 むすぶ風景」展の展示支援システムに,人の目の動きを誘導して作品解説をスムーズにする独自の文字情報伝達インタフェースを試験搭載している。この展覧会は,改修のため休館中の同美術館が地域の協力により街へ出かける試みで,清澄白河エリアの店舗やカフェなどが会場となっている。同展示支援システムは,展示会場の1つであるグランチェスター・ハウスに設置したタブレット端末で利用できる。

凸版印刷,秋葉原に共創空間を開設
 凸版印刷は東京・秋葉原の事業所内に,取引企業向けにパッケージや建装材,産業資材などの製品・サービスを紹介して未来の「ゆたかなくらし」を共創するための空間「L・IF・E(ライフ)」を,10月12日に開設した。展示エリアやイベントスペースなどがある。

大日本印刷,金融関係サービスを出展
 大日本印刷は10月26・27日,丸の内の東京国際フォーラムで開かれる「FIT2017 金融国際情報技術展」に出展する。決済連動マーケティング,セキュリティソリューション,業務のデジタルシフト,店舗コミュニケーション,コンテンツによる地域活性化,などの課題を解決するサービスを紹介する。

大日本印刷,ICキャッシュカード即時発行サービスが採用
 大日本印刷は10月13日,国際ブランド「デビット」機能付きICキャッシュカード即時発行サービスが,北國銀行で採用されたと発表した。2018年2月より順次,同銀行の国内全店舗で稼動する。

凸版印刷,人気アニメとコラボしたクレジットカードを発行
 凸版印刷は10月13日,同日より三井住友カードが発行している,バンダイビジュアルが展開する人気アニメ「ガールズ&パンツァー」の最新作とコラボレーションしたクレジットカードの製造・発行と作品のライセンス管理を行うと発表した。また,同アニメの舞台である茨城の大洗町商工会と連携し,地域活性化に向けた取り組みも行う。11月18・19日に開かれる「大洗あんこう祭」でスタンプラリーを開催するほか,同商工会に加盟する地元店舗に対しスマートフォンでクレジット決済ができる専用端末の提供を推進する。

凸版印刷,コンテンツ管理・配信プラットフォームのWindowsアプリ
 凸版印刷は10月12日,企業向けに得意先への提案・プレゼンテーションを支援するコンテンツ管理・配信プラットフォーム「SalesStation +(セールスステーションプラス)」のWindowsアプリの提供を始めた。これは,自社の製品・サービスのカタログや資料,動画,HTML5などのリッチコンテンツをサーバで管理して,営業担当者などが持つタブレット端末に効率的に配信するサービス。価格は,エントリーパックで初期費用5万円,月額1万円〜。

凸版印刷,IoT機器をサイバー防御するサービス
 凸版印刷は10月下旬,生活家電や計測器,農業用センサーなどのIoT機器のICチップにセキュア情報を書き込むことで高い安全性を図る共通鍵暗号方式の仕組みを用いた世界初のセキュリティサービスを始める。同サービスは,IoT機器に内蔵されたICチップにセキュア情報を書き込んでIoT 機器のデータを暗号化し,データの盗難や改ざん,乗っ取りを防止する。暗号化と復号に同一の鍵を用いる方式でセキュリティ性の高い認証が可能な専用の認証プラットフォームを採用しており,従来方式と比べてデータが小容量なため,ICチップのデータ容量が少ない機器にも導入できる。

大日本印刷,セキュリティシステムを医療機関へ
 大日本印刷は10月11日,通信機器同士の認証と管理を専用サーバーで行うセキュリティシステム「DNP Multi-Peer VPN(Virtual Private Network)」をICT化が進む医療機関向けに提供し始めたと発表した。第1弾として,X線撮影装置やCT,MRIなどで撮影した画像データなど大量のデータを複数の研究所や研究者で共有する脳科学研究において,AI解析による個人情報の識別を防ぐネットワークを構築するため,大学の脳研究施設で採用された。

大日本印刷,無菌充填システムの殺菌時間を短縮するソフト
 大日本印刷は10月6日,ペットボトル飲料などの無菌充填システムにおいて,商品切り替えのさいに充填作業の前処理として行う,機器の殺菌工程の時間を最大2分の1に短縮する制御ソフトウエアを開発したと発表した。機器の殺菌時間を短縮することで,ペットボトル飲料の生産効率の向上と,CO2の排出量削減による環境負荷の低減を図る。

日本写真印刷,「NISSHA株式会社」に社名変更
 日本写真印刷は10月6日,社名を改めるとともにコーポレートロゴも刷新し,新社名を「NISSHA株式会社」にした。同社は1929年に高級美術印刷を志向し京都で創業,1960年代以降は印刷技術を進化させながら新製品開発に取り組み,転写箔や電子部品など製品群の拡充を図る一方,1990年代後半頃からグローバル市場への進出により高い成長を実現してきた。現在はこれらに加え,印刷関連資材や自動車内装部品,医療機器など,グローバルベースで成長が見込まれる分野への事業展開を進めている。

■印刷・デザイン・出版イベントスケジュール

本日,ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会が伝わりやすいセミナー
 ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会は10月16日,東京・銀座の同協会で「見やすいデザイン」認証支援ツールキットの使い方や「伝わるデザイン」の対象や取得手順についてセミナーを催す。参加無料,要申込。
https://ucda.jp/info/seminar_2017_oct/

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10月20日・11月14日・12月15日,エスコグラフィックスがパッケージセミナー
 エスコグラフィックスは10月20日と12月15日に東京・青海の同社で「パッケージ製作に役立つソフトウエアソリューションセミナー」を,11月14日に大阪・西中島のCIVI新大阪研修センターで「セキュリティ印刷セミナー」を催す。参加無料,要申込。
http://www.esko.co.jp/seminar/2017-Q4.pdf

10月20〜27日,東京装画賞の募集
 日本図書設計家協会は「第5回東京装画賞」を募集する。課題図書は,文芸部門『博士の愛した数式』小川洋子,ミステリ部門『バスカヴィル家の犬─シャーロック・ホームズ』コナン・ドイル,児童書部門『秘密の花園』フランシス・ホジソン・バーネット。募集期間は10月20〜27日。
http://souga.tokyo/?page_id=916

10月21日,東京・青山でデザインと素材について考えるイベント
 東京・南青山のMaterial ConneXion Tokyoは10月21日,デザインと素材について考えるイベント「ACADEMIC DAY」を開く。会員制の素材ライブラリーを一般開放するほか,昭和女子大学の橘倫央氏とドリルデザインの林裕輔氏によるトークショー(要予約)も行う。参加無料。問合せは,電話03-6721-1780。

10月23日,帆風がIllustratorのセミナー
 帆風は10月23日,東京・千代田区のベルサール神保町で「アピアランス道 2017 グループ抜きとグループアピアランスで実現するアピアランスの新境地」をテーマにセミナーを行う。スイッチの鷹野雅弘氏が,あまり使われていないIllustratorのグループの抜きとグループアピアランスの活用方法について実演を中心に解説する。参加無料。要申込,定員150人。
https://www.vanfu.co.jp/vf/seminar/190th

10月25日,日本印刷学会がオフセット印刷技術研究会
 日本印刷学会は10月25日,東京・六本木の富士フイルムで「オフセット印刷技術研究会」を催す。絵柄面測色技術,FSC森林認証,LED照明,特色とデジタル,パッケージの特色とデジタル管理などの講演がある。参加費は,会員10,000円,非会員12,000円。
http://www.jspst.org/event/171025.html

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11月1〜5日,六本木でグッドデザイン賞受賞展
 日本デザイン振興会は11月1〜5日,六本木の東京ミッドタウンで「GOOD DESIGN EXHIBITION 2017:2017年度 グッドデザイン賞受賞展」を開く。初日には,受賞した1403件から大賞などの特別賞が発表される。入場料は5日間有効で一般1000円,大学生以下は無料。
http://www.g-mark.org/gde/2017/index.html

11月6日,コンテンツマーケティングラボが営業セミナー
 コンテンツマーケティングラボは11月6日,東京のBIZ新宿で「業生産性向上&省力化セミナー」を開く。コンサルタントの山田英司氏が部下の個別指導による人的潜在力の向上について,エクレアラボの大川直哉・取締役が省力化営業をサポートするITツールについて解説する。参加費は一般3000円(10月23日までの申込で1000円),会員無料。要申込,定員12人。
http://www.c-marketinglab.org/archives/232

11月9・10日ダイヤミックが新潟で展示会
 ダイヤミックは11月9・10日,新潟卸センターNOCプラザで内覧会を催す。デジタルスクリーン製版機,サーマルCTP,昇華転写プリンター,Tシャツプリンターなどを実演する。
http://diamic.jp/info/fair_nigata2017/

2018年2月10日,大阪でPRINT NEXT
 印刷業生き残りのための実践型発表会「PRINT NEXT2018」が2018年2月10日,大阪市中央公会堂で催される。主催は,同展実行委員会,全日本印刷工業組合連合会全国青年印刷人協議会,全国印刷緑友会,日本グラフィックサービス工業会青年部SPACE-21。当日は,パートナーズセッション,式典,「親子で語ろう未来の印刷」表彰式などで構成。
http://www.printnext.jp/

2018年4月4〜6日,東京ビッグサイトで「コンテンツ東京」展
 「グラフィックデザインEXPO」や「クリエイターEXPO」「映像・CG制作展」など広告や宣伝,マーケティングにかかわる製品・サービスを集めた複合展「コンテンツ東京」が2018年4月4〜6日,有明の東京ビッグサイトで開かれる。主催はリードエグジビションジャパン。「コンテンツ マーケティング EXPO」では“VRマーケティング ゾーン”を新設。招待券持参で入場無料。
http://www.content-tokyo.jp

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2018年5月9〜11日・12月5〜7日,大阪と千葉で「高機能 塗料展」
 塗料や塗装の技術展「高機能 塗料展:コーティングジャパン」が,2018年5月9〜11日にインテックス大阪で,同12月5〜7日に千葉の幕張メッセで開かれる。主催はリードエグジビションジャパンと日本塗料工業会。
http://www.coating-japan.jp/ja/

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週刊『印刷雑誌』8巻39号
2017年10月16日発行
編集:末包愛,古性基樹
編集・発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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