週刊『印刷雑誌』


週刊『印刷雑誌』 9巻14号 2018年4月9日
Japan Printer weekly Vol.9, no.14
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

■印刷を楽しむ

SO-KEN,太陽光で絵柄が変わる「モザイク消えちゃうプリント」開始
 SO-KENは4月2日,屋内と屋外で異なる視覚的変化を体感できる印刷サービス「モザイク消えちゃうプリント」を始めた。太陽光の紫外線により無色からフルカラーに発色する独自の印刷技法を活用しており,絵柄の一部を隠すモザイク部分に太陽の光を当てるとモザイクが消え,太陽の光を遮断するとまたモザイクが復活する。デジタル印刷で1部から生産できる。

OTAS,ペットの名入れスマホケースを発売
 プリントグッズを企画・販売するOTAS(オータス)は4月5日,スマートフォンのケースにペットの写真と名前をプリントする「ペットフォト名入れスマホケース」の販売を始めた。デザインは犬用と猫用のものがあり,今後追加していく。オープン価格。

アライデザイン工芸,屋外広告や看板に対応する印刷サービス開始
 アライデザイン工芸は4月5日,屋内外の大型幕やバナー,フラッグ,各種看板用の素材へのプリント出力と加工に特化した印刷サービス「インクジェットパートナー」を始めたと発表した。

トゥ・ディファクト,ハイブリッド型書店がブックレビューサイトと連携
 トゥ・ディファクトは4月2日,運営するハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」と,ブクログが運営するブックレビューコミュニティサイト「ブクログ」との連携を始めた。前者の書店やネット通販で買った本を,後者のサイトに記録できる。同月30日まで,プレゼントキャンペーンも行っている。

大日本印刷,DMとして送れる紙製スマホVRゴーグル
 大日本印刷は(株)WHITEと共同で4月4日,ダイレクトメールとして送れる紙製スマホVRゴーグル「Milbox POST」の販売を始めた。折り畳んだ時のサイズが130×182mmと郵便はがきと同等程度,厚み1mmで,定形外郵便物として郵便ポストにそのまま投函できる。組み立てて,VRコンテンツを再生したスマートフォンを差し込んで視聴する。価格は3万個以上製造の場合,1個あたり100円台。

竹尾,クラフト紙の素朴な風合いが魅力の厚紙に新色
 竹尾は4月2日,ナチュラルな色合いと古紙由来の細かなチリのつくる表情が特徴の厚紙「GAクラフトボード-FS」において,ブラウン系の従来色「ムーンストーン」「アース」「クレイ」に,グレー系の新色「シルバーウォール」を加えた。同製品は古紙パルプを100%使用したFSCリサイクル認証紙。

アドビ,各種製品のアップデートを公開
 アドビは4月4日,各種製品のアップデートを公開した。「Adobe XD」は,セキュリティに関するユーザからの要望に応え,パスワード保護機能を追加した。また,作業の効率化を図るため,検索機能の強化,Photoshop,Sketchからのインポートワークフローの改善を行った。「Adobe Dimension」は,別アプリケーションで編集する(Edit In)ワークフローがPhotoshopに対応した。地面へのスナップと整列,マーキー選択,CCライブラリでのカラーのサポートなどのユーザビリティ強化や,パフォーマンス強化も実施した。「Lightroom」と「Adobe Camera Raw」は,新たなプロファイル追加のほか,プロファイルへのアクセスの改善やCamera Matchingプロファイルの改善なども行った。

■印刷からの拡がり

大日本印刷,タブレットや電子看板で見られる企業年表
 大日本印刷は4月,企業の活動の歴史をたどった“企業年表”の情報をタブレット端末やデジタルサイネージなどの多様な機器にグラフィカルに表示する「DNPデジタル年表システム」の提供を始める。「年表データ登録・管理アプリ」と,マルチデバイスでの最適表示を行う「デジタル年表ビューワ」の2つのソフトウェアで構成しており,シンプルな操作で,伝えたい相手や場所,表示機器に合わせて最適な年表画面を設定できる。

共同印刷,ハイブリッド電子書籍ビューアーを開発
 共同印刷は4月6日,フィックス型とリフロー型に対応するハイブリッド電子書籍ビューアーを開発したと発表した。独自のレンダリングエンジンにより,端末に依存しないフォント表示とコンテンツ保護機能の強化,端末への表示速度向上を実現した。

◇◇ 書籍PR ◇◇
 編集・校正界の重鎮が長い経験で培った校正知識を詰め込んだ,デジタル時代だからこそ気をつけたい,本づくり・文章づくりに必読の一冊。『本の品格―電子書籍にも必要な校正読本―』
 本の歴史とICT技術の発展の双方を見つめ続けてきた著者が,「本」と印刷,そして情報化社会を生きる人間の今と未来を語る。『電子書籍は本の夢を見るか–本の未来と印刷の行方–』
 出版デジタル機構 元会長の植村八潮氏(専修大学教授)が,現在の電子書籍ブームへの軌跡を10年以上にわたり追い続けた記録を一冊に集約。『電子出版の構図』

大日本印刷,AIを活用したデジタルサイネージを開発
 大日本印刷とグループ会社のインテリジェントウェイブは4月2日,AIを活用して生活者が発した自然な会話の中から質問の言葉を分析し,その意図に沿った情報を選択して表示するデジタルサイネージシステムを開発したと発表した。AI技術によって人間が話す言葉から質問内容を理解し,回答データから最適なものを生成・検索するシステムと,市販のスマートスピーカー,デジタルサイネージを連携させたシステム。

大日本印刷,口座開設アプリに勤務先の入力の手間を省く機能
 大日本印刷は4月4日,京都中央信用金庫と共同で開発した,口座開設の申し込みをスマートフォン上で行える専用アプリに,信用金庫として初めて勤務先情報の入力の手間を省く機能を追加したと発表した。同信金と取引のある企業の社員は,IDをアプリ画面から入力することで勤務先情報などの入力が不要となる。

■プロの世界

帆風,「JP2018・ICTと印刷展」で印刷通販の導入を提案
 帆風は4月18・19日,マイドームおおさかで開かれる「JP2018・ICTと印刷展」で印刷発注に関わる問題を解決する4つの「印刷通販導入プラン」を紹介する。

マーケム・イマージュ,インクジェットソリューション紹介
 マーケム・イマージュは4月18〜21日,ポートメッセなごやで開かれる「2018 中部パック」展に出展する。インクジェットプリンタや有機則非該当インクを紹介する。製品サンプルを持参すると印字の実演も行う。

ATypI,2019年9月に東京で開催
 ATypI(国際タイポグラフィ会議)が,2019年9月3〜7日に開催される。ジェリー・レオニダス会長は,63回目の開催となる今回は「Rediscover −変化と伝統の都市,東京でタイポグラフィを再発見しよう!」をテーマに開催する。学生や教育関係者,タイプデザイナー,フォントビジネスやテクノロジーの関係者にとって,新たな発見やビジネスチャンスが見つかるだろうと話した。

◇◇ 書籍PR ◇◇
 和文を中心に文字,書体に焦点をあて,書籍や雑誌をはじめとした印刷媒体や,さらにデジタル機器の表示までの文字の基本,デザインへの応用までを多数の図版を使ってオールカラーで解説。『印刷技術基本ポイント 文字・書体編』
 組版とページ割りの基本知識をカラー図版とわかりやすい説明でまとめた,初歩的な知識がすぐに身につく基本テキスト。『印刷技術 基本ポイント組版・ページネーション編』

技能検定「製版」職種が「プリプレス」職種に名称変更
 厚生労働省は3月28日,技能検定「製版職種DTP作業」の職種名を2018年度より「プリプレス職種DTP作業」と改称した。

◇◇ 書籍PR ◇◇
 プリプレスの現状や流れの基本を解説。新入社員の方はもちろん、印刷物に関わるすべての方に必携の印刷制作の基本書。『印刷技術基本ポイント プリプレス編』

日本印刷技術協会,10月に東京で大会
 日本印刷技術協会は10月25日,目白のホテル椿山荘東京で大会を開く。また6月14日に総会を,8月22・23日に「デジタル×紙×マーケティングの可能性」をテーマとしたセミナーを東京・中野富士見町の同協会で開く。6月〜2019年1月に地域大会も予定している。

環境保護印刷推進協議会,日本自然保護協会へ寄付
 環境保護印刷推進協議会は3月26日,自然保護活動を力強く推進している(公財)日本自然保護協会へ10万円を寄付した。後者は日本で最初の自然保護団体として1951年に設立され,2017年3月末現在の会員数は2万人以上で個人の半数近くが自然観察指導員の資格を持つ。印刷業界では大日本印刷や共同印刷などが連携・協力している。

文化通信社,新社長に山口健氏
 文化通信社は4月1日,新たに代表取締役社長として山口健氏が,取締役会長に重枝耕也氏が,専務取締役編集長に星野渉氏が就任した。

■印刷・デザイン・出版イベントスケジュール

6月30日締切,ugoが年賀状のデザインを募集
 ugoは6月30日まで,同社が運営する印刷通販サイト「Suprint/スプリント スプリント年賀状」で販売する「ねこの年賀状2019」のデザインを募集している。ねこをモチーフとした年賀状で,おしゃれなポストカードタイプのデザインや,従来からの年賀状のイメージにとらわれない斬新なインパクトのあるもの,絵手紙風,水彩画風で優しい雰囲気のイラストを使ったものを求めている。
https://info.u-go.co.jp/nenga/compe/neko2019

◇◇ 書籍PR ◇◇
 音楽ジャケット制作エピソード徹底解剖!デザイナーがこだわり抜いた音楽パッケージのデザインクリエイティブと製造技術,それらに関わる人々のエピソードを豊富な写真とインタビューで紹介。『ミュージック・ジャケット・ストーリーズ-見て楽しむ特殊パッケージの世界-』
 「ロートレック」「リンドナー」「ミュシャ」「ノーマン・ロックウェル」や「ヴォーグの表紙」などのグラフィックデザイン最高潮の時代に生まれた国外作品をオールカラーで紹介。『グラフィックデザインの世界の話題作』

4月19日,日本印刷技術協会がインバウンドプロモーションのセミナー
 日本印刷技術協会は4月19日,東京・中野富士見町の同協会で中国・台湾向けのインバウンドプロモーションをテーマにしたセミナーを開く。中国最大のSNSを運営する新浪日本微博が中国のSNS事情と国内企業・自治体での活用事例を,テレコムスクエアが台湾人向けの各種プロモーション施策を,tensoが外国人旅行者が日本のECサイトで商品を購入する「越境EC」を解説する。参加費は,一般1万5120円,会員1万800円,印刷総合研究会メンバーは無料。
https://www.jagat.or.jp/cm2018_inboundpromo

11月13・14日,有明で「フレキソ・ジャパン」展
 日本フレキソ技術協会は11月13・14日,有明の東京ファッションタウンビルで「フレキソ・ジャパン」展を開く。フレキソ印刷の技術や市場動向を,展示とフォーラムで紹介する。展示は入場無料,フォーラムは有料。問合せは,電話03-5530-5010。

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内
2018年4月号【特集:軟包装の改善】(好評発売中)
 軟包装印刷も話題に欠きません。環境対応の包装技術,グラビア印刷で白を打ちしインクジェットでカラー印刷,版からインキを紙やフィルムに転移する現象の研究,軟包装用オフセット印刷,など,雑多な話題となりましたが,技術志向の読者様に参考になる特集となっています。

印刷学会出版部Webショップ
販売中の全商品はこちらから購入いただけます。
http://japanprinter.thebase.in/

Webマガジン『週刊 印刷雑誌』会員募集中!
ご希望の方には,発行の都度お知らせのメールをお送りいたします。
『週刊 印刷雑誌』では,テキストでの「一口宣伝広告」も募集しております。(5,000円〜/税別)
お申し込みやお問い合わせは shukan@japanprinter.co.jp まで。

フェイスブックでも情報収集を!
印刷学会出版部のフェイスブックで,業界ニュースなどをタイムリーに発信しています。どうぞご利用ください。
http://www.facebook.com/JapanPrinter

印刷学会出版部のツイッターアカウント(@PrinterJapan),ぜひフォローお願いします!
週刊『印刷雑誌』9巻14号
2018年4月9日発行
編集:末包愛,古性基樹
編集・発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

go home

(C)2010 Insatsu Gakkai Shuppanbu Ltd.
All rights reserved.