週刊『印刷雑誌』


週刊『印刷雑誌』 9巻15号 2018年4月16日
Japan Printer weekly Vol.9, no.15
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

■印刷を楽しむ

ウエーブ,100種類の名刺をまとめて印刷するサービス
 ウエーブは4月5日,印刷のネット通販「WAVE」において,100種類・各100〜500部の名刺印刷をまとめて注文することで,低価格で提供する「名刺パック×100」のサービスを始めた。入稿はPDFデータおよびWeb校正のみ受付け,オフセット印刷する。名刺ケースが付属しないことで価格を抑え,1枚当たり税抜1.5円〜となる。

ugo,印刷物を贈り物にするWebサービス
 ugoは4月10日,年賀ハガキ印刷のiPhoneアプリ「おくろっと」をパソコン・スマートフォンで利用できるWebアプリケーションに刷新した。利用者が登録した画像を使って印刷物を作成し,贈り物にできる。第一弾として,メモリーゲームとして遊べる「絵あわせカード」(税抜3000円)を提供。今夏以降を目途に,挨拶状を作成できる機能や,登録した写真を利用した年賀状作成の機能なども追加する。

サクラパックス,「ダンボール熊本城」を使った募金
 サクラパックスは,梱包用ダンボール素材で熊本城を再現した組み立てキット「熊本城 組み建て募金」の限定パッケージ版を全国のお城で販売する。第一弾として4月14日より,兵庫の姫路城と島根の松前城で発売した。同商品(2000円)を買うと全額が熊本城復興のために寄付される。

DNPフォトイメージングジャパン,証明写真機でスマホの画像をプリント
 DNPフォトイメージングジャパンは4月10日,生活者がスマートフォンで撮影した写真を駅前などに設置された証明写真機「Ki-Re-i(キレイ)」で出力するサービス「スマホから写真 100円Piプリ(ピプリ)」を始めた。スマホ用の無料アプリ「Ki-Re-i Photo」をダウンロードし,アプリから商品タイプと画像を選択して出力予約をすると,QRコードが発行される。このQRコードを同証明写真機にかざして料金を投入すると出力できる。1枚に1画像出力するタイプ(2枚で100円)と,1枚に2画像をレイアウトして出力するタイプ(1枚で100円)がある。

モリサワ,オリジナルの書体グッズを発売
 モリサワは4月10日,同社Webサイトで書体と日本文化を融合したオリジナルグッズ「MORISAWA TYPE PRODUCT」の販売を始めた。第1弾は,3つの書体のイメージを香りにしたアロマスティック(3240円)と,ひらがなの「あ」をデザインしたブックマーカー(全12種類,各864円)。

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 和文を中心に文字,書体に焦点をあて,書籍や雑誌をはじめとした印刷媒体や,さらにデジタル機器の表示までの文字の基本,デザインへの応用までを多数の図版を使ってオールカラーで解説。『印刷技術基本ポイント 文字・書体編』
 組版とページ割りの基本知識をカラー図版とわかりやすい説明でまとめた,初歩的な知識がすぐに身につく基本テキスト。『印刷技術 基本ポイント組版・ページネーション編』

図書印刷,ブックフェスタで知育絵本を紹介
 図書印刷は5月3日,東京で開かれる「上野の森 親子ブックフェスタ2018」に出展する。約5万冊の絵本や図鑑,児童書が並ぶイベントで,同社は3分で読める知育マガジン『Chiik!(チーク)』による「とびだす絵本のワークショップ」を行うほか,日本体育大学の野井真吾教授の講演「元気は自分で作れる! からだの元気大作戦!〜光・暗闇・外遊びのすすめ〜」に協力する。

■印刷からの拡がり

キヤノン,国立西洋美術館で大学生が無料鑑賞できるイベント
 キヤノンは4月23日,東京・上野の国立西洋美術館で開かれている「プラド美術館展」を大学生が無料で鑑賞できるイベント「キヤノン・ミュージアム・キャンパス」を行う。休館日を利用した企画で,会場では案内人による特別解説もある。対象は大学院生,大学生,短期大学生,専門学校生,高等専門学校の4・5年生。

博伸社,ジャズの音楽会開催
 東京・潮見の博伸社は4月22日,地域交流のための音楽会を開く。トローンボーン奏者の三塚知貴氏とピアニストの小西真澄氏がジャズを演奏する。入場無料。

大日本印刷,デジタルサイネージ配信管理システムを刷新
 大日本印刷は4月9日,デジタルサイネージに表示するコンテンツの配信や,機器の状態監視などの機能をもつ「DNPサイネージ配信管理システムSmartSignage」を刷新すると発表した。4KコンテンツやHTML5のデータ表示のほか,即時配信にも対応した。Webの配信管理システムは,複数の管理者がいる場合はアカウントごとに操作できる権限を細かく設定でき,管理者の誤操作を防ぐ。

大日本印刷,JR東日本の駅で自販機用デジタルサイネージ
 大日本印刷は4月13日,デジタルサイネージに表示するコンテンツの配信・管理などを行う「DNPサイネージ配信管理システム SmartSignage」を活用した「自販機用デジタルサイネージ」が,JR東日本ウォータービジネスに採用されたと発表した。同サイネージは稼動している自動販売機の腹部に後付の装着が可能で,すでにJR東日本の駅構内にある102台の自動販売機に設置されている。

大日本印刷,ルーヴル・アブダビの展覧会で鑑賞システムが採用
 大日本印刷は4月12日,ルーヴル美術館・アブダビ分館で6月2日まで開かれている展覧会「Le Monde en Spheres(球体で表現された世界)」で,フランス国立図書館が所蔵する地球儀・天球儀コレクションの3Dデジタル画像を活用したインタラクティブ鑑賞システムが採用されたと発表した。同システムは2016年に東京・五反田の同社で開かれた展覧会のために開発され,タブレット端末を使った高精細3Dデジタルビューワには今回2作品の解説が新たに追加された。地球儀の制作工程を解説するシステムは,ユーザーインターフェースを変更し,タッチセンサーパネルを活用した映像番組コンテンツとして制作した。

凸版印刷,「次世代学校ICT環境」の整備に向けた実証
 凸版印刷は東京都小金井市教育委員会,NTTコミュニケーションズ,コードタクト,eboardと共同で,総務省の「次世代学校ICT環境」の整備に向けた実証に参画し,4月よりクラウドや低価格タブレット端末を活用した授業を始める。小金井市の全小中学校でGoogle社の同端末「Chromebook」を導入し,デジタル教材による授業を行う。凸版印刷は個別学習支援システム「やるKey」を提供する。

■プロの世界

ハイデルベルグ・ジャパン,菊半寸ノビ判オフセット印刷機発表
 ハイデルベルグ・ジャパンは4月6日,菊半寸ノビ判オフセット印刷機「スピードマスターCX75」を発表した。フィーダからデリバリにおける各種プリセット機能の情報をプリネクトワークフローで統合し,生産性の向上を図っている。刷了から次のジョブのOKシートまで,5分以内に終えることが可能。印刷ユニット間のスペースと人間工学にもとづいた機械のデザインにより,オペレーションやメンテナンス性の良さにも配慮した。最高速度は毎時1万5000枚。同社は高い柔軟性は必要だが,過剰な自動化は不要だ,という顧客向けの製品と位置づけている。

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 厳しい景気動向の中で,突発事故,突発修理などによる利益損失をなくし,安定した生産と利益を創造するためには?『印刷現場の予防保全』
 予防保全活動の成功事例を実名で紹介し,手法や教訓を解説する現場中心の保全指南書。『予防保全:印刷企業の実例を探る』
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 改善事例から機械運用上の重点項目を提示した機械メンテナンス知識の決定版!『印刷トラブル防止のツボ オフセット現場の改善実録』

日本印刷産業連合会が女性活躍推進セミナー
 日本印刷産業連合会は5月9日,東京・新富の日本印刷会館で「ダイバーシティ経営の可能性〜女性の登用は業績向上の特効薬!!」をテーマにセミナーを開く。全日本印刷工業組合連合会の小野綾子氏(プライズコミュニケーション社長)と,立教大学の尾崎俊哉教授が講演する。

関東フォーム印刷工業会,総会・理事会
 関東フォーム印刷工業会は5月10日,東京・関口のホテル椿山荘で総会と理事会を開く。

凸版印刷,「癒しの空間」展示で受賞
 凸版印刷は4月13日,グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル「The Lab. みんなで世界一研究所」で公開した「癒しの空間」展示が,世の中に変革を起こす具体的成果を表彰する「ナレッジイノベーションアワード」の「準グランプリ」を受賞したと発表した。受賞した展示は,シート型生体センサーと,窓のない場所に自然空間を再現する環境ソリューションを活用したもので,ストレスケアなど働き方改革にもつながる取り組みであると評価された。

アドビ,「フォントの日」記念イベントを開催
 アドビは4月10日,東京ガーデンテラス紀尾井町で「フォントの日」記念イベントを行った。トークセッションでは,「meet the Typeface designer」と題し,国内の大手フォントメーカー6社からタイプフェイスデザイナーが参加して,フォントをデザイン・開発する喜びなど,現場の声を聞いた。“絶対フォント感”クイズでは,難易度が高いフォント名当てクイズが出題され,「初代フォント王」には須藤雄生氏(筑波大学付属駒場中学・高校教諭)が選ばれた。

セイコーエプソン,海外販売製品がデザイン賞受賞
 セイコーエプソンは4月9日,同社が海外で販売している製品がデザイン賞「Red Dot Award: Product Design 2018」を受賞したと発表した。受賞製品はインクジェット複合機XP-8500,WF-3720,ET-2700の各シリーズ11製品と,モバイルプロジェクターEB-1795F。

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 デジタル印刷に関して,業態を変えずに印刷会社として何ができるのか。「印刷会社の内情やデジタル印刷への指針」「デジタル印刷のしくみ」「ユーザーの情報」を元に,デジタル印刷の成功への道筋を解説。『印刷会社とデジタル印刷 -成功への道-』
 POD(Print OnDemand)は入念に仕組み作りを工夫することでオフセットでは難しい印刷物や,消費者への効果を作り出すことができる。その特長を活かすための機能や基本原理を解説した入門書。印刷会社以外の総務の方にもわかるようにやさしく解説。『印刷技術基本ポイント POD編』

全日本印刷工業組合連合会 元会長の中村守利氏が逝去
 プレシーズの中村守利会長が3月26日,逝去された。享年86歳。全日本印刷工業組合連合会 元会長。5月15日に東京の築地本願寺で葬儀・告別式を社葬にて行う。

■印刷・デザイン・出版イベントスケジュール

7月14日まで,アドミュージアム東京で「ひと・人・ヒトを幸せにする広告」展
 汐留のアドミュージアム東京は7月14日まで,Humanity(人間性)をテーマに国内外の秀作を取り上げた「ひと・人・ヒトを幸せにする広告:GOOD Ideas for GOOD II 展」を開いている。パラリンピックのテレビCMや,ファッションを通して平和のメッセージを発信したキャンペーンなどを紹介。入場無料。日・月曜は休館。
http://www.admt.jp/exhibition/program/

4月18〜20日,化学特化の技術展示会ファインケミカルジャパン
 4月18〜20日,有明の東京ビッグサイトで,化学業界に特化した展示会「ファインケミカルジャパン」が開かれる。主催はUBMジャパン。東洋インキは機能性コーティングニスをテーマに,それぞれ高耐摩擦性,デジタル印刷対応,マット感が特長の3製品を出展する。入場料3000円,事前登録で無料。
http://www.finechemicals-japan.com/

4月19日,日本HPがサインディスプレイの内覧会
 日本HPは4月19日,東京・住吉の同社でサインディスプレイの内覧会「HPサイネージワールド2018春」を開く。1.3〜3.2m幅まで,プリンタ「HP Latex」ファミリーを紹介する。セミナー「常識が変わった 屋外広告トレンド」もある。入場無料。要申込。
http://jp.ext.hp.com/printers/large-format-printers/latex/event/

5月8日,「メディアの将来像を考える会」が講演会
 「メディアの将来像を考える会」は5月8日,東京の早稲田大学で講演会を開く。NHK出版の久保田大海氏が「紙メディアに生き残る道はあるか?:スマホ時代の生存戦略」と題し,メディアビジネスのあり方を話す。参加費1000円。要申込。問合せは同会幹事団へ,メール(inagakitaro@aoni.waseda.jp)

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 いま,二千年以上人間とともにあり,その文化の根幹を形づくってきた「本」の存在が揺らいでいる。改めて,本とは一体何なのか。本の歴史とICT技術の発展の双方を見つめ続けてきた著者が,「本」と印刷,そして情報化社会を生きる人間の今と未来を語る。『電子書籍は本の夢を見るか–本の未来と印刷の行方–』
 リアルメディアとして長きにわたりマスメディア・文化を支え続けている新聞は,一体どのように作られるのか。取材から記事入稿,印刷,後加工までをわかりやすく解説し,専門用語には解説を加えた。『新聞製作入門』

5月11日,日本画像学会が京都でプリンティング技術のシンポジウム
 日本画像学会は5月11日,丸太町のハートピア京都で「人類を救うか?プリンティング技術:人に寄り添い社会にやさしい」をテーマにシンポジウムを開く。ストレスの少ない生活・健康社会を実現するプリンティング技術に焦点を置く。参加費は一般1万6000円,会員9000円,学生2000円。要申込,定員200人。
http://www.isj-imaging.org/event/symposium/symp_2018/2018_symp_kyoto.html

5月24日〜6月26日,東京・銀座で「JAGDA新人賞展2018」
 東京・銀座のクリエイションギャラリーG8は日本グラフィックデザイナー協会と共催で5月24日〜6月26日,「JAGDA新人賞展2018 金井あき・花原正基・福澤卓馬」を開く。同協会の年鑑『Graphic Design in Japan』の出品者の中から39歳以下の将来有望なグラフィックデザイナーを表彰する「JAGDA新人賞」の受賞者作品展。2018年は152人から,金井あき,花原正基,福澤卓馬の3氏が受賞した。入場無料。日曜・祝日は休館。
http://rcc.recruit.co.jp/g8/exhibition/201805/201805.html

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 音楽ジャケット制作エピソード徹底解剖!デザイナーがこだわり抜いた音楽パッケージのデザインクリエイティブと製造技術,それらに関わる人々のエピソードを豊富な写真とインタビューで紹介。『ミュージック・ジャケット・ストーリーズ-見て楽しむ特殊パッケージの世界-』

7月12・13日,日本画像学会が初心者向けの技術講習会
 日本画像学会は7月12・13日,神奈川・すずかけ台の東京工業大学で技術講習会を開く。対象はプリンタ・複写機・その他イメージング関連分野従事の技術者・研究者。「オープンソースOpenFOAMを用いたシミュレーション実習:インクジェット吐出シミュレーション」もある(USB起動可能なノートPCとマウスを持参可能な先着20人限定)。参加費は一般3万8000円,会員2万5000円,学生3000円。要申込,定員250人。
http://www.isj-imaging.org/event/tech_course/2018_tech_82.html

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週刊『印刷雑誌』9巻15号
2018年4月16日発行
編集:末包愛,古性基樹
編集・発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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