週刊『印刷雑誌』


週刊『印刷雑誌』 9巻25号 2018年7月2日
Japan Printer weekly Vol.9, no.25
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

■印刷を楽しむ

帆風,期間限定でオリジナルグッズ製作の専門店
 帆風は6月27日,東京・渋谷の「Vanfu Shibuya」でトートバック・ポーチがオリジナルデザインで作れる期間限定の専門店を開設した。26のアルファベットとさまざまなパターン柄を自由に組み合わせるものや,デザインテンプレートに好きな文字を入れるものがある。
 また同日,東京・青山の「Vanfu Aoyama」でオリジナルでTシャツを作れる期間限定の専門店も開設。好きなメッセージを入れるロゴデザインTシャツや,流行のアイスクリームをモチーフにしたTシャツなどを作れる。

キヤノン,狩野派「秋冬花鳥図」の複製品を奉納
 キヤノンと京都文化協会は6月28日,共同で取り組んでいる「文化財未来継承プロジェクト」の一環として,英国大英博物館所蔵の「秋冬花鳥図」(狩野派筆)の高精細複製品を制作し,旧蔵元である奈良県桜井市の談山神社へ奉納した。同神社で常設展示される。

凸版印刷,壁一面の高精細映像で感動体験
 凸版印刷は6月26日,壁一面に高精細映像を表示して,現実の世界にいるかのように感じられる感動体験型空間ソリューション「エクスペリエンスウォール」の販売を始めると発表した。タテイシ広美社と共同開発した高精細1.5mmピッチのLEDディスプレイに,撮影から編集まで独自に制作した8Kの映像を表示する。天井や壁面のデザインから施工まで行うことで,フレームのない大画面での没入感のある空間を演出する。

大日本印刷,日本とフランスの交流をテーマにした文化体験イベント
 大日本印刷は,京都の文化遺産の公開活動の一環として10月19〜21日,京都コンサートホールで「フランスが驚いた日本,日本が憧れたフランス。響き,味わう,文化の祭典“時の響”2018」を催す。日仏友好160周年および京都・パリ友情盟約締結60周年を記念し,明治の文明開化から今日につながる両国の文化交流をテーマに,音楽と映像,食などで文化芸術の価値を発信する。

音と映像の空間建築
 東京・六本木の21_21DESIGN SIGHTは10月14日まで,「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」を開いている。Corneliusの小山田圭吾氏が書き下ろしたひとつの楽曲を,気鋭の作家たち9組がそれぞれの視点から解釈し,制作した映像作品を展示している。

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■プロの世界

「平野富二生誕の地」碑建立の募金
 洋式造船と活版印刷に代表される明治産業近代化のパイオニアである平野富二を記念して,長崎県勤労福祉会館に石碑を建立する企画が有志の会によって進められている。10月末まで建立するための募金を行っている。問合せは事務局(朗文堂内,電話03-3352-5070)。

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 天正遣欧少年使節の従者として活版印刷術を西洋に学び,初めて日本に伝えたにもかかわらず,歴史から葬り去られた日本最初の活版印刷人コンスタンチノ・ドラードの物語。『活版印刷人ドラードの生涯 リスボン→長崎 天正遣欧使節の活版印刷』(オンデマンド新装版)
 日本で「印刷」という言葉は一部の人達の間で既に幕末に使われていた。日本文化における印刷の起源を探る!『図説 印刷文化の原点–The Starting Point of Printing Culture–』

毎日新聞社,「毎日出版文化賞」募集
 毎日新聞社は7月3日〜8月20日,優れた著作物や出版活動を顕彰する「毎日出版文化賞」の応募を受け付ける。対象は2017年9月1日〜2018年8月20日に初版が刊行された出版物。

共同印刷,香りや薬効を逃がさないチャックテープ袋
 共同印刷は6月27日,ハイパックと共同開発した,香りや薬効を逃がさない機能性材料を用いたチャックテープを使った袋「ノンキャッチ チャック袋」を発売した。同製品は内容物の非吸着性・保香性・ガスバリア性などの機能性とヒートシール性とを合わせもつ機能性フィルムによって,全内面に非吸着性をもたせ,内容物の香りや薬効成分の低下を抑制する。

日本印刷産業連合会,24工場をGP工場に認定
 日本印刷産業連合会は6月21日,グリーンプリンティング(GP)認定委員会で新規として大東マーク工業の本社工場(東京)と三共シール(愛知)を認定し,また22工場の認定を更新した。同認定工場は全387工場となった。またGP資機材では3社5製品を認定し,2018年度の認定登録製品は675製品となった。

RMGT,IGASで未来像を提案
 リョービMHIグラフィックテクノロジーは7月26〜31日,東京ビッグサイトで開催される「IGAS2018」に出展する。「Assist Your Potential(技術力と創造力で,あなたの可能性を支援する)」に沿って,印刷業界の未来像を提案する。印刷準備工程の並行処理や印刷中にニス準備作業が行える昇降式コーティングユニットなどの新機能を搭載した菊全判6色オフセット印刷機,両面即乾印刷に加えて印刷準備時間をさらに短縮したA全判8色片面・両面兼用オフセット印刷機,A3判縦通し封筒印刷システムを出品する。

日本HP,イノベーション経営セミナー
 日本HPは6月26日,東京・秋葉原のUDXシアターでIGAS前の企画として「イノベーション経営セミナー」を催した。基調講演「デジタル一辺倒に待った!デジタルネイティブにアナログが効く:時代の最適なコミュニケーション」(鈴木睦夫氏/日本郵便),HP Indigoユーザー成功事例としてウィル・コーポレーションの若林圭太郎社長,錦明印刷の林誠英副部長,小松総合印刷の小松肇彦社長の講演があった。また討論会として,日本HPの小池亮介執行役員を司会に,グーフの岡本幸憲社長,金羊社の浅野晋作社長,凸版印刷の八城順平部長が未来型の印刷を語った。

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 「IGAS2018」に印刷学会出版部も出展します。ブースNo.5-35(東5ホール 出入口付近)にぜひお越しください。印刷関連の書籍やお役立ちツールを販売するほか,会場限定の特典も盛りだくさんです。

コニカミノルタジャパン,事業方針を発表
 コニカミノルタジャパンは6月26日,同社の事業方針を発表した。医療IT・ケアサポート・空間デザイン・デジタルマーケティングなど新事業を展開し,既存事業である情報機器・ヘルスケア・センシング分野を含めたサービスプラットフォームを構築してデータを集約する。データ集積・解析により,新たな事業領域としてデータ活用ビジネスを創出する。

キヤノンマーケティングジャパン,顧客・市場にフィットした体制への変換
 キヤノンマーケティングジャパンは6月26日,同社の中期計画を発表した。従来は,商品を起点としたものであった組織体制を,顧客や市場を起点とした体制にする取り組みを中期経営計画として2018年1月より開始。成長領域の拡大や生産性向上を図るとした。

石田大成社,中部地区に新拠点
 石田大成社は愛知県名古屋市に7月2日に新オフィスビルを開業した。延床面積2,300m2,5階建ての社屋に同社のトヨタ自動車や大丸松坂屋の営業,制作,翻訳担当者やグールプ会社の社員ら約150人が勤務する。撮影スタジオやフロアごとに打ち合わせ室も備える。畳敷きのリラックスルーム,ラウンジ,屋上庭園など休憩スペースも充実している。

■印刷・デザイン・出版イベントスケジュール

8月14日まで,東京・日本橋で「タイポグラフィとブックデザイン」展
 丸善雄松堂が運営するワールド・アンティーク・ブック・プラザは8月14日まで,東京の丸善・日本橋店内の同プラザで「タイポグラフィとブックデザイン」展を開いている。近代タイポグラフィやブックデザインをテーマに,芸術的な域に高められた活字と印刷の世界を紹介する。入場無料。問合せは,電話070-3607-5462。

9月30日締切,「発明大賞」候補者募集
 日本発明振興協会と日刊工業新聞社は9月30日まで,「発明大賞」の候補者を募集している。同賞は画期的な発明考案により,日本産業の発展と国民生活の向上に大きな業績をあげた企業および個人またはグループに贈られる。本賞受賞者には賞状と副賞100万円が贈られる。
https://biz.nikkan.co.jp/html/hatsumei/index.html

7月2日,デジタルハリウッド大学がマルチメディア時代トークショー
 デジタルハリウッド大学徳永修研究室は7月2日,東京・御茶ノ水の同大学で講演会「日本の電子出版の源流〜「Yellows」とマルチメディアの時代」を開く。1992年に発表されたマルチメディアCD-ROM写真集「Yellows」の作者である写真家の五味彬氏と,同シリーズの立ち上げに関わったボイジャーの萩野正昭氏が,当時「朝日新聞」紙上でマルチメディアCD-ROMレビューを連載していた仲俣暁生氏を司会に語る。参加無料。要申込。
https://yellows.peatix.com/view

7月3日〜8月21日,京都で「TDC2018」展
 京都dddギャラリーは7月3日〜8月21日,「TDC2018」展を開く。東京タイプディレクターズクラブが主催する国際アニュアルコンペティション「東京TDC賞2018」の成果を紹介。グランプリをはじめ受賞10作品やノミネート作品など,タイポグラフィを軸にしたグラフィックデザインの優秀作品150点あまりを展示する。入場無料。日曜・祝日休館。
http://www.dnp.co.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=2&seq=00000721

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 和文を中心に文字,書体に焦点をあて,書籍や雑誌をはじめとした印刷媒体や,さらにデジタル機器の表示までの文字の基本,デザインへの応用までを多数の図版を使ってオールカラーで解説。『印刷技術基本ポイント 文字・書体編』
 組版とページ割りの基本知識をカラー図版とわかりやすい説明でまとめた,初歩的な知識がすぐに身につく基本テキスト。『印刷技術 基本ポイント組版・ページネーション編』

7月6日〜8月25日,東京・銀座で山口はるみ氏のイラストデザイン展
 東京のギンザ・グラフィック・ギャラリーは7月6日〜8月25日,「HARUMI YAMAGUCHI×YOSHIROTTEN Harumi's Summer」展を開く。PARCOの広告制作などに携わるイラストレーターの山口はるみ氏を紹介。グラフィックアーティストおよびアートディレクターのYOSHIROTTEN氏とのコラボレーションによる作品を展示する。入場無料。日曜・祝日休館。7月13日にトークショーもある。入場無料。要予約,定員70人。
http://www.dnp.co.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000727

7月11〜13日,東京ビッグサイトで組織活性化・人材育成の専門展
 組織活性化・人材育成の商談専門展「HR EXPO」が7月11〜13日,有明の東京ビッグサイトで開かれる。図書印刷はラーニング・オートメーションツールや,グループ会社である桐原書店のセブ島短期集中留学を紹介する。入場無料(招待券と名刺2枚が必要)。
http://www.hr-expo.jp/Home_tokyo/

7月〜2019年1月,画像学会・視覚学会・東工大が「視覚と画像の基礎講座」
 日本画像学会・日本視覚学会・東京工芸大学は,次の日程と場所およびテーマで全4回の「視覚と画像の基礎講座」を開く。7月19日東京工芸大学「心理物理実験法」「画像入力計測技術」,9月21日同所「色覚」「色彩工学」,11月22日NATULUCK日本橋「空間知覚」「画質」,2019年1月(場所未定)「質感知覚」「質感再現技術」。参加費は全4回通しで,社会人1万6000円(1回8000円),学生1000円(1回500円)。要申込,定員60人程度。
http://www.isj-imaging.org/event/technology_interaction/2018/2018_colab_smr_1.html

7月21日,日本出版学会が翻訳出版の研究会
 日本出版学会は7月21日,東京・曙橋のアイディで研究会を開く。「誤訳はどうして起こるか」をテーマに,翻訳教育者の柴田耕太郎氏が話す。参加費は一般2000円,会員1000円。要申込。問合せは事務局へ,メール(info@shuppan.jp)。

7月21日〜8月31日,キヤノンが夏休み小学生向けイベント
 キヤノンマーケティングジャパンは7月21日〜8月31日,品川・銀座・名古屋・大阪の同社ショールームで,小学生と保護者を対象とした「キヤノンキッズパーク2018〜発見・体験・創造 夏休み小学生向けイベント〜」を開く。科学や技術,写真,光学,環境などをテーマに,体験教室やステージパフォーマンスを行う。参加無料。
http://cweb.canon.jp/kidspark2018/index.html

8月22日〜9月1日,東京・銀座で子供向けデザインワークショップ
 東京・銀座のクリエイションギャラリーG8は8月22日〜9月1日,小学生を対象としたワークショップ「クリエイション・キッズ・ラボ」を開く。キャラクターやポスター,パッケージ,ファッションなどのデザインをテーマに,9組の講師がデザインの楽しさを教える。最終日に展覧会も行う。参加費1000円。要予約,定員各回15人。日曜休館。
http://rcc.recruit.co.jp/g8/exhibition/201808/201808.html

9月12日〜10月18日,東京・銀座でgood design companyの展覧会
 東京・銀座のクリエイションギャラリーG8は9月12日〜10月18日,「good design company 1998-2018」展を開く。設立20周年を迎えたデザイン会社good design companyを紹介。熊本県公式キャラクター「くまモン」や,中川政七商店,相鉄グループなどのデザインやブランディングを手掛けてきた活動の軌跡を展示する。
http://rcc.recruit.co.jp/g8/exhibition/201809/201809.html

2019年1月23・24日,光文堂が新春機材展「PrintDoors」
 光文堂は2019年1月23・24日,名古屋市中小企業振興会館で新春機材展「PrintDoors2019」を開く。最新の印刷・製本関連の機材を展示する。同社は6月25日より出展申込の受付を始めた。出展料は1小間9万5000円(税抜)。
http://www.kobundo.co.jp/event/printdoors2019/pr_pd2019.html

2019年3月5〜8日,東京ビッグサイトで流通情報システム総合展
 流通情報システム総合展「リテールテックJAPAN 2019」が2019年3月5〜8日,有明の東京ビッグサイトで開かれる。POS,決済システム,チェーン本部システム,在庫・物流管理システム,マーケティングソリューションなど,最先端の製品やサービスを紹介する。主催は日本経済新聞社。10月15日まで出展社を募集している。
https://messe.nikkei.co.jp/rt/

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 印刷産業はシュリンクしているとは言われますが,元気ある中小の印刷会社はさまざまな企画・営業・技術などを開発・運営・推進しています。そのごく一部を本誌5月号で紹介させていただきましたが,キリがないというくらい印刷会社は試行錯誤してビジネスを展開しています。今回は自動化・色管理・環境対応・展示会などの切り口から差別化戦略を見ていきます。

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週刊『印刷雑誌』9巻25号
2018年7月2日発行
編集:末包愛,古性基樹
編集・発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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