週刊『印刷雑誌』


週刊『印刷雑誌』 9巻28号 2018年7月23日
Japan Printer weekly Vol.9, no.28
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行

西日本の豪雨で被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。
印刷会社も被災された工場があると聞きます。
皆様のご無事と、被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

当社のWebサイトでは,『印刷現場の予防保全』の著者である川名茂樹さんのご厚意により,月刊『印刷雑誌』の連載記事「印刷会社の防災対策(その後)」を無料公開しております。災害前後に印刷現場がとるべき方法として参考にしていただければ幸いです。
「印刷会社の防災対策」

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(税抜1400円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

■プロの世界

今週から「IGAS2018」
 7月26〜31日,有明の東京ビッグサイトで国際印刷展示会「IGAS2018」が開かれる。
 紙のエレクトロニクス応用研究会は会員3社が出展。川口電機製作所が紙で作成した静電モーターで動くサイネージなどを,和紙来歩が新しい素材としてアクリルの中に封入された和紙を,STUDIO JINが和紙加工紙を折り紙のように折って仕立てたランプシェードを提案する。
 日本HPは,国内初公開となる「HP Latexプリンター」の新製品などデジタル印刷機を出展。予約制のブースツアー形式で紹介する。
(そのほかIGAS事前情報は『月刊 印刷雑誌』7月号8月号を参照ください)

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 印刷学会出版部も「IGAS2018」に出展します。ご来場のさいはぜひ「東4ホール No.4-42(出入口付近)」にお越しください。印刷関連の技術書からデザイン関連書籍まで取り揃えてお待ちしております。会場限定のお得なサービスもありますので,お見逃しなく!
[IGAS2018] https://www.igas-tokyo.jp

リコー,枚葉と輪転のカラーデジタル印刷機発表
 リコーは,カラーデジタル印刷機「RICOH Pro C9210/C9200」を7月26日に発売する。C9110/C9100の後継機で,商用印刷向けの生産機としての基本性能を追及した。用紙の直角精度の影響を受けにくい高い表裏見当精度や,高いスキルのオペレーターが行っていた色味調整(キャリブレーション)や画像位置調整などの作業を,マシン内部に搭載したセンサーによって自動化した。速度はA4判横で,C9210(3120万円)135枚/分,C9200(2820万円)115ページ/分。
 またリコーは,商用印刷市場向けにドロップオンデマンド式連続帳票用カラーインクジェット印刷機Pro VCシリーズ向けの新インクと,最上位機種「RICOH Pro VC70000」を2019年初頭より発売すると発表した。新インクは,アンダーコートなどの事前処理なしに,オフセットコート紙への印刷が可能。速度は毎分150mでA4判の印刷物を毎時12万ページ生産できる。最高解像度は1200×1200dpi。オープン価格。

大日本印刷,オリジナル書体をMonotype Imagingから提供
 大日本印刷は7月18日,同社のオリジナル書体「秀英体」を米国のMonotype Imaging Inc.にライセンス提供したと発表した。後者は,「秀英明朝」や「秀英アンチック」など17書体を,機器やソフトウェアへの組込みフォントとして販売するほか,米国時間の6月21日より,フォント販売サイト「MyFonts」のラインアップとして提供を始めた。

ダイコロ,クラウドワークフローをアルバムで採用
 日本アグフア・ゲバルトは7月17日,ダイコロが1月よりアルバム印刷においてクラウドワークフロー「APOGEE Cloud(アポジー・クラウド)」を採用し,運用していると発表した。ダイコロはプリプレスで使用していたPCサーバーを削減し,プリプレスワークフローをクラウド環境で運用することによって,プリプレス作業の効率化を図った。

沖データの福島工場で小学生向け見学会
 福島市は7月27日,OKIデータの福島事業所で,地元の小学生の親子を対象とした「夏休み,親子ものづくり工場体験ツアー」を開く。プリンタの製造工程を見られるほか,生産ラインの中に入り,電気を使わず生産効率を上げる仕組み「からくり生産」を実際に体験できる。

凸版印刷,オリジナル折り紙作成システムが採用  
 凸版印刷は7月19日,折り紙をオリジナルで作成可能なシステムが, お茶の水おりがみ会館の夏休みの催事で採用されたと発表した。 同システムは,利用者がスマートフォンやデジタルサイネージで撮影した画像をアップロードすると,折り紙のデザインに合わせて画像をレイアウトした折り紙がプリンターから自動的に出力される。出力された折り紙を折ると,撮影した画像が折り紙の表面に現れる。

■印刷・デザイン・出版イベントスケジュール

7月26・27日,ウイル・コーポレーションが工場見学会
 ウイル・コーポレーションは7月26・27日,千葉・水戸台の同社工場でデジタル印刷設備とハイブリッド製本システムの見学会を開く。入場無料。要申込,定員50人。
https://www.well-corp.jp/hanjou/we-k.html

7月27〜29日,神保町で「活版TOKYO2018」
 活版印刷のイベント「活版TOKYO2018」が7月27〜29日,東京・神保町の三井ビルディングとテラススクエアで開かれる。活版印刷の資機材やグッズの展示販売や,ワークショップ,トークショー,作品展などがある。主催は同展運営事務局。入場無料。
http://kappan.tokyo

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 印刷学会出版部も「活版TOKYO2018」に出展します。戦前に活躍した「活版職人の習作集」や鎖国時代に外国人が作った「かな活字の資料」「印刷の歴史」に関する本など,マニア心をくすぐるラインアップを取り揃えてお待ちしております。ぜひご来場ください。

8月3日,日本画像学会が東京工業大学で研究会
 日本画像学会は8月3日,田町の東京工業大学で研究会「イメージングカフェ・サマースペシャル」を開く。インクジェット技術について,過去の様々な技術の挑戦を振り返り,その意義や果たした役割を再検証し,今後のインクジェットの目指すべき姿を議論する。参加費は会員4500円,一般5500円。要事前予約,定員30人。
http://www.isj-imaging.org/event/imagingcafe/imagingcafe.html

8月7日〜2019年1月20日,印刷博物館と小説のコラボ展
 東京・水道の印刷博物館は8月7日〜2019年1月20日,「印刷博物館×『活版印刷三日月堂』コラボ企画」を開く。活版印刷所を舞台にした小説『活版印刷三日月堂』(ほしおさなえ著,ポプラ社発行)の世界の雰囲気を再現したクリエイター作品を展示。トークショーやサイン会,ワークショップなどもある。入場料は一般300円(10月10日以降800円),学生200円(同500円),中高生100円(同300円),小学生以下無料など。
http://www.printing-museum.org/exhibition/permanent/180807/index.html

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 天正遣欧少年使節の従者として活版印刷術を西洋に学び,初めて日本に伝えたにもかかわらず,歴史から葬り去られた日本最初の活版印刷人コンスタンチノ・ドラードの物語。『活版印刷人ドラードの生涯 リスボン→長崎 天正遣欧使節の活版印刷』(オンデマンド新装版)

8月22・23日,日本印刷技術協会が夏フェス
 日本印刷技術協会は8月22・23日に東京・和田の同社で「JAGAT Summer Fes 2018」を開く。印刷やその周辺業種の人々に向け「デジタル×紙×マーケティング」をテーマに26本のカンファレンス,セミナーやテーブル展示を行う。基調講演にはNewsPicksの佐々木紀彦氏が登壇する。各講演はWebページから要申込。参加無料(一部有料セッション有り)。
https://summerfes.jagat.or.jp/

8月31日,キーポイントインテリジェンスが大判印刷コンファレンス
 キーポイントインテリジェンスは8月31日,有明の東京ビッグサイトで「ワイドフォーマット プリンティング コンファレンス」を開く。大判印刷市場のビジネスチャンスや課題,エンドユーザーへの展開を考える。参加費は税込,8月10日までの申込で96,984円,8月24日までの申込で102,384円,8月25日以降107,784円。要申込,定員100人。
http://keypointintelligence.jp/cf/wfp/2018/

9月5日,キーポイントインテリジェンスがODTコンファレンス
 キーポイントインテリジェンスは9月5日,東京コンファレンスセンター・品川で「オフィスドキュメントテクノロジー(ODT)コンファレンス」を開く。参加費は税込,8月22日までの申込で75,384円,8月28日までの申込で86,184円,8月29日以降96,984円。要申込,定員60人。
http://www.keypointintelligence.jp/cf/odt/2018/

9月7日,日本画像学会がインクジェット技術研究会
 日本画像学会は9月7日,東京・虎ノ門の発明会館で研究会を開く。「多様な市場への展開とインク&システム技術の進化:インクジェットのたゆまぬ挑戦とさらなる期待」と題し,さまざまな市場に参入しているインクジェット技術の状況を見ながら,市場参入を果たしたインク技術,システム技術,さらにその市場での課題対応について考える。参加費は一般1万円,会員7000円,学生2000円。要申込,定員200人。
http://www.isj-imaging.org/event/tech_seminar/2018_smr_136.html

9月15日,日本出版学会が記念研究会
 日本出版学会は9月15日,東京・四谷の上智大学で「日本出版学会賞 受賞記念研究会」を開く。出版の調査・研究に関するすぐれた著作に対して贈られる同学会賞で2017年度の奨励賞を受賞した,帝京大学の田島悠来氏が「出版メディアと“アイドル”の関わりとその展望」をテーマに話す。参加費は一般500円,会員と学部生は無料。要申込,定員30人。問合せは事務局へ,メール(info@shuppan.jp)。

10月12日,日本印刷学会が「印刷業界の技術的特異点」セミナー
 日本印刷学会は10月12日,東京・本所吾妻橋の小森コーポレーションで秋期セミナーを開く。「印刷業界のシンギュラリティはこう起こす:印刷のデジタル化×(IoT+I4.0+AI)」をテーマに,7つの講演がある。人工知能の進化やIoT革命など,印刷業界にも訪れる可能性のある技術的特異点にどう備えるのか,デジタルテクノロジーの活用事例を紹介する。参加費は一般1万8000円,会員1万2000円,学生・教職員2000円。要申込。
http://www.jspst.org/event/181012.html

10月20日〜2019年1月20日,印刷博物館が「天文学と印刷」展
 東京・水道の印刷博物館は10月20日〜2019年1月20日,「天文学と印刷:新たな世界像を求めて」展を開く。ニコラウス・コペルニクス,ティコ・ブラーエ,ヨハネス・ケプラーなど,天文学の進展に大きな役割を果たした学者と印刷者の関係を紐解き,学問の発展に果たした印刷者の活躍を紹介する。入場料は一般800円,学生500円,中高生300円,小学生以下無料。
http://www.printing-museum.org/exhibition/temporary/181020/index.html

11月14日,キーポイントインテリジェンスがデジタル印刷コンファレンス
 キーポイントインテリジェンスは11月14日,東京コンファレンスセンター・品川で「プロダクションデジタル印刷/POD市場コンファレンス」を開く。参加費は税込,10月25日までの申込で75,470円,11月6日までの申込で86,270円,11月7日以降97,070円。要申込,定員60人。
http://www.keypointintelligence.jp/podjapan/2018/

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『印刷雑誌』次回の発行は,8月6日(月)になります。

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2018年8月号【特集:印刷の価値上げる製本】(販売開始!)
 製本含め,後加工なしに印刷製品は考えられません。印刷機メーカーも,前工程,後工程にも印刷会社のためになる展開が必要な時代になっています。印刷(版面)設計も重要です。「後加工がしやすいデザイン」ができる。版面設計,製本設計までできる。これがプロのデザイナーなのでしょう。そのことをアピールする力に,『印刷雑誌』が少しでも役立てればと考えています。

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週刊『印刷雑誌』9巻28号
2018年7月23日発行
編集:末包愛,古性基樹
編集・発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

 

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